
みなさんは借地借家法という法律をご存じでしょうか?
簡単にいえば、土地建物を貸し借りする時の法律です。
みなさんがお部屋を借りて住む場合にも「借地借家法」をベースにして契約書は作成されています。
歴史的には明治頃から土地建物に関する法律というのはありましたが、戦争や大地震などを機に改正されており、直近ではバブル期にも改正されて今に至ります。
住宅というのは国民の生活の基本になるものです。その為、当事者同士に自由に任せてしまうと、横暴な大家さんに突然の値上げをされたり、ある日突然追い出されたりなど、時には生命の危機になることもあります。
その為、借地借家法という法律で賃貸市場において、主に借主保護の側面が強い法律となっています。
もちろん、この理念には賛成です。
立場的にも弱い立場に置かれやすい借主を保護すべきと私も思います。
しかし、そんな借地借家法ですが、年々の改正により昨今ではもう一つの問題が出てきました。
弱者保護のハズが弱者を保護できず、また大多数の普通の方を苦しめることになってきたのです。
今回は借地借家法に思うことと、本来あるべき姿を個人的な意見として書いてみたいと思います。
やったもん勝ちの現状

皆さんは考えたことがありませんか?
「私は家賃を滞納しないのに、家賃保証会社に加入しなければならないんだ?」と
そう昨今、一般的になった家賃保証会社への加入
全国的にも賃貸の契約をする際には、昔ながらの連帯保証人だけでなく、家賃保証会社への加入が必須となりつつあります。
こうなった背景の中にも借地借家法が影響しているのです。
借地借家法というのはザックリといえば
賃借人がよっぽど悪いことをしていない限りは大家からは解約できない
こんな法律です。
本来はそりゃそうだろうと思うのですが、この「よっぽど」の基準が高すぎるのです。
例えば家賃滞納一つとっても中々のハードルです。
滞納については現在3か月以上滞納されて初めて裁判に出せます
3か月を経過するまでは「よっぽど」に入りません。
これは中々の基準だと思うのです。
皆さんは、日々の生活で各種のお金のやり取りをしていると思うのですが、例えばレンタカーを借りて、レンタル代を払わずに3か月使用することが出来るでしょうか?
飲食店でお金を払わずに3か月間飲み食い出来るでしょうか?
家賃は3か月までは「まあまあ」となっています。
しかも3か月を経過したとしても大家側は「即刻出て行ってくれ」と言っても、出ていかなければ自力でなんとも出来ません。
食い逃げは捕まえることが出来ますが、家賃滞納は裁判上の手続きが必要になります。
3か月経過してから裁判を起こし、判決が出てから解約し、解約に応じなければ自費で強制執行
この頃には家賃滞納は更に膨らみつづけています。更に夜逃げなんかされた日には強制執行代も含めると100万円前後の出費となる場合も珍しくありません。
こんなリスクを抱えては大家側は安心して貸す訳にはいきません。
そういった現状をカバーする為に家賃保証会社が登場しました。
家賃保証会社の仕組みとしてはザックリいえば
滞納しない善良な人も全員家賃保証会社に加入すれば差益が出る
という仕組みです。
たまに出る家賃滞納での出費を善良な賃借人でカバーしているのです。
仮に家賃滞納に対してここまで借地借家法が厳しいものでなければ、家賃保証会社は生まれることはありませんでした。
普通の方も苦しめられる借地借家法

他にもこの借地借家法は普通の入居者さんに牙を剥くことがあります。
それが「生活マナーの苦情」です。
正直、この借地借家法がある前提では「やったもん勝ち」となるケースが大半です。
例えば音の苦情などは正にこれです。
賃貸借契約書には当たり前のように「騒音・楽器の演奏は不可」と記載されているでしょう。
悪質な騒音を出す人がいた場合でも借地借家法は簡単に解約を許しません。
悪質な入居者とはいえ、改善を促し、改善されないと分かったら裁判上で「いかに悪質かの証拠を集め」「多額の費用を掛けて」
それでも解約できるかは五分五分です。
よく騒音問題について「管理会社が何もしない」「大家も金が入ればいいんだ」と言われたりしますが、管理会社や大家にも権限が無いんです。
管理会社も大家も問題ある入居者だった場合、注意をすることは可能ですが、言うことをきかす権利も強制力も実はありません。
解約して相手に退去を促した場合、下手すると逆に裁判で負けてしまうことだってあるのです。
管理会社も大家も他の大多数の方に迷惑を掛ける人には出ていってもらいたいものです。
大多数の平穏な生活を一部の困った方が乱していい訳などありませんから
でも、借地借家法がそれを許しません。
多くの労力を掛けて調査し、改善を長い期間掛けて促し、多額の費用を掛けて裁判し、それでも退去しない場合は、更に多額の費用を掛けて強制執行
こんな現状です。
借地借家法が規定する「弱者保護」は普通の方々の平穏な生活を犠牲にして達成することなのでしょうか?
