
前回は、不動産売買における商慣習の違いを書いてみました。
実は賃貸でも、それぞれの地域によって常識というのは異なります。
今回はそんな「お部屋探しの常識」の鹿児島バージョンを書いてみようと思います。
これから鹿児島県へお引越しを考えている方や、逆に鹿児島から他県へお引越しを考えている方に
「え!鹿児島の常識ってこうなんだ!」という点をお伝えしてみようと思います。
私は不動産業界にはじめて飛び込んだのは東京でした。
その後に鹿児島県へ帰ってきて、今に至りますが、その当時に私も「え?そうなんだ!」と勉強になりました。
そんな内容をみなさんにご紹介してみましょう。
東京や福岡から鹿児島エリアへ引っ越してくるお客様に、初期費用の見積書をお出しすると、かなりの確率で驚かれます。
「これ、なんですか?」と真顔で聞かれることも珍しくありません。
実は、鹿児島の賃貸市場には他県とは違う「独特のルール」がいくつもあります。
今回は、お部屋を借りる時にかかる費用を項目別に分けて、全国的な常識と鹿児島の実態を比較していこうと思います。
自分の住んでいる環境とどこが違うのか、あるいはどこに注意すべきなのか、ぜひチェックしてみてください。
礼金:都会は「お礼」、鹿児島は「なし」

まず、県外の方が一番驚くのがこの礼金です。
全国(特に関東圏)では、家賃1〜2ヶ月分を「お礼」として大家さんに支払うのが今でも一般的です。
そもそも礼金自体は、関東大震災の時に住宅不足の最中に生まれたとか、戦後だとか、上京する子供をお願いしますという意味だとか、言われておりますが、諸説あるようです。
ただ、入居前に家賃の1〜2ヶ月分を支払うというのは慣習として残っています。
しかし、現在の鹿児島では礼金なしの傾向が非常に強くなっています。
これは大家さんが優しいから、という理由だけではないと思っています。
賃貸物件の供給が多いこのエリアで、入居者さんに選んでもらうための「競争の結果」として削ぎ落とされたものだと思っています。
初期費用でいきなり10万円単位の差が出るのは、鹿児島ならではの大きなメリットですね。
敷金:消えゆく「担保」とペット可の防衛線

入居時に預ける「敷金」これは近年大きく変わってきています。
昔は「預けておいて退去時に精算」が当たり前でしたが、今は最初から預からないスタイルが主流になりつつあります。
ちなみに関西圏では敷金・保証金を預かることは一緒ですが、「償却」といって一定額は、返還しない。という慣習がある地域もあります。
鹿児島はどうかといえば、昔は敷金1カ月~というのが主流でしたし、今現在も珍しくはありません。
ただ近年は敷金それ自体が「なし」というのが主流になりつつあります。
なぜ「なし」が増えたかというと、家賃保証会社の普及が大きいと思います。
昔は家賃の滞納、原状回復の未払などに備える目的で敷金を預かっていましたが、今では最悪の場合、家賃保証会社があることから、無理して敷金を預からなくてもいいかな。と流れが変わってきました。
その為、敷金なしが増えてきています。
ただし、一点だけ例外があります。
それは「ペット飼育時」です。
ペットと一緒に暮らす場合は、敷金を1〜2ヶ月分「積み増し」するのが今でも常識です。
これは退去時の修繕リスクを考えると、避けては通れない防衛線だと言えます。
この積み増しがあるからこそ、大家さんも安心して「ペットOK」と言えるのです。
最近では、この積み増しに変わって賃料の「増額」で対応する新築なども増えてきていますね。
保証会社:一括払いか、月々の定額か

保証会社への加入は、今や全国どこでも必須になりつつあります。
正直、この部分はあまり全国的にも変わらないかもしれません。
というのも、家賃保証会社自体は全国規模の会社が多いため、エリア限定の慣習というのは生まれにくいと思います。
基本的には「初回の契約時に家賃の半分から1ヶ月分を払う」という一括払いが多い印象です。
鹿児島でも、初回費用を賃料総額の50%~と安く抑えつつ、月々の保証料と口座振替手数料をセットにして「月額600円〜1,000円程度」を支払うパターンが一般的です。
「毎月払うのは損じゃないか?」と思われるかもしれません。
しかし、月々の少額負担にすることで、2年に1回の更新手数料よりは計算がしやすい。という狙いなんでしょうね。
月々の数百円で「支払いの信頼」をサブスクしているような感覚ですね。
ネット無料:完全無料か、開通費が必要か

「インターネット無料」という言葉も、今や当たり前の設備になりつつあります。
ただ、鹿児島でネット無料物件を探す時は、少しだけ注意が必要です。
完全に月額も初期費用も「0円」という物件もあれば、初回開通費として「5,000円〜1万数千円」かかる物件もあります。
この違いは、建物の設備状況やプロバイダとの契約形態によります。
初回費用がかかる物件は、その分だけ回線が安定していたり、サポートが充実しているケースも多いものです。
パンフレットの「無料」という文字だけで判断せず、入り口でいくらかかるのかを確認しておくのが賢いお部屋探しのコツです。
ちなみに速度でいうと「YouTubeを見るのには問題ないが、PCゲームは難しい」程度だと思っておくといいと思います。
また、夜間は繋がりづらかったり、速度が遅くなったりというのも特徴かもしれませんね。
快適なネット環境を目指すなら、やはり自前で回線を引くのがベストだとは思います。
暮らしの安心サービス:転ばぬ先の・・

最近、鹿児島で増えているのが「安心サポート」などの月額サービスです。
月額1,500円程度で、加入が条件となっている物件も多く見られます。
「なんじゃこりゃ?」と思われる項目ですが、多くのサービスに共通しているのが
- 鍵紛失時の鍵開けが無料対応
- 水漏れやトイレの詰まりの24時間無料対応
- 窓ガラスの破損対応
- 大手チェーンの割引サービス
このように暮らしの万一に備えるという名目になっています。
これ、一見すると「余計な費用」に見えるかもしれません。
ただ、これは管理会社の体制変換が大きく関わっています。
今現在の管理会社は、どんどん鍵の預かりをしなくなっています。
これは管理の手間を削減しているというよりは、防犯面も懸念しています。
不動産業界では何年かに一度程度の割合で「管理会社職員が合鍵を使って空き巣」や「女性宅に侵入」などのニュースがあったりします。
これは管理会社として意図していない、そして管理会社、入居者ともに重大なダメージを負ってしまいます。
これを防ぐため、鍵の管理コストを削減する為、いろんな理由で廃止しています。
そんな中で、深夜2時に鍵を無くして家に入れない、という絶望的な状況を想像してみてください。
個人で鍵屋さんを呼べば数万円が飛んでいきますが、このサービスに入っていれば無料で開錠してもらえるのです。
数々の「鍵紛失パニック」を見てきた私からすれば、月1,500円でこの安心を買うのは、まぁ分からんではないかな。と思います。
いずれにしても、鹿児島に限らず全国で主流となってきております。
鍵交換費用と更新手数料

最後は、入り口と出口の話です。
鍵交換代は、鹿児島では「13,000円〜22,000円程度」が相場です。
国土交通省のガイドラインなどでは「大家負担」を推奨されていますが、全国的にも「借主負担」とするのが現在の主流です。
ガイドラインはあくまで「推奨」するだけで、実際は貸主と借主の条件で決めるものとされている為ですね。
ちなみに費用は、鍵の種類(ディンプルキー)などによっても変動することがあります。
渡される鍵の本数は2本が一般的です。
そして、長く住む人にとって最大の恩恵が「更新料」です。
東京などでは、2年ごとに「家賃1ヶ月分」の更新料を払うのが当然のルールです。
しかし、鹿児島では家賃に関わらず「更新事務手数料として10,000円/2年」が一般的です。
家賃5万円の人が東京で更新すれば5万円かかりますが、鹿児島なら1万円で済むのです。
この「長く住むほどお得になる仕組み」こそが、鹿児島賃貸の真髄かもしれません。
ちなみに北海道などは更新料「なし」が主流です。
上には上がいますね。
しっかりと確認しよう
いかがでしたでしょうか。
場所が変われば、お金の「常識」もここまで変わります。
それぞれに全国と比べると違う部分や、全国的にも変わらない部分もあるのが実態です。
大切なのは安い・高いという数字だけを追うのではなく、その費用が何のためのものか。
またそういった費用も踏まえて「自分にベスト」かどうかを確認して欲しいものです。
それを納得した上で選んだお部屋は、きっとあなたにとって最高の家になるはずです。
あなたにとっての素晴らしい鹿児島になるように願っています。
そして鹿児島から旅立つあなたの「全国の常識」を学ぶ機会になれば嬉しいです。
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社名の由来 ~ロータスホーム~
たまに聞かれますので 株式会社ロータスホームの由来 弊社株式会社ロータスホームの社名の由来です。開業当初はよく聞かれたものです。なので、今後お付き合いが生まれることも期待して、社名の由来についてお話していこうと思います。 LOTUS=蓮 ますはロータスですが、「蓮」です。レンコンは蓮の茎ですね、蓮根と書きますから根っこだと思われていますが、茎です。なぜ「蓮」から取ったのかということですが、以前書いたように私は特定の宗教を信じている訳ではありません。たまにご存じの方が仏教とかですか?と聞かれます。 確かに蓮はお釈迦様のイメージもありますからね。この会社を作る時に色々なことを考えていました。「不動産会社を作るうえで、どんな想いを表そうか?」たくさん想いはありました。しかし、最終的に思ったことは 「どんな大変な仕事でも、住まいを通じて人に喜んでもらおう、そして人の喜びを自分たちの幸せとしていこう」という思いでした。その時に思い浮かんだのが「蓮」でした。蓮というのは、ご存知の通り泥の中で咲きます。しかも泥水が濃ければ濃いほど綺麗な花を咲かせるそうです。また、蓮の葉はどんなに泥や水が付いても弾き返すのです。ことわざの「泥の中の蓮」というのはこういった特徴から来ているのでしょう。その存在が不動産の管理会社にピッタリな気がしたのです。綺麗ごとだけではない不動産業界、時には辛いこともある仕事。そんな中で自分自身まで泥に浸かって、大事な心まで汚してしまってはいけません。そこで、そんな蓮の精神性から蓮=LOTUS=ロータスを選びました。決してキレイごとや華々しいだけではない仕事をも自分たちの糧にし、しかもそれでも汚れない、そして綺麗な花を咲かす。入居者さんやオーナーさんに代わって、大変なことをしっかりやり切ろう。そんな想いを込めました。あと、蓮根がその形状から「見通しがきく」などの縁起も良い物だそうで、そんな所も気に入りました。 HOMEとHOUSEの違い 次にLOTUSHOMEの「HOME」ですが、これは「家」という意味ですね。ではなぜ「HOME」で「HOUSE」ではないのか?ですね。どちらも日本語に訳すと「家」となります。これは、正確に合っているかは自信がないのですが、HOMEとHOUSEの違いは HOME=人が住んでいる場所としての家 居場所 本拠地 帰るべき場所HOUSE=住宅 家屋 建築物 HOMEは「人ありき」、HOUSEは「物質としての家」、こんなイメージを私が持っていたためです。私はHOMEが好きなのです。人が住んでいる家こそが「家」だと思っています。その住んでいる人にとっての居心地の良い「HOME」のお手伝いになればと思っています。 こんなことばかり言っていると「キレイごとばかり」などと言われるかもしれません。でも私は「キレイごと」でもいいと思っています。私もついつい仕事で熱くなったり、正直に言えば腹が立つこともたくさんあったりします。でもそんな時にこそ、この「キレイごと」を込めた社名が初心や本当にやりたかったことに戻してくれます。本当に私は聖人君主でもなんでもありません。だからこそ、初心や想いを忘れないように一番使う社名にしておきたかったのです。ちなみにHOMEは私の右腕ともいうべきスタッフがHOMEがいいということで採用しました。これからも社員と一緒にオーナーさんと入居者さんの役に立って、人を幸せにしていきたいと本気で思っています。そして、私も社員も人の幸せを作る仕事で「幸せ」になりたいと思います。今回は柄にもない内容でしたが、なんとなく書いてみたかったのです。今後ともよろしくお願いいたします。
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「宅建ハイ」あるある ~合格の高揚感、ちょっと待った!~
