地域の発展なくして、不動産の発展なし 〜賃貸需要は「人」と「仕事」が生む〜

さて、内田の雑談シリーズです。

今回はタイトルの通りですが、賃貸需要の考え方を書いてみようと思います。

よく、他エリアの方から当社エリアのことを聞かれます。

霧島市や姶良市の説明をするときには「京セラ、ソニーなどの工場があり・・・」「高専や大学もあり・・・」という説明になるのではないでしょうか。

当たり前の話ですが、地域の賃貸需要は「人」と「仕事」です。

何もない荒野に立派なマンションを建てれば人が住み、地域が発展するでしょうか?

賃貸物件に人が集まるのは、そこに「生活の基盤」があるからです。

そしてその基盤とは、言い換えれば「仕事」です。

仕事があれば人が住み、人が住めばサービスが生まれ、街がさらに豊かになっていきます。

逆に、仕事のない地域には人は集まらず、どれだけ綺麗な物件を建てても空室リスクは高まります。

では、どうすれば地域に仕事が生まれるのでしょうか。

それは「商業」から始まります。小さなお店でも構いません。

飲食店、物販、サービス業…どんな形でも、まずは地域に根差した商業が増えることで、雇用が生まれ、人が集まり、街が動き出します。

私たちは賃貸管理という仕事をしているので、この当たり前の循環を忘れがちになりますが、この地域の発展の順番を邪魔してはいけないと考えています。

とある町の失敗

私は不動産業が、この失敗をしてしまった町をいくつか見たことがあります。

とある町で、地域の特色を活かしたお店が数件立ち並んでいました。

個人商店の集まりでしたが、物珍しさもあって町に活気が出てきました。

その地域が久々に脚光を浴びたその時でした。

エリアが栄えようとし始めた雰囲気を察知したとある不動産業者が、その周辺の一等地の土地を取りまとめて、アパートを建設していったのです。

そのアパートは埋まりました。

そうすると、二匹目のドジョウを狙い、様々な賃貸物件が周辺に次々と建設されました。

明るい兆しが見えていたその町は、あっという間にアパートが立ち並ぶ町となりました。

数件のお店が栄えていたのを見て、似たような商売をしようとした人たちのスペースは無くなってしまいました。

するとどうでしょう。

そのエリアの成長はストップしてしまいました。

風情ある街並みが普通の住宅地になってしまいました。

私はその不動産業者が悪いとは言えません。先見の明で取りまとめた結果ですからね。

ただ、少し時期尚早だった気がしています。

その通りがもっと栄えていたなら、もっとたくさんの人で賑わうエリアになったかもしれない。

そうなってからでも遅くはなかったような気がします。

結果、その通りでいくつかあったお店もいつしか活気が無くなり、残ってはいますが立ち並んだアパートも空室が増えてきたのです。

タラればですが、もう少しそのエリアが発展すれば、賃貸需要ももっと大きくなり、もっと価値が生まれていたのではないかと思います。

健全な発展とは?

これは私のイメージですが、町の発展はこのような形になっていると思います。

中心街は商業で栄えており、人が多く集まります。

そして、その周辺に働く人や住みたいと思える人達が居住してくれる。

中心の商業地が大きければ大きいほど、周辺の居住地も自ずと大きくなっていくわけですね。

先ほどの失敗例では、その商業地を居住地として早くに手を付け過ぎた結果、商業が膨らみ切れなかったのです。

せっかく大きくなる可能性のあった円を小さく留めてしまいました。

その結果、居住地の円も小さくなってしまいました。

不動産業も商売ですから、利益を上げることは重要です。

しかし、不動産業は「地域の発展があってこそ」という視点を忘れてしまうと、いつかは自分たちの首を締めてしまうという点に注意をしなければならないと思います。

この中心の円が大きければ大きいほど、我々不動産業も恩恵を得ることが出来るのですからね。

我々の規模では、街づくりという大きなお仕事は難しいかもしれません。

それでも「町の発展は商業が先」というのは信じております。

最近はSNSやネットの力で、小規模なお店でも世界から人を呼ぶことが出来る環境が整いつつあります。

私たちに出来ることは、そういった方たちへのチャンスを作ること、邪魔をしないことじゃないかなと思います。

そういった方々が成功することで、ようやく我々不動産業は発展することが出来るのですから。

お問い合わせ

    姓名 フリガナ

    メールアドレス 電話番号

    個人情報の取り扱いについてご確認いただき、同意されましたら「同意して送信する」をクリックしてください。