
誰を守っているのか?
先日、牛丼大手チェーンがお店に無断駐車する方に向けて、車に大量の張り紙をしたことなどがニュースで取りざたされておりました。
ニュースに対する一般の方のコメントでは概ねお店側の行動に同情的なコメントが多く散見されました。
しかし、この張り紙行為は器物損壊にあたる可能性があり、逆に牛丼大手チェーン側が損害賠償を求められる可能性があります。
不条理なものです。
今回は我々、賃貸管理を行う管理会社が苦しい立場に置かれる法律をいくつかご紹介してみようと思います。
ご紹介する内容は管理会社だけでなく、他の善良な入居者の方々にも影響を及ぼすこともあるのです。
管理会社も苦情や助けを求める声に対して、改善をしたいのですが、法律違反をすることは出来ません。
今回はそんな「誰を守っているのか?」という法律とその法律で違反もしない普通の入居者の方々への影響を紐解いてみたいと思います。
無断駐車

道路上にある違法駐車は警察が管轄となり、罰金やレッカーをすることが可能です。
しかし、冒頭のお店やアパートマンションへの無断駐車は警察の管轄外となってしまいます。
では冒頭のように張り紙をしたり、レッカーなどをして請求することは出来るのでしょうか?
答えは当然「できません」
張り紙についてはテープなどを使わずに、ワイパーに挟むなどの警告にとどめる必要がありますし、レッカーなども出来ません。
前述した通り、逆に器物損壊などで訴えられる可能性もあります。
警察を呼んだとしても、盗難車か否かの判断は可能で、盗難車等であれば警察に委ねることが出来ますが、そうでない以上はそれ以上の措置は取ってもらえません。駐車違反は公道上のみの適用で私有地には適用されません。
そうすると無断駐車をされた側が出来ることは、警告などを発することしかできません。
警告も「罰金〇万円」などは踏み倒す前提であれば効力は無いに等しいものです。
また、車のナンバーなどから所有者を割り出すことも可能ですが、数日に亘って無断駐車されているなどの事情が無いと教えてもらえません。
損害賠償をしようにも裁判所に訴え出て、民事で法的手続きを進めなければいけませんが、裁判に要する労力と費用を勘案しても、とても満足いくようなものではありません。
管理会社としては、既存入居者さんに空いている駐車場があればご案内することしか対応策はないのです。
もちろん、他の入居者さんが停めているのであれば連絡の取りようも有るのですが、部外者や近隣の方であれば解決策は皆無です。
解決策は「裁判所に訴え出て、取れるか分からない微々たる損害賠償をする」という手だけです。
それも、長期間継続して繰り返すような場合のみ可能で、今日自分が停めたい区画に無断駐車が発生した場合は無力です。
速攻性もなければ、なぜ無断駐車された側が損する結末しかないのでしょう。
個人的には私有地の無断駐車についても違法駐車として警察の罰金やレッカーなどの対象にして欲しいと思っております。
残置物

続きましては「残置物」です。
残置物というのは、入居者が残していった物です。
これは様々なケースがありますが、例えば「夜逃げ」などもそうです。
家賃を滞納したり、何かしらの事情があってお部屋や敷地に荷物を置いたまま、無断で退去すると残置物の完成です。
これもまた困ったことに勝手に処分すると法的には所有権の侵害となってしまうのです。
他にも退去する時に置いていった自転車やバイクなども困った残置物となります。
管理会社や大家といえど勝手に処分することが法律上は難しいのです。
