
緊急朝礼!「詐欺師現る」
これは私が東京で賃貸営業マンとして従事していた会社で起きたことです。
その日、朝一のミーティングで店長から緊急事案として報告がありました。
「系列店舗の営業マンがお客様から5万円取られた」とのこと
私もよく知っている後輩営業マンKくんでした。
手口は単純ですが、人の弱みにつけ込むような嫌な手口です。
絶妙な金額とその手口
手口はこうでした
詐欺師をAとします。
Aは予約なしで店舗に来店したそうです。
通常通りお部屋探しのお客様として
そしてAの条件はこのような感じだったそうです。
・三軒茶屋駅から徒歩3分以内
・希望家賃額 40万円~80万円のマンション
・間取りは問わない
・とにかく急いで部屋を決めたい
・内見して良ければ今日決める
東京とはいえこの家賃額はかなり高額の部類です。
当時でも駅隣接クラスのタワーマンションの3LDKクラスやキレイな築浅大型戸建でなければいかないレベルです。
この条件は営業マンからすると確かに飛びつきたくなるような好条件です。
そして、その月Kくんは営業成績が普段に比べて調子が悪い状態でした。
接客をし、慣れない高額帯の物件を一生懸命ご提案したそうです。
営業成績的にもこれがまとまれば逆転の一歩になりますからね。
すると、高額帯にも関わらずお店で2件程度ご提案した段階で
A「この2件見に行って良かったら決めるよ」
とまさかの成約宣言、Kくんのテンションは恐らくここで最高潮だったのでしょう。
意気揚々とご案内へ向かうKくん、その後に罠が待っているとも知らずに
そしてご案内の車でAはKくんとの会話で徐々に進めていくのです。
車内ではAはKくんに自分の素性を話していったそうです。
・自分は会社をいくつかやっていて年収だけでも億を超えている
・ビジネスはリスクをいかに取るかが大事だ
・有名人の○○はよく食事に行く仲だ
など、いかに自分がスゴイ人間かを力説していたそうです。
Kくんも案内する金額帯などから疑いもしなかったようです。
そしてAの作戦が始まります
A「よしKくん、一つゲームをしよう」
A「Kくんのことを気に入ったから、Kくんがゲームに勝ったら、案内に行く前だけどこの2物件どちらとも借りるよ」
と、破格の条件でした。
そしてそのゲームとは
「ジャンケン」
そうです、まさかの2分の1の確率
しかし、ジャンケンに負けた場合はというと
KくんがAに5万円払うこと、そして今回は即決はしない
でした。そして
Kくんはその挑戦を飲んでしまいました。
その時に躊躇はあったそうですが、Aから
「美味しい話はリスクを負った者だけが掴める」とか「オレは5万円という金が欲しい訳ではなく、Kくんに成功者の感覚を知って欲しい」、「こういった勝負をするのが趣味だ」などと言われたそうです。
そしてKくんはジャンケンに負けてしまいました。
Kくんは近くのコンビニで5万円をおろし、Aへ支払ってしまいました。
もちろん、その日の成約はなかったそうです。
そのエピソードを帰って先輩営業マンに話したところ、このような事態になったそうです。
その時は「へぇー、変な人もいるなあ」程度で聞いていました。
そして、その話から数日後、一人の男が部屋探しにきました。
予約なしで
担当は私です。
私「こんにちはー、今日はどんなお部屋をお探しで?」
男「成城学園前駅か千歳船橋付近で40万円~80万円の物件を探している」
男「間取りは問わない」
男「急いできめたいんだよね、今日見れる?」
男「良かったら今日決めたいんだよね」
おや?どこかで聞いたことがある条件
そうです、次のターゲットは私でした。
続きます