今年も宅建試験が終わりましたね。 頑張って受験されたみなさん、お疲れ様でした。 これからは、合格発表まで少しゆっくり出来る時間がありますね。 そんな宅建試験ですが、一生懸命に頑張った結果、合格を勝ち取るとですね、ある現象がやってきます。 宅建試験に合格した直後、なんだか自分が無敵になった気がする・・・ 半年、あるいはそれ以上、何度目かの受験で必死に勉強してつかんだ合格です。 嬉しくて舞い上がってしまうのは当然ですし、それだけの努力をしたのですから、誇っていいと思います。 ただ、この合格直後のハイテンション状態・・・通称「宅建ハイ」と勝手に名付けております。 今日は、そんな「宅建ハイ」にまつわる、先輩・同業者としてこれまで見てきた「あるある」を、番外編として振り返ってみようと思います。 さて、早速いきましょうか。 ① 勉強時間がどんどん短くなる人 合格発表の直前は「この1年間、必死に勉強しました」と言っていたはずなのに・・・ 合格した後になると、いつの間にか「3か月で取れました」に変わっている。 さらに翌年になると「直前の1か月で取れました」に進化している。 あれ、おかしいですね。 時間が経つほど勉強期間が短くなっていくんです。 気持ちは分かります。 「自分は要領よく受かった」と思われたいのでしょう。 でも、短い勉強で取ろうが、長くかかって取ろうが、同じ宅建士です。 そこに優劣なんてありません。 周りも「はいはい、そうですか」としか思われません。 今頃会ったら「1日で取れました」まで進化していないか、ちょっと心配です。 ② 身分証の提示で、わざわざ宅建士証を出す人 合格したのがそんなに嬉しかったのでしょうか。 市役所や銀行などで身分証の提示を求められることが日常、たくさんありますよね。 その時に運転免許証やマイナンバーカードではなく、わざわざ宅建士証を差し出す人がいました。 気持ちは、分からなくもないんです。 頑張って取った資格ですから、見せたくなる気持ちも分からんではありません。 本人はクレジットカードのプラチナやブラックカードを出すような感じなんでしょう。 しかし、宅建士証はそこまで一般的な身分証明書ではありません。 窓口の人も「これは・・・?」と一瞬固まってしまいます。 素直に運転免許証やマイナンバーカードを出しましょう。 宅建士証は、ここぞという実務の場面まで取っておいてください。 ③ 宅建士証を、不合格だった人の目の前でわざと落とす人 これは、私の昔の上司の話です。 普段はとても仲の良い、面倒見のいい上司だったんです。 それなのに、この時ばかりは・・・落ちてしまった人に本気で同情しました。 合格発表後、わざわざ不合格だった後輩の目の前で、宅建士証をポトリと落として見せたんです。 そして「あー、ごめんごめん、大事な宅建士免許を落としちゃった」 正直、殴りかかられてもおかしくなかったと思います。 ちなみにこの上司、実は前のエピソードで紹介した「全員で受験しよう、そして落ちた人は全員でいじろう」という、なかなかのハラスメントを事前に予告していた張本人でもありました。 おかげで私は「この人は本気でやる」「この人のイジりは恐い」と気合いが入って合格できたのですが、まさか落ちた人に対してそこまでやるとは、当時は思ってもみませんでした。 名誉のために言っておくと、その上司は普段は本当に後輩思いの頼りがいのある先輩でした。 私は上司本人にも「上司として100点、男としても95点、人として0点ですね」と言いました。 もちろん、みなさんはこんな真似、絶対にしないでくださいね。 ④ 重要事項説明の前の、宅建士証説明が長い人 重要事項説明を行う際は、宅建士証を提示することになっています。 それ自体は当然の手続きなのですが、その説明がとにかく長い先輩がいました。 「この重要事項説明を読むことができるのは、宅建士の資格を持つ者だけでして・・・」と、宅建士という資格の存在意義から語り始めるんです。 お客様は、別にそこを知りたいわけではありません。 お客様は「はあ・・・そうですか・・・」としかなりませんからね。 誇らしい気持ちは分かりますが、そこはサラッと済ませるところです。 みなさんも、契約の場では気をつけてくださいね。 まとめ いかがでしたでしょうか。 嬉しい気持ちはとてもよく分かりますし、一生懸命努力して掴んだ合格ですから、胸を張っていいと思います。 ただ、あんまり調子に乗ってしまうと、後々思い出して顔が真っ赤になる「黒歴史」になってしまいますよ。 ちなみにこのエピソードのうち、1つだけ私自身の話が混ざっています。 人のことを言ってる場合ではありませんね。 これから宅建士を目指す方も、これから合格発表を迎える方も、ぜひ「ハイになりすぎない」ことを、頭の片隅に置いておいてくださいね。 でも、合格した瞬間の喜びはひとしおです。 みなさんの良い結果を祈っております。
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管理会社が作って欲しい法律3選 ~本気で解決できると思ってるのか?~
私たちが行っている「賃貸管理」は、思っている以上に範囲が広い仕事です。 お部屋の設備故障から、お隣さんとのトラブル、地域との問題まで・・・本当に多岐にわたります。 ただ、ほとんどの問題は、丁寧に対応していけばいつか解決します。 設備なら、直すか交換するか。対処法があるんです。 一番厄介なのは、最終的な解決が「法律」に委ねられている問題。 法律そのものはあるものの、実際の現場で問題を解決するには、心もとないケースが本当に多いんです。 今回は、そんな問題点と、管理会社として「これは法律で作ってほしい」と思うものを3つ挙げてみようと思います。 みなさんも不満に思っているであろうこの問題、実はこんなにややこしいんですよ。 この問題に真摯に取り組んでくれる国会議員さんがいたら、全力で応援したい・・・。 そう思っている管理会社のスタッフは、きっと全国にたくさんいるはずです。 それでは、いきましょう。 ①無断駐車 「私の駐車場に知らない車が停まっているんですけど(怒)」と言われる無断駐車。 困るのは、これが基本的に「私有地内のトラブル」として扱われること。 110番したところで、警察が来てくれることはまずありません。 「当事者同士で解決してください」と言われて終わりです。 そうなんです、無断駐車は基本的に民事上の問題であって、刑事事件として動いてもらえるケースはかなり限られているんです。 警察に依頼しても、その車が盗難車であるか否かを調査して、盗難車の届けが出ていなければ基本的に警察は介入できません。 かといって、管理会社や土地所有者に強い権限があるかというと、これがまた何もない。 勝手に他人の車をレッカー移動させることはできませんし、タイヤロックで閉じ込めるようなことも、下手をすればこちらが訴えられるリスクすらあります。 できることといえば、警告文を貼る、看板を立てる、チェーンを張る・・・正直、気休め程度の対策しかできないんです。 だからこそ、無断駐車をきちんと「違法駐車」として扱ってくれる法律があれば、どれだけ楽か。 一番は私有地の無断駐車でも一定期間過ぎたら違法駐車として罰金やレッカーの対象になればいいんですけどね・・・・難しそう ちなみにこの無断駐車の所有者を照会する仕組みもあるにはあるのですが、やはりかなりの期間と労力が必要です。 せめてこの照会をオンラインとかで出来るようになっても欲しいですね。 https://lotushome.jp/blog/3860/ ②ゴミの不法投棄・分別違反 分別されていないゴミが収集されずに、そのまま放置されるアレです。 これも結局、「誰が捨てたか分からない」となれば、警察はほとんど動いてくれません。 不法投棄自体は法律上罰則がある行為のはずなのに、少量のゴミや一回きりの違反では、実際に捜査・摘発までいくケースはごくわずか。 「防犯カメラでもない限り、犯人の特定は難しいですね」で片付けられてしまうことも多いんです。 管理会社にできることも限られています。 注意喚起の張り紙をする、分別ルールを再周知する・・・それくらいしかできません。 ゴミを出した本人に直接注意することも、誰が出したのか分からなければ不可能ですし、仮に分かったとしても、強制的に片付けさせる権限まではないんです。 結局、収集されなかったゴミは管理会社や大家さんが自腹と手間で片付ける、というのがよくある結末です。 これも、分別違反や不法投棄にもっと踏み込んだ罰則があれば・・・と思わずにはいられません。 ちゃんとルールを守っている入居者ほど損をする今の状況、法律でしっかり後ろ盾を作ってもらえれば、管理会社も入居者もずっと守りやすくなるはずです。 個人的には罰則が厳しくあることも必要だとは感じますが、保険などでもカバーできるような仕組みがあればいいなとも考えます。 ③長期間放置されたバイク・自転車の処分 駐輪場や駐車場の隅に、持ち主不明のまま何年も置かれている自転車やバイク・・・。これも管理会社の悩みのタネです。 「持ち主が分からないなら、警察に言えばいいんでしょう?」と思われがちですが、実はそう簡単にはいきません。 防犯登録を照会してもらっても、盗難届が出ていなければ、警察としてはそれ以上動けないことがほとんど。 「所有者に心当たりはありませんか?」と逆に聞かれて終わる、ということも珍しくないんです。 「じゃあ、不明で放置されているなら管理会社や大家さんが勝手に処分すれば?」 しかし、それも簡単ではありません。 所有者が分からないまま撤去・廃棄してしまうと、後から持ち主が現れて「器物損壊だ」「窃盗だ」と言われるリスクがあるんです。 張り紙をして一定期間様子を見る、保管場所を確保する・・・できることはそれくらいで、結局は「動かせないスペース」として、何年も駐輪場の一角を占領されたままになってしまいます。 本来の手続きでいえば、妨害排除請求権というものを根拠に裁判所に訴え出て、勝訴はすることでしょうが、そこから更に時間を掛け、費用も掛けてと放置された側の損失は計り知れないのです。 大体、公道上のバイクは簡単に撤去できるのに、私有地はダメってのはねー。 また、放置した人物にそこまでの権利を与えなくても良い気がします。 せめて、放置されたバイクを適切に処分した場合には、後から所有者がいちゃもんとか損害賠償する権利などは無くして欲しいものです。 やったもん勝ちはダメだと思う さて、いかがでしたでしょうか。 結局、これらの問題は法律上での解決は「あるといえばある」ただし、その方法は「やられた側が多大な労力や金銭負担を生じる」 こういった点が問題になるのかなと思います。 もっと簡便な方法で解決が出来るような仕組みになればいいなと感じますね。 そうでなければ、結局はやったもん勝ちになってしまうのです。 そして、そういったコストは大家負担だから関係ないと感じるかもしれませんが、このコストは回りまわって、家賃として善良な入居者が負担せざるを得なくなってしまうのです。 だからこそ「正直者が馬鹿を見る」ような社会ではいけないと思うんです。 誰か「不動産新党」なるものを掲げて、このような法律を作ってくれないでしょうかね・・・・ 投票するのは全国の管理会社や大家さんだけになりますかね、票が取れなそうですね。 ぜひ議員のみなさん、よろしくお願いいたします。
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不法投棄対策|敷地内ゴミ置き場を守る管理会社の本気
最後まで読んでくださいね 不法投棄は犯罪です 当社ではある物件で冒頭の画像をゴミ捨て場に掲示しました ゴミ捨て場のマナーですが、各管理会社やオーナーさんには頭の痛い問題です。 住民のマナーもさることながら、通りに面していたりすると近隣からの持ち込みなどの問題もあるものです。 警察などに通報したとしても、本気で捜査を行っていただける訳でもありません。 そうすると最終的にはオーナーの負担で処分せざるを得ません。 そういった管理コストの上昇は回りまわって、家賃へ転嫁をせざるを得なくなってしまう。 この負のスパイラルを断ち切る為に 掲示したのは特に被害の多い物件のみですが、今後は他物件へ拡大しようと思っております。 敷地内ゴミ捨て場のメリットデメリット この問題は賃貸物件におけるメリットとデメリットのバランスが難しい問題です。 一般的にゴミは地域のゴミステーション等に出すことが本来ではあります。 しかし、問題はあります。 地域ですと町内会などの自治組織が運営を担っていることもあり、多数のゴミが出る集合住宅を受け入れる余地の問題 他にも地域に戸建てを建てて「永住」する目的の方と賃貸物件で「仮住まい」の方との意識の差 各個人におけるモラルやマナーの差と問題は枚挙に暇がありません。 一方で賃貸物件であれば敷地内にゴミ捨て場があるということは、各居住者のゴミ出しの手間を大幅に削減してくれることで、入居率を上げる施策の一つでもあります。 ですが当然、敷地内でゴミ捨て場を管理するという手間、不法投棄時には行政は中々助けてはくれず、処分費用などのコストが掛かることなどはデメリットと言えるでしょう。 昔に比べると地域とのつながりが希薄になっている昨今、ゴミや地域に対する意識というのは低下している印象があります。 強硬策 我慢の限界です 今回、この画像を張り出した物件は通りに面しています。 これまでも住民の方から「車で来てゴミを捨てる人がいる」という話を聞いておりました。 そういったルール違反を平気でするモラルの方というのは、当たり前かもしれませんが、分別作業などもしておりません。 当然ですよね、そういったルールを守れる人なら他所のゴミ捨て場に持ってくることなどはしませんから。 正直に言えばそういった方への警告であり、今後発見した場合はそれなりの法的手段も取ろうと思っております。 不法投棄や分別をしないゴミは法律違反となります。 当社では、証拠とともに警察へ訴え出ます。 じゃあ晒していいのか? ここまで読まれた方で思った方はいませんか? 悪いことをしたのは分かる!だからといって皆にさらすような行為は良いのか?と 胸を張って答えます いいんですよ!別に なぜなら写真の人物は私なのだから 私も当初は犯人の画像を出そうかと思いました。 しかし、一旦は保留することにしました。 そして、自分自身を撮影モデルにして警告文を作ることにしました。 これを見て「本気で実行しそうだ!危ない」と思って、不法投棄を止めてくれれば結構です。 私も本来は法的対応など好んでしたい訳ではありません。 ここまで読んでもう一つの疑問が出ませんか? なぜネタバレするのか?と 答えとしては、 ①不法投棄するようなモラルやマナーの無い方はわざわざ当社のブログまで見ないだろう ②やり方の是非は別として、効果があったので、参考になればとご紹介したい ③これが最大です。 この位の労力や手間を掛ける人間は、あなたを突き止めた場合、本気で法的対応をするぞ!という警告を発したいのです。 わざわざ寝間着に着替え、防犯カメラ画像に自作自演を行い、画像を加工して現地に張り出す。 という狂気に近いことを会社の代表がやるような管理会社です。 実際に今後も不法投棄が続いた場合、本気で法的対応や画像をさらす、実行する気合があると伝えたいのです。 そうでなければ、しっかりとゴミ出しマナーを守っていただけている当社の入居者さん、物件のオーナーさん、地域のみなさんが可哀想です。 最後にここまで読んでいただいた方の中で、不法投棄をした方へ 今回は自作自演ですが、私は本気でやりますからね 私はオーナーと入居者、地域のみなさんを守る為なら、張り込みも持さない人間です。 あなたが不法投棄した時に物影から身長182cm体重85kgの男が近づいてきたら、ご注意ください。 お互いの為に不法投棄はやめましょうね。
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宅建試験あるある オカルト?迷信?都市伝説?