甚だ疑問です。
これでは少数の問題行動をする方のツケを大多数が払っているのです。
逆に弱者が受け入れられない現状

こんな行き過ぎた弱者保護の結果、どうなったかというと
リスクが少しでもありそうな人には貸さない
となったのです。
その為、高齢者や障碍者、シングルマザーなどの本当の弱者と呼ばれる方たちを受け入れることを大家側は躊躇ってしまいます。
「もし問題が起きたら解決には多大な労力が掛かる・・・」
そうすると困っている人を助けたい気持ちはあるが、問題が起きたリスクを考えたら・・・
仕方のないことです。
また、今後もこの行き過ぎた借主保護が続くとどうなるかといえば
普通の方へしわ寄せがいきます
家賃保証会社しかり、リスクに備えて大多数の方の負担が増してしまいます。
一定の借主保護は大切です。しかし、悪質な者までは保護しなくて良い
そうでなければ、大多数の普通の借主の負担が増し、社会的弱者は受け入れのチャンスも奪われるのです
私はこれが言いたいのです。
大多数の普通の方へのしわ寄せは許せません。しかし、現状では仕方ないのです。
あるべき姿とは

ではどうしたら良いのか?と言えば
良いものはいい!悪いものは悪い!裁判は必要だ とするだけです。
具体的には
- 勝手に解約して追い出すのはやっぱりダメなので裁判手続きを簡易にする
- 裁判に要する費用を少なくする
- 悪質な入居者は早めに追い出せるようにする
実はこれだけでほとんどの問題は解決します。
なぜなら
問題のある入居者をカバーする為に大多数の負担がある現状ですが、問題のある入居者を簡単に裁判が出来て追い出すことが出来れば大多数の負担は軽減することが可能です。
また、問題のある入居者をすぐに追い出すことが出来れば「リスクが少ないから、受け入れてみよう」と弱者に対する受入れの意識も気軽になります。
私は霧島市の居住支援協議会に加入しており、日々社会的弱者の方への支援を行っております。
しかし、現行の借地借家法のハードルでは受け入れ側のリスクが高いのも現実です。
私はこう思うのです。
簡単に追い出せる社会は、簡単に受け入れられる社会
仮に追い出された方も、簡単に受け入れてもらえるのです。
もちろん追い出す追い出さないの判断は管理会社や大家が勝手にすべきではありません。
公平な裁判などで適正な手続きを踏むべきです。しかしその裁判は現状ではハードルがあまりに高すぎます。
もっと簡単に安価に裁判が出来ればいいのです。
空き家問題が叫ばれる昨今、受入れリスクが低くなれば、次もまた見つかるハズです。
そうして皆が落ち着く場所を探していけばいいのです。
正直者が損をしたり、偏見だけで受け入れてもらえない社会
しっかりと現実を認めて、それでも弱者に寄り添う社会はこういった社会ではないでしょうか?
