親族は本来は味方のハズだが・・・
全国の不動産業界で働くみなさん、こんにちは。
今回は不動産に携わっている方なら一度は経験したことのある。
当事者(売主、買主、貸主、借主)の親族との対応について、そのメカニズムや対応の仕方について個人的な見解をお話してみようと思います。
みなさんは「カリフォルニアから来た娘 症候群」という言葉をご存じでしょうか?
詳しくはリンクなどから見てもらえればよいのですが、この言葉は医療業界にある言葉だそうです。
元の定義としては
医療現場では患者の終末期に過度な医療を避けるため、患者や身近な家族と医療チームが話し合い、最期の過ごし方を決める過程があるそうです。
辛い延命治療ではなく、穏やかな最期を目指すことを患者本人が希望し、医師や看護師と充分に協議して決定します。
しかし、遠方に住む家族(例:カリフォルニアから来た娘)が突然現れ、これまでの計画を覆し、延命治療を強く要求することがあります。また医師や看護師に対して面会を要求したり、治療方針への反対を示し、この現象は、患者の意志や身近な家族の同意を無視して、過剰な延命治療が行われる結果を招きます。
ほぉー、そんな現象があるんですね・・・・
ここまで読んでいただいた不動産業界の方も思うでしょう。
不動産業界にもあるじゃないか
そうなのです。このカリフォルニアから来た娘症候群は不動産業界では多く見られます。
事例 親族のいとこ
当社での事例を一つ挙げましょう
当社の管理物件で賃貸一戸建てをお預かりしておりました。
所有者さんは遠方におり、物件自体はかなりの築年数が経過しておりました。賃借人さんも住んでいただいています。
そんな中、所有者さんより連絡がありました。
「もうあの物件を手放したい」
この物件ですが、賃借人さんはいるものの、老朽化も激しく、これからの修繕などを考えれば無理からぬこと。
私は所有者さんと話しあいました。
肝心の物件はこんな状態でした。
- 道路の接道がない「再建築不可物件」、道路の持ち分は以前(先祖代々)の経緯から貰えなそう
- 雨漏りや排水不良による不備多数
- 修繕提案などもしてきたが、資金不足などにより修繕できず
- なんとか当社で応急処置を繰り返してきた
- 土地の値段もそこまで高価なエリアではない
所有者さんの意思としては、これから来る大きな修繕や固定資産税などの負担を免れたい。
十分これまでの収益もあったので、売値はさして期待していない。
これらを踏まえて出した結論は
「一般ユーザーへの販売では瑕疵や修繕費用を計算すると売りにくいので、不動産会社などに買ってもらおう」でした。
これは修繕の費用に大きな部分がありました。
この物件はDIY程度では解決できない瑕疵があり、一般のユーザーが修繕しようとすると多額の費用が掛かりすぎる為、修繕を生業とする業者に買ってもらい、再販の道or接道をクリアし、土地として整備する。
これがベストであろうと所有者さんと方針を固めました。
もちろん、万全の状態であれば一般ユーザーへ高く買ってもらうことが最善でしたが、状態や再建築不可となれば価値は多く見込めません。
業者が取り組む為には、売値は多少下げなければ利益が無く、やはり買い手はつきません。
その時に所有者さんから「社長のところで買ってもらうことはできませんか?」との申し出がありました。
私は計算して考えられる限りの高値を提示しました、もちろん当社も利益が出るギリギリのラインで
これまで管理をさせていただいた恩義もありますからね。
こちらからの提示金額は、所有者さんが思ったより高いものだったそうで、前向きに検討します。とのことでした
そこで現れるのです。
カリフォルニアから来た娘が・・・
ある日のこと、会社の電話が鳴りました。
A「お宅の社長と話したいんだが・・・」
私「私ですが、ご用件は?」
A「あの貸家だが、不当に買い叩いているじゃないか」
電話の主Aは所有者さんの従兄弟と名乗る人物でした。
曰く
- あの物件は先祖代々の土地である
- 近隣相場を見たが、到底聞いた値段と離れている
- 遠方に住んでいる人と思って嘗めているんだろう
- 自分も多少不動産を知っているが、価値は少なくとも5倍~6倍だ
突然の電話でしたが、私を詐欺師呼ばわりでした。
そもそも、まだ当社に売るという返事もないし、当社で買ってくれませんか?に対しての提示です。
しかも値段は相場でいえば 一般ユーザーが買うであろう場合の相場<提示金額 のハズです。
その後も「地方の不動産屋はボッタくる」「都市部なら考えられない」などの発言連続です。
私も当初は丁寧に根拠や相場などをご説明しておりました。
しかし、最後には
「そんな値段なら自分が買うよ、仲介手数料も払わなくて済むし」
との言葉でした。
そして電話をガチャ切りされました。
その後、所有者さんから連絡がありました。
所有者さん「すみません、ついつい不動産に詳しいという従兄弟と会ったので近況報告を話したところ、熱くなってしまいました」
とのこと
とはいえ、「熱くなってしまい、年上でもある従兄弟だけに、無下には出来ないんです」ということ
私としても絶対買い取りたいとは思ってもいませんし、なにより詐欺師呼ばわりされてまで協力も出来ません。
私はこれまでのご恩と感謝を所有者さんに告げ、この件から手を引くことにしました。
そして、しばしの月日が流れたある日のこと
所有者さんから連絡が来ました。
「内田さん、やっぱり助けてもらえませんか?」と
聞けばその従兄弟が下記のようなことをしたようです。
- 隣地の方へ直接連絡し、「道路持ち分をよこせ」と横柄な対応をして隣地と揉めた
- 現在住んでいる賃借人に「○○万円で買い取らないか?」と高値で持ち掛け、逆に賃借人から「これまでの不備をしっかり直せ」「直さないなら損害賠償する」と言われた
- 賃借人も出ていくと話している
あーあ・・・・・
こうなっては台無しです。
最早、揉め事のオンパレードになってしまいました。
これまで上記のようなことにならないように、丁寧に対応していたものが一瞬で崩れ去りました。
「一旦、考えさせてください」と伝え、電話を終えました。
うーん、どうしようかな・・・この事態になってしまっては・・・
思案しているとまた電話が鳴りました。取ると従兄弟Aでした。
A「所有者から話は聞いただろう」
私「伺いました、大変な状態だそうですね」
A「所有者も隣地も賃借人も全員、素人だから困る」
A「ついては、一旦自分(A)があの土地を買い受けるので、以前の提示額でそちらに買って欲しい」
私「は?」
つまりは、こういうことのようです。
最初に所有者さんから聞いた金額は安すぎるので、Aが所有者から買って再建築不可をどうにすれば儲かる
↓
隣地に話して道路持ち分を貰おうとする→失敗
↓
ならば、賃借人に売って儲けよう→失敗
↓
ならば買取業者に高くで売って(以下略)→失敗
↓
最終的に私の提示額より低く直接所有者から買って、私に提示額で買い取ってもらえば利益が出る
そんな馬鹿な!
私はゆっくりと説明しました。
- あの金額はこれまでの管理の恩も含めての提示だった
- その後のAの行為で事態は悪化し、最早当時の価値より下がった
- 所有者さんとの取引ならまだしも、私を詐欺師呼ばわりする方と取引などは出来ない
としっかりとお断りしました。
その後もAから「じゃあどうするんだ?」とか「無責任な不動産業者だ」など言われましたが、丁重にお断りしました。
所有者さんからも謝罪を受けましたが、それでも「親戚づきあいもあり、従兄弟の介入を断れない」とのことでしたので、当社としてもこれ以上のお手伝いが出来ないことをお伝えし、最後にこれまでのご愛顧に感謝を申し上げて終了しました。
その後、詳細は追っていませんが、最後に聞いた話ですと、未だに空き家として残り続けているようです。
この事例では、途中までは所有者さんの目的と、少なからずの売った利益が残る予定でした。
しかし、Aの介入により収入源であった賃借人は出ていき、今まで好意的だった隣地との仲も悪くなる、結果資産価値は下落するのみとなってしまいました。
心配とお節介の境界

この事例では若干というより、かなりの悪意がありましたので、カリフォルニアから来た娘症候群と少し相違することもありました。
しかし、こういった事例は不動産会社では多いものです。
こんな場面でよく見かけます。
- 不要になった実家を売却する時
- 高齢の父母のお部屋探しが決まり、契約前に
- 収益物件を買う時
- 商売を始めようとしてテナントを借りる
こういった場面で、本人と充分協議し終えて、いよいよ物事が動きだすという段階で介入してきて、混乱を生じさせるのが「カリフォルニアから来た娘」です。
いずれも、娘(女性)に限らず息子(男性)や両親、親戚や近しい友達などのケースもありますので、「カリフォルニアから来た娘」と定義されていますが、男女の性別や年齢層に限る話ではありません。
事例として共通するのは
普段は疎遠にしている人が急に介入してくる
日頃から、各種の問題に寄り添いながら時間を共有している親族ではこういった混乱は起きません。
なにせ、当初から一緒に物事を理解し、順序立てて事態を把握していますから、本人の決断の経緯も知っていますし、本人の希望も当然知っている訳です。
この「カリフォルニアから来た娘」は日頃はこういった問題には関与していないにも関わらず、事態がいよいよ動く段階で急に発動するのです。
これは不動産業者だけが困る事態ではありません。
なにより本人や普段から親身になっている身近な親族が一番の困難な事態へ陥ることが最大のデメリットです。
今まで苦労して問題に対応してきた身近な親族や本人の努力、積み重ねを一気に崩壊させかねません。
また病院同様、親身になってくれていた周りの協力者たちを遠ざける可能性もあるのです。
なにせカリフォルニアから来た娘たちは
日頃から手(労力)やお金は出さないのに、たまに来たかと思えば口だけ出すのですから
そして、一生懸命近くでサポートしてきた人を飛び越えて、あるいはそのサポートしてきた人達にすら牙を剥きながら
私だけが、本人の味方で正しいことをしている。と妄信して各方面へ悪意をばら撒きます。
「カリフォルニアから来た娘」の被害は、医療関係者に限ったお話ではありません。
リフォーム業者、税理士、弁護士など相手はその時々で変わるのでしょうが、一定確率でいらっしゃるのです。
そしてカリフォルニアから来た娘たちは、期間が過ぎるとカリフォルニア(普段住んでいる場所)へ帰っていきます。
残されるのは
日頃から協力してくれていた業者と一生懸命サポートしていた身近な人の疲弊、場合によっては本人との断絶です。
一生懸命やっていたにも関わらず、ぽっと出の人から罵倒されたり、命令されたのではたまったものではありません。
そして、そのツケは本人に降りかかる。
もちろん、悪い業者や不誠実な人が一定いるのも事実ですから、まったく介入することを否定する訳ではありません。
カリフォルニアから来た娘はなぜ発動する?

