
苦しい現実と悲しい過去
前回の記事はこちら
やはり娘さんはAさんのアキレス腱であったことが分かった今、私の解決へのレールにやっと乗ることが出来たように思います。
しかし、まだ問題は山積みです。
まずは、今後の滞納解決のために現況を確認することにしました。
Aさんの現況としては
- 現在は年金暮らしである
- その他にも知り合いのところでアルバイトで少し働いている
- コロナウイルスの影響などもあり、アルバイト収入も多くはない
しかし、この期に及んで滞納分の返済についてどう思うか?という問いに対しては
「無理だ」「払えるもんなら払ってる」「毎月赤字だから余計なお金などない」などと、およそ正論からはほど遠く、誠意のかけらもない問答が続きました。
ここはグッと我慢です。
この段階で「人としての道」などを語りかけても ぬかに釘 のれんに腕押し 滞納者に正論 です。
「家賃は払うべきだ」こんなことは滞納している人たちも知っているのです。知ったうえで滞納しているのです。
オーナーや他の善良な入居者さんからすれば腹の立つ事態ですが、回収のためにはここは怒ったりしてはいけません。
この間にも娘さんと娘さんの友人からの罵倒は止まりません。
「生活がだらしない」
「あなたのせいで何度も人に謝ってきた」
これまでの娘さんの苦労が垣間見える言葉ばかりでした。
中でも第三者の私でも応えたのは
「あんたがそんな苦労ばっかり掛けるからお母さんは・・・」
という娘さんの言葉でした。
この言葉はAさん本人にも強く刺さったようでした。
娘さんに「お前はここには来るなよ」と絞り出すようにつぶやきましたが、すぐさま
「私だって来たくなかった」と返され、沈黙ばかりとなりました。
もう十分だろうと思った私はAさんに
「娘さんはこれまで十分重荷を背負ったと思うので、もう解放してあげませんか?」
とAさんに告げました。
するとAさんはここで初めて
「どうすればいい?」
と耳を傾ける姿勢を見せたのです。
滞納している方に一方的に返済計画などを提案しても無駄です。その場では「はい」と言いますが、それはその場から「逃げたい」という一瞬の誤魔化しです。
本当の意味で滞納を解決するには自分自身の「どうすればいい?」の言葉や「何とかしたい」まで持っていくことが必要なのです。
ここで私の解決プランをようやくAさんに伝えることにしました。
解決への道とAさんの試練の道

さあ解決編のスタートです
まずは、私のプランはこうでした。
このAさんの唯一のアキレス腱である娘さんへの想いを利用(言い方は最低なのは自覚しています)して、滞納解決を試みることでした。
具体的には
- まずは滞納分を完済する
- 完済し終えたら保証会社に加入する
- 保証会社に加入したら娘さんを連帯保証人から外す
長年苦労してきた娘さん
そして迷惑が掛かっていることで父娘の関係は最悪のものとなってしまいました。
そこで私は「娘さんを連帯保証人から解放する為」ならAさんは頑張れるのではないか?と思ったのです。
Aさんの人としての最後の良心に賭けてみることでした。
もちろん、このプランは既に物件のオーナーさんには伝えてありました。
事前に、保証会社に通ったら娘さんを連帯保証人から外し、保証会社の契約に切り替える許可を貰っていました。
オーナーにも返済能力や意思があやふやな娘さんよりは保証会社の方が確率は高いと伝えました。
そして、その方法なら滞納分も払って貰える可能性が高い旨も説明してありました。
オーナーもAさんについては諦め半分でしたから、この案には快く同意していただきました。
しかし、この道も楽ではありません。
なぜなら現在の滞納を解消する為には並々ならぬ努力と倹約が必要です。
溜まりに溜まった滞納をあまりにも分割にし過ぎると解決まで時間が掛かりすぎます。
私は計画を立てる為にAさんの家計を洗い出しました。
その人の返済計画を立てるのに、どれだけのお金を出せるかは生活に掛かる費用を知らなければ立てようがないと私は思っています。
そして計画はこうなりました。現在滞納している賃料6ヶ月分を
平常月は通常の家賃+半月分を加算 年金支給月は通常の家賃+1か月分を加算
つまり、平常月は家賃の1.5カ月分、年金支給月は家賃を2倍払うという計算です。
これは皆さんにとっては厳しくないかもしれませんが、滞納している方からすると非常に厳しいものです。
もちろんAさん自身もかなり厳しいものであることは分かっていました。
この段階でもAさんが支払うことが出来るかは五分五分、いや七対三で払わないが優勢でした。
そして結末は

そして計画は進みました。
最初の1か月、2ヶ月これは無事にクリアしました。
大体他の方もここまではいくのです。問題はここからです。
3か月目、ついに約束の朝に入金が確認できませんでした。
「あぁ、ここまでだったか」