私は失敗してしまうことは人間誰しもあると思っています。
そんな時に必要なのは
何度でも再チャレンジ出来る社会だと思っています。
一度の失敗で再チャレンジで受け入れてもらえない現状
それは強すぎる保護によって生み出されてしまったのです。
言葉は厳しく見えるかもしれませんが、大多数の普通の方と社会的弱者と呼ばれる方の共存には「どちらか一方だけが我慢する」という社会ではいけないと思えるのです。
お互いが共存する道は行き過ぎた保護ではないと思っています。
社会的弱者も受け入れてもらえるが、誰も我慢しなくていい社会は一定のモラルによって支えられるハズです。
私より優秀な国土交通省の皆さん、ご一考お願いします。
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インボイス対策 ~登録するならどうしたら?編~
今回は登録の為の手順について 課税事業者なら登録した方がいい ここまではインボイス制度について否定的な話が多かったのですが、今回は登録するならどうすれば良いか?についてです。今回の制度では免税事業者に影響が大きいものです。既に課税事業者となっているオーナーは基本的にはインボイス制度に登録した方が良いでしょう。なぜなら既に課税事業者として消費税を納める義務があるのですから、相手方の消費税も控除してあげることにデメリットはありません。 「私の物件を借りてくれれば、インボイス発行できますよ」 というアピールポイントにもなります。これは、インボイス後の唯一のメリットかもしれません。今後募集時にはかなり強力なアピールポイントになると思います。最初から家賃関係で値下げ交渉などを受けずに済みます。 課税事業者でも「登録」しなければインボイス発行できません 既に課税事業者であるオーナーが発行する請求書がインボイス(適格請求書)になる訳ではありません。別途「適格請求書発行事業者の登録申請」を行わなければなりません。 ちなみに令和5年10月1日からインボイスを発行する為には令和5年3月31日までに登録申請を行う必要があります。 登録申請はどこに出すの? 納税地を管轄する税務署へ提出します。申請内容に不備がなければ、審査後「適格請求書発行事業者」として登録され、「登録番号」が記された「登録通知書」が届きます。 申請方法は? 申請方法は3つです。 「e-taxによる電子申請」「郵送による申請」「納税地管轄の税務署へ提出」 私は税理士さんにお願いして手続きには詳しくありませんので、ご自身でチャレンジする方は国税庁HPをご覧ください。 申請手続|国税庁インボイス制度の開始に伴い、事業者の方が適格請求書(インボイス)を交付するためには、納税地を所轄する税務署長に対して登録申請書を提出し、適格請求書発行事業者になる必要があります。 税務署における審査を経て、適格請求書発行事業者として登録された場合、「登録通知書」(登録番号や公表情報等が記載されています。)を送付します。 … インボイスの不正は罰金or懲役 インボイス(適格請求書)を発行事業者以外が発行したり、それっぽい造りの請求書を出したりする行為は厳しい取り締まりが待ってます。 1年以下の懲役または50万円以下の罰金です。 しないと思いますが、やめましょう。
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開始時期は2023年10月1日~ しかし経過措置もあります いいなりで値下げや登録はチョット待った 今回からインボイス制度対策をご紹介していきます。前回はインボイス制度がオーナーに及ぼす影響などを話してきました。インボイス制度と賃貸オーナーなどで検索すると「インボイス制度登録(課税事業者になる)するか値下げに応じるか。どちらか」のような風潮はありますが、落ち着きましょう。インボイス制度のような混乱を招きやすい、デメリットのある制度が開始するときは大体 経過措置(不利益や不都合がゆるやかになるように一時的にとられる措置)があります 今回のインボイス制度も経過措置といって一定期間の猶予期間があります。その内容を理解して、早まった行動を取らないようにしましょう。 経過措置は最大6年間 インボイス制度については何度もご紹介しましたが 2023年(令和5年)10月1日からです。 そして、この10月1日から最大6年間の経過措置があります。焦ってデメリットも十分に理解しないまま「課税事業者」になったり、賃借人からの要請で「値下げ」に安易に応じてはいけません。 もちろん、課税事業者になるメリットもあるにはありますし、値下げによって解約を防ぐことも有効な手段であります。しっかりと内容や制度を把握してからであれば、なんの問題もありません。焦って登録や契約変更などをしてしまった場合は、オーナーからの撤回は非常に難しいのです。この経過措置期間と内容を十分に把握して、しっかりと検討して後悔のない方針を定めましょう。 経過措置の内容 インボイス制度は消費税の仕入税額控除を受ける為には課税事業者が発行するインボイス(適格請求書)が必要になる。という制度です。