ここまでカリフォルニアから来た娘の実害や被害想定は、ご理解いただけたと思います。
ここからは、その発動のメカニズムと対応についてご紹介できればと思います。
まず大切なことが、カリフォルニアから来た娘というのは
100%の善意であることがほとんどです
「離れて暮らす父母が騙されていないのか?」「不当な業者によって搾取されていないのか?」「もっと裕福な暮らしをしてほしい」「幸せになってほしい」
という真っすぐな動機がほとんどなのです。
また、対象となる人への愛情も人並みか、なんなら愛情の強さは「強い」とカリフォルニアから来た娘は思っています。
ただ、愛情も正義も暴走すると人を傷つける刃になってしまいます。
通説ではこの「カリフォルニアから来た娘」の原理というのは「罪悪感」と「パニック」が大きいと言われています。
普段は疎遠にしている負い目と、久々に会って事態が急展開(弱っている両親の姿など)への驚きに対しての反射行動と言われています。
日頃は実家のややこしい問題や、両親の介護など出来ない(やらない)こともあり、せめて口や頭脳だけでも力になりたい。と思われるということですね。
そういった「普段役に立てていない」という罪悪感は確かに原動力となっていると思います。
確かに医療業界を主にしたこの通説は理解できます。
不動産業界でもそうでしょう。
でも、私はこれに加えて、原因の一つにこれもあると思っています。
承認欲求
これはどういったことかというと、先ほどの「実家の売却」の例でいうと
年老いた両親のサポートをすることで
「一人前の大人になったな、○○がいてくれて良かった、ありがとう」
この言葉を聞きたいが為の一生懸命という方をよく見かけます。
要は歪んだ親孝行のようなものです。
大好きな両親や息子、娘、親族、友達に認められたい、頼りにされたいという欲求ですね。
また「カリフォルニアから来た娘」の特徴としては
自分のことを知識がある、賢いと思っている方が多いものです。
「私が言っていること、調べたことの方が正しい」と妄信してしまい、専門家や身近な人を否定しがちになってしまいます。
特によくあるケースとして
「私の知り合いの人に聞いた」
もちろん、しっかりとした業者や知り合いに聞いたかもしれませんが、聞かれた方も詳細や状況、ご本人さんの意向などの細かな部分は当然見えないものです。
また、相談するカリフォルニアから来た娘は「これっておかしいですよね?」というテンションでいけば、詳しいことが分からない人は
「まあ、そうかもね」と答える可能性があるのです、それを免罪符に「ほら、他の人はおかしいって言ってるよ」というケースも後を絶ちません。
本来、カリフォルニアから来た娘がすべきことは
当初から積極的にかかわり、手を貸し、一緒に専門家から説明を受け、本人の意向をもとに進める
という
面倒で地道な作業をしっかりとすることなのです。
書いててなんですが、それが出来る人はもはや「カリフォルニアから来た娘」ではありませんね。
不動産業者で出来る対応は?

ここからは「カリフォルニアから来た娘」の対応方法について、参考になればと思います。
こういってはなんですが、私個人でいえば
「カリフォルニアから来た娘」の対応は得意な方です。
というのも、この「カリフォルニアから来た娘」の前では
正論ほど意味がなく、正論ほど役に立たないものはありません
たまにカリフォルニアから来た娘相手にこれまでの経緯や、今の対応がいかにベストかを初手から説明する人もいますが、大体反発を受けて物別れに終わるケースが多数です。
それもそのはず、「カリフォルニアから来た娘」は反発を望んでいるのですから
反発をすればするほど「悪徳業者」であり、やましいことがあるはず!と思っているのです。
なぜなら、自分の方が賢いと思っていますから。
そして、その悪徳業者から救い出す自分こそヒーローなのです。
この時に今まで一緒に苦労してきたお客様(カリフォルニア父母)の援護射撃を期待しても無駄です。
一所懸命になってくれている娘が大暴れするのを、気まずそうな目で見ているだけで、咎めたり、営業マンの立場に立ってくれることはありません。
自分自身の希望があるのは分かっているが、それでも娘や息子が一所懸命やっている姿に何も言えません。
そりゃそうですよ。
ただでさえ、普段疎遠になっているのですから、せっかく帰ってきたタイミングで、娘や息子より「赤の他人を信じる」なんて口が裂けても言えません。
そんなことをしたら、せっかくの娘や息子と断絶してしまうかもしれない。という親心が発動するのです。
そんな親心くらいは汲んであげましょうよ。
では、関わる人はどうすればいいのか?
残念ながら
褒めて褒めて、味方につくまで我慢です
具体的には
- 口出ししてきたら「よくご存じですね」と褒め
- 親の前で「頼りになる娘さんや息子さんで安心ですね」と褒め
- 親がいない所で「〇〇さんが来てくれて私も心強いです」と褒め
- そうして、暴れる・疑念の目モードが収まってから今までの経緯の説明です
大体、プロとして仕事を真っ当にしていれば、「カリフォルニアから来た娘」が言いそうなことは既に検討済みか、採用しなかった案のはずです。
しかし、そこで素人扱いをせずに、先ほどの承認欲求を業者である私たちが満たしてあげるのです。
親御さんの前で「頼りになる娘さんでいいですねー」と褒めてあげるのです。
プロが親の前で褒めて貰えれば、「カリフォルニアから来た娘」も本望です。
但し、それでも「カリフォルニアから来た娘」の提案を鵜呑みにすることはあってはなりません。
大体「カリフォルニアから来た娘」の提案というのは理想論であり、現実的ではありません。
言いなりになってしまっては当事者の本当の利益は守れないことでしょう。
それでも猛攻が止まない場合は?
その時は潔く撤退をおススメします。
目先の利益欲しさに、「カリフォルニアから来た娘」の提案を飲み続けても出口は訪れないでしょう。
時間と労力、そしてプロとしてのプライドを削って、依頼者の本当の利益を損なうことを分かってする仕事はすべきではないと思います。
私自身、何度か誘惑に負けそうになり、お付き合いしてみようとしたことはありますが、ろくな目にはあいませんでした。
私たちに出来ることといえば、親思いの「カリフォルニアから来た娘」が親御さんのために「自分が来てよかった」という満足感を満たしてあげて、更に依頼者である「カリフォルニア父母」の利益をしっかりと守ってあげるという「二刀流」の実現です。
そうすることでカリフォルニア一家全員を幸せにする。
それが出来れば最善ですが、ことはそう簡単ではありません。
私自身の例でも、叶いませんでした・・・
みなさんはどのように対応しているのでしょうか?