さあ、今年も不動産業界では宅建試験の話題が出始める今日この頃。 会社からの厳命で受からねばヤバい人、ベテランながら毎年受験している人、やる気に満ちあふれて必死に勉強する人 この時期は受験生のモチベーションも様々です。 私は当時勤めていた会社の社長と直で約束したのと、当時の上司が「取ってない人は自分含めて全員受けること、そして落ちた人を全員で死ぬほど馬鹿にしよう」という何ともハードボイルドなプレッシャーのおかげで合格することが出来ました。 そんな宅建試験ですが、都市伝説なのか、迷信やジンクスなのか、まことしやかに噂されるものがあります。 今回はそんな風説、デマ、都市伝説などを解説してみたいと思います。 さて、早速いきましょうか。 ① 参考書は1冊で受かる? 「参考書は絶対1冊に絞るべき」 これ、受験生の間ではかなり有名な説ですよね。 「え、1冊で全範囲網羅できるの?」と不安になる気持ち、すごくよく分かります。 実は、この説・・・あながち間違いではないと思います。 正確に言うと「1冊で受かる」のではなく「1冊をやり切ることが受かる近道」なんです。 参考書はどれを選んでも、カバーしている範囲や説明の切り口は微妙に違います。 あっちの本には載っていて、こっちの本には載っていない、なんてこともザラです。 だからといって、何冊も参考書を買い漁って中途半端に手をつけるのが一番危険です。 結局、大事なのは「範囲を広くさらう」ことより「1冊を隅から隅まで理解し、繰り返し解く」こと。 受験時代、色んな参考書に目移りしそうになった方も多いと思いますが、最終的には1冊に絞って何周もした方が知識は定着する気がします。 大体、試験の中には「どの参考書にも載っていない」という問題も出ますからね。 ② 試験監督員やお偉いさんは答えを知っている? これはもう、都市伝説の王道と言ってもいいかもしれません。 「試験監督のおじさん、絶対に答え知ってるでしょ」「知り合いにコネがあれば・・・」なんて冗談交じりに言われることもありますが。 結論、これは完全にウソです。 私自身、試験監督員のお手伝いをした経験がありますが、問題冊子は試験直前まで厳重に封がされたまま。 会場で、受験生の目の前で初めて封を切るんです。 もちろん試験監督員も、その瞬間まで中身を見ることはできません。 お偉いさんだろうが誰だろうが、事前に答えを知る術はゼロ。 ですから、たとえ知り合いに業界の偉い人がいたとしても、「答えを教えてもらう」なんてことは物理的に不可能なんです。 そういう意味では、宅建試験は思っている以上に公平です。 安心して、自分の実力だけを信じてくださいね。 ③ 同じ番号が連続すると不安になる問題 マークシートを塗っていて、同じ番号が3つ、4つと続くと・・・ 「あれ、どこかで間違えたかな・・・」 急に不安になりますよね、これも受験生あるあるです。 実際どうなのか、気になったので過去のデータを調べてみました。 過去15回分の試験を分析したデータによると、2連続は毎年当たり前のように発生(発生確率約12%)、3連続も約66%の年で出現しているそうです。 そして、肝心の4連続。 「さすがにこれは無いだろう」と思いきや・・・実は過去に2回、本当にありました。 平成23年の問34〜37は正解が全て「1」、平成24年の問40〜43は正解が全て「3」。 つまり、4連続はレアケースですが、ゼロではないんです。 ちなみに5連続は今のところ記録がありません。 ですから、同じ番号が続いたからといって焦って見直し、答えを変えてしまうのが一番危険です。 自信を持って解いた問題なら、番号の並びは気にせず、そのまま進めてしまった方がいいかもしれませんね。 ④ 意外と当日欠席者が多い これは間違いなく「あるある」です。 試験会場、実は結構な数の空席が目立ちます。 申込んだけれど、勉強が続かず途中で心が折れてしまったのでしょうか・・・当日来ない方、本当に多いんです。 さらに言うと、開始から1時間も経たないうちに、机に突っ伏して寝てしまう方もチラホラ。 もしかすると「もう無理だ」と早々に心が折れてしまったのかもしれません。 そう考えると「宅建の合格率は低い」と言われておりますが、真剣に受験している母数から考えると、もう少し高いのかもしれませんよ。 これから受験される方、ぜひ「会場に来ただけで、実は一歩リードしている」ということを覚えておいてください。 最後まで諦めずに解き切ることが、まず何よりの合格への近道です。 ⑤ 落ちた人ほど自己採点を盛りがち問題 これは長年、色んな受験生を見てきた中で、かなり高い確率で当てはまる法則です。 試験後、「どうでした?」と聞いて回ると・・・面白いことに、実際に落ちたと思われる方ほど「30点でした」「29点でした」と、ちょっと高めの点数を答える傾向にあります。 以前、こんなことがありました。 合格発表前のある方が、自信満々にこう言っていたんです。 「32点でした、惜しかったです」 その当時は合格点が35点前後が多く、32点では届かないと思われていたのです。 ところが、その年の合格点はまさかの32点。「惜しかった」どころか、本来なら合格ラインだったはずなんです。 しかし結果は・・・不合格。 自己採点と実際のマークミスがあったのか、単なる見栄だったのかは分かりません。 ですが、変な見栄を張らず、正直に自己採点をしておいた方が、後々自分のためになります。 自分に嘘をついても、合格ラインは変わりませんからね。 まとめ いかがでしたでしょうか。 宅建試験の「あるある」、オカルトのようで、実は当事者目線で見ると「なるほど」と思える理由があるものばかりだったのではないでしょうか。 ・参考書は1冊をやり切る ・試験監督員は答えを知らない(完全に公平) ・同じ番号の連続はレアだけどゼロではない ・当日は欠席者、途中離脱者が意外と多い ・自己採点は盛らず正直に これから受験される方は、変なジンクスに振り回されず、自分の実力を信じて試験に臨んでいただければと思います。 宅建士として、これからも試験にまつわるリアルな話や、不動産業界の裏側なども書いていきたいと思います。 次回もお楽しみに。
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宅建試験、当日にすべきこと3選
今年も宅建試験の季節となりました。 各不動産会社に勤めている人やこれから不動産会社に入社を志す人、自己研鑽の為に取る人、様々な動機があるでしょう。 そんな皆さんに、私から宅建試験「当日にすべきこと」を3つご紹介してみようと思います。 不思議なもので、一生懸命頑張ってきた人ほど、当日は緊張するものです。 「これだけやったのに、ちゃんと発揮できるだろうか」頑張った分だけ、そんな不安も大きくなってしまう。 私は試験監督員として何度か会場に立ってきましたが、真剣に勉強してきたであろう方ほど、表情がこわばっていたり、そわそわしていたりするのをよく目にします。 個人的には当日はあれこれ考えすぎず、シンプルに行動することが大事な気がします。 当日になって新たな分野や範囲などをカバーしようと思うと、変な焦りなどが出てきてしまい、これまでの勉強の成果を疑ったりしてしまいます。 ここまで積み上げてきた知識を、当日の立ち回り一つで無駄にしてしまうのは、本当にもったいないことです。 私は宅建試験の試験監督員を何度か務めたことがあり、会場でたくさんの受験生を見てきました。 今日は、直前の勉強法ではなく「当日、何をすべきか」に絞って、3つだけお伝えしようと思います。 結論からいきますと 結論からいきますと、当日やるべきことは次の3つです。 会場で配られるチラシは必ずもらう 時間と持ち物に余裕を持つ 試験の最後に、マークシートから問題用紙へ解答を書き写しておく 一つずつ説明していきますね。 その1:会場で配られるチラシ、必ずもらう 5問免除を受けていない方は特に覚えておいてほしいことです。 念のため簡単に説明しておきますと、5問免除とは、不動産会社に勤務し、決められた登録講習を修了した方が対象となる制度です。 これを受けていると、本来50問あるうちの5問(主に統計や土地・建物に関する問題)が免除され、45問での受験となります。 免除される5問は比較的得点しやすいとされる分野なので、免除を受けていない方にとっては、その分をどう得点していくかも大事なポイントになってきます。 試験会場では、資格試験予備校などが直前の法令改正や最新の統計の要点をまとめたチラシを配っていることがあります。 「そんなものが当たるの?」と思われるかもしれませんが、これが意外と高確率で当たるんです。 直前期に法改正の部分まで手が回らなかった、という方も多いと思います。 そんな時こそ、会場入り前に配られているチラシには必ず目を通しておいてください。 ものの数分で見られる内容ですが、そこに書かれていたことがそのまま出題される、なんてことも十分あり得ます。 正直に言いますと、会場に入ってから何か勉強をするのであれば、このチラシに目を通すことが一番効率がいいと言ってもいいくらいです。 今さら参考書を開いても頭には入ってきませんし、緊張も増すだけです。 それなら、この数分で読めるチラシに目を通しておく方が、よほど得点に直結するような気がします。 その2:時間と持ち物には、とにかく余裕を持つこと これは監督員をしていて強く感じたことです。 時間ギリギリに駆け込んでくる方や、忘れ物をしてしまう方は、大体そのまま最後まで慌てた様子で試験を受けています。 知識があるのに、その慌てた状態のまま本番に突入してしまうのは、本当にもったいないことです。 時間に余裕を持って会場に到着すること。 受験票や筆記用具などの持ち物を前日のうちに確認しておくこと。 当たり前のようですが、これができているかどうかで、本番のパフォーマンスは大きく変わります。 せっかく積み上げてきた知識を、当日の慌てふためきで台無しにしないでください。 その3:試験の最後に、マークシートから問題用紙へ解答を書き写しておく 3つ目、意外と一番お伝えしたかったことかもしれません。 試験が終わって会場を出た後、多くの方が気になるのが「自分は何点取れたのか」です。 当然、自己採点をしますよね。 ところが、ここで意外な落とし穴があります。 「問題集には〇を付けているけど、マークシートにちゃんとその番号を書いたか自信がない」 「一度考え直して、複数の選択肢に〇を付けていて、結局マークシートにはどちらを書いたか思い出せない」 こういうことが、本当によくあるんです。 こうなると、正確な自己採点ができず、合否のボーダーライン上で悶々とした日々を過ごすことになってしまいます。 これを防ぐ方法はシンプルです。 試験の最後、時間が余ったタイミングで、「問題集に書いた自分のメモ」ではなく、必ず「マークシートに実際にマークした番号」の方を見て、それを問題用紙の余白に書き写してください。 ここが肝心です。 あくまで、最終的にマークシートへ塗った答えを正として書き写すのです。 これさえやっておけば、会場を出た後にどんなに記憶があいまいになっても、正確な自己採点ができます。 余計な不安を抱えずに済みますし、次の一歩(合格発表までの過ごし方や、万一の場合の次の対策)にも早く動き出せます。 努力は十分。あとは当日の立ち回りだけ いかがでしたでしょうか。 会場で配られるチラシに目を通す。時間と持ち物に余裕を持つ。そして最後にマークシートの解答を問題用紙に書き写しておく。 どれも特別な知識は要りません。 ちょっとした心がけだけです。 でも、この3つをやっているかどうかで、当日や合否発表までの安心感は大きく変わってきます。 ここまで頑張ってきたあなたの努力が、当日きちんと結果に結びつくよう、心から応援しています。 鹿児島県での受験の方は、どこかでメガネを掛けた監督員が心配そうに見ていたら、それはきっと私だと思います。 みなさんの健闘を祈っております。