国もようやくこの「残置物問題」に対して切り込むべく、残置物に関するガイドラインなども策定しましたが、そんな国でも「これでも訴えられるリスクは多少ある」と困ったコメントまでついております。
明らかにゴミであったとしても、裁判を経て、一定期間保管し、それでも所有者が現れなければ処分を認められる。
しかも費用は全額オーナー持ち。
自転車やバイクも同様です。
現在の居住者の方のスペースを奪ってしまい、ボロボロの自転車やバイクは美観を損ねます。
所有権というのは大変強い権利で十分に尊重すべきとは思いますが、他人に迷惑をかけるような物に対してまで認める必要はないように思います。
これも公道上であれば管轄は国や自治体となりますが、私有地というだけで解決策は無くなってしまいます。
家賃滞納

最後は家賃滞納です。
最近は家賃保証会社の普及により、家賃滞納の対応をすること自体が管理会社の作業から外れてきました。
我々管理会社としても非常に労力が掛かる業務であったことから、保証会社の存在は現在切っても切れない関係となっています。
反面、お部屋を借りる方からすると
「なんで保証料を払わなければならないんだ!」という気持ちになることでしょう。
統計上の数字になりますが、大体95%の方は家賃を滞納しません。
しかし、そんな5%程度の方の為に善良な95%の方も保証料を支払わなければならないのです。
「そんなの滞納した人にだけ責任取らせてよ」「滞納したら追い出せばいいじゃない、契約書にも書いてあるでしょ」
そういう声も聞こえそうです。
しかし、家賃保証会社が無かった時代も
滞納リスク分は全部屋の家賃に含まれていたのです。
昔から「20部屋に1部屋は滞納する」というデータはありました。ですから、大家さん側としては1部屋程度滞納したとしても利益が出るような家賃設定になっていたのです。
ひどい話だ!と思いますでしょうか。
しかし、家賃滞納というのは滞納した側を借地借家法という法律で強く強く守られているのです。
少々家賃滞納をしたからといって賃貸借契約を解約して出て行ってもらうことは出来ないのです。
ちなみに家賃滞納を原因として大家側から契約を打ち切る場合、最初に必要な滞納の目安は
3カ月です
つまり、家賃滞納も3か月溜まらないと裁判すら出来ない状態なのです。
しかも、裁判はそこからスタートし、強制執行に至るまでには更に数か月掛かるのです。
全て解決するまでに1年近く費やすことも珍しくはありません。
ふーん、と思われるかもしれませんが、これは中々異常なことと思うのです。
一般の感覚で例えば10円の食料品をスーパーで支払わずに食べたとしましょう。
お店を出た瞬間捕まります。
みなさんのお仕事で、物を引き渡したり、サービスを提供してお金を支払わなければどうでしょう?
もちろん、住居というのは生命の維持に不可欠といえるでしょうが、それにしても判決までのスピードや自己負担の大きさ、残置物の撤去処分、裁判費用なども所有者側が圧倒的に負担が重すぎるのです。
こういったリスクの分散化として家賃保証会社が台頭することになり、約95%の善良な入居者さん達もリスクの分散の為に保証料を支払わなければならなくなったのです。
法律がもっと家賃滞納に対して柔軟になっていれば、それこそ「滞納した方」と「普通に家賃を払っている方」の負担は違ってくるのです。
強すぎる法律は大多数の善良な人を苦しめる

ここまでご覧になっていただき、いかがでしたでしょうか?
大家や管理会社が苦労するだけでしょ?
いいえ
負担がみなさんのような善良な方で分担することになるのです。
現状を見てみましょう。
どうでしょうか、みなさんの大多数が家賃滞納をしないにも関わらず、家賃保証料を余儀なくされていませんか?