ぜひお会いする機会があれば対応策を教えて欲しいものです。
そして「カリフォルニアから来た娘」の方々へ
あなたがすべきことは、今疎遠にしている方に寄り添って、日頃から話をしてあげることかもしれません。
肝心な時に娘や息子に頼りたいという親は、実は少数だと思います。
それよりも元気なあなたの近況を日頃から聞ければ、それが最大の親孝行かもしれませんよ。
お問い合わせ
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怒鳴る人への対策 ~あなたも大きな声を出そう編~
ハッキリといいましょう コツもあります 怒鳴る人=ドナルドさんへの対策 さて、お久しぶりの怒鳴る人対策編です。私はこれまでの仕事で延べ1000人以上は怒鳴る人の対応をしてきました。不動産関係以外でも飲食やホテル業、一定数どのお仕事でもこういった怒鳴るお客様というのはおります、不動産関係だけが怒鳴られる訳でもないですからね。そんな経験の中で怒鳴る人というのは正直、クレーマーと呼ばれる人の中でも対応は比較的難しくはないのです。 しかし、対応策を知らなかった頃は本当に嫌でした。苦手でした。ストレスもMAXでした。私はお会いした方なら分かりますが、見た目は特にコワモテでもなく、体格がいいわけでもありません。似てる芸能人もロバートの馬場さんと言われる位普通の見た目です。そんな私でも怒鳴る人対応というのは難しくありません。きっと皆さんでも可能です。慣れは必要かもしれませんが、難しい技術でもありませんから少しずつ覚えてみてください。前回の記事はこちら https://lotushome.jp/blog/2853/ 大前提ですが、この怒鳴る人というのは 理不尽もしくは正当性があったとしても超えてきた人 が対象です。こちらに落ち度があった場合は速やかに謝罪し、対応しましょう。その対応で済まない、もしくはその解決までいけない場合の対策編です。前回なぜ怒鳴る人というのが生まれたか?思考回路について少しお話ししました。今回から実践編です。 目には目を 声には声を ロバートの馬場さん こんな風貌の私でもできますから まず対策編ですが、怒鳴る人は止まりません。目の前で怒鳴り始めたなら、こちらが口を挟もうとしても止まらないのです。こちらのターンと思って話し始めても途中でかぶせてきます。そう、まずは相手の勢いを止めなければいけません。その為、まずは大きな声でいいましょう!せーの 「○○さん、大きな声を出すのはやめてください」 この時のポイントは 敬語は徹底して崩さない怒りの感情を込めない相手の目を見て音量は相手より少し大きく これです!怒鳴る人の対応で怒りにまかせてはいけません。それではただのヤンキーの喧嘩です。大事なのは「怒鳴っても効かない」ことをアピールするだけです。敬語は崩さないようにしましょう。簡単です。ただ音量を上げるだけです。そうすると、相手からかえってくるのはたいてい 「お前もデカい声を出しているだろう」とか「客に向かってなんだ」とか「お前たちが悪いからだろうが」と 怒鳴られます 怒鳴られるんじゃん!と思った方、そうです。ここまではセットですからそういった言葉がかえってきたら再度相手と同等レベルの大きさで 「○○さんの声はちゃんと聞こえてます、もう少し声を落としていただけませんか」 と大声で言います。ここまでセットで覚えてもいいです。 上手くいくと、ここで収まります。そう、大声で怒鳴るタイプの人は相手からの反応があることに慣れていません。しかも、相手は恐怖を感じずに(そう見えないだけでもOK)、音量のことだけを言ってくる。冷静に話し合うのに音量が必要ないと言っている、効かないの?となります。もし、ここで止まらない場合ですが、 思い切って交渉や苦情を受け付けるのは止める宣言をしましょう。具体的には 「このままこちらのお話しを聞いていただけないなら、一旦おしまいにしましょう」 これです。大声を出し続けていては聞いてもらえない。これが最終手段であり、相手に2択を迫るのです。①大声を出し続けることは出来るが、話を聞いてもらえない ②大声を出すことを止めて、冷静な話し合いに移行する 本当は解決したい、言い分を聞いてもらいたいハズなのです。解決の邪魔しているのはあなたの「音量」だけですよ。ということを伝えます。それでも止まらない場合は目の前であれば退出を促すか、電話なら「失礼します」と言って切ります。ポイントは 「怒鳴りさえしなければ、話を聞きます」ということを伝えるのです。 電話であれば再度掛かってきて「なんで勝手に切るんだ」となるでしょうが、繰り返しです。冷静な音量になるまではいつでも打ち切るのです。私は過去何度もやっていますが、間違っても相手に暴力などを振るわれたこともありません。敬語で大きな声を出しているだけですからね。特に落ち度もありません。このラリーを何度か繰り返しますが、大声が効かないとみると相手はトーンダウンしてきます。何度かは「もうオレはデカい声出さないからお前も出すなよ」とも言われたことがあります。なぜ私が注意されているんだ?とは思いますが冷静になった証でしょう。一般的なクレーム対応の本などには真摯に聞くなどとありますが、それではこちらの身がもちません。そして、大声を出す人も決して目的は「怒鳴ること」じゃないはずですからね、問題解決が目的なはずです。その為にも「私には大声は必要ありません」という意思をハッキリと大きな声で伝えるだけです。 再度になりますが、間違っても敬語を崩してはいけません 「うるさい」とか「お前」とか感情的になってはいけません。「普通のことを大声でいうだけ」です最初は慣れないかもしれませんが、ちゃんと上手くいきます。大丈夫です。そして怒鳴る人というのは冷静になれば後は解決もスムーズにいくことがほとんどです。最終的には味方になるケースも多いものです。まずは試してみましょう。意外と上手くいきますよ。
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ルームシェア ~決めておくべきルール~
楽しいルームシェアですが、後々揉めやすい事項をご紹介します。 ルールは先に決めておこう 楽しいルームシェアですが、ルールや約束を決めておかないと大変なことになります。時には一緒に暮らしたいと思うほどの友情にヒビが入ることもあります。今回はワンルームに男5人でルームシェアをしたことがあり、そして現役の不動産屋でもある私から揉めやすい事項をご紹介していきます。しっかりとルールを決めて楽しいルームシェア生活を送ってください。最初に揉めやすい事項を挙げておきます。それぞれ解説と対策をお話していきましょう。 前回の記事はこちら https://lotushome.jp/blog/3293/ 契約名義家賃光熱費来客掃除解散の条件 契約名義 前回の記事でも触れましたが、契約名義を誰にするのか?は大変です。契約名義というのは、誰が代表者となって最終的な責任を負うか?というものです。例えば代表者が1人で名義人となった場合、他の住人については「同居人」という扱いになります。そうすると、例えば全員で払うつもりだった家賃も同居人が払ってくれない場合でも、最終的に請求が来るのは名義人になった方です。解約した後に発生する原状回復義務も名義人が負います、仮に同居人が付けたキズや汚れも一旦名義人が支払わなければなりません。また、名義人には連帯保証人をつけなければいけません、一般的には親御さんがなってくれる連帯保証人ですが、連帯保証人も我が子の面倒は見たいと思うでしょうが、我が子の友人の責任まで負えるのか?という問題も出てきます。責任の重い名義人に誰がなるか?≪対策≫基本的には「連名契約」という形で住民全員で名義人となった方が良いでしょう。2人で住む場合はそれぞれ名義人として、それぞれ連帯保証人を付けるという方法がベストでしょう。しかし、3人以上となると不動産会社や貸主も面倒になってしまうケースもあります。その場合は、代表者を立てる方法もありますが、その時の解決方法としては「名義人以外は家賃+αの費用を代表者に支払う」などで最終的に解決してもいいかもしれません。 家賃 お金は揉めやすいから先に決めておきましょう 家賃については、人数で均等に割ったり、お部屋の条件などで優劣を付けたり様々な決め方があります。問題はそこではありません。滞納した場合です。全員がしっかりと払えるならばいいのですが、仮に誰かが払えなかった場合、貸主としては誰が払ってくれてもいいのですが、当人同士では大問題となります。これについては、おススメの方法としては家賃だけで割ったりしないことです。どういうことかというと 家賃+αの費用を全員で割るのです。余りをプールしておくのです。 例えば家賃8万円で3人で住む場合、毎月3万円ずつで計9万円にするようにします。そうすると、毎月1万円が余ります。それを貯めておくのです。人数で割りやすい金額に設定しておけば良いと思います。そして不足の事態や誰かが滞納した時のみ、そこから払っていくのです。もちろん不足を出してしまった人は借りた分として補填しなければいけません。ちなみに溜まり過ぎると大金の管理となり、こちらも大変になります。目安は家賃の3カ月~程度溜まったら十分でしょう。金額が超えている場合などは一旦徴収額を調整しておきましょう。 光熱費 意外と不満になりやすい光熱費これは光熱費の負担が少ないながらも、生活スタイルの違いから不公平感を感じやすいのです。電気の使い過ぎやシャワーの時間による水道代、細かいことなのですがコレが地味に不満となりやすいのです。家賃の滞納などと違い、言葉に出すのもケチくさい気がするという絶妙なラインなのです。これを解決する方法は先ほど話した家賃+α方式です。先ほどのプールしたお金で光熱費も払うのです。そしてそれを見越した金額設定にします。先ほどの例でいえば家賃8万円で3人で住む場合、一人当たり3万5千円にするなどですね。大体3か月も住めば光熱費の平均が出てきます。(夏や冬で変動はあるといっても)このようにしておいたうえで、毎月の細かい計算をあえて「しない」お互いの生活スタイルの違いについて言及しない、これも良好なルームシェアをするコツにもなります。 掃除 誰がトイレの掃除をするのか?廊下やキッチンなどの掃除は?