「インボイス制度」~オーナーは何をさせられる?~制度の仕組み編

免税事業者でも他人ごとではありませんよ。オーナーは何をさせられるのか?
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消費税を「いくら支払うか?」に影響のあるインボイス制度

今回は消費税の大まかな仕組みとインボイス制度がなぜ消費税に影響を及ぼすかをご説明していきます。


そして、なぜ免税事業者であるオーナーにも影響が出るのかに、つなげていこうと思います。


まず、前回までで課税事業者(消費税の納税義務のある事業者)と免税事業者(消費税の納税義務がない事業者)の違いや要件についてご説明しました。


この課税事業者となった場合には、「売上としてもらった消費税を国や地方公共団体に納付する」ことになります。


この時にいくら納付するかということですが、分かりやすくご説明してみます。

消費税の納付額は単純に説明するなら


もらった消費税-払った消費税=納付消費税

下図で例を出してみましょう。

貰った消費税もありますが、「払った消費税」もあります。

利益の計算と一緒ですね。


売上全てが利益ではなく、仕入れや維持費などを差し引いて残った金額が利益です。


消費税も同様に、売上から仕入れの消費税を差し引いたものを納付すれば良いのです。


なぜなら、支払った分を控除されないと2重課税にもなってしまいますし、感覚的には経費として認めてよ!ということです。


この仕組みを「仕入税額控除」として現在は当たり前に差し引いて納付税額が決定しています。


仕入れに使った金額を認めてもらえなかったら?

賃貸物件のオーナーも毎年、確定申告などを行い、事業についての申告をしなければなりません。


毎年、総収入ー経費を差し引いた金額が利益となります。


そして残った金額が所得として所得税などの対象となり、納付せねばなりません。


でも、その時に

実際に使った経費を認めてもらえないとしたら、どうします?

収入には税金を掛けられて、自分が支払った経費は無かったものにされたら?

そんなバカな!私は確かに払ったぞ!ここに請求書や領収書もあるぞ!


と主張しても「その請求書は信用できないから経費として認めません」と言われたら?



支払った経費は無視されて、収入に対してだけ税金を掛けられたら?


そうですよね、自分が別の人へ払った分位は差し引かせて欲しいですよね。

「インボイス制度」は消費税においてこれを行っていく制度なのです

「課税事業者がしっかりと出した請求書(適格請求書)以外は支払った消費税として認めない」

そしてこの「適格請求書」のことを「インボイス」と呼ぶのです。

2023年10月1日からインボイス制度はスタートします。


スタート後に課税事業者は「仕入税額控除」を受けたいのならこのインボイス(適格請求書)を保存しておかないといけないのです。


そして、もう1つ大事なポイントは仕入税額控除を受ける為の「インボイス(適格請求書)」は

課税事業者であり、「適格請求書発行事業者の登録申請」を行った業者しか発行できません。

インボイス制度の問題とは?



なんだ、課税事業者が損するだけの話か!


私たち不動産賃貸オーナーは免税事業者だから関係ないじゃないか!と思った方

免税事業者こそ課税事業者から対応を迫られる可能性があるのです



課税事業者にとって消費税の負担は非常に負担が大きく、この仕入税額控除が受けられないと収益減となります。


その為、この適格請求書を仕入れ先からもらうことはとても重要になってくるのです。


支払った分の消費税まで、自分たちが負担しないといけなくなるのです。収益は少なくないダメージを負うことでしょう。


通常、仕入れ先や経費として支払う相手方は課税事業者が多くを占めるため、同じ課税事業者同士であれば、適格請求書を提出するだけで、大して影響は大きくないのです。


問題は支払った相手方が免税事業者やインボイス制度に登録していない事業者だった時だけなのです。


特に賃料原状回復工事費などは事業者にとっても少額ではないことが多いため、この適格請求書を発行してもらえるか?はとても大事になってくるのです。


その為、世間では免税事業者であるフリーランスや個人事業主に影響が大きいと騒がれているのです。


もちろん、賃貸物件では全く関係ないオーナーさんも多いかとは思います。


相手方が課税事業者でない限り、適格請求書を求められることはありません。


しかし、相手先が課税事業者だった場合、確実にこの「適格請求書」発行を求められることになるのです。


次回以降では対応が必要になってくるオーナーの条件やインボイス制度開始で賃貸オーナーへ来る可能性のあるデメリットなどをご紹介していこうと思います。

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