ということは免税事業者からの請求書は2023年10月1日からは全く効果がないのでしょうか?混乱を最小限にするための経過措置ですから、もちろんそこをカバーしています。 制度開始から3年間は免税事業者からの仕入は80%控除可能その後3年間は免税事業者からの仕入は50%控除可能 となっています。最大6年間の経過措置の内容はこの通りとなっています。 インボイス制度の経過措置内容と期間 ですから免税事業者として対応するしても従前との差額は 消費税額の20%の影響ということです。この経過措置で最初の対応が見えてきます。それは 値下げ対応を行う場合は制度開始3年間は消費税額分の20%でよい ということになります。もちろん値下げ対応は任意ですから、しなくても良いのです。 制度を理解しないまま、消費税分を全額値下げしなきゃ!とせずに済みそうです。その後の3年間になると50%になるため、ここでは影響も大きくなってきます。しかし、当初の3年間で課税事業者になることのシミュレーションや値下げ対応の額や必要性を判断するには十分な期間ともいえます。まずは、経過措置をしっかりと理解して対応を賃借人と協議していきましょう。悪意がなくとも経過措置を知らない賃借人だと「インボイスがあるから消費税分の10%値引きして」と言ってしまうかもしれません。まずはこの経過措置をしっかりと把握し、落ち着いて対応していきましょう。
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免税事業者オーナーを襲う「インボイス制度」~影響予想編~
インボイス制度により賃借人からオーナーへ対応を迫るケースが予想されます。 影響があるのは主に「自分は免税事業者で賃借人が課税事業者」 https://lotushome.jp/?p=3200 前回の記事はこちら 今回は前回の続きです。前回までで、「どのオーナーは影響がでる、対策を検討しておいた方がいいのか?」について書きました。今回は「実際にはどんな影響が予想されるのか?」についてご紹介しようと思います。 おさらい「インボイス制度」のジレンマ では、おさらいになりますが、改めてインボイス制度の仕組みについてやっておきましょう。インボイス制度というのは、消費税を税務署へ支払う業者(課税事業者)が仕入に使った分の消費税を控除して支払う為にインボイス(適格請求書)が必要という制度でした。簡単には下図のようになります。 ということは、賃借人である課税事業者は少しでも納める消費税を圧縮したくなることはご理解いただけると思います。「自分たちはしっかり消費税を払っているんだから、払った分は引かせてくれよ」これは確かに分かります。オーナーも賃料収入から経費を認めてもらえなかったら一大事ですから、心情として理解はできるのではないでしょうか?そして、この「払っているのに控除されない」という点がオーナーへ向けられる可能性があるのです。 国は消費税をもらっているが納めなくてもいい(益税)をなくしたい 免税事業者にとっては収益の一部にもなっていた「消費税」簡単にいえば、「あまり大きな額を扱わない事業者まで、消費税の計算をさせたり、それによって税務署の仕事が増えるのもなあ」という状況でした。しかし、インボイス制度後はこの「もらっていたが納めなくてもよかった消費税」=益税が少しずつなくなっていくのです。ちなみに、インボイス制度が始まった後も免税事業者であるオーナーは消費税を貰い続けることは違法でもありません。免税事業者でも仕入があり、別のところへ消費税を支払っていますからね。 課税事業者からオーナーへの要望は何がくる? 免税事業者のオーナーの物件に課税事業者の賃借人がいた場合にどんな影響がくるのでしょうか?ざっくりといえば ①インボイス制度登録(課税事業者になって)してくれ②免税事業者のままなら消費税分「賃料を値下げ」してくれ この2点になろうかと思います。それぞれご説明してみましょう。①についてはインボイスを発行してもらえれば、課税事業者は消費税の仕入税額控除が受けられますので、特段の問題はありません。しかし、この場合はオーナーは免税事業者の立場を捨てて、課税事業者にならねばなりません。今までもらっていた消費税を毎年申告して、自分自身も控除を活用しながら申告しなければなりません。労力もそれなりになるでしょう。②は課税事業者からすれば、「自分たちが払った消費税を国に納めないのだから、その分値下げ」してくれというものです。免税事業者はインボイスを発行できませんから、課税事業者が免税事業者へいくら支払ってもその分の消費税は控除されません。負担が増える分をオーナーへ向かうという訳です。国に立てついても無駄ですからね。 折り合わない場合は「解約」となる オーナーにとっては正直 課税事業者にもなりたくないし、値下げもしたくない そりゃそうですよね。この嫌な2択を迫ってくるのです。インボイス制度はもちろん、どちらを選択してもデメリットはあります。そして上記のとおり、課税事業者にもならず、値下げもしない場合については賃借人からの「解約」という方法になる可能性もあります。 管理会社の立場で見るインボイス制度 このインボイス制度ですが、ただいま絶賛盛り上がり中です!