家賃保証会社は、長期滞納者の訴訟及び強制執行までの費用を大多数の方からいただく保証料等から捻出しています。
これをもって「家賃保証会社が悪徳だ」とはなりません。
なぜなら家賃保証会社があるおかげで家賃を下げられているのが現状だからです。
以前は滞納リスクを全体の家賃でカバーしていました。しかし家賃保証会社が出来てからというもの原則オーナーは滞納リスクはカバーされた為、それぞれの家賃を適正な額で設定することが可能になったのです。
その為、以前と比べると敷金礼金0というのも珍しくなくなりました。それは家賃保証会社がいるので滞納に備えた敷金や礼金などを取らずに済むようになったからです。
しかし、その反面として家賃保証会社利用必須という物件が増えたのです。
他の問題もそうなのです。
無断駐車や残地物、家賃滞納などの問題がもっと法的に「早く・安価・簡単」に解決することが出来たなら、みなさんのコストは下がっていくのです。
「たまに起きる不都合な問題」に備える為に保険や保証会社等のコストとなって、95%以上の普通の皆さんに負担となってしまいます。
このように一見弱者保護に見える法律は大多数の普通の方々を苦しめてしまうのです。
「大家が儲かるんだから、大家がその分を負担すればいいじゃない」という方もいるかもしれませんが、それもまた堂々巡りです。
昔に比べると現在の大家業というのは大変です。
昔より法律も厳しくなり、大地主でウハウハというケースは稀です。
そもそも、賃貸物件というのは収益が出るから各地に建っているのです。
収益にならなければ、便利な場所に賃貸住宅は建ちません。
そうなると競争力も働かなくなり、家賃は高騰していくでしょう。
ある意味投資家達が競うことで質のいい物件が安価になるという側面もあるのです。
結局は誰かの負担になり、その負担は広く皆で負担しているのです。
でも、ここまで書いた無断駐車や残置物のように「やったもん勝ち」のような部分が変わるだけで、95%の方達に余計な負担が無くなることも可能なのです。
もちろん本来の弱者と呼ばれる方を守る法律は必要だと思います。
しかし、今の世の中では「多くの普通の方を苦しめ、一部の悪意のある人の尻拭いを大家と普通の方で分担せざるを得ない」状況です。
家賃滞納については諸事情ある場合もありますが、無断駐車と残置物については何とかなりませんかね。
正直者や普通の方がしわ寄せを受ける社会は嫌なのです。
国土交通省の皆さん、よろしくご検討のほどよろしくお願いします。
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涙の娘さん 困惑するお父さん 春のお部屋探しで何があった?
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飛び降り事件後の遺族のまさかの一言
この事件は私にとっても色々と考えさせられる事件でした 東京での分譲マンション管理時代 今から10年ほど前の話しです。当時私は東京で分譲マンションの管理会社に勤めていました。分譲マンションの管理というのは賃貸管理と似ておりますが、各住戸ごとにオーナーさんがいるという形態になるため、賃貸用の物件とはまた少し違うところも多いのですが、今回はそこはおいておきましょう。ある夏の日にとあるマンションの管理人さんから連絡がありました。 「内田さん、○○○号室の方がベランダから飛び降りた」 私の担当マンションでした。 私はすぐに電車を乗り継ぎ現地へ向かいました。 荒れた室内 画像はイメージです。実際はもっとヒドイ状態でした 私が駆け付けた時には既に警察の方が多数おりました。そして、残念ながら被害者の方は亡くなったことを知りました。即死だったとのこと。しかし、現場にはおびただしい量の血液が残っており、生々しい状態でした。被害者は当時上層階に住んでいた若い女性でした、こちらの記録によると夫婦2人暮らしとなっていました。警察から旦那さんには連絡済で、今現在こちらに向かっているところとのことでした。私は警察立ち会いの元、室内の様子を一緒に確認して欲しいとのことで室内へ入室しました。頭と両手足にビニールを付け、マスクをして入室すると、そこは・・・ 荒れた室内、服や物が散乱しています そして、ペット可でありましたが、小型犬がケージに3匹いました。知らない人が多数入ってきたせいか、キャンキャン吠えていました。そして更に異様だったのが各所で見る以下の光景でした。 