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賃貸マンションの台風被害、大家さんは補償してくれる?火災保険の落とし穴
台風や大雨のシーズン、窓の隙間から雨が吹き込んで、大事な家具や家電がダメになったら・・・そんな不安、感じたことはありませんか? 鹿児島県でも昨年は線状降水帯による大雨で、私たちがいる霧島市は約30年ぶりに大規模な浸水被害がありました。 激甚化したといわれる天災地変に我々は備えねばならなくなってきました。 さて、そんな台風や記録的な豪雨などにより、賃貸中のお部屋で被害があった場合は、どのようになるのでしょうか。 みなさんの大切している洋服や家具、家電、お持ちのプレイステーション5やブランド物などは?責任は? 「借りてる部屋で起きたことだから、大家さんに責任があるんじゃないの?」 「大雨や台風被害だから、管理会社が家財道具も補償してくれるのが筋でしょ」 結論からいきますと 「天災による家財の被害は、大家さん、管理会社の責任にはならないケースがほとんどです」 どういうことでしょう? 「大家さんが直してくれる」は、実は思い込み 「え、賃貸なんだから、何かあったら大家さんが直してくれるんじゃないの?」 そう思われている方、実はかなり多いんです。 もちろん、そのお気持ちはよく分かります。 毎月家賃を払っているんだから、いざという時は大家さんが何とかしてくれる。 退去の時には「原状回復は貸主負担」なんて話も聞くし、それなら家財も同じなんじゃないの?そんな風に考えるのも、決して無理はありません。 しかし、実はそうではないんです。 大家さんが負っているのは「使用収益させる義務」というもので、簡単に言えば、建物や設備を正常に使える状態にしておく義務です。 雨漏りがすれば屋根や外壁を直す、エアコンが壊れれば直す。 これはあくまで「建物本体」に対する義務なんです。 一方で、その中にある家具・家電・衣類・布団といった「家財」は、大家さんの持ち物ではありません。 入居者であるみなさん自身の財産です。 自分の財産は、まず自分で守る。 これが大原則になります。 そして、台風や大雨のような天災による被害は、原則として大家さんに補償義務はない、というのが基本的な考え方です。 ただ、これも全て「台風だから絶対に大家さんの責任なし」という単純な話ではありません。 ざっくり言うと、判断のポイントは2つです。 ひとつは、建物そのものに問題がなかったか。 以前から雨漏りを指摘されていたのに直していなかった・・・というような「本来直しておくべきことを放置していた」場合は、話が変わってきます。 もうひとつは、その台風が「この地域では普通に来るレベル」だったのか、それとも「記録的な、めったにないレベル」だったのか。 よくある規模の台風で被害が出たのであれば大家さん側の管理不足を疑われることもありますし、逆に周辺一帯が多くの被害が出るような暴風雨であれば、大家さんにもどうしようもなかった、と判断されやすくなります。 ちなみに鹿児島・霧島は台風がほぼ毎年来る地域なので、「普通に来るレベル」の基準自体が、他の地域よりやや高めに見られがちです。 とはいえ、この「建物に問題があったか」「台風は普通だったか異常だったか」という判断は、専門家でも意見が割れるグレーな領域です。 仮に大家さんに責任がありそうだと思っても、それを証明して実際に補償してもらうまでには、時間も労力もかかります。 それに、天災のたびに入居者さんの家財まで大家さんが無条件で弁償していたら、賃貸経営自体が成り立たなくなってしまうのも正直なところです。 だからこそ、「大家さんの責任を追及できるかどうか」に自分の暮らしを賭けるよりも、確実に、しかも早く動いてくれる備えを自分で持っておく方が、よほど現実的な安心につながります。 家財を守っているのは、実は「火災保険」 では、家財が濡れてしまったらどうすればいいのか。 そこで頼りになるのが「火災保険」です。 「火災保険?うちは入った覚えないけど・・・」と思われた方もいるかもしれません。 実は、賃貸契約を結ぶときに、ほとんどの方がこの保険にセットで加入しています。 最初に契約する時に、営業マンなどから説明を受けて、掛けてから入居になっているハズです。 ですが、多くの方はこの保険を「自分が誰かに迷惑を掛けた時の、大家さんや他の入居者さんへの賠償のための保険」だと思っています。 確かにその側面もあるのですが、実はこの保険、正式には「家財保険」と呼ばれる部分を含んでいて、自分自身の家具や家電もしっかりカバーしてくれる商品なんです。 つまり、台風で窓から雨水が吹き込んで、テレビやパソコン、大事な家具がダメになってしまった。 そんな時、この保険に加入していれば、修理費や買い替え費用を補償してもらえる可能性があるんです。 明暗を分けた「更新忘れ」 ちなみに、台風のシーズンになると「家財が濡れてしまったんですが、大家さんに直してもらえますか」というご相談を、私たち管理会社は毎年何件かいただきます。 同じような被害でも、保険に加入していた方は、被害状況を写真に収めて保険会社へ連絡し、無事に補償を受けられました。 一方で、保険に入っていなかった、あるいは入っていたはずなのに更新を忘れていた方は、すべて自己負担になってしまう・・・そんな明暗が分かれる場面を、何度も見てきました。 そう、ここで一番怖いのが「更新忘れ」なんです。 多くの火災保険は、2年契約になっています。 賃貸契約の更新(2年に一度)とセットになっていることが多いのですが、保険契約の更新案内は管理会社からではなく、保険会社や代理店から直接届くことがほとんどです。 引っ越しのバタバタで住所変更を忘れていたり、案内のハガキをうっかり見落としていたり。気づいたら保険が切れていた、というケースは決して珍しくありません。 台風シーズン前に確認したい3つのこと では、どうすればいいのか。 台風シーズンが本格化する前に、ぜひ一度チェックしていただきたいことがあります。 お手元の保険証券(契約時に受け取った書類)を確認し、保険期間がいつまでかを見る 分からなければ、保険会社や代理店に直接問い合わせて、契約が今も有効か確認する 契約時のプランで、家財の補償額(時価額)がどの程度に設定されているかも合わせて見ておく これだけで、いざという時の安心感がまったく違います。 知っておけば、怖くない いかがでしたでしょうか。 台風や大雨で家財が被害を受けても、大家さんが全て何とかしてくれるわけではありません。 でも、それを知っておけば、決して怖いことではないんです。 自分の身は、自分が入っている保険が守ってくれる。 そのことを知って、しっかり備えておけば大丈夫です。 このシーズン、ぜひ一度、ご自身の保険を確認してみてください。
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お部屋探しの閑散期(夏)、管理会社は何をしているのか?
賃貸営業の閑散期(夏)、実は何をしているのか? 「賃貸屋さんって、夏は暇なんでしょ?」 これ、本当によく言われるんです。 友人からも、オーナーさんからも、たまに社員の家族からも。 まあ、確かにお部屋探しをしている人の数でいえば 否定できません。 梅雨が明けて8月に入ると、お問い合わせも来店もガクッと減ります。 学生さんの一人暮らし探しは春には落ち着き、転勤シーズンのピークも過ぎ、秋の実需期にはまだ早い。 お部屋を探す人自体が、この時期は単純に少ないのです。 傍から見れば「暇そう」に見えるのも無理はありません。 さて、ここからが本題です。 「反響が減ること」と「やることがないこと」は、実はイコールではありません。 むしろこの時期、我々の裏側では意外とやるべきことが山積みなんです。 今回は、管理会社が夏にしていることの一例として、当社の夏をご紹介してみましょう。 草刈り 物件の草刈り、清掃です。 都会の方にはピンとこないかもしれませんが、地方の物件では夏の草の勢いは本当に凄まじいものがあります。 ちょっと油断すると、あっという間に膝丈、下手すれば腰の高さまで草が伸びてしまう。 「先月やったばかりなのに、もうこんなに?」と驚くことも珍しくありません。 これを放置すると、物件全体が「荒れた印象」になり、せっかくの物件が台無しになってしまいます。 炎天下での草刈りは正直かなりキツイ作業ですが、秋の内見シーズンに向けて、地道に手を入れ続けるしかないのです。 最近は良い除草剤や防草シートなども出てきているので、そういった対策も一つではありますね。 しかし、地方の雑草の力強さといったら、本当にたくましいですよ。 条件の見直し 実は「待つ」も立派な選択肢 二つ目は、募集条件の見直しです。 繁忙期を通過してしまった空室があれば、何かしら手を打つ必要は出てきます。 それがリフォームなのか、賃料などの賃貸条件なのか。 オーナーさんと一緒に検討する時期でもあります。 もちろん、これ自体はとても大事なことです。 ただ、ここで気をつけたいのが「一刻も早く決めたい」という焦りです。 早く埋めたい一心で賃料を下げすぎて安売りになってしまったり、逆に「とにかく直せば決まるだろう」と費用の嵩むリフォームだけに頼ってしまったり。 これでは、目先の空室は埋まっても、長い目で見た収益はむしろ悪化してしまいます。 大事なのは、オーナーさんとしっかり意思統一をしておくことです。 必要な部分にはきちんと手を入れる、でも急いで安売りやリフォーム頼みに走らない。 そして、必要なことが完了したら、動かずにじっくり「待つ」という選択肢も、長い賃貸経営の中では十分にアリなんです。 焦って動くことだけが正解ではない、というのは意外と知られていません。 この辺りの「どの位の期間で決めたいか?決まるか?」の感覚をオーナーさん毎に調整することが必要かなと思います。 秋広告・物件写真の仕込み:本番はこれから 三つ目は、秋からの繁忙期に向けた仕込みです。 掲載中の物件写真、実は強い日差しの下で撮ると、影が濃すぎたり逆光になったりして、案外使える写真が少なかったりします。 だからこそ、天候や時間帯を選んで撮り直しをすることも多々あります。 ポータルサイトの掲載情報も、この時期に一度棚卸しをして整えておく。 繁忙期に入ってから「あ、この写真古いな」と気づいても、もう遅いんです。 静かなこの時期にこそ、地味に、でも確実に仕込んでおきます。 台風・防災対応:空室物件のチェックも忘れずに 四つ目は、台風シーズンへの備えです。 夏から秋にかけては台風シーズンでもあります。 人が住んでいる物件はもちろんですが、意外と見落とされがちなのが空室物件です。 飛ばされそうなものが周りに落ちていないか、雨戸やシャッターの動作に問題はないか。 台風が来る前後は、こうした空室物件のチェックにも時間を割く必要があります。 我々の夏は忙しい いかがでしたでしょうか。 正直、この時期の反響が減るのは紛れもない事実です。それはその通りです。 ただ、反響が減ることと、やることがないことは別問題。 草を刈り、条件を見直し、秋に向けて仕込み、台風に備える。 管理会社の一年は、目に見える忙しさだけでなく、目に見えない忙しさでできているものです。 しかし、最近の夏の暑さはスゴイですね。 本当にいつか「南向き」が嫌われる条件になるかもしれませんね。 みなさんも熱中症には気を付けて、来る秋に向けて自力を鍛えておきましょう!
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安否確認は誰でもできる?義務・費用・警察立ち会いとは?