ゴミ出しは?やったらやったで、出来栄えは?甘い清掃に腹が立つ。などとなるかもしれません。ここは正直言って個人の感覚になります。週ごとにとか、場所を決めてとかありますが、上手くいけば何でもいいのですが、おススメは 清掃についてはルールを出来るだけ決めない これもアリです。なぜなら、決めたルールは守らないといけないしかし、清掃のルールというのは「守ればいい」という訳ではありません。「キレイになること」が目的です。その為、適当にやったり、忙しいということですっぽかしてしまうと一気に険悪になります。お互いの感覚の出やすい清潔感という概念。だからこそ、厳格に決めるのではなく、お互いの貸し借りの感覚でやった方がかえって上手くいくことが多いものです。清掃が苦手ならゴミ出しなどをやるなどですね。 来客 お互いは気が許せるからルームシェア。でも知人は恋人は?来客はトラブルになりやすいものです。音の問題や他人であれば家の中でだらしない恰好を見せられないなどの「気疲れ」など様々予想されます。ベストは 共通の知人であっても入れない であることは間違いないのですが、そうもいかないでしょう。だからこそ、先に決めておきましょう。 どの範囲までOKか? 〇恋人 友人 共通の知人 親族時間帯 〇何時までにするのか?何時間か?宿泊の許可 〇時間とかぶりますが、仮に何日もいられたら許せますか?お互いの部屋に入らない、入らせない 〇絶対イヤでしょうからね 解散の条件 最後まで気持ちよくいましょう 最近は結婚前に離婚の条件を決めておくそうですね。終わりを先に考えておくことで、かえって良好な関係になる。特にルームシェアでは、一人だけ出ていくということは難しいケースではないでしょうか?その人数用に借りていた場合、部屋も家賃も持て余してしまいます。中々住み続けるという選択肢はないのではないでしょうか?その為、最低限決めておきたいルールは以下の通りです。 出ていく場合の予告期間 〇大体2ヶ月以上考えておきましょう。お部屋の解約は大体1か月前ですから、余裕を持って急な退去の違約金 〇事情があったとしてもの場合です。例えば家賃+αの積み立て金を放棄などでもいいかも原状回復の割合 〇責任部分と全体均等割などは決めておきましょう。守るかどうかは別です。解約手続きを誰が行うか 〇お部屋の解約はもちろん、電気ガス水道などのライフライン、ネットなど名義の方になります このように、ほとんどがお金が絡むため、事前に決めておきましょう。関係がこじれてから決めるのは体力気力ともにきつすぎます。 基本的にはルールは少なくしよう このように考えてみるとたくさん気遣いしなければいけないルームシェアしかし、だからといってルールをたくさん決めることはおススメしません。なぜなら、 決めたルールを守られないことが最大のストレスになる 決まったことを守らない、そのことを指摘することが一番のストレスになるのです。その為、最低限の決まり、特にお金関係はしっかりと決めて他については「あえて決めない」そして、それを決めなくても大丈夫な感覚の人とルームシェアをした方が圧倒的に上手くいきます。一緒に住みたい位の人なのですよね?この程度のことを話し合って険悪になるのであれば、そもそも向きません。しかし、感覚さえ上手くいけば楽しい思い出もたくさん出来ます。私が彼女にフラれて泣いている時に慰めてくれたこと、食費が底をつき、ドレッシングで炒めた「激マズ!シーザードレッシングチャーハン」を作ったこと、夜通しバイクを作っていたこと。どれも良い思い出です。せっかく出来た良い友達、出来る限り楽しい日々が長く続くといいですね。ここまでも本心ですが、本音はせっかく入居した物件で短期解約されたくないんです。
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憧れるがハードルは高い「ルームシェア」~なぜ受け入れ物件が少ないのか?~
お友達と楽しい「ルームシェア」憧れますよね!しかしハードルは高い 超えないといけない壁が多いルームシェア 仲の良い友達同士で暮らしたら?若い時などは特に思うのではないでしょうか。毎日気の合う友達と居られたらどんなに楽しいでしょう、寝食を共にし、夜は大したことな話などもしながら過ごせたらきっと楽しいでしょう。そんな「ルームシェア」ですが、賃貸ではほとんどの物件で受け入れが難しいものです。昨今一般的になった「シェアハウス」というのは別です。「シェアハウス」とは、友達だけでなく、それこそ自分が知らない方も含めて1つ屋根の下、各々の生活スペースと共用部分を使います。決定的に違うのは「自分が選んだ人達だけと暮らせるか否か」です。シェアハウスの場合は入居の可否は管理会社かオーナーとなり、自分では決めることはできません。今回はこの夢見る「ルームシェア」についての現実を管理会社からお伝えしようと思います。私は個人的には20代の多くの時間を気の合う友達とルームシェアしていました。その点でもルームシェアの良いところと悪いところも含めてお話しできると思います。 貸す側のメリットはほぼ無い オーナー側から見ると問題点がいっぱいのルームシェア まずは、ルームシェアをしたいと思って物件を本気で探してみた方は分かるのですが、ほとんどの物件ではルームシェアは出来ません。間取りを見ていると、「この部屋を自分で、こっちは友達で」と想像が膨らみます。一般的には2DK以上でキッチンなどの水周りからそれぞれの部屋に行ける造り=振り分けという造りであれば実質問題はありません。しかし、なぜオーナーはルームシェアを受け入れることに難色を示すのでしょうか?実は貸す側にはルームシェアを受け入れるメリットはほぼありません。それには以下のような要因があります。 近所迷惑になりそう契約者は誰になる?短期になりそう家賃滞納のリスク増 それぞれ、解説していきます。 近所迷惑になりそう 基本的には友達などの関係であろうルームシェアそうするとオーナーの懸念としては、「夜間までうるさくなるんじゃないか?」という懸念があります。また、家族に比べると会話も増えるでしょうから、音の面での心配があります。特にルームシェアに適した物件というのはファミリータイプなどの間取りになっていることから、ファミリーとの時間帯のズレを気にすることが多いものです。 契約者は誰になる? 契約名義の問題です。契約名義とは賃貸借契約において「私が責任者です」ということです。責任というのは基本契約上の全てになります、家賃の滞納やお部屋の原状回復など、契約名義人以外の方は単なる「同居人」扱いになり、金銭的な責任から実際の手続きまで契約名義人の方は全ての責任を自分が負う必要があります。ルームシェアにおいてはこの「契約名義人」を誰にするかという問題があります。例えば2人で住む場合でどちらか1人が契約名義人になるか、もしく「連名契約」といってお互いが契約名義人になることも可能です。しかし、これが3人以上になると契約関係が複雑になってしまいます、例えば契約名義人の内1人が出ていくとなった場合は契約内容の変更となり、都度契約の変更を行う必要があります。また、連名契約の場合はそれぞれに連帯保証人が必要となるため、契約書を作成する管理会社にとっても負担となってしまいます。この辺りがややこしく感じてしまい、無理して受け入れなくても・・・という流れになってしまいます。 短期になりそう これはルームシェア「あるある」なのですが、実際に住み始めてみると仲が悪くなったりを心配しています。ルームシェアというのは生活を共にします。今まで見ることがなかった友達の一面を見ることになります。「意外とこんな所があるんだ・・」「生活スタイル合わない」「価値観がそもそも違う」など良いところもあれば、悪いところも見えてきます。そうすると、仲が良かった友人関係が崩れ、ルームシェアの終了となります。また、ルームシェアの解消は時期を問いません。通常、ファミリータイプの入替え時期は年度末と呼ばれる3月4月が多く、次いで9月などの秋の転勤シーズンが多いものです。ファミリー物件はシングル物件に比べると、入居期間が長くなる傾向があります。その為、ファミリー物件は動きも単身者に比べると少なく、一度空くと空室期間が長くなってしまう場合もあります。その為、ルームシェアが早期に解約となると時期を外したファミリー物件というのは少し入居までに時間を要したりもします。このような心配から「短期解約になりそう」と思われたりもします。 家賃滞納のリスク増 通常、家族での入居となると、実質お財布は1つになります。単身の場合はもちろん名義の方のみですね。そうすると、契約名義の方や本人の勤務先や年収などから「家賃を払ってもらえるか?」だけを心配します。もちろん、転職やその他事情というのはあるにしても、払える払えないというのは大体予想がつきます。しかし、ルームシェアの場合、基本的には全員で割って家賃を支払います。通常の賃貸であればお財布は1つになるのですが、ルームシェアの場合 人数×お財布 となります。そうすると、ルームシェアの1人でも家賃を滞ってしまうと全員へ影響が出てしまいます。つまり、家賃滞納のリスクが1人から増えてしまいます。2人で払うつもりだった家賃を1人で支払うというのは、かなりキツイものがあります。単純に2倍ですからね。通常の契約でも病気や解雇、転職など滞納のリスクはありますが、ルームシェアの場合、その人数に応じてリスクが増えていってしまいます。ルームシェアで誰かが滞納しだすと、解約という道にも一直線となってしまい、これまた「短期解約」という懸念にもつながります。 難しいルームシェア探し ここまで書いてきた内容を見てみると、ルームシェアを目指している方もオーナー側の目線をご理解いただけたんじゃないかと思います。入居審査というのは所詮書面での審査になります。みなさんのお人柄や性格、しっかりとした人かどうかは分からないのです。そしてだからこそ、書面上のリスクをオーナーとしては避けたくなってしまうのです。このように物件を探すことが難しいルームシェアですが、裏を返せば、今挙げられたリスクを前もって覚悟し、解決しておくことが必要となるのです。基本的にはルームシェアというのは、ルームシェア可となっていない場合は「要相談」となります。運よく「要相談」まで辿りついたなら、今回挙げた項目を前もってクリアしておきましょう。オーナーが不安に思うことに対して準備が出来ていた時には、ひょっとすると「ルームシェア」してもいいよと言ってもらえるかもしれません。次回は「ルームシェアする時に覚悟しておくこと」などを書いてみようかと思います。