と落胆していると私の携帯が鳴りました。
「ごめん社長、朝一銀行に寄れなかった、今から振り込むから」
Aさんでした。
そしてその言葉通りしっかりと入金されました。
その後も返済はしっかりと続きました。
最初の頃は娘さんからも私に確認の電話がきました。
「絶対あの人は口だけだと思います」と
しかし、その都度「今月も約束通り入金されていますよ、よほど娘さんのお言葉も堪えたのでしょう」そして
「今は娘さんを連帯保証人から解放すると思って頑張ってますよ」とも答えました。
娘さんは「そうですか・・」と複雑そうでした。
そして約束の半年が過ぎました。
Aさんは一度も約束を違えることなく完済しました
その旨を娘さんにもお伝えしました
この間も折に触れては娘さんには進捗は報告していました。
「お父さん、今月も無事クリアしましたよ」
「もう保証会社の審査を受けても大丈夫だと思います」
その度に娘さんのお父さんに対する感情も変化していったように思います。
そして完済し終えた日に娘さんへ聞きました。
「新しく保証会社に加入するに当たって連帯保証人ではなく、お父さんに万一のことがあった時に緊急連絡先というのが必要になります。債務を負いませんが、緊急連絡先に娘さんなっていただけませんか?」
この緊急連絡先というのは連帯保証人のようにお金の責任はありませんが、万一本人に病気などあった時には連絡をしてご協力をお願いすることはあります。
もちろん、その性質上親族でなくとも大丈夫です。職場の同僚や友人などでも構いません。
しかし、何となく娘さんになっていただけたらいいな。と思っていました。
そうでなければ、今後Aさんと娘さんは接点すら無くなってしまいます。
この期に及んで私も「出来ることなら」と内心思っていました。
「私はあの男とは縁を切ったので」とまで言われたAさん
連帯保証人を外れる今、流石にもう関係を切りたい!と言われるかと思っていました。そしてそれも仕方ないことだと思います。
しかしその返答は
「もちろん、いいですよ」
私は胸と目頭が熱くなりました。
解決後のこと
その後、Aさんは保証会社の手続きと契約変更の手続きをしっかりと進めていただきました。
娘さんが緊急連絡先になってくれることも伝えると照れくさそうにしていました。
その後も約束の期日までにしっかりと家賃を払ってくれています。
Aさんもまた娘さんへの想いを原動力に頑張ってきました。
これからAさんと娘さんがどうなるかは私には分かりません。
映画のようにまた父娘仲良くなるかもしれませんし、現実はそう上手くいかないかもしれません。
そしてその幸せになったAさんと娘さんの姿を私は見ることはないでしょう。
管理会社としての私の役目は滞納が完済した時点で終わりです。Aさんのハッピーエンドの場面は見ることはないのです。
困った時だけ出番のある管理会社
私と2度と会わないということが、Aさんの幸せになった証拠ですからね。
私の目の届かないところで幸せになっていてくれたら嬉しいです。
それでも一時は絶縁状態だった2人
お手伝いが出来た満足感を糧に明日も仕事を頑張ろうと思います。
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噓喰いより 好きな漫画なんです。 ①はこちら ②はこちら 実は営業マンは得しない可能性が大 Aの申し出を整理しましょう。・じゃんけんで勝ったら3部屋借りる・じゃんけんに負けたら私が5万円をAにその場で払う・このゲームを受けないとお部屋は決めないさて、こうなると欲も出ますね。仮にこの時に提案していた物件の手数料だけでもゆうに100万円を超えてきます。しかし、私は最初から「これは勝とうが負けようが、営業マンは損になる」と分かっていました。 もし「じゃんけん」に勝ったら 勝ったとしましょう。3部屋を申し込んでもらえます。良かったですね。とはなりません。そもそも、3部屋もこのAが審査を通るのでしょうか?高級時計も偽物を付けているこの人が?そして、審査を通ったとして、本当に契約して貰えるんですかね?キャンセルしない保証は?キャンセルした時に「約束が違うじゃないですか?私はじゃんけんに勝ったじゃないですか?」って言うんですか?そんなもの消費者が強いこのご時世で通りますかね?つまり、このゲームはAからすれば「勝てれば5万円もらえて、負けても申込して審査落ちorキャンセルすればいいだけ」のAにとってノーリスクの闘いだったのです。もしAが勝てば、言った言わないは別にして会社名と組織に属している私は請求されると弱いでしょうね。会社の上司に連絡したり、何かは分からないですが色々な公的機関でも連絡すれば多少のダメージもあるかもしれません。※もし仮に負けたとしても私なら絶対に払わないですが負けても最悪申込書書いて、後からキャンセルするか審査落ち(高額家賃は審査も特に厳しいので)すれば問題なし。