もし今日、あなたと連絡が取れなくなったら・・・気づいて、動いてくれる人はいますか? こう聞かれると、案外「うーん」と考え込んでしまう方も多いのではないでしょうか。 さて、私たち賃貸管理会社には、時々こんな連絡が入ります。 「家族と連絡が取れないんです、部屋で倒れていないか心配で」 「従業員が無断欠勤していて・・・様子を見てもらえませんか」 こういった依頼を、私たちは「安否確認」と呼んでいます。 管理会社の義務ではない 結論からいきますと、私たち管理会社には、この安否確認に協力する法律上の義務はありません。 そして正直に言えば、対応したところで会社の利益には一銭にもなりません。 むしろ拘束時間は長く、面倒な業務のひとつです。 「管理会社なら鍵も持ってるし、緊急時はすぐ動いてくれるんでしょ?」 そう思われている方は多いかもしれません。 あら意外、実はそうではないのです。 安否確認は、あくまで管理会社が「善意」で対応しているものです。 義務でもなければ、断ったところで責められる筋合いのものでもありません。 実際、対応を渋る管理会社があっても、それ自体は責められません。 ではなぜ、義務でもメリットもないことに、私たちは時間を割くのでしょうか。 間に合った命を見てきたから 理由はシンプルです。 人命に関わることだからです。 安否確認の依頼のうち、実際に倒れていたり、亡くなっていたりするケースは、体感として5%程度です。 残りの95%は「単なる寝坊だった」「気まずい相手だから連絡を無視していただけだった」など、拍子抜けするような結末で終わります。 ですが、この5%のために対応を惜しんでしまえば、助かるはずの命を助けられなくなる。 そう思うと、面倒だからと後回しにはできないのです。 先月、実際にこんなことがありました。 ある入居者さんの安否確認を行ったところ、脳卒中で倒れているところを発見しました。 あと数日発見が遅ければ、間に合わなかっただろうと言われました。 きっかけは、その方が勤めている会社の上司からの連絡でした。「無断欠勤が続いていて心配だ」と、わざわざ管理会社まで連絡をくれたのです。 もし、その上司が「まあ、そのうち出てくるだろう」と気にも留めなければ。 もし、「他人のことに首を突っ込むのも・・・」と連絡をためらっていたら。 結果は、大きく変わっていたかもしれません。 安否確認は、誰でも自由にできるわけではありません ここで一つ、大事な補足をしておきます。 「心配だから」といって、誰でも自由に安否確認ができるわけではありません。 もし本人の意思確認もなく、言われるがままに部屋を開けられるとしたら、それを悪用する人も出てきます。 借金の取り立てをしたい人や、元交際相手を探し出したいストーカーが「心配なので安否確認してほしい」と持ちかけてくる・・・そんなことも、実際には起こり得るのです。 ですから私たち管理会社が安否確認を行う際は、必ず警察官の立ち会いのもとで対応します。 当然ですが、契約者本人に確認をします。 意外と多いのが、普通に電話に出て「その人には教えないでください」というタイプや「私から連絡しておきます」という返答です。 それでも連絡が取れない、携帯も電源が落ちているなどの場合に限り、次のステップです。 連絡してきた方と本人がどういう関係なのか、いつから連絡が取れていないのか。 事前にしっかりと事情を聞き取り、警察官にも状況を確認してもらったうえで、はじめて開錠に踏み切ります。 仮にご親族と名乗る方が来られても、それだけで勝手に開けることはありません。 また、当社では依頼をした方は必ず現地に来てもらいます。 電話だけで、誰かも分からない人からの依頼は受けられません。 そしてもう一つ。 もし開錠が必要になった場合、その費用(鍵屋さんの出張費や作業費など)は、原則として依頼者の負担となります。 管理会社が無料で何でもしてくれる、というものではないことも、知っておいていただきたい点です。 こうした手順を踏むからこそ、悪用も防げますし、私たちも安心して協力できるのです。 誰かが気にかけてくれる、という備え この出来事を通じて、あらためて思ったことがあります。 それは、「自分に何かあったとき、心配して連絡をしてくれる関係性」を、日頃からどれだけ持っているか、ということです。 会社の上司や同僚、家族、友人、あるいは近所の方でも構いません。 「最近ちょっと様子がおかしいな」「連絡が取れないな」と、ふと気にかけてくれる誰かがいる。それだけで、いざというときの結果は大きく変わります。 もちろん、誰にも頼らず一人で自由に生きたい、という価値観も、私は否定しません。 それも一つの生き方だと思います。 ただ、そういう生き方を選ぶとしても、「もしものときに、誰かが気づいてくれる仕組み」だけは、どこかに残しておいた方がいい。 今回の出来事で、私はそう強く感じました。 安否確認は、管理会社にとって義務でもなければ、得になる業務でもありません。 それでも、間に合った命を見てきた身としては、これからも力を尽くして対応していきたいと思っています。 そして、これを読んでくださっているあなたにも、少しだけ考えてみてほしいのです。 もし今、あなたと連絡が取れなくなったら、気づいて動いてくれる人はいるでしょうか。 いなければ、今日からでも遅くはありません。誰か一人、そんな関係を大事にしてみませんか。
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騒音問題は本当に難しい ~管理会社は「どこまで」やればいいのか~
騒音問題は本当に難しい 現場に立つスタッフなら、誰もが一度は通った「終わらない騒音苦情」 騒音の苦情を受け、原因と思われる方へ連絡します。 快く対応いただいたにも関わらず収まらない苦情。 出来る対応はしてみたものの、一向に収まらずに、残す解決方法は現実的ではない建て替えレベルの防音施工。 どんな対応をしても収まらないし、原因の特定も出来ないままに苦情が続く。 何とか苦情に苦しんでいる入居者さんに寄り添いたい。 だけど、手がない・・・・ 結論から言いましょう。 管理会社にできることは限られています。 そして、それでいいのです。 むしろ、そこを勘違いすると対応を誤ります。 今回は「私たちがどこまでやるべきか」というラインをある程度明確にし、その先にある「入居者同士の訴訟」という解決方法についても、スタッフとして知っておいてほしいという話です。 実はこの問題いつまでも「頑張ります」で対応を続けると、最終的には全員が不幸になる可能性を含んでいるのです。 そもそも管理会社に「解決する権限」はない まず前提として押さえておきたいのは、私たちは「建物・契約の管理者」であって「人の管理者」ではないということです。 どんな入居者であっても、強制的に退去させる権限や、部屋に立ち入って調査する権限も、私たちにはありません。 それは警察でも弁護士でもない一企業には当然の話です。 それほどに今の借地借家法というのは強いものです。 入居者保護の前では管理会社の権限など有って無いに等しいものです。 「じゃあ、管理会社は何もしてくれないのか」と言われれば、それは違います。 ここからが本題です。私たちが「するべきこと」と「できないこと」の線引きを、はっきりさせておきましょう。 スタッフが最大限やるべきこと まず、私たちがやるべき対応はこれです。 苦情を受けた際の丁寧な聞き取り(いつ、どんな音が、どのくらいの頻度で) 該当住戸・全戸への書面での注意喚起 電話や対面での状況確認と説明 対応の経緯・日時をすべて記録に残す 体感ですが、現実の騒音問題は、この対応だけで9割以上収まります。 だからこそ、面倒でも一つひとつ丁寧にこなす。 ここに手を抜くと、後々こじれた時に「管理会社はちゃんと対応したのか」という話になりかねません。 逆にきちんとやっていれば、それだけで十分に胸を張れる仕事をしたと言えます。 ただし、ここで一つ注意しておきたいことがあります。 「どこまでやったら十分か」は、苦情の深刻さによって変わるということです。 軽い苦情であれば書面注意で一旦様子を見てもいいでしょう。 しかし、頻度が高く、被害を受けている方の生活や心身に明らかな影響が出ているような深刻なケースでは、書面注意だけで止めてしまうと「対応を尽くした」とは言えません。 聞き取り→書面注意→個別の警告→連帯保証人への連絡、というように、状況に応じて段階を一つずつ上げていく。 この「積み上げ」があって初めて、私たちは胸を張って「やれることはやった」と言えるのです。 「受忍限度」を知っておくと、対応の質が変わる ここで知っておいてほしいのが「受忍限度」という考え方です。裁判所は、騒音が違法かどうかを判断する際、単純な音量の大小だけでなく 音の大きさと種類 頻度・時間帯・継続時間 建物の構造や防音性能 苦情を受けた側の対応の誠実さ こういった要素を総合的に見ています。 実際にあった裁判例では、上階の子どもの足音が問題になったケースで、音量そのものよりも「静かにしてほしいという申し入れに対し、乱暴に突っぱねた」という対応の不誠実さが重く見られ、損害賠償が認められています。 これを知っていると、私たちの聞き取りや記録の意味が変わってきます。 「音の種類・頻度・時間帯」を具体的に記録しておくこと自体が、後々どちらの入居者にとっても重要な材料になるからです。 感覚だけで「うるさい」「うるさくない」と判断せず、こうした要素を意識して聞き取る。それだけで対応の質が上がります。 なお、実際に賠償が認められた事例でも、慰謝料の相場感としては数十万円程度にとどまることが多く、測定費用や弁護士費用を含めても、被害を受けた側にとって「割に合う」金額とは言い難いのが実情です。 この現実も、頭に入れておく必要があります。 それでも収まらない時――ここが私たちのラインです 聞き取り、注意喚起、警告書・・・やるべきことを尽くしても収まらない。 そんなケースが、残念ながら存在します。 ここで大事なのは、「これ以上は私たちの仕事ではない」とラインを引くことも、スタッフの仕事のうちだという意識です。 管理会社には、どちらが正しいかを判断する権限も、どちらかを一方的に退去させる権限もありません。 ここから先まで管理会社が抱え込もうとすると、かえって当事者双方から「なぜ管理会社が勝手に決めるんだ」という反発を招きかねません。 その先にある選択肢が、入居者同士による訴訟です。民事調停や少額訴訟、通常の訴訟といった法的手続きを経て、当事者同士が白黒つける。 これは管理会社が「逃げる」ということではなく、そもそも私たちの役割と司法の役割が別のものだ、というだけのことです。 被害を受けている入居者に対して、「これ以上は当社では判断できません。もし解決を望まれるのであれば、法的な手続きという方法もあります」と、はっきり伝えられるかどうか。 これもスタッフとして持っておくべき知識です。 あいまいに「頑張ります」を繰り返すより、よほど誠実な対応だと私は思います。 そして、それまで私たちが積み上げてきた聞き取りや記録は、その入居者が次のステップに進む際の貴重な材料にもなります。 ただし、ここでも一つだけ気をつけたいことがあります。 私たちが案内していいのは「そういう制度があります」というところまでです。 「勝てますよ」「これくらいの賠償が取れるはずです」といった見通しや、訴状の書き方まで踏み込んでしまうと、それはもう管理会社の仕事の範囲を超えてしまいます。 弁護士や法テラス、簡易裁判所の相談窓口といった入り口を示すだけにとどめておく。 それが私たちの誠実さの、もう一つの形だと思っています。 まとめ それでも、騒音の苦しみというのは、経験した人にしか分からないくらい想像以上のものです。 眠れない夜が続く辛さ、原因が分からないまま苦情を溜め込む苦しさ、これは決して大げさな話ではありません。 だからこそ、私たち管理会社は誠実で真摯な対応をすべきなのです。 それは、権限もないのにあるかのように振る舞ったり、やっているフリだけで済ませたりすることではありません。 出来ることを丁寧にやり切り、それでも解決しないのであれば、適切な解決までのルートをきちんと指し示してあげること。 それこそが、私たちに出来る、そして私たちがやるべき、プロの仕事だと私は思いますよ。
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俺の屍を越えてゆけ ~変な座右の銘~