枕がズタズタになっており、ハサミと包丁が刺さっている台所シンクにオロナミンCの空き瓶ユニットバスのドアパネルが蹴られたように大きな穴が空いている写真がビリビリに破かれて散乱している 一目で理解できますね。そう、被害者の方は心の病を抱えていたのです。ご自身の幼少期の写真も引き裂いていたり、枕に突き立てられた包丁などは、実際に見ると中々のインパクトでした。残された写真を見ると、健康だった当時のものでしょう。キレイな奥さんと笑顔の素敵な旦那さんがテーマパークで仲良く写っていました。こんなに幸せそうなのに・・・印象的だったのは、破かれた写真がどれもこれも自分自身(奥さん)の部分をビリビリに破いていた点でした。 帰ってきた旦那さんの一言 ついに到着した旦那さん、その反応は意外でした。 旦那さんが到着しました。私は勝手に自分に当てはめていたのでしょう、帰ってきた旦那さんの反応に驚きました。泣くこともなく、笑顔こそ無いものの、取り乱した様子もなく、ただただ淡々と警察官と話しています。今日仕事に行くときも妻は普通だった、何時ごろ家を出た、奥さんの親族には電話をしてあること、病院の場所など表情も喜怒哀楽のどれでもない真顔で淡々と話すその姿に困惑しました。亡くなったにも関わらず、配偶者すら涙を流してくれないのか・・可哀想にと思いました。勝手に奥さんに同情してしまった私は警察官に断って、一旦室内から出ました。そして、廊下に灰皿が置いてあったので、そこで鬱屈した気分を晴らす為、タバコを吸いはじめました。※当時の話です。もちろん廊下(共用部)でタバコは本来絶対にダメですよ。すると、ひと段落したのか旦那さんも室内から出てきました。私はあまり良い印象を持っていなかったのですが、会釈をして「この度はご愁傷様です」と声を掛けました。旦那さんは「どうも」とだけ発すると「僕にもタバコ一本もらえませんか?」と言ってきました。私はタバコを一本とライターを渡しました。旦那さんはタバコに火を点け、廊下にある階段に腰掛けました。無言でタバコを吸う2人会話もなく、ただただ横目で眺めるように旦那さんを見ていました。すると、旦那さんは自分を見ていた私の目線に気づいた様子でした。そして、私の感情に気づいたのでしょうか私に一言だけ 「僕もね、辛かったんですよ」 あぁ、そうか。あの室内を見れば病状がどれほどだったのか、少しだけ分かります。恐らく、この事態に至るまで色々と積み重ねがあったのでしょう。しかし、亡くなるその日まで、少なくとも旦那さんは一緒に生活をし続けていました。あの荒れた室内で私は自分の価値観や物差しだけで測ったことが恥ずかしくなりました。旦那さんの一言に何も言えずに、また会釈だけしてその場を離れました。その後、私は実況見分から解放されました。しかし、仕事は残っていました。そう、飛び降り現場の処理ですね。もちろん、ご遺体などは救急が運んで行ったのですが、血痕はまだ残っていました。他の入居者も帰って来る時間帯ですから、まずは水で流しておいた方がいいと思いました。※現在では管理会社はこのようなことを原則として行いません、管理会社はそこまでしなくても大丈夫ですからね。私はデッキブラシとホースで血を流しながら、色々なことを考えていました。被害者は居たが、加害者は居たのか?今回のことは悲劇なのか救いなのか?こうならない方法はあったのか?なんとも言えない感情でした。結論もでませんでした。ただ、流れていく血を見ながら、亡くなった奥さんと残された旦那さんの幸せばかりを願っていました。
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ネズミ捕り先生 ~俺みたいに捕まるな~ 国分府中~姫城 めがね橋編
事故の多い交差点です。ご注意ください まずは場所から 今回はネズミ捕り先生~俺みたいに捕まるな~というタイトルで、霧島市の中でも警察による取り締まりの多い場所をご紹介いたします。まず最初に申し上げたいのは、私は警察が憎くてコレをご紹介する訳ではありません。とはいえ、まずは場所と「何で捕まるか?」ですが 一旦停止を見られている 野口方面から見た橋 めがね「ばし」ではなく「はし」なんですね。知らなかった 渡った先の交差点です。右も正面も一旦停止なので、タイミングが掴み辛いですかね。 橋の上から見て右側の木の裏にパトカーが止まっていることが多いです。 橋の上からと新町方面から来た車には死角となる場所にパトカーがいます。 橋の上も幅員が狭く、分岐も複雑で危ない交差点です。 姫城方面から見ためがね橋 警察の皆さんご苦労様です 大前提として、警察がよく待ちかまえているということは「違反が多い場所」だからですね。