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インボイス制度 まとめとベストを尽くせ編
色々な選択肢の中からベストを尽くすのです。 インボイス制度への対応に「正解」はない さて、今回でインボイス制度編は一旦終了します。タイトルにある通り、インボイス制度への対応に「正解」というのはありません。各オーナーの事情や賃借人の影響など様々な要因が重なるため、「これが正解」というのは出しづらいものです。しかし、今回までの記事の中でご紹介した内容などで「インボイス制度」とはどういった内容なのか?を掴み、「自分はどうしていくのか」を決めるだけなのです。最終的にはいくつかの選択肢になるのですが、どれもメリットデメリットを含んでいます。そのうえで、税理士や管理会社などの専門家の意見も聞いてみたりして、「自分なりの答え」を出さねばなりません。安易な値下げや課税事業者への変更などは、方針転換した時に尾を引きます。出来る限り後悔のない選択肢を取れればと思います。 他にも課題はある 今回の一連の記事では紹介しませんでしたが、インボイス制度はもっと奥が深いものです。太陽光売電も消費税を含めた金額で入金されます。とすると、太陽光の買取で電力会社は消費税を支払っているが、免税事業者がほとんどの売電に関しては電力会社は消費税を全額負担させられることになります。影響があまりに大きいことと、契約時の制度により現在では公式に消費税を支払わないということはないようではあります。しかし、今後消費税分の値下げなどは十分予想されます。また、課税事業者になるという選択肢にも「簡易課税制度」というものがあり、場合によっては課税事業者になる方が得する免税事業者もいるのも事実です。賃貸物件のオーナーは事情や物件により様々です。管理会社や専門家などと協力して、収益を最大化させていきましょう。そして管理会社も結局はオーナーに決定権があるとはいえ、「これがベストだと思う」という自分自身の意見は持っておかねばなりません。今回のインボイス制度は賃貸物件のオーナーにも影響があり、対応を迫られますが、オーナーと賃借人双方のベストを導き出しておきたいですね。
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インボイス制度Q&A③ ~賃借人からの予想問題編~
今回は悪意も想定して、対応策を検討しておきましょう。予想は外れてくれたらうれしいです。 インボイス制度開始後に来そうな質問 インボイス制度が始まると、免税事業者の物件を借りている課税事業者からの要望や問い合わせが多くなると思います。今回は制度について善意(知らなかった)も悪意(知っている)も含めて、言われそうなことを事前に予想してみました。それに対応する形での対策をご紹介してみます。 あくまで、言われそうな事項については想像になりますので、外れてくれたら幸いです。 ①いきなりの1割値下げ 「インボイス制度が始まったので、消費税分の1割を値下げしてください」 そう、こういった値下げ要求はあろうかと思います。前回の記事でもお伝えした通り、インボイス制度対策として「有効だと思えるなら登録も値下げもしたらよい」と書きました。 https://lotushome.jp/?p=3225 しかし、このような値引きについてもしっかりと学んでおかないと、必要以上の収益を失うことになります。このケースですと、免税事業者を継続するというオーナーに対して課税事業者の賃借人が消費税分の賃料値下げをお願いしたということです。もちろん、賃料の値下げについてはオーナーの任意です、するもしないも決める権利はあります。そして、今後のことも考慮して「値下げ」を容認する場合ですが まずは差額負担でもいいのでは? と思っています。 というのは以前に記事にした通り、今回のインボイス制度では「経過措置」というものがあります。 https://lotushome.jp/blog/3214/ この経過措置の詳細は記事でご確認いただければと思いますが、内容としては 制度開始後の3年間は免税事業者からの仕入も80%控除し、その後3年間は50%を控除 計6年間の経過措置期間がある という内容になっています。ですから例えば免税事業者のオーナー物件で賃料月額11万円(税込)だった場合は、消費税分1万円の中の80%=8千円は控除されます。ということは差額として月2千円が課税事業者の負担ということになります。この分を値下げしてもいいのではないでしょうか? 少なくともこのケースですと、1万円をすぐさま値下げした場合はオーナーの収益は1万円下がります。そして、その場合課税事業者は10万円(税込)の消費税分9090円×80%=7272円の控除を受けられます。課税事業者の自己負担は9090円-7272円=1818円となります。年間で21816円ですね。年間では12万円の収益減となったオーナーに対して、課税事業者の負担は年間で21816円です。これはさすがにオーナー負担が大きい気がします。 対して仮に賃料を2千円減額して10みましょう。10万8千円の消費税分9818円×80%=7854円の控除が受けられます。課税事業者の自己負担は9818円-7854円=1964円となります。年間で23568円です。どうでしょう、オーナーの収益減2000円×12か月=24000円とほぼ同額となります。お互いにとっても悪い話ではないように思えます。実質どちらも痛み分けといったところですからね。 もちろん、その場合でも契約の変更となりますので、しっかりと契約変更を行い、経過措置終了を見据えておかねばなりません。3年後は50%分の値下げに応じるのか?経過措置終了後はどうするか?という点はお互い確認をしておいた方が良いでしょう。 しかし、インボイス制度について知らなければ1割の値下げに応じないといけないのか?と思われる可能性があるでしょう。その為、インボイス制度については貸主も知らなければいけません。 ②免税事業者のオーナーへ免税事業者からの値下げ交渉 インボイス制度では免税事業者同士の取引については影響がほぼありません。なぜなら課税事業者が負担した消費税との差額を納付する為の仕組みですから、消費税を納めない免税事業者はインボイス制度にそもそも関係ありません。免税事業者からの消費税分の値下げについては課税事業者、免税事業者どちらのオーナーも断っても賃借人に影響はありません。ないとは思いたいのですが、関係ないからこそインボイス制度をよく知らない免税事業者から消費税分の値下げ交渉があったらどうしましょうか?これは正直ほとんど無いと信じたいのですが、無知か悪意かは別として返答を用意しておきましょう。まずは賃借人が課税事業者かどうか一応確認してみましょう。この時に相手方が免税事業者とのことであれば、お互いに影響がないことを説明し、値下げ交渉を断っても大丈夫です。今のところ、免税事業者からの賃料値下げ交渉は通常の「家賃下げて」と一緒です。平時に賃料交渉があったとして受けるオーナーは少数ではないでしょうか。しかし、免税事業者が課税事業者のように交渉してきた場合、どうやって相手方がインボイス登録しているか確認したらよいのでしょうか? ③相手先がインボイスに登録しているか分からない インボイス制度が開始したのちも相手先のインボイス登録を調べる機会も増えるでしょう。どうやって調べればいいのでしょうか?インボイス登録番号が分かれば国税庁のサイトで調べることができます。 国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトこのサイトでは、適格請求書発行事業者の登録を受けている事業者の情報を公表しています。 ここで注意なのが、インボイス発行事業者公表サイトで調べるには 登録番号での検索しかない ということです、名前や住所など他の情報で調べることはできません。そして出てきた情報をクリックしたとしても分かるのは「登録番号」「氏名・名称」「登録日」などと限られております。住所や連絡先などは出てきません。恐らく個人事業主も数多くいるため、個人情報に配慮した結果なのでしょう。ともかく、登録番号を聞いて検索すると出てきます。それしか方法がありません、もちろん取引先には公開しているため、登録番号を特段の秘密にすることもありません。ですから取引先となる賃借人が申し出た場合は、一応確認してもいいかもしれませんね。 ④賃貸借契約書に税込、税抜きの表示がない時はどうしたら? 基本的には内税(消費税を含んでいる)とみなされるようです。というのは、免税事業者だろうが課税事業者だろうが、物をレンタルすることには消費税が掛かってきます。消費税を取る取らないというのは、一個人や法人で決めるものではありません。とすると、記載がないから「今までは消費税を取っていなかったんです」と言ったとしても難しいでしょう。今まで払ってきたという実績と含めて内税であったと解されるようになるのです。ですから、インボイス制度を機に賃借人に消費税を加算します。というのは、正当事由として認められるかはいささか合理性に欠ける内容になってしまいます。しかし、これから万一消費税が10%から増税された場合などは正当事由にあたる為、増額分を家賃に反映させることは可能であると思います。 今後、店舗や駐車場の契約書を作成する際には、免税事業者とはいえ、税込表示をなるべく避けるか、税込表示であるならば税法の改正により消費税等の税率が変動した場合、改正以降は消費税等相当額は変動後の税率で計算した金額とする。 というような、「消費税が上がったら金額も変わりますよ」という一文を条文に付け加えておきましょう。
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インボイスQ&A② ~免税事業者継続編~