各税理士さんなどがコラムや見解を書いてあるのですが、ここまで説明してきたことは正直大差はありません。しかし、インボイス対策では世の流れと私は少し見解に相違があります。なぜか世の風潮としては 「インボイス登録できるならした方がいいし、出来ないなら値下げもやむを得ない」 となっていますが、本当にそうでしょうか? 「値下げもしない、インボイスも登録しない(課税業者にならない)」 という選択肢もある訳ですから、それもしっかりと検討しなければなりません。 こういった制度の時に攻撃の対象になりやすいオーナー大家さん=お金持ち だから弱者の為には叩いてもいいと思われており、同情されないことが多いのですが、そうではないでしょう。結果的にお金持ちとなることもあるでしょうが大家さん=事業者 ですからね。課税事業者と同じく事業を営んでいるのです。リスクも背負ってやっているのです。 オーナーだけが一方的に不利益を被ることまではないと思っています。もちろん、消費税を負担しなければいけない課税事業者も気持ちは分かります。我々管理会社もそうですから妥協点としてお互いの言い分と落としどころというのはきっとあるはずです。次回以降はこのインボイス制度での対策や細かいQ&Aをやっていこうと思います。
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インボイス制度 ~あなたは関係「ある・ない」~簡易診断
オーナーによっては「全く影響ない」から「登録した方がいい」まで様々 https://lotushome.jp/blog/3196/ オーナーは4種類!インボイス対応が必要か不要か 今回はインボイス制度についてみなさんが気にしている 私はなにか対応しないといけないの? に簡単な質問でお答えしてみたいと思います。前回までで、インボイス制度の仕組みや消費税についてご説明しました。今回は、オーナー別で対応が必要かどうかを2つの項目で簡単に判断できるようにしてみました。 まずは課税収入チェック そもそも、消費税に関するとご説明した「インボイス制度」ということは、消費税をオーナーが貰っていなければ問題が発生するはずもありません。前回までの記事で賃貸物件の収入において課税売上となるものについては、こちらの記事でご紹介しています。 https://lotushome.jp/?p=3193 それを踏まえて下のフローチャートでご自身の分類を探してみましょう。 インボイスに該当するのか?フローチャートで確認しましょう。 それではA~Dに当てはまったなら次で詳細な補足説明にいきましょう。 フローチャート別 解説 インボイス?なにそれ?美味しいの?状態です。 賃借人が消費税納付義務がないため、インボイスも不要となります。そもそも、非課税の賃料となりますので、オーナーも消費税をほとんど受け取っていない状態となるため、双方ともにインボイス制度の恩恵も損もなく、今後も現在となんら変わらぬ状態となります。一点注意なのは「居住用賃貸だから大丈夫」と思っても、賃借人が法人契約だった場合などに、原状回復工事費や駐車料について求められる可能性があります。その場合でも、比較的少額なものとなるため、その為に課税業者になる選択肢は必要ないでしょう。 双方ともにメリットもデメリットもないパターンです こちらもAと近い状態になります。双方ともに消費税の納税義務者ではありません、賃借人もインボイス発行を必要としません。ちなみになりますが、インボイスが発行されないことで課税業者は消費税分だけ控除が受けられないだけです。ですから、インボイスと関係のない家賃などは必要経費としてこれからも控除されます。このケースでは将来免税業者が課税業者に変わってCパターンとなることだけが不安な位です。 このパターンが一番対策が必要となります。 Cのケースで考えられることは 賃借人にとってはオーナーが課税業者(インボイス登録している)であってほしいオーナーにとっては賃借人が免税業者であってほしい という反対の願望になることです。仕入税額が受けられない賃借人からすると、長い目で見た時に消費税分が今よりも収益を圧迫してしまいます。そうすると、賃料の減額依頼、もしくはオーナーにインボイスを発行してもらえないか?といった要望を出す可能性もあります。そして、どちらも難しい場合は解約という選択肢につながる可能性もあります。この一見板挟みに見えるパターンはまた次回以降でも様々な対策をご紹介していきます。 オーナーは税務署へ事業者登録を早めにしておきましょう。登録しないデメリットだけが心配 このパターンではオーナーが既に課税業者であることから、インボイスを発行することにデメリットはありません。その為、賃借人としては仕入税額控除を受けられるため、インボイス制度が開始しても実質変わることはありません。オーナーとしては、インボイス制度の登録には時間を要しますので、早めにインボイス制度への登録を税務署へ提出しておきましょう。物件の売却などで一時的に課税業者となった場合、課税業者から免税業者への再変更は届出を出さないといけません。一度課税業者として登録してしまうと、2年前がたまたまであったとしても、それ以降消費税を毎年納付する義務が発生してしまいます。 免税事業者にこそ大きな影響がある 今回のフロー等で免税事業者に影響があるということが少しご理解いただけたのではないでしょうか?次回以降では影響を受けるオーナーが取れる選択肢や制度開始からの経過措置などもご紹介したいと思います。
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「インボイス制度」~オーナーは何をさせられる?~制度の仕組み編
免税事業者でも他人ごとではありませんよ。オーナーは何をさせられるのか? https://lotushome.jp/blog/3189/ 前の記事はこちら 消費税を「いくら支払うか?」に影響のあるインボイス制度 今回は消費税の大まかな仕組みとインボイス制度がなぜ消費税に影響を及ぼすかをご説明していきます。そして、なぜ免税事業者であるオーナーにも影響が出るのかに、つなげていこうと思います。まず、前回までで課税事業者(消費税の納税義務のある事業者)と免税事業者(消費税の納税義務がない事業者)の違いや要件についてご説明しました。この課税事業者となった場合には、「売上としてもらった消費税を国や地方公共団体に納付する」ことになります。この時にいくら納付するかということですが、分かりやすくご説明してみます。 消費税の納付額は単純に説明するなら もらった消費税-払った消費税=納付消費税 下図で例を出してみましょう。 貰った消費税もありますが、「払った消費税」もあります。 利益の計算と一緒ですね。売上全てが利益ではなく、仕入れや維持費などを差し引いて残った金額が利益です。消費税も同様に、売上から仕入れの消費税を差し引いたものを納付すれば良いのです。なぜなら、支払った分を控除されないと2重課税にもなってしまいますし、感覚的には経費として認めてよ!ということです。この仕組みを「仕入税額控除」として現在は当たり前に差し引いて納付税額が決定しています。 仕入れに使った金額を認めてもらえなかったら? 賃貸物件のオーナーも毎年、確定申告などを行い、事業についての申告をしなければなりません。毎年、総収入ー経費を差し引いた金額が利益となります。そして残った金額が所得として所得税などの対象となり、納付せねばなりません。でも、その時に 実際に使った経費を認めてもらえないとしたら、どうします? 収入には税金を掛けられて、自分が支払った経費は無かったものにされたら? そんなバカな!私は確かに払ったぞ!ここに請求書や領収書もあるぞ!と主張しても「その請求書は信用できないから経費として認めません」と言われたら?支払った経費は無視されて、収入に対してだけ税金を掛けられたら?そうですよね、自分が別の人へ払った分位は差し引かせて欲しいですよね。 「インボイス制度」は消費税においてこれを行っていく制度なのです「課税事業者がしっかりと出した請求書(適格請求書)以外は支払った消費税として認めない」 そしてこの「適格請求書」のことを「インボイス」と呼ぶのです。 2023年10月1日からインボイス制度はスタートします。スタート後に課税事業者は「仕入税額控除」を受けたいのならこの「インボイス(適格請求書)」を保存しておかないといけないのです。そして、もう1つ大事なポイントは仕入税額控除を受ける為の「インボイス(適格請求書)」は 課税事業者であり、「適格請求書発行事業者の登録申請」を行った業者しか発行できません。 インボイス制度の問題とは? なんだ、課税事業者が損するだけの話か!私たち不動産賃貸オーナーは免税事業者だから関係ないじゃないか!と思った方 免税事業者こそ課税事業者から対応を迫られる可能性があるのです 課税事業者にとって消費税の負担は非常に負担が大きく、この仕入税額控除が受けられないと収益減となります。その為、この適格請求書を仕入れ先からもらうことはとても重要になってくるのです。支払った分の消費税まで、自分たちが負担しないといけなくなるのです。収益は少なくないダメージを負うことでしょう。通常、仕入れ先や経費として支払う相手方は課税事業者が多くを占めるため、同じ課税事業者同士であれば、適格請求書を提出するだけで、大して影響は大きくないのです。問題は支払った相手方が免税事業者やインボイス制度に登録していない事業者だった時だけなのです。特に賃料や原状回復工事費などは事業者にとっても少額ではないことが多いため、この適格請求書を発行してもらえるか?はとても大事になってくるのです。その為、世間では免税事業者であるフリーランスや個人事業主に影響が大きいと騒がれているのです。 もちろん、賃貸物件では全く関係ないオーナーさんも多いかとは思います。相手方が課税事業者でない限り、適格請求書を求められることはありません。しかし、相手先が課税事業者だった場合、確実にこの「適格請求書」発行を求められることになるのです。次回以降では対応が必要になってくるオーナーの条件やインボイス制度開始で賃貸オーナーへ来る可能性のあるデメリットなどをご紹介していこうと思います。