そう、心の弱った営業マンの欲につけ込んだ汚い手口なんでしょうね。しかし、同じ系列の店舗にすぐ行きますかね?一人いけたからこの系列はチョロイとでも思ったのでしょうか? 断る、しかし諦めないA 私はこの申し出を断りました。 「私、じゃんけん弱いので」 ダサい「ドクターX」ですね。しかし、Aは食い下がります。・こんないい条件はない、5万円で100万円以上のリターンを捨てるのか?・じゃんけんが弱いなら、君の免許証番号の末尾が偶数か奇数か?でもいい・なんなら誕生日が偶数か奇数かでもいい・君に勝って欲しい、どんな賭けならいいんだ?もうメチャクチャですね。私はのらりくらりと交わしていましたが、流石に面倒になってきたのと、腹も立ってきたので。・Aさんが負けても、申込だけ貰っても仕方ない・勝っても申込するかも分からないし、審査通るかも分からない・仮にAさんが負けて、警察にでも駆け込めば賭博罪とかになるかもなどを伝えました。それでも「オレを信用しないのか?」 「君には失望した」などと言ってきました。私は最後にお部屋を一所懸命探して、いい提案だと思ってくれた時にだけ決めて貰えれば十分なのでと我ながらカッコいい一言を決め台詞として伝えました。なのに「じゃあサービスであいこでも君の勝ちでいいから」と最後まで粘られました。結局、その一言を最後に「もういいんじゃないですか?ゲームをしないと決めない、というのであれば別の不動産会社へ行ってください。近くの駅まで送るので」と言って近くの駅に寄って、降りてもらいました。そして、普段の何倍も疲れて帰りました。その後、そのAは近くの不動産屋でも何度か現れたようですが、そのころには不動産ネットワークで話も広がり、被害の話は聞きませんでした。しかし、仕事をしている人の足元を見るような汚い手口ですね。世の営業マンの方々、皆さんは大丈夫だと思いますが、成績が振るわない時などは自信もなくなり、気の迷いや弱気になってしまいます。しかし、そんな時でも「いい提案をしていれば、いつかまたお客様も付いてきてくれる」と信じましょう。人間の弱気につけ込む人は、いつの時代にもいますからね。ちなみに、店に帰ってから店長には「いいお客様を逃がした」と怒られました。
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覚えても得しない!不動産業界用語~賃発 チンパツ~
チンパツ?今回は本当に得しません 賃発=家賃発生日 【使用例】店長「おいA、〇〇マンションの201 賃発(チンパツ)いつだ?」営業マンA「はい、10月1日(じゅうがつイッピ)です【意味】家賃が発生するスタートの日この言葉を直接お客様に言う営業マンは少ないと思います。お客様に言うことばとしては「いつから新居に住みたいですか?」か「この物件は〇月〇日から家賃が発生します」だと思います。単純なのですが、お部屋探しが進み、ここの部屋にします!と決めました。次に決めるのがこの賃発(チンパツ)です。要は「いつから住みますか?」ということです。これが決まらないと契約書の作成からオーナーの審査など、一連の作業が何も進みません。ちなみに一般的なルールとしては地域差によりますが大体平均としてお部屋に申込みしてから1週間から10日前後が一番多いのではないでしょうか。もちろん、交渉などで多めに見てもらえることもあるでしょうが、大体目安としてはこの位だと思っておけば良いでしょう。早い所になると申込をしてから3日後などのルールがあるところもありますので、申込の時にしっかりと確認しておきましょう。 家賃は必ずかぶるもの もちろん皆さんからすると、今住んでいるところの家賃と新しいところの家賃を2重で支払うことになってしまいます。なるべくならその期間を少なくしたいのは分かります。なので、各物件のルールは聞きながらも、ある程度であれば希望を伝えて少し先になるようにお願いしてみてもいいとは思います。しかし、この「2重家賃」の期間を過度に短くし過ぎてしまうのも考えものです。というのはこの賃発の日から鍵を貰えます。その前には例え契約が終わったとしてもお部屋には入れません。なので、この2重家賃の期間でしかお引越しが出来ません。昨今、引越し業者の人出不足により、今年の繫忙期中は本当に引っ越し業者が捕まらないとの声をたくさん聞きました。この2重家賃を過度に削ったせいで引っ越し業者が希望日に見つからず、一旦レンタルスペースに荷物を移した方もいました。これでは何のために削ったのかも分かりません。ただでさえトラブルの起こりやすいお引越し賃発はゆとりを持っておいた方が良いでしょう。
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家賃滞納者が本当に恐れるもの