対応をシミュレーションしておきましょう。 インボイス制度 理解には個人差も ここまで何度かやってきましたインボイス制度。このインボイス制度は制度が複雑に見える部分もあり、それぞれの立場で見え方が違うのです。そこで今回も実際の制度開始に向けて、気になる項目をQ&A方式でご紹介していきます。 インボイス制度は必ず登録しなければいけない? 任意です!免税事業者のままでも大丈夫です。 これは、消費税を納める課税事業者からするとインボイス(適格請求書)を発行してほしいものです。「消費税を払っているのだから、もらう立場はインボイス登録しなければいけない」と勘違いをしているケースかもしれません。 そんなことはありません、インボイス登録をする=課税事業者になる。ということですから、オーナーとしては自身が課税事業者になることで生じるメリットデメリットをしっかりと検討し、決断しなければなりません。もちろん、免税事業者のままでいることで、課税事業者である賃借人からのインボイス登録の要請や消費税分の賃料値下げの依頼などがあるかもしれません。制度開始前にそういった質問や要請に対して「どう答えていくか?」は考えておきましょう。ですが、当初に申し上げた通り、免税事業者のままでいることは違法でもなんでもありません。 免税事業者のままで消費税をもらうのはダメ? これも前の質問と付随してくる可能性がありますね。「そちらはインボイスを出してくれない、消費税を納付しないのに消費税を請求するのはおかしい」こんな理屈でしょうか。これは国も「免税事業者」が消費税を請求してはいけない旨の記載はありません。そして、免税事業者である貸主も様々な経費として消費税を負担しています。貸主だけ消費税を貰わずに、払いつづけるというのも酷な話だとも思います。そして、仮に借主が消費税を「もらわない」と宣言したとしても、店舗や駐車場の賃料は課税対象ですから内税(消費税を含んでいる)という扱いになるだけです。免税事業者であるから消費税を「もらう」「もらわない」という選択肢がある訳ではありません。内税にするか別途消費税を請求するかの違いしかないのです。つまり、「消費税をもらわない」という宣言は単に内税となるだけですので、実質としてもあまり意味があるとも思えません。 これまで預かった消費税分は違法になるの? なりません。益税(えきぜい)という扱いで法的な問題もありません。 ひょっとすると益税をご存じない事業者から質問があるかもしれません。消費税は免税事業者であっても経費として払ってもいます。免税事業者が消費税を取ってはいけない。という規定もありません。しかし、国の方針としては、この益税自体を少しずつなくしていこうという流れになっています。インボイス制度をきっかけに消費税の扱いを見直していきましょう。 インボイス制度の対応として登録するか値下げしかないのか? 登録もしないし、値下げもしない という選択肢もあります。 今回のインボイス制度についてオーナー向けの記事はたくさんありますが、この選択肢をしっかりと出しているものが少ないのが今回の一連の投稿になっています。 一連の記事を見ると選択肢が「インボイス登録=課税事業者になる」か「消費税分の値下げ」の2択になっていることが多いのです。もちろんインボイス登録すれば値下げもせずに済みますし、賃借人も嬉しいのは分かります。消費税分の値下げを行えば賃借人も助かりますし、それにより入居期間が長くなることでメリットもあります。 「やってもいいと思えるなら」登録も値下げもすればいい そう、正確に制度や対応を理解したうえで行うのであれば問題ないのです。インボイスは発行してあげた方がいいし、値下げで解約を防ぎたいならそれが一番いいのです。しかし、課税事業者になることはインボイス対応意外にも収益全体に関わることですし、値下げも収益に少なからずのダメージがあります。もちろん、登録も値下げもしないということには「解約」というリスクもあります。大切なのは それぞれのメリットデメリットを理解し、判断する その為には税理士や管理会社などの専門家と協力して検討しておくことが必要なのです。 もちろん、「登録も値下げもするな」ということではありません。自身の物件・賃借人・収益・将来の予想などを考慮して一番ベストな選択肢を選ぶということが必要なだけです。その選択肢の一つに「登録」「値下げ」があるだけなのです。あと少しだけインボイス制度の記事を続けますが、私はこの点をしっかりと伝えていきたいのです。
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インボイス制度Q&A① ~課税事業者 登録編~
インボイス制度について学んできましたが、間違いやすい勘違いも ここも抑えておきましょう、素朴な疑問編 今回はここまで学んだインボイス制度の実際の賃貸管理で出てきそうな疑問に対してお答えしていこうと思います。登録したほうがいいのか?や「自分は課税事業者がいいのか?免税事業者がいいのか?」は正直申し上げます。 オーナーの収入やその他事情による この判断だけは税理士や現在の管理会社の担当などとしっかりと検討してほしいと思います。当社でも何人かのオーナーさんとお話しして、インボイス制度登録をオススメした方もいれば、「対策は何もしなくていいと思います」という判断もしてきましたが、結局のところ最終判断は各オーナーになります。しかし、こういった問題にも管理会社としては「あなたにはこれがベストだと思う」という意向は持っておくべきかと思います。 それでは質問と回答へ行きましょう。 インボイス(適格請求書)って決まった書式あるの? ありません。これは適格請求書という堅い響きで何やら決まった書式がありそうですが、ないです。ちなみに記載事項がちゃんと書いてあれば「手書き」の請求書でも大丈夫です。 インボイスの記載事項ってなに?賃貸だと? インボイス(適格請求書)というからには、記載事項が定まっています。制度について発表された内容では以下の項目が必須項目となっています。 ①適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号②取引年月日③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)④税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜又は税込)及び適用税率⑤税率ごとに区分した消費税額等⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称 この項目ですが賃貸借契約書上ではどうしたら良いのでしょうか?そもそも、賃貸借契約と商品の売買などの契約は若干違うところが多いため、原則通りの項目をあげられても分かりづらいかと思います。 では、インボイスの記載事項のうち、賃貸借契約書にはどのように反映すればいいのでしょうか? インボイスの必要事項賃貸借契約書上での扱い①適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号貸主の氏名、インボイス登録番号②取引年月日特に記載必要なし③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)賃貸借契約④税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜又は税込)及び適用税率賃料、共益費、その他の項目と適用税率(10%)⑤税率ごとに区分した消費税額等消費税額⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称借主の氏名、名称 こうやってみると、今までの賃貸借契約書と違う点でいえば、インボイス登録番号が新たに追加になる程度ですね。その他の項目は一般的な賃貸借契約では元々記載がある事項ばかりなのです。あとは、賃貸借契約での賃料や原状回復工事などは軽減税率(8%)の対象になるような品目は基本ありません。なので、軽減税率という言葉も賃貸借契約においては、特に気にしなくて大丈夫です。 インボイス(適格請求書)を毎月出さないといけないの? これも何度か聞かれましたね。インボイス制度(適格請求書等保存方式)という名前があり、正式な請求書を保存しておかねばなりません。課税事業者なら登録した方がいいとの方針はお伝えしましたが、その次のステップですね。毎月請求書を出す必要があるのか?もう既にインボイスの知識を持ったオーナーさんからお問合せがありますが、結論としては 賃貸借契約書に必要事項を記載していれば、毎月出す必要はありません 流石に家賃やリースなどの毎月支払う業種が請求書を出すとなると、多大な労力となります。その為、必要事項を賃貸借契約書に記載していれば、それでインボイス(適格請求書)とみなすということになっています。※国税庁 消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A 問79より引用その後はインボイスの適用を受ける側が、振込表や口座振替の事実が分かる通帳と「賃貸借契約書」とセットで消費税の仕入控除として認められる流れとなります。 これから入居する方に向けてはインボイス登録番号などの必要項目を賃貸借契約書に記載しておけば大丈夫です。 現在の契約書を変更したり、契約のやり直しをしないといけないか? 現在の契約者にはインボイス登録番号の記載や消費税額なども記載していなかったりしますね。こういった契約者との契約変更や再契約などが必要になるかというご質問です。 インボイス登録番号、消費税額、適用税率(10%)などを記載した通知書を送付 要は契約書を補足する内容の通知でOKということです。この新しい通知と「従前の賃貸借契約書」のセットでインボイスとみなすということになります。ちなみにこの「通知」はメールでも可となっています。しかし、できれば書面で出しておきましょう。書面があれば、賃貸借契約書とセットで保管もしやすいと思います。 インボイスで面倒なのは手続きではなく、「対応」 今回はインボイス制度に登録する方向けのQ&Aになりました。手続き自体はそんなに労力が掛かるものはありません。しかし、インボイス制度の問題は 人によってインボイス制度の理解力がバラバラ 消費税額の控除の仕組みなどは各種ホームページなどで紹介されています。しかし、賃貸借契約に置き換えてみると疑問や問題点が出てくるのです。そして、この部分でトラブルや対応の手間が掛かってくるのです、一般的なインボイス制度は知っていても賃貸借契約での取り扱いを貸主、借主双方によく理解ができない部分があります。そして、このお互い理解できない部分で対応を間違ってしまうと大変なのです。次回もQ&Aです。なるべく、実際の制度開始前に問題を片付けておきましょう。
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インボイス対策 ~登録するならどうしたら?編~
今回は登録の為の手順について 課税事業者なら登録した方がいい ここまではインボイス制度について否定的な話が多かったのですが、今回は登録するならどうすれば良いか?についてです。今回の制度では免税事業者に影響が大きいものです。既に課税事業者となっているオーナーは基本的にはインボイス制度に登録した方が良いでしょう。なぜなら既に課税事業者として消費税を納める義務があるのですから、相手方の消費税も控除してあげることにデメリットはありません。 「私の物件を借りてくれれば、インボイス発行できますよ」 というアピールポイントにもなります。これは、インボイス後の唯一のメリットかもしれません。今後募集時にはかなり強力なアピールポイントになると思います。最初から家賃関係で値下げ交渉などを受けずに済みます。 課税事業者でも「登録」しなければインボイス発行できません 既に課税事業者であるオーナーが発行する請求書がインボイス(適格請求書)になる訳ではありません。別途「適格請求書発行事業者の登録申請」を行わなければなりません。 ちなみに令和5年10月1日からインボイスを発行する為には令和5年3月31日までに登録申請を行う必要があります。 登録申請はどこに出すの? 納税地を管轄する税務署へ提出します。申請内容に不備がなければ、審査後「適格請求書発行事業者」として登録され、「登録番号」が記された「登録通知書」が届きます。 申請方法は? 申請方法は3つです。 「e-taxによる電子申請」「郵送による申請」「納税地管轄の税務署へ提出」 私は税理士さんにお願いして手続きには詳しくありませんので、ご自身でチャレンジする方は国税庁HPをご覧ください。 申請手続|国税庁インボイス制度の開始に伴い、事業者の方が適格請求書(インボイス)を交付するためには、納税地を所轄する税務署長に対して登録申請書を提出し、適格請求書発行事業者になる必要があります。 税務署における審査を経て、適格請求書発行事業者として登録された場合、「登録通知書」(登録番号や公表情報等が記載されています。)を送付します。 … インボイスの不正は罰金or懲役 インボイス(適格請求書)を発行事業者以外が発行したり、それっぽい造りの請求書を出したりする行為は厳しい取り締まりが待ってます。 1年以下の懲役または50万円以下の罰金です。 しないと思いますが、やめましょう。
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インボイス対策 ~急がないといけない?経過措置があるよ編~
開始時期は2023年10月1日~ しかし経過措置もあります いいなりで値下げや登録はチョット待った 今回からインボイス制度対策をご紹介していきます。前回はインボイス制度がオーナーに及ぼす影響などを話してきました。インボイス制度と賃貸オーナーなどで検索すると「インボイス制度登録(課税事業者になる)するか値下げに応じるか。どちらか」のような風潮はありますが、落ち着きましょう。インボイス制度のような混乱を招きやすい、デメリットのある制度が開始するときは大体 経過措置(不利益や不都合がゆるやかになるように一時的にとられる措置)があります 今回のインボイス制度も経過措置といって一定期間の猶予期間があります。その内容を理解して、早まった行動を取らないようにしましょう。 経過措置は最大6年間 インボイス制度については何度もご紹介しましたが 2023年(令和5年)10月1日からです。 そして、この10月1日から最大6年間の経過措置があります。焦ってデメリットも十分に理解しないまま「課税事業者」になったり、賃借人からの要請で「値下げ」に安易に応じてはいけません。 もちろん、課税事業者になるメリットもあるにはありますし、値下げによって解約を防ぐことも有効な手段であります。しっかりと内容や制度を把握してからであれば、なんの問題もありません。焦って登録や契約変更などをしてしまった場合は、オーナーからの撤回は非常に難しいのです。この経過措置期間と内容を十分に把握して、しっかりと検討して後悔のない方針を定めましょう。 経過措置の内容 インボイス制度は消費税の仕入税額控除を受ける為には課税事業者が発行するインボイス(適格請求書)が必要になる。という制度です。ということは免税事業者からの請求書は2023年10月1日からは全く効果がないのでしょうか?混乱を最小限にするための経過措置ですから、もちろんそこをカバーしています。 制度開始から3年間は免税事業者からの仕入は80%控除可能その後3年間は免税事業者からの仕入は50%控除可能 となっています。最大6年間の経過措置の内容はこの通りとなっています。 インボイス制度の経過措置内容と期間 ですから免税事業者として対応するしても従前との差額は 消費税額の20%の影響ということです。この経過措置で最初の対応が見えてきます。それは 値下げ対応を行う場合は制度開始3年間は消費税額分の20%でよい ということになります。もちろん値下げ対応は任意ですから、しなくても良いのです。 制度を理解しないまま、消費税分を全額値下げしなきゃ!とせずに済みそうです。その後の3年間になると50%になるため、ここでは影響も大きくなってきます。しかし、当初の3年間で課税事業者になることのシミュレーションや値下げ対応の額や必要性を判断するには十分な期間ともいえます。まずは、経過措置をしっかりと理解して対応を賃借人と協議していきましょう。悪意がなくとも経過措置を知らない賃借人だと「インボイスがあるから消費税分の10%値引きして」と言ってしまうかもしれません。まずはこの経過措置をしっかりと把握し、落ち着いて対応していきましょう。
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免税事業者オーナーを襲う「インボイス制度」~影響予想編~
インボイス制度により賃借人からオーナーへ対応を迫るケースが予想されます。 影響があるのは主に「自分は免税事業者で賃借人が課税事業者」 https://lotushome.jp/?p=3200 前回の記事はこちら 今回は前回の続きです。前回までで、「どのオーナーは影響がでる、対策を検討しておいた方がいいのか?」について書きました。今回は「実際にはどんな影響が予想されるのか?」についてご紹介しようと思います。 おさらい「インボイス制度」のジレンマ では、おさらいになりますが、改めてインボイス制度の仕組みについてやっておきましょう。インボイス制度というのは、消費税を税務署へ支払う業者(課税事業者)が仕入に使った分の消費税を控除して支払う為にインボイス(適格請求書)が必要という制度でした。簡単には下図のようになります。 ということは、賃借人である課税事業者は少しでも納める消費税を圧縮したくなることはご理解いただけると思います。「自分たちはしっかり消費税を払っているんだから、払った分は引かせてくれよ」これは確かに分かります。オーナーも賃料収入から経費を認めてもらえなかったら一大事ですから、心情として理解はできるのではないでしょうか?そして、この「払っているのに控除されない」という点がオーナーへ向けられる可能性があるのです。 国は消費税をもらっているが納めなくてもいい(益税)をなくしたい 免税事業者にとっては収益の一部にもなっていた「消費税」簡単にいえば、「あまり大きな額を扱わない事業者まで、消費税の計算をさせたり、それによって税務署の仕事が増えるのもなあ」という状況でした。しかし、インボイス制度後はこの「もらっていたが納めなくてもよかった消費税」=益税が少しずつなくなっていくのです。ちなみに、インボイス制度が始まった後も免税事業者であるオーナーは消費税を貰い続けることは違法でもありません。免税事業者でも仕入があり、別のところへ消費税を支払っていますからね。 課税事業者からオーナーへの要望は何がくる? 免税事業者のオーナーの物件に課税事業者の賃借人がいた場合にどんな影響がくるのでしょうか?ざっくりといえば ①インボイス制度登録(課税事業者になって)してくれ②免税事業者のままなら消費税分「賃料を値下げ」してくれ この2点になろうかと思います。それぞれご説明してみましょう。①についてはインボイスを発行してもらえれば、課税事業者は消費税の仕入税額控除が受けられますので、特段の問題はありません。しかし、この場合はオーナーは免税事業者の立場を捨てて、課税事業者にならねばなりません。今までもらっていた消費税を毎年申告して、自分自身も控除を活用しながら申告しなければなりません。労力もそれなりになるでしょう。②は課税事業者からすれば、「自分たちが払った消費税を国に納めないのだから、その分値下げ」してくれというものです。免税事業者はインボイスを発行できませんから、課税事業者が免税事業者へいくら支払ってもその分の消費税は控除されません。負担が増える分をオーナーへ向かうという訳です。国に立てついても無駄ですからね。 折り合わない場合は「解約」となる オーナーにとっては正直 課税事業者にもなりたくないし、値下げもしたくない そりゃそうですよね。この嫌な2択を迫ってくるのです。インボイス制度はもちろん、どちらを選択してもデメリットはあります。そして上記のとおり、課税事業者にもならず、値下げもしない場合については賃借人からの「解約」という方法になる可能性もあります。 管理会社の立場で見るインボイス制度 このインボイス制度ですが、ただいま絶賛盛り上がり中です!各税理士さんなどがコラムや見解を書いてあるのですが、ここまで説明してきたことは正直大差はありません。しかし、インボイス対策では世の流れと私は少し見解に相違があります。なぜか世の風潮としては 「インボイス登録できるならした方がいいし、出来ないなら値下げもやむを得ない」 となっていますが、本当にそうでしょうか? 「値下げもしない、インボイスも登録しない(課税業者にならない)」 という選択肢もある訳ですから、それもしっかりと検討しなければなりません。 こういった制度の時に攻撃の対象になりやすいオーナー大家さん=お金持ち だから弱者の為には叩いてもいいと思われており、同情されないことが多いのですが、そうではないでしょう。結果的にお金持ちとなることもあるでしょうが大家さん=事業者 ですからね。課税事業者と同じく事業を営んでいるのです。リスクも背負ってやっているのです。 オーナーだけが一方的に不利益を被ることまではないと思っています。もちろん、消費税を負担しなければいけない課税事業者も気持ちは分かります。我々管理会社もそうですから妥協点としてお互いの言い分と落としどころというのはきっとあるはずです。次回以降はこのインボイス制度での対策や細かいQ&Aをやっていこうと思います。
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インボイス制度 ~あなたは関係「ある・ない」~簡易診断
オーナーによっては「全く影響ない」から「登録した方がいい」まで様々 https://lotushome.jp/blog/3196/ オーナーは4種類!インボイス対応が必要か不要か 今回はインボイス制度についてみなさんが気にしている 私はなにか対応しないといけないの? に簡単な質問でお答えしてみたいと思います。前回までで、インボイス制度の仕組みや消費税についてご説明しました。今回は、オーナー別で対応が必要かどうかを2つの項目で簡単に判断できるようにしてみました。 まずは課税収入チェック そもそも、消費税に関するとご説明した「インボイス制度」ということは、消費税をオーナーが貰っていなければ問題が発生するはずもありません。前回までの記事で賃貸物件の収入において課税売上となるものについては、こちらの記事でご紹介しています。 https://lotushome.jp/?p=3193 それを踏まえて下のフローチャートでご自身の分類を探してみましょう。 インボイスに該当するのか?フローチャートで確認しましょう。 それではA~Dに当てはまったなら次で詳細な補足説明にいきましょう。 フローチャート別 解説 インボイス?なにそれ?美味しいの?状態です。 賃借人が消費税納付義務がないため、インボイスも不要となります。そもそも、非課税の賃料となりますので、オーナーも消費税をほとんど受け取っていない状態となるため、双方ともにインボイス制度の恩恵も損もなく、今後も現在となんら変わらぬ状態となります。一点注意なのは「居住用賃貸だから大丈夫」と思っても、賃借人が法人契約だった場合などに、原状回復工事費や駐車料について求められる可能性があります。その場合でも、比較的少額なものとなるため、その為に課税業者になる選択肢は必要ないでしょう。 双方ともにメリットもデメリットもないパターンです こちらもAと近い状態になります。双方ともに消費税の納税義務者ではありません、賃借人もインボイス発行を必要としません。ちなみになりますが、インボイスが発行されないことで課税業者は消費税分だけ控除が受けられないだけです。ですから、インボイスと関係のない家賃などは必要経費としてこれからも控除されます。このケースでは将来免税業者が課税業者に変わってCパターンとなることだけが不安な位です。 このパターンが一番対策が必要となります。 Cのケースで考えられることは 賃借人にとってはオーナーが課税業者(インボイス登録している)であってほしいオーナーにとっては賃借人が免税業者であってほしい という反対の願望になることです。仕入税額が受けられない賃借人からすると、長い目で見た時に消費税分が今よりも収益を圧迫してしまいます。そうすると、賃料の減額依頼、もしくはオーナーにインボイスを発行してもらえないか?といった要望を出す可能性もあります。そして、どちらも難しい場合は解約という選択肢につながる可能性もあります。この一見板挟みに見えるパターンはまた次回以降でも様々な対策をご紹介していきます。 オーナーは税務署へ事業者登録を早めにしておきましょう。登録しないデメリットだけが心配 このパターンではオーナーが既に課税業者であることから、インボイスを発行することにデメリットはありません。その為、賃借人としては仕入税額控除を受けられるため、インボイス制度が開始しても実質変わることはありません。オーナーとしては、インボイス制度の登録には時間を要しますので、早めにインボイス制度への登録を税務署へ提出しておきましょう。物件の売却などで一時的に課税業者となった場合、課税業者から免税業者への再変更は届出を出さないといけません。一度課税業者として登録してしまうと、2年前がたまたまであったとしても、それ以降消費税を毎年納付する義務が発生してしまいます。 免税事業者にこそ大きな影響がある 今回のフロー等で免税事業者に影響があるということが少しご理解いただけたのではないでしょうか?次回以降では影響を受けるオーナーが取れる選択肢や制度開始からの経過措置などもご紹介したいと思います。
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「インボイス制度」~オーナーは何をさせられる?~制度の仕組み編
免税事業者でも他人ごとではありませんよ。オーナーは何をさせられるのか? https://lotushome.jp/blog/3189/ 前の記事はこちら 消費税を「いくら支払うか?」に影響のあるインボイス制度 今回は消費税の大まかな仕組みとインボイス制度がなぜ消費税に影響を及ぼすかをご説明していきます。そして、なぜ免税事業者であるオーナーにも影響が出るのかに、つなげていこうと思います。まず、前回までで課税事業者(消費税の納税義務のある事業者)と免税事業者(消費税の納税義務がない事業者)の違いや要件についてご説明しました。この課税事業者となった場合には、「売上としてもらった消費税を国や地方公共団体に納付する」ことになります。この時にいくら納付するかということですが、分かりやすくご説明してみます。 消費税の納付額は単純に説明するなら もらった消費税-払った消費税=納付消費税 下図で例を出してみましょう。 貰った消費税もありますが、「払った消費税」もあります。 利益の計算と一緒ですね。売上全てが利益ではなく、仕入れや維持費などを差し引いて残った金額が利益です。消費税も同様に、売上から仕入れの消費税を差し引いたものを納付すれば良いのです。なぜなら、支払った分を控除されないと2重課税にもなってしまいますし、感覚的には経費として認めてよ!ということです。この仕組みを「仕入税額控除」として現在は当たり前に差し引いて納付税額が決定しています。 仕入れに使った金額を認めてもらえなかったら? 賃貸物件のオーナーも毎年、確定申告などを行い、事業についての申告をしなければなりません。毎年、総収入ー経費を差し引いた金額が利益となります。そして残った金額が所得として所得税などの対象となり、納付せねばなりません。でも、その時に 実際に使った経費を認めてもらえないとしたら、どうします? 収入には税金を掛けられて、自分が支払った経費は無かったものにされたら? そんなバカな!私は確かに払ったぞ!ここに請求書や領収書もあるぞ!と主張しても「その請求書は信用できないから経費として認めません」と言われたら?支払った経費は無視されて、収入に対してだけ税金を掛けられたら?そうですよね、自分が別の人へ払った分位は差し引かせて欲しいですよね。 「インボイス制度」は消費税においてこれを行っていく制度なのです「課税事業者がしっかりと出した請求書(適格請求書)以外は支払った消費税として認めない」 そしてこの「適格請求書」のことを「インボイス」と呼ぶのです。 2023年10月1日からインボイス制度はスタートします。スタート後に課税事業者は「仕入税額控除」を受けたいのならこの「インボイス(適格請求書)」を保存しておかないといけないのです。そして、もう1つ大事なポイントは仕入税額控除を受ける為の「インボイス(適格請求書)」は 課税事業者であり、「適格請求書発行事業者の登録申請」を行った業者しか発行できません。 インボイス制度の問題とは? なんだ、課税事業者が損するだけの話か!私たち不動産賃貸オーナーは免税事業者だから関係ないじゃないか!と思った方 免税事業者こそ課税事業者から対応を迫られる可能性があるのです 課税事業者にとって消費税の負担は非常に負担が大きく、この仕入税額控除が受けられないと収益減となります。その為、この適格請求書を仕入れ先からもらうことはとても重要になってくるのです。支払った分の消費税まで、自分たちが負担しないといけなくなるのです。収益は少なくないダメージを負うことでしょう。通常、仕入れ先や経費として支払う相手方は課税事業者が多くを占めるため、同じ課税事業者同士であれば、適格請求書を提出するだけで、大して影響は大きくないのです。問題は支払った相手方が免税事業者やインボイス制度に登録していない事業者だった時だけなのです。特に賃料や原状回復工事費などは事業者にとっても少額ではないことが多いため、この適格請求書を発行してもらえるか?はとても大事になってくるのです。その為、世間では免税事業者であるフリーランスや個人事業主に影響が大きいと騒がれているのです。 もちろん、賃貸物件では全く関係ないオーナーさんも多いかとは思います。相手方が課税事業者でない限り、適格請求書を求められることはありません。しかし、相手先が課税事業者だった場合、確実にこの「適格請求書」発行を求められることになるのです。次回以降では対応が必要になってくるオーナーの条件やインボイス制度開始で賃貸オーナーへ来る可能性のあるデメリットなどをご紹介していこうと思います。