ちなみにこの橋、私たちもよく通ります。この橋を渡ったところに管理物件がたくさんあるので、1週間に何度渡っていることか。そして、この場所は幅員も狭く、渡った先で分岐する為に車の通行量も多く、確かに危険なのです。ですから、この場所を公開することで皆さんにも気を付けていただきたいのです。特に地元の人たちは知っているので、違反をすることは少ないのですが、霧島市外から来る方はご存じないと思いますので、事故に遭わない為にもぜひ覚えておいてください。ちなみに私は現在免許証はゴールド免許です。一応ここ数年捕まってはおりません。交通事故は被害者はもとより、加害者になってしまう危険性を運転者は皆持っています。悲惨な目に遭う事がないように気を付けていきたいものです。そして、一旦捕まったら警察の方々に腹が立つ気持ちは分からないではないですが、事故を未然に防ぐ為の活動と思い、自分の子供や両親、恋人が歩く道と思えば逆に「警察頑張って」と思うハズでしょうから。不幸な事故につながる前にみんなで気を付けましょう
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「内田さんだけが頼りです」韓国から来た2人の娘さんの家を探せ!ルームシェア編
今回は明るい話しですよ! 韓国からの若い女の子2人が来店 これは私が14年程前に東京杉並区で賃貸営業マンとして働いていた時のエピソードです。ある日、私のいる店舗に2人組の女の子が入ってきました。年のころでいえば19才前後の小さな女の子たちでした。私は席に案内すると、お客様カードという最初に個人情報を書いてもらう書類を出しました。しかし2人の女の子は書こうともせずに、何だかモジモジしています。そして意を決したかのように1人の女の子が言葉を発しました。 「外国人でも貸してもらえるお部屋ありますか?」 そう、2人は韓国人でした。見た目では分かるはずもなかったのですが、言葉を発したらなるほど、確かに日本語のイントネーションや喋り方で分かるくらいでした。とりあえず私はお客様カードを手元に置いたまま、まずは事情を聞きました。 すると、「2人でルームシェアをしたい」とのことでした。正直、私はこの時点で「あぁ、無理だろうな」と思ってしまいました。そして、その表情を察したのかユナちゃん(仮名)が 「もういいよ、ここもダメなんだ」と言ってもう一人のジヨンちゃん(仮名)に韓国語で恐らく「もう帰ろう」的なことを言ったようでした。しかし、ジヨンちゃんはそんなユナちゃんを宥めながら私に話しを続けました。要点としては 韓国から日本語を学びに来ている2人とも将来日本で働きたい今は専門学校に通っているが、どうしても今入っている寮に馴染めない今日は物件探しの為に不動産屋を回ってきた 駅から順に不動産屋を片っぱしから訪ねていったそうです。 しかし「ただの1件も物件を紹介されることが無かった」とのことでした。 みなさんは「ひどい不動産屋たちだ」と思われたかもしれません。しかし、当時の杉並区周辺ではこの条件は絶望的だったのです。当時は保証会社も一般的ではなく、ルームシェアという条件も日本人ですら難しい状況だったのです。東京ということもあり、日本人で借り手はたくさんいるし、あえて外国籍の方、ルームシェアという不安定な入居を受け入れなくてもという状況でした。更には、彼女たちの連帯保証人というのも日本にいる先輩の韓国籍の方で親族でもない。という状況だったのです。ここまで聞いた段階でも正直厳しいだろうと思いました。当時の上司の店長も「多分物件無いから、接客して適当な所で切り上げて」という指示でした。当時勤めていた会社は地域で人気店でした。しかも時期は繁忙期、次から次へと来るお客様を捌くだけでも大変でした。売上のことを考えたら仕方ないことのようにも思えました。 胸を打たれる営業マン そして後ろ向きな接客が始まりました。まずは2人の希望に合いそうな物件を出してみます。2人は「これがああだ、ここがこうだ」と希望条件を話してきますが、私は負け戦と半ば諦めていましたが、一応他社に問い合わせてみます。 「お世話になります、今韓国籍の女性2人のルームシェア出来る物件を探し・・」まだ言い終わる前に先方から 「無いです」 心のオーキド博士も言ってます そして、それでも10件ほど問い合わせたでしょうか、やはりありません。私は内心「これだけ頑張った形を見せられたから、もういいだろう」と思って2人に言いました。「やっぱり無いですね」と話して、2人が諦めてくれる方向へ促しました。