弱みは「握る」だけです。使うとおしまいなのです 正論をぶつけたいのか?滞納を解決したいのか? さて、好評の「家賃滞納シリーズ」ブログでUPしたところ、反響がいくつかあったので、また挙げていこうと思います。まず、タイトルの通りですが、滞納する方々はいくつかのパターンに分類されます。その中でも、「滞納についてある種開き直っている方」このタイプについてお話ししていきます。このタイプは長期間に渡って滞納しており、解決の糸口が中々掴めないものです。そんな対応の中でも大事なのが、「この人にとっての最悪の事態ってなんだろうな?」と考えることです。どんな方でも「最悪の事態」にはなりたくないものこの「最悪の事態」にならないように、一緒に頑張りましょう!このスタンスを滞納している方と作れれば、後はしっかりと支払ってくれますよ。 弱点を見つけよう 「最悪の事態」とは人それぞれになります。ここで大事なのは管理会社やオーナー目線で困ることを基準にしないことです。例えば、「追い出されること」とか「何度も連絡が来ること」とか普通の感覚で捉えて、それを盾に進んでもきっといい結果は出ないことでしょう。では、どのように探っていくのでしょうか? 聞き出すために 聞き出すにも全くの知識がなければ闇雲になってしまうでしょうから代表的なものをいくつか挙げておきましょう。 ①家族に迷惑が掛かること②追い出されること③社会的な名誉 ①家族に迷惑が掛かること このケースが一番多く、正直約束を守る割合も一番高いです。特に連帯保証人に迷惑が掛かることを恐れているケースが多いです。しかし、この後に続く全てのケースに言えることなのですが、 「弱点は弱点のままにしておく」「使ったが最後、そこで終了する可能性が高い」 ということを胸に秘めておいてください。というのも、例えば連帯保証人にバレたくないという方の場合、恐れているのは「バレる」ことなので連帯保証人に請求し、バレた時点で以降は切り札を無くしてしまいます。なので、あくまで「このままいくと最悪の事態にならざるを得ない、だから今の内に解決しましょう」というスタンスです基本的に「誰にバレたくないか?」が大事です。そしてそれは連帯保証人に限らないということを覚えておきましょう。珍しいケースでは離婚係争中でバレると親権に関わることが発覚し、その後しっかりとお支払いいただいたケースなどもありました。 追い出されること これは何となく想像がつきますが、次へ引っ越す資金も無い方になってきます。とはいえ、以前も書きましたが、お金の無い方を強制執行などで追い出しても、オーナーさんは丸損となるわけです。とはいえ、「どうせ追い出しまではしないだろう」という感覚を持たれるといけません。内容証明や契約の解除を本気で行うという「正式な書面」等でプレッシャーを掛けるとこのパターンはうまくいくことが多い気がします。なので、内容証明の書式を使った督促状などを検討してみましょう。 社会的な名誉 これは幅が広いのですが、仕事や世間体など多岐に渡ります。職場などにバレたくないというのは想像に難くありません。しかし、注意していただきたいのが、職場に連絡し、「○○さんの家賃滞納の件で」などと関係ない方に話すとトラブルになり、最悪こちらが負けてしまいますので注意してください。あくまで「バレるのが嫌だ」なので、バラシても恨みだけが残り、返済は遠ざかってしまいます。他には商売をしている方などは滞納の事実が明るみに出ることを恐れております。こういった方はもちろん、取引先その他に不安を与えることになりますので、一番はやはり「裁判」になることを恐れています。もちろん、滞納などの裁判を細目にチェックしているという方は少ないのでしょうが、なぜかバレてしまうものです。こういった方はやはり「法的手続きへの移行」を恐れています。他にはファミリータイプの建物などになると、同じマンションに子供の同級生も住んでいるから噂になりたくないなどのプレッシャーを感じている方などは通常の「訪問による督促」などを嫌がる方が多いのです。話しは逸れますが「訪問による督促」は必ず行ってくださいね。現地を見て得られる情報は非常に多いですよ。 使うなとは言ったけど ここまでは散々「使うな」とは言ってきましたが、やはり最終手段はそこになります。もちろん本気で使う意思のないものでは相手もプレッシャーにはなりません。ただ、何度も申し上げますが、滞納督促は基本的に 残念ながら滞納してしまった方の家計を一緒に見直し、解決へ一緒に向かう このスタンスが一番楽で一番回収できるのです。腹立たしいこともあるでしょう、度し難いこともあるでしょう。それでもあなたの達成したいことは「正論を吐き、相手をやっつけること」ですか?それとも見事に解決し、今後もお金をしっかりと払ってもらう「よい賃借人に変わってもらうこと」どちらにしますか?