なんの話だ?と思われるタイトルですね。 今回は完全な内田の雑談です。 この「俺の屍を越えてゆけ」は私の座右の銘といえる位に好きな言葉なんです。 元はプレイステーションのゲームソフトで知りました。 しかし、私はそのソフトをやったことはありません! やったことのないゲームのタイトルを座右の銘にする奴なんか、どこにいる。と思われても仕方ないですね。 ちなみに、このゲームはタイトル通りの内容だそうです。 簡単に紹介すると 「俺の屍を越えてゆけ」は、呪いにより数年しか生きられない一族が、神々と交わり、世代を重ねて宿敵を打ち倒そうとする和風RPGです。短命な子供を育て、能力を継承させ、強大な敵に挑むという独自のサイクルが、一族の絆と儚さを描き、世代を超えた感動を呼びます。20年以上経った今も、多くのファンに愛されています。 こんな内容だそうなので、よろしければ是非プレイしてみてください。 では、本題になりますが、なぜこの「俺の屍を越えてゆけ」が私の座右の銘なのでしょうか。 今回は私の完全な雑談にお付き合いください。 人は何のために生きているのか? おっと、小難しそうな質問が来ましたね。 とはいえ、この問いはほとんどの方が、一度は通ったことでしょう。 ちなみに私はこの問いには 人間に生きる意味など特にない と考えています。 おぉ随分厭世的な奴だと思われるかもしれませんが、そうでもありません。 正しくは 生きる意味などは無いが、それでも意味は持たずにはいられないのが人間だと思っているだけです。 この辺りは、本職の哲学者などもたくさん生きる意味などは語っていますし、そもそもこの問題に「正しい答えなど無い」ので、割愛します。 私にとっての「俺の屍を越えてゆけ」はその意味でピッタリなのです。 人生は好きに生きたらいい。と思ってはおりますが、それでも意味を持たずに日々過ごすのは、私にとっては退屈だったり、活力が沸かないんです。 若かりし頃、ただダラダラと生きた時間もありましたが、それはそれで楽しかった部分もあるのですが、日々鬱屈としていた気がします。 とはいえ、自分自身に大層な野望や野心も持ち合わせてもおらず、何を活力にしていいのかも分かりませんでした。 そんな時にふとこの言葉に出会いました。 なぜか「俺の屍を越えてゆけ」という言葉に心をザワザワさせられたのです。 当時は漠然としていたのですが、自分自身に家庭が出来たり、不動産の仕事をする中で、この言葉に自分自身が寄っていったのです。 そうしている内に「俺の屍を越えてゆけ」が自分の中で「こう生きてみよう」という言葉になりました。 私はリレーの途中走者である 「俺の屍を越えてゆけ」 この言葉は自分が先に倒れて、その意志を継ぐ人への言葉です。 私自身は大層な野望や天下統一のようなスケールの大きいものはありません。 教科書に名を遺すようなこともないでしょうし、それにも興味はありません。 それでも私が生きたことで、少しでも社会や子どもたちが良くなればいいなと思っているだけです。 不動産業も一緒です。 今年建つ鉄筋コンクリート造の建物などになれば、平均寿命からすると、この建物の終焉など私は見ることはないでしょう。 土地になればもっとです。 私がいる期間など、この地球や土地からすれば、一瞬の火花のようなものです。 ただ、この期間の土地や建物を、次世代に繋ぐお手伝いをしているだけですからね。 でも、それでいいんだと思います。 現在、私は居住支援協議会の部会長という大役を仰せつかっています。 高齢の方や障がいを持つ方、ひとり親世帯など、住宅の確保が難しい方々を民間の力で支えるための組織です。 正直に言いましょう。 この超高齢化社会と人口減少が加速する日本の、そしてこの地域の深刻な難問が、私一人の代でスカッと、パーフェクトに解決するなんてこれっぽっちも思っていません。 私の力など、社会全体の大きな流れから見れば本当にちっぽけなものです。 私ごときの力で明日の朝に街が劇的に変わるわけではないのです。 では、解決できないならやる意味がないのか。 そうじゃないんです。 私の代で解決できなくても、私がここで立ち続け、失敗しながら、少しでも前に繋いでいけばいい。 私が倒れるまでにこの場所を維持し、継続していけば、いつか私の後ろから、すべてをひっくり返して解決してくれるような「本物の天才」が現れるかもしれない。 その天才が出てくるその日まで、失敗の先駆者として、社会を途切れさせずにバトンを繋ぐこと。 それこそが、途中走者である私の使命的なものだと思っています。 こんなことを言うと、子どもがいない人は関係ない話なのか、と思われるかもしれません。 全くそんなことはありません。 子どもがいる、いないなんていう狭い話ではなく、自分の身の回りの人や、これからこの街で新しく生きていく名もなき誰かのため、それで十分だと思います。 私たちは生きているだけで、次の世代に続くバトンを全員がすでに手渡されているのですから。 よくよく考えてみたら、自分が生まれたということは、生命誕生から自分までバトンが途切れずに廻ってきた証ですからね。 途中では、どうしようもない奴もいたでしょうし、立派にも関わらず早世した人もいたでしょう。 それでも何だかんだ、自分にバトンがきたんですから。 子どもがいる、いないとかではなく、自分にきたバトンを次世代に渡してみればいいんじゃないかなと思うんです。 何も政治家になって日本を変えるとか、世界的な大発明をするとか、そんな大層なことじゃなくていいんです。 一生懸命に生きていたら、きっと次世代へのバトンになりますから。 自分の周りにいる人を、ちょっとだけ大事にするとか、ちょっとゴミを拾ってみるとか、なんでもいいんだと思います。 そういったことの全てが、次のランナーが少しでも走りやすくなるようにコースを均しておくことですからね。 いつか私が力尽き、倒れた時に、ちょっとだけいい屍(バトン)になってたら最高だなと思っています。 私は私の区間を一生懸命に走ってみようと思います。
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【台風対策】窓ガラスに養生テープは意味がない!?不動産屋が明かす本当の効果と、退去時に泣かないためのリアルな注意点
これからの季節、鹿児島に住む私たちにとって避けて通れないのが「台風」です。 テレビのニュースで「大型の台風が接近中」と流れた瞬間に、霧島市や姶良市のホームセンターから、ある商品が一斉に姿を消します。 そう、養生テープです。 賃貸マンションやアパートにお住まいの入居者様からも、この時期になると「ガラスが割れるのが怖いので、窓ガラスに養生テープを米の字に貼れば割れませんか?」というお問合せを本当によくいただきます。 SNSを開けば、綺麗に「米」の形にテープが貼られた窓の写真がたくさん流れてきますよね。 でも、多くの人が勘違いしている点もあります。 結論から言います。 窓ガラスに養生テープを貼っても、風圧でガラスが割れるのを防ぐ効果はほとんどありません。 これを聞いて「えっ、じゃあ今までの苦労は何だったの!?」とショックを受けた方もいるかもしれません。 今回は、なぜ養生テープでは風圧を防げないのかという構造的な理由と、賃貸で本当にやるべき対策、そして台風が去った後に待っている「もう一つの恐ろしい退去時トラブル」についてお話しします。 そもそも割れるのを防止するためではない そもそも、なぜ多くの人が「養生テープを貼れば風圧に耐えられる」と勘違いしてしまうのでしょうか。 それは、ガラスが「風の力」で割れると思っているからです。 実は、現在の建築基準法に基づいて建てられた一般的な賃貸マンションやアパートの窓ガラスは、よほどの大型台風であっても、純粋な「風圧」だけで割れることは滅多にありません。 養生テープを張ることで、多少は振動を抑える効果が無くは無いのでしょうが、効果は限定的だと思います。 先ほど申した通り、余程の最大瞬間風速を叩きつけられた場合には、最早養生テープではどうしようもないと思います。 では、なぜ台風の日に窓ガラスが割れるのか。 原因のほとんどは、風で飛ばされてきた「飛来物」です。 近所の家の瓦、看板、ベランダに放置された物干し竿、あるいは誰かがポイ捨てしたビニール傘、小石などの本当に小さな物。 これらが猛烈な強風に乗って、まるで砲弾のように窓ガラスに激突するから割れるのです。 想像してみてください。 猛スピードで飛んできた頑固な瓦が窓にぶつかったとき、ガラスの表面に貼られた数ミリのプラスチック製テープが、その衝撃を跳ね返せるでしょうか。 無理です。 テープにそんな物理的な防御力はありません。 じゃあ、養生テープを貼る意味は全くないのかと言われれば、そうではありません。 養生テープの本当の効果は「割れるのを防ぐこと」ではなく、「割れてしまった後に、ガラスの破片が室内に飛び散るのを防ぐこと」にあります。 つまり、風圧対策ではなく、二次被害を防ぐための「飛散防止」が本来の目的です。 これを勘違いして「テープを貼ったから絶対に割れないぞ」と窓のすぐそばで寝てしまうのが、一番危険なのです。 では、飛来物から身を守るために、賃貸でできる最も合理的で効果的な対策とは何でしょうか。 テープを米の字に貼るだけでも飛散防止には役に立ちますが、それでも尖った部分が落ちることは避けにくいです。 本当に対策を強化したいなら、窓の内側に「段ボール」または「プラスチック段ボール(プラダン)」を全面に貼り付けてください。 窓ガラスのサイズに合わせてカットした段ボールを、室内側から窓枠にしっかり養生テープで固定するのです。 こうすることで、万が一外から飛来物が当たってガラスが割れてしまったとしても、段ボールが防波堤となり、鋭利なガラスの破片や猛烈な暴風雨が室内に一気に流れ込んでくるのを物理的に食い止めることができます。 あわせて、台風が最接近している間は、必ずカーテンをきっちり閉めて、真ん中を洗濯バサミなどでパチッと留めておきましょう。 これだけでも、万が一の飛散時の被害を最小限に抑えることができます。 最大の注意は台風後 無事に台風が過ぎ去り、霧島連山の向こうに綺麗なお天道様が見えてきたとき、絶対に忘れてはいけないことがあります。 それは、台風が去ったら「一刻も早く養生テープを剥がす」ということです。 これを「また次の台風が来るかもしれないから」「剥がすのが面倒だから」と、数週間放置してしまう人がまぁまぁいらっしゃいます。 これが、後に退去時の大きな悲劇を生むのです。 鹿児島の日差しと紫外線を舐めてはいけません。 夏の強烈な紫外線と窓ガラスの熱によって、養生テープの「糊(のり)」がガラスの表面にガチガチに固着してしまうのです。 こうなると、手で引っ張ったくらいではビクともしなくなります。 市販のシール剥がしを使っても、窓一面に広がった「米の字」の頑固な糊跡を綺麗に落とすのは至難の業です。 実は、過去にこれで大失敗された入居者様がいました。 固着したテープをそのままにして退去の日を迎えられたのですが、通常のハウスクリーニングでは落とせないレベルになっており、結果として「善管注意義務違反」による追加の原状回復費用(ガラスの特殊清掃費用)が発生してしまったのです。 せっかく台風から家を守るために一生懸命テープを貼ったのに、その結果、退去時にお金を払うことになるなんて、あまりにも報われませんよね。 私たちは大家さんや入居者様と退去時に揉めたくありませんし、できれば気持ちよく次の新生活へ送り出したいと思っています。 ですから、声を大にして言います。 台風対策は、終わった後の片付けまでがセットです。 台風が通り過ぎたら、その日のうちに、遅くとも翌日には必ずテープを剥がしてくださいね。 家財保険が掛かっているかのチェック そして、もう一つ大事なことは、「家財保険のチェック」です。 「家財保険?なにそれ?」と思われた方は、「火災保険」といえば思い出せませんか? そうです、お部屋を借りる時に不動産屋でセットで請求された「火災保険」のことです。 多くのみなさんは、あの保険を「自分が迷惑を掛けたことを大家さんや他の入居者さんへの賠償の為の保険」と思っております。 確かに間違いではないのですが、あの保険は通常は「家財保険」と言われていて、自分自身の家財に対してもカバーしている商品なのです。 仮に台風などで水が吹き込み、ご自身の家具や家電がダメになった場合にその損害を補償してくれるのです。 ですから、台風が訪れるシーズンになったら「果たして自分は保険に加入しているだろうか?」をチェックしてみてください。 契約当初に2年で加入していたが、その後の更新を怠ってしまい、結果的に台風による損害で自身の家財道具などが全滅してしまった。というケースもありますからね。 その時になって「大家さんが何とかしてくれる」と思うかもしれませんが、余程の建物の管理に問題があるケースを除けば、原則として天災地変による損害は自己責任になってしまうのです。 正しく理解し、万全の対策を いかがでしたでしょうか。 多くの方は養生テープが「飛散防止」と理解しているかとは思いますが、改めてご説明をしてみました。 そうでないと、うっかり「養生テープしたから大丈夫」と窓のそばで寝てしまうということもあるかもしれません。 大切なのは、その対策の「本当の効果」を正しく理解し、正しく備えることです。 今回の養生テープのお話も、もしもの時に自分と家族の身を守るための本当の知識として役立てていただければ嬉しいです。 昨今、威力の強い台風が来ることも多くなりましたので、日頃からの防災を意識したいですね。
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「実家をどうする?」空き家の出口戦略と選択肢 ~売却・賃貸・自己使用のメリット・デメリット~
当社は日本空き家サポートに加盟し、空き家の管理を行っております。 最近、本当に多くの方から実家や所有されている「空き家」に関するご相談をいただきます。 先日もお越しになったお客様から、相続した実家をどうすればいいか分からない、売るべきか、貸すべきか、それともとりあえず置いておくべきか、という切実なご相談を受けました。 突然もう一つの「家」を所有することになるなど、みなさんの人生設計では考えていないですよね。 思い出が詰まった場所だからこそ、簡単に決断できるわけがありませんよね。 ネットや雑誌を開けば、空き家活用ビジネスだとか、資産の有効活用なんていう言葉がいくらでも躍っています。 でも、実際の不動産業から言わせてもらえば、そんな教科書通りの正論だけで片付くほど空き家問題は甘くありません。 それぞれの選択肢には、綺麗ごとだけでは済まない現実的なメリットと、重いデメリットが必ず表裏一体で存在しているからです。 今日は、空き家管理を行っている者として数々の現場を見てきた私の視点から、売却・賃貸・自己使用の3つの選択肢について、お話ししてみようと思います。 「売却」は完全に「終わる」ことがメリットでもあり、デメリット 空き家をそのまま手放して現金化する方法ですが、これには明確なメリットがあります。 何と言っても、手っ取り早く悩みの種を終わらせることができる点です。 所有しているだけで毎年かかり続ける固定資産税や、都市計画税の負担から一瞬で解放されます。 草むしりや建物の換気のために、わざわざ遠方から実家まで通う時間と労力も、売却してしまえばこれ以上必要ありません。 また、売却金額という収入に変えられるという点もメリットであることでしょう。 しかし、この売却には、数字には表れない最大のデメリットがあります。 それは、一度手放してしまったら、その場所は二度と自分たちの元には戻らないという圧倒的な寂しさです。 実家という場所は、家族と過ごした時間や親世代が生きた証そのものです。 それらをすべて手放す行為は、人によりますが、想像以上に大きな喪失感があることも。 手っ取り早く解決する代わりに、すべての思い出と決別する覚悟が求められるのが、売却という決断の本質です。 ちなみに売れるまでの期間は、売却希望額やその地域の需要などにもよりますが、半年から1年程度掛かると思っていただければいいと思います。 一刻も早く手放したいという場合には、相場より割安にすることで早期売却は可能になりますが、大体相場通りだったら、この位が目安です。 よくサイトなどには3か月~半年くらいと書かれていますが、それは地域需要も強く、相場もピッタリか割安な場合です。 逆に適切な広告などを出していて、半年程度で音沙汰もない場合は、相場と離れていると判断してもいいと思います。 いずれにしても、売却は「今後も活用の目途がない」「家との別れも覚悟できた」という方には、おすすめな方法です。 「賃貸」は継続収入も魅力だが、以外と重い「責任」が 次に、手元に資産を残しながら収益を得る「賃貸」という選択肢です。 相続した家を誰かに貸すことで、毎月の家賃を貰うという方法ですね。 この方法のメリットは、何と言っても毎月安定した家賃収入という継続的な果実が得られることです。 将来的に自分たちがUターンして住むかもしれない、あるいは子どもに遺したいと考えたときに、所有権を維持したまま家を腐らせずに守れるのは大きな魅力に見えます。 ところが、ここに初めて家を貸す方が陥る、最大の落とし穴があります。 一たび自宅を誰かに貸し出すということは、立場としては、あなたは「不動産賃貸業としての事業者」という立場になります。 気楽に貸して小遣い稼ぎ、という訳にはいかないんですね。 事業者である以上、入居者に対して「適切な住宅を使用させる義務」が課せられます。 つまり、雨漏りが起きれば直さなければいけませんし、給湯器やエアコンが壊れれば、それが真夏の過酷な時期であっても、大家の費用負担ですぐに対応する責任が生じるわけです。 特に親から相続した古い物件の場合、いざ貸し出そうとすると、現在の賃貸市場で戦えるレベルにするために、最初に数十万から数百万円単位の多額のリフォーム費用が掛かる場合も。 しかしながら、その事業者としての心意気さえ持てれば、継続収入やいつか誰かに引き継ぐことも可能となります。 この方法は「将来、この家の活用する可能性がある」「やはりこの土地は手放せない」という方におすすめとなります。 「自己使用」は一時だけでなく「継続」がカギ 三つ目の選択肢が、売ることも貸すこともせず、別荘やセカンドハウスとして自分たちで使い続ける「自己使用」です。 メリットとしては、誰にも気兼ねすることなく、いつでも思い出の場所に帰れる安心感が手に入ることでしょう。 身内だけの集まりや、週末の息抜きの拠点として活用できれば、これほど贅沢な選択はありません。 しかし、あえて厳しい現実を言わせてください。 その場所、本当に日常的に使いますか? 最初の数ヶ月は物珍しさで通うかもしれませんが、仕事や日々の生活に追われる中で、毎月のように足を運ぶのは至難の業です。 そして、人が住まなくなった空き家の管理というのは、想像を絶するほど大変です。 たった数ヶ月放置しただけで、部屋には湿気がこもり、カビが繁殖し、庭の雑草は隣地に越境して近隣トラブルの引き金になります。 住んでいないからといって固定資産税が安くなるわけでもなく、維持管理のコストと手間だけが自分たちの生活を削り続けます。 ともすれば、自己使用という選択は、決断を先延ばしにしているだけで、空き家問題の根本的な出口にはなり得ないケースが多くなりがちです。 とはいえ、こういった場合に有効な方法としては、当社のように「空き家管理サービス」などを活用し、日常的な管理を任せてしまうという方法があります。 宣伝です。 決断できない場合でも「管理」だけはしっかりと いずれの方法を選んだとしても、そこには必ず一長一短があり、全員にとっての100点満点の正解なんてものは存在しません。 だからこそ、みなさんに一番お伝えしたい大切なポイントがあります。 それは、どの方法を選ぶにしても「空室の期間をそのまま放置してはいけない」ということです。 どうしようかと迷っている間にも、建物の劣化は容赦なく進んでいきます。 適切な管理を怠った家は、あっという間に資産価値を失い、いざ売ろうとしたときには解体費用を請求されるような、誰にも活用できない状態の「負動産」へと成り下がってしまうのです。 今は人口減少社会であり、空き家特措法などの法令によって、放置された空き家に対する所有者の社会的責任は年々重くなる一方です。 手遅れになってから悔やんでも、プロであっても時計の針を戻すことはできません。 完璧な答えを出そうとして立ち止まるくらいなら、まずは家の命を繋ぐために、しっかりと現状を維持する管理を始めること。 これこそが、すべてのトラブルを未然に終わらせるための最善の一歩だと私は信じています。 もし、霧島市や姶良市にある実家の処分や管理で行き詰まり、自分たちだけでは手が付けられないとお悩みでしたら、いつでも私にお声がけください。 地域に根差した不動産屋として、皆様の想いと等身大の現実に寄り添った解決策を、一緒に考えていきましょう。 https://lotushome.jp/%e4%b8%80%e6%88%b8%e5%bb%ba%e3%81%a6%e3%83%bb%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%81%ae%e7%a9%ba%e3%81%8d%e5%ae%b6%e7%ae%a1%e7%90%86%ef%bc%88%e6%97%a5%e6%9c%ac%e7%a9%ba%e3%81%8d%e5%ae%b6/ 空き家管理のお問合せやサービスの概要はこちらへ
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一生懸命に生きた人の話 ~ある「完璧に整理整頓された部屋」~
賃貸管理というのは、本当に奥が深い仕事です。 みなさんの生活の基盤である「住まい」をお預かりする仕事。 そのため、他の職業よりも多く、人の人生の裏側を垣間見ることになります。 不動産業界に入って18年になりますが、いまだに業界内ではヒヨッコ扱いされることもあります。 それでも、数え切れないほどの賃貸管理を経験する中で、時に人の人生の岐路や、その「終わり」に直面してきました。 今回は、私が過去に出会った「名もなき人」の生き様について、少し書いてみようと思います。 一般的に、人生の輝きというと、スポーツ選手や成功者のドラマチックなエピソードにスポットが当たりがちです。 でも、世間では名も無い人たちが人生の岐路で見せた、一瞬の火花のような輝きも、私の胸を打ちました。 当然ながら登場人物は、一部フィクションなどを織り交ぜながら、決して特定されないように書いていますからね。 整理整頓された部屋 長いこと賃貸管理を行っていると、時には亡くなってしまう方が当然出てきます。 病気や事故、そして自死など要因は様々です。 人間には必ず訪れますから、私にとっては当然ではあるのですが、やはり少し思うことはあります。 「少し前に会った時には元気そうだったのに」とか「良い人だったよな」とかですね。 ただ、強烈に覚えているお部屋があるのです。 まずは原因は自死でした。 みなさん、よく勘違いされがちなのですが、賃貸管理のお仕事というと、ご遺体や凄惨な現場などに立ち会ったりすると思われがちなのですが、このご時世ほとんど、そういう現場に入ることはありません。 ご遺体などは警察などが対応してくれますし、仮に酷い現場だった場合も私たちは入ることなく、専門の業者さんに任せることになりますので、実際に管理会社として、そのような特殊な現場に入ることは基本ありません。 かくいう私もご遺体などを見たことは数える程度しかありませんし、長年勤めてくれているスタッフに至っては、そういった光景を見たことはありません。 話を戻して、一報が入り現場へ向かいましたが、その時の現場は少し変わっていました。 まずは異常なほど発見が早かったのです。 というのも、一週間に3度ほど来客がある方で、正にその日だったのです。 そして、私が一番驚いたのが お部屋がきっちりと整理整頓されていたのです。 警察官も「ここまでキレイな状態は珍しいですね」という位です。 やはり自死を選ばれる方は、バランスを崩しているせいか、お部屋が荒れていることが多く、室内は滅茶苦茶だったりします。 当然といえば当然ですが しかし、そのお部屋は、しっかりと整理整頓されていました。 宅内や冷蔵庫には生ゴミや食品などもなく、テーブルの領収書なども角を揃えてありました。 恐らく、この日を迎えるにあたって少しずつ減らしていったのでしょう。 本棚の本もキレイに揃えてあり、お金などもしっかりとテーブルに集められていました。 そして、予定通りの来客が来て、不審に思って連絡してくれるであろうことも分かっていたのでしょう。 私はそれを見て、なんとも複雑な感情でした。 この人は何か、自暴自棄になったのでも、衝動的に行ったのでもない しっかりと、後のことを考えて、少しでも周りに負担がないようにしたんだな 変な表現かもしれませんが、最後の最後まで「ちゃんと」していたんだなと たしか遺書などは無かったようだと聞きました。 その方がなぜそのような決断をしたのかは、分かりません。 でも、私はなぜか、この人は「一生懸命に生きたんだな」と思いました。 そう思えるようなお部屋でした。 その方の生前のことは全く知りませんが、人生というものに真摯に向き合っていたんだということは、ハッキリと理解できました。 そして、自分だけの責任での決断だったのでしょう。 もちろん今でも自死を肯定はしませんが、不思議な感覚でした。 私はなぜか心の中で「お疲れ様でした」とだけ祈り、お部屋を後にしました。 私の中では暗い話ではないんだけど そうなんです。 実はこのお話は暗い話や、センセーショナルな部分を書きたい訳ではなかったんです。 でも文才が無いので伝わりづらいですよね。 私は、その方をまったく知りませんが「少なくとも自分は一生懸命に生きたよ」というようなメッセージを受け取った気がしているのです。 もちろん「そんなことはない」と言われたら、そんな気もします。 また、何度も言いますが、だからといって自死を肯定もしません。 私自身も後世に名を遺すようなことはないでしょうし、それに興味もありません。 だけど、この「自分の人生を一生懸命に生きる」という点では、その方とも通じる部分があったんでしょうね。 そして、その部分は誰かに知ってもらいたいと自分は思っています。 だからこそ、名もなきその方が「一生懸命に生きた」ということを誰かに知って欲しいんでしょうか。 その方と私の違いでいえば 私は今も生き続けて、その方は別の方法だったというだけの気がします。 遠いようで、意外と近いような けれども私はこれからも一生懸命に生き続けてみようと思います。 ともかく、お疲れさまでした。 またいつかお会いできた時には、答え合わせをお願いします。
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【夢物語】私がいつか作りたい部屋
建築基準法も無視してみよう 私どもロータスホームは賃貸管理が本業です。 いつも「どんな部屋にみなさんが住みたいかなー」と日夜考えています。 便利さを追求したり、時にはデザインに凝ってみたりと色々考えています。 しかし、そんな中でもこう思うのです。 自分の趣味全開の部屋を作ってみたい と 今回はそんなロータスホームの代表である私 内田の趣味全開の「作ってみたい部屋」をいくつかご紹介してみましょう。 もちろん、小難しい建築基準法など無視です。フルシカトで作ってみましょう。 壁一面の水槽 冒頭の画像ですね。 実は私、熱帯魚が大好きです。 独身の頃はキレイな熱帯魚から、ピラニアやマニアックな魚なども飼っておりました。 当時はあまりお金もなく、高価な魚などは飼えませんでした。 現在も家族がおり、スペースや重さの関係などから飼育しておりませんが、またいつか熱帯魚を飼ってみたいなと思っております。 画像のように壁一面の水槽に古代魚などを飼うということをやってみたいと思います。 もちろん現実では、世話、清掃、装置の莫大なコスト、水の重さに耐えられる頑丈な基礎など課題は多いのですが、やはり夢ですよね 羊たちの沈黙部屋 このブログをマニアックに見ているという奇特な方はお分かりかもしれませんが、私内田は映画も好きです。 そんな私が作りたいのが映画「羊たちの沈黙」のレクター博士の独房部屋です。 猟奇的な犯罪者であるレクター博士と捜査官クラリスの奇妙な関係を描く映画です。 レクター博士自体は恐ろしい犯罪者でありながら、知性を感じさせる強烈なキャラクターで、後世の多くの作品にも影響を与えています 中でも印象的なのが、この独房です。 ガラスで仕切られた独房に立って待っているレクター博士の雰囲気は、それはそれは10代の私に強烈なインパクトを残してくれました。 そんな部屋もいつかは作ってみたいものですね。 ただし、トイレの横で眠るという、正に拷問的な配置は長期空室待ったなしです。 そもそも借りたい人いるんですかね。 マンガの為だけに 私、マンガが大好きです。 時間がある限り、没頭したくなる時も多々 読むジャンルも幅広く、面白ければなんでもいいです。 そんな私の夢はマンガの為だけの部屋です。 壁一面に所狭しとコミックを並べ、座り心地のよいソファと、そばには飲み物とお菓子が入る冷蔵庫 こんな所が出来たなら、一生出てこれないかもしれません。 音楽もいらない TVなどもってのほか ただただ一人で集中してマンガを読み続ける なんて贅沢なんでしょう。 とても楽しい さて、今回はこの辺にしておきましょう。 まだまだ作りたい部屋はあるのですが、キリがありません。 実は最高のお部屋というのは、絶対に「利便性」の反対側になると思っています。 趣味と刃物は、尖れば尖っただけ刺さります。 このアンバランスで歪な物ほど、なぜか人間の心をつかんで離さないんですよね。 今回は私の趣味でしたが、いつかお話する機会があれば、あなたの趣味全開の部屋を聞かせてください。 またいつか書きたいものです。
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経営者は孤独、という言葉に酔っていないか? ビジネスの失敗=人格の否定ではない、私自身への手紙
経営者は孤独だ、とよく言われます。 夜中にふと目が覚めて、借入金の残高や、今後の社員の給料、あるいは先行きの見えない景気の動向や未来を考えると、胃のあたりがギュッとなる感覚はあります。 私くらいの規模の経営者でもそう思うことがあるのですから、もっと規模が大きくなったりすれば、そのプレッシャーは想像もつかないだろうな、と考えたりもします。 確かに、相談できる人が周りにいたとしても、この特有の不安感やプレッシャーというものを気軽に打ち明けることは難しいものです。 最終的にすべての責任を取るのは、自分一人だけ。 そういった重荷を一人で背負い続けるという意味で「経営者の孤独」というものは確かに存在するのかもしれません。 でも、最近もう一つの視点で思うこともあるんです。 これは本当に、経営者にしか分からない孤独なのだろうか。 また、「経営者の孤独」という言葉に自分たち自身が縛られすぎて、必要以上に自分を追い込んでいないだろうか、と。 今日は、私が感じている「仕事」というものについて、少し肩の力を抜いてお話しできればと思います。 誰もが「自分の戦場」で孤独に戦っている 「経営者は孤独で大変ですね」 たまに、こんな言葉をかけてもらうことがあります。 そう温かい声をかけてもらうと、正直なところ救われる気持ちになります。 何だか自分が「戦地へ赴くヒーロー」のような扱いを受けている気がしてくるからです。 よくぞこの苦労を分かってくれた、と内心で鼻高々になっている部分もあるのでしょう。 ただ、ふと考えてみたのです。 「あれ?でも独立する前の自分って悩みや不安、孤独感なかったっけ?」と 思い出してみれば、サラリーマン時代も日々悩んだり、不安になったり、強い孤独感を感じていました。 当時の仕事のプレッシャー、家族の将来、自分自身の限界や将来、先行きの見えない社会、健康や体調、お金、人間関係などで眠れない夜を過ごす。 おや?眠れない夜もあったのも変わらないのではないか? 『いやいや、それは単に悩みやすいだけで、経営者になれば、従業員の家族まで、背負っている人数なども違うんだよ』 『経営者は誰にも変わってもらえないプレッシャーが特別にあるんだよ』 確かに、一理あるかもしれません。 例えば「悩み」というものを、動かしている金額や人数をベースにして換算するのであれば、そう言えるでしょう。 「自己破産する可能性だってある」「自分が間違ったら多数の人を路頭に迷わす」 金額や人数をベースにして悩みを換算するのであれば、一般的には経営者の方が悩みは深いともいえるでしょう。 それでも、よくよく考えたら金額の大小は悩みの本質とは無関係な気がします。 なぜなら、金額をベースに悩みの大小を決めるとしたなら、多くの経営者の悩みはイーロンマスクや孫正義という超巨大企業の人と比べるとちっぽけな悩みということになります。 それでいいのでしょうか。 もし「金額や人数が小さいからお前の悩みは大したことがない」と言われて納得できるなら、経営者の孤独なんてたかが知れていることになります。 仮にそうだとしても、何の解決になるんでしょうかね。 また、そこまで極論でなくとも「自分が失敗したら全てを失うかも」という点では、経営者か否かで、そんなに変わりはないともいえます。 私は、かつて麻雀の神様とも呼ばれた作家、阿佐田哲也氏の言葉が、この悩みの本質を突いていると思っています。 たしか、こんな言葉でした。 「レートが高いから偉いのではない。その人間が、逃げ出したいほどの恐怖を感じる金額を賭けているかどうかが勝負なのだ」 「10万円で震える奴もいれば、1億で笑う奴もいる。だが、そいつにとっての『最後の一枚』を賭けた時の孤独は、金額に関わらず同じだ」 私は、人の悩みもこれと同じだと思っています。 「破滅」や「後がない状況」がよぎる局面において、人が感じる孤独や不安の純度に、金額や人数は関係ありません。 上司との人間関係に悩み、家族の将来を思い、この混沌とした社会情勢、自分自身の健康や病気などに眠れない夜を過ごす。 それは、経営者が資金繰りや経営に悩むのと、本質的には同じ「人生の重み」だと思うのです。 数千億円の負債も、個人の住宅ローンも、それが当人にとっての「破滅」を意味するなら、そこにある絶望の深さに違いはありません。 そう考えると、経営者だけが特別に孤独で、特別に不幸なわけじゃない。 こういう結論になってしまうのです。 それぞれ「自分の選んだ道」ではある 少し厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、今の私の正直な気持ちを言えば、経営という仕事は「自分で勝手に始めたこと」です。 誰かに強制されて起業したわけでも、無理やり借金をさせられたわけでもありません。 「よし、やってやろう」と決めたのは、他でもない自分自身です。 そうして自分自身で選んだ道なのですから、「経営者は孤独だ」とか「サラリーマンの方が楽だ」というのは、少し被害者意識が強いのではないか、と感じてしまいます。 自分で勝手に出場を決めたマラソン大会で、「走るのがキツい、足が痛い、誰も助けてくれない」と泣き言を言っているようなものです。 沿道の人は応援してくれるかもしれませんが、代わりに伴走してくれるわけではありません。 でもね だからといって、「悩むな」とか「大したことじゃない」と言いたい訳でもないんです。 そうではなくて、経営者だけが特別に孤独で、特別に不幸なわけじゃない。 だからこそ、自分だけが重荷を背負っていると考えるより、「みんなそれぞれ大変だよな」と捉えるほうが、ずっと救われませんか。 そう思えると、なんだか少し、世の中の人たちと「戦友」になれたような気がして、孤独感が和らいでいくのを感じます。 現代社会は、誰もが何かしらのプレッシャーと戦っている「大変な時代」です。 自分だけが苦難の道を歩いているのではなく、今日も世界の誰かが自分と同じように歯を食いしばって歩いているんだ。 と思うことで冷静になって欲しいのです。 なぜそうすべきかというと そう思わないと自らの道を絶ってしまう人が多いからです 成功も失敗も人格とイコールではない 経営をしていれば、本当に余裕がなくなる瞬間はあるでしょう。 資金繰り、トラブル、従業員の問題、先行き、事業の失敗など悩みの種は尽きないと思います。 私も少しは分かると言いたいですが、その悩みを本当に理解することは家族でも簡単ではないことでしょう。 そんな時にはきっと、頭の中が真っ白になって、周りのすべてが敵に見えるような時なのでしょう。 色々なデータはありますが、経営者や個人事業主などの自殺率は2~6倍程度とやはり高い水準だそうです。 少し前の秋田県での調査では、以下のようなものが要因としてあげられるそうです 中小企業経営者の特性 経営と資本が分離していない 社長や家族が連帯保証人である 破産や倒産によって自宅や財産の全てを失う ステークホルダーが大勢である 地域の町興しのリーダーなどである 自己実現の夢を追い求める 一国一城の主意識がある 決断力が強い 名誉、信用、プライドを重んじる 弱音をはかない 後半の要因などは皮肉ですよね。 本来は長所と思われるような部分により、結果的に自分自身の道を絶ってしまうのですから。 実は今日書きたかったのは、この点なんです。 私の周りでも、残念ながら事業が上手くいかなくなり、倒産された方もいました。 そんな時に、無関係な人達は後から 「俺はあそこはヤバいと思ってた」「あそこの社長は〇〇だったから」などと無責任な後付けが飛び交います。 まるで失敗したのは全て社長の人格や能力の無さという風潮ですね。 もちろん、一部にはそのような要素も含まれることはあるとしても、全てではないハズです。 極論ですが、私はビジネスでの成功も失敗も「人格」とは無関係な気もしています。 真っ当に頑張ったからといって必ず成功するわけではないし、失敗したからといってその人の人格がダメなわけでもない。 ビジネスの結果は、運や時流、タイミングといった、自分ではコントロールできない要素にも大きく左右されます。 数年遅ければ大成功していた、あるいは数年早ければ倒産しなかった。 そんな話は、この世界には山ほど転がっています。 自己責任だからこそ 誰かに強制されて社長になったわけでも、無理やり借金をさせられたわけでもありません。 「よし、やってやろう」と決めたのは、他でもない自分自身です。 でも、これは自分を責めるための言葉ではありません。 むしろ、「自分で決めたことなんだから、周りの期待や世間の目に過剰に反応しなくていいんだ」という、自分を自由にするための言葉なんじゃないでしょうか。 誰かに頼まれたわけじゃない。 だから、教科書通りの「立派な社長」を演じる必要もありません。 経営をしていれば、本当に余裕がなくなる瞬間がくることでしょう。 通帳の残高が減っていき、頭の中が真っ白になって、周りのすべてが敵に見えるような時です。 そんな時、どうかこれだけは忘れないでください。 お金がなくなることは、単に「お金がなくなった」という事象に過ぎません。 あなたの人間としての価値や、これまで積み上げてきた努力が否定されたわけではないのです。 例えば会社をたたむことになったとしても、それは人生の敗北ではありません。 今の日本では、命まで取られることはありませんし、やり直すチャンスは必ず用意されています。 そもそも、先の例でもある通り、経営者だから無条件に偉い訳でもないでしょう。 もう一度経営を志す気持ちがなくても十分じゃないですか。 誰に強制される訳でもないんですから。 私自身は、ようやく今年で5年を迎える若輩者です。 そんな私の言葉では説得力はないかもしれませんが、一旦落ち着く手助けになればいいなと思います。 長くなりましたが、あなたの苦しみはひょっとしたら、みんなも同じような不安や孤独の中、ギリギリのカラ元気で明るく見せているだけかもしれませんよ。 それでも、どうしてもダメな時には「一生懸命頑張ったけど、ダメだったな」と明るく諦めてみませんか。 私はそんなあなたのことを決して笑ったりしません。 今回の記事は、私自身の「雑談」であり、未来の自分への手紙でもあります。 私自身も経営者の端くれで、これからどんな苦境が待ち受けているかも分かりません。 今日まではたまたま運が良く、一年ずつを生き延びているだけかもしれませんからね。 いつか私が、本当の孤独に震えてしまった時。 この過去の自分の考えを、未来の私が読み返して、「ああ、そうだったな」と思い出してほしい。 自分の為にも書く記事は、これが初めてかもしれませんね。 次回からは、もっともっと、どうでもいい、しょうもない内容を書いていこうと思います。 だから、これを読んでいるあなたも、たまには見に来てもらえませんか?
