するとユナちゃんは帰り支度をするのですが、ジヨンちゃんは真っ直ぐこちらを見て 「どうしても2人で住みたいんです、実は・・・」と言って話してくれました。 寮に馴染めないというのは嘘だったユナちゃんの家庭は裕福ではなく、高い寮費が限界であったそれで安い所に2人で住めば日本に居続けられる両方の親もそれが出来るなら「大丈夫」とのこともし見つからないならユナちゃんは韓国に帰らなければならない おぉ、マジか・・・ そしてジヨンちゃんは言いました。 「今日私たちの条件で頑張ってくれたのは内田さんだけでした、内田さんだけが頼りです。なんとかお願いします。」 私は胸を打たれてしまいました。 異国の地で拙い日本語で一所懸命に説明し、冷たくあしらわれ、それでも諦めずにここまで辿り着いたのか・・・と よし、ここは一丁やってみよう!と決めました。しかし、この日は次の接客予定が有った為、一旦帰っていただき、明日来てもらう約束をしました。 そして執念のお部屋探しが開幕 私の心にアンセム(応援歌)が鳴り響きます そして翌日、2人はしっかりと約束の時間に来てくれました。今日の作戦は「自社のオーナーに土下座外交」これでいこうと決めていました。その為に本社から管理部を呼び、オーナー名簿を持ってきてもらいました。目の前の2人も昨日本音を話してスッキリしたのか、今日は協力的です。あんなに不貞腐れていたユナちゃんですら、今日は笑顔がチラホラ見えます。さて、スタートしました。 が、しかし お断りの連発です。そう、保証人も外国籍(日本語も拙い)、日本人の身よりはいない、ましてや学生2人のルームシェア。厳しい条件です。あんなに笑顔だったユナちゃんも少し涙目です。最早韓国に帰らなければいけない現実が襲ってきたのでしょう。それでも私は片っぱしからオーナー名簿のうち、2K以上の間取りを持っている方に連絡していきます。どれ位掛けたでしょうか、恐らく20~30件程掛けたあたりで一人のオーナーさんが 「まあ、普段部屋を決めて貰ってるしね、いい子たちなの?」との言葉が 私は「もちろんです、もしお時間あるなら面談でもいかがですか?」と続けました。すると「まず部屋を見てもらって、気に入ったら声を掛けてよ」とのことでした。私はすぐさま2人を連れて部屋に向かいました。そこは杉並区の阿佐ヶ谷という町でした、オードリーの春日さんが住んでいた町としても有名ですが、長い商店街もあり、本当に住みやすい所です。現地に行くと、確かにキッチン周りは狭いものの、ちゃんと2人の部屋が確保でき、当初の家賃設定もクリアしていました。ユナちゃんもジヨンちゃんも大変気に入ったようでした。すぐにオーナーに連絡し、近くの喫茶店で待ち合わせをしました。オーナーさんが現れました。ユナちゃんもジヨンちゃんも「ココがダメなら」という気持ちで緊張してしまい、上手く話せません。 決着 情熱のプレゼンスタートです! 代わりに私はオーナーさんの前で熱弁しました。この子達がいかに素直な子か、ひたむきに頑張る子達です、今緊張しているだけです、しっかりとした子です、勉強も頑張っているし、来日して一年足らずで日本語も大分覚えてます、迷惑も決して掛けないことでしょう、などなど 情熱のプレゼンをオーナーの前で繰り広げました。するとオーナーさんは一言 「よし分かった、内田さんが保証人になるならいいよ」OH・・・・・ そうか、私の情熱だけでは無理だったか・・・と思ったところ 「ウソウソ、良い子達じゃない!気に入って貰えたならそれで大丈夫だよ」 やったーーーーーーーーーーーーーーーーー!横でユナちゃんもジヨンちゃんも大喜びです、キャーキャーと喜んでいます。そこからはとんとん拍子で物事は進みます。オーナー審査も終わったので、契約書を取り交わし、通常通り入居手続きを進めていきました。そして、鍵渡しの日、2人がやってきました。鍵を渡して「何かあったら連絡してくださいね」と言って送り出そうとした時のこと 2人からクッキーの詰め合わせを貰いました。そして 「内田さんのおかげで2人で住むことが出来ました、あの時諦めないでいてくれてありがとうございました」 私は急に涙が出そうになりました。申し訳なさもこみ上げてきました。最初は無理と決めつけて、帰ってもらおうとしたのに・・でも、諦めずにやり遂げた達成感も同時に沸いてきたのです。一生懸命涙をこらえて、明るく2人を見送りました。店の先輩もその様子を見ていてくれました。店に戻ると褒めてもらいました。そしてなぜか最初は「多分物件無いから、接客して適当な所で切り上げて」と言っていた店長まで 「ここまでやり切るのが営業マンだからね」 と異次元の褒め方をしてきました。なぜだ?昨日