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VS 賃貸営業マンを狙う詐欺師①
被害額は5万円!さて、次なるターゲットは私でした 緊急朝礼!「詐欺師現る」 これは私が東京で賃貸営業マンとして従事していた会社で起きたことです。その日、朝一のミーティングで店長から緊急事案として報告がありました。「系列店舗の営業マンがお客様から5万円取られた」とのこと私もよく知っている後輩営業マンKくんでした。手口は単純ですが、人の弱みにつけ込むような嫌な手口です。 絶妙な金額とその手口 手口はこうでした詐欺師をAとします。Aは予約なしで店舗に来店したそうです。通常通りお部屋探しのお客様としてそしてAの条件はこのような感じだったそうです。・三軒茶屋駅から徒歩3分以内 ・希望家賃額 40万円~80万円のマンション・間取りは問わない・とにかく急いで部屋を決めたい・内見して良ければ今日決める東京とはいえこの家賃額はかなり高額の部類です。当時でも駅隣接クラスのタワーマンションの3LDKクラスやキレイな築浅大型戸建でなければいかないレベルです。この条件は営業マンからすると確かに飛びつきたくなるような好条件です。そして、その月Kくんは営業成績が普段に比べて調子が悪い状態でした。接客をし、慣れない高額帯の物件を一生懸命ご提案したそうです。営業成績的にもこれがまとまれば逆転の一歩になりますからね。すると、高額帯にも関わらずお店で2件程度ご提案した段階でA「この2件見に行って良かったら決めるよ」とまさかの成約宣言、Kくんのテンションは恐らくここで最高潮だったのでしょう。意気揚々とご案内へ向かうKくん、その後に罠が待っているとも知らずにそしてご案内の車でAはKくんとの会話で徐々に進めていくのです。車内ではAはKくんに自分の素性を話していったそうです。・自分は会社をいくつかやっていて年収だけでも億を超えている・ビジネスはリスクをいかに取るかが大事だ・有名人の○○はよく食事に行く仲だなど、いかに自分がスゴイ人間かを力説していたそうです。Kくんも案内する金額帯などから疑いもしなかったようです。そしてAの作戦が始まりますA「よしKくん、一つゲームをしよう」A「Kくんのことを気に入ったから、Kくんがゲームに勝ったら、案内に行く前だけどこの2物件どちらとも借りるよ」と、破格の条件でした。そしてそのゲームとは 「ジャンケン」 そうです、まさかの2分の1の確率しかし、ジャンケンに負けた場合はというとKくんがAに5万円払うこと、そして今回は即決はしないでした。そしてKくんはその挑戦を飲んでしまいました。その時に躊躇はあったそうですが、Aから「美味しい話はリスクを負った者だけが掴める」とか「オレは5万円という金が欲しい訳ではなく、Kくんに成功者の感覚を知って欲しい」、「こういった勝負をするのが趣味だ」などと言われたそうです。そしてKくんはジャンケンに負けてしまいました。Kくんは近くのコンビニで5万円をおろし、Aへ支払ってしまいました。もちろん、その日の成約はなかったそうです。そのエピソードを帰って先輩営業マンに話したところ、このような事態になったそうです。その時は「へぇー、変な人もいるなあ」程度で聞いていました。そして、その話から数日後、一人の男が部屋探しにきました。予約なしで担当は私です。私「こんにちはー、今日はどんなお部屋をお探しで?」男「成城学園前駅か千歳船橋付近で40万円~80万円の物件を探している」男「間取りは問わない」男「急いできめたいんだよね、今日見れる?」男「良かったら今日決めたいんだよね」おや?どこかで聞いたことがある条件そうです、次のターゲットは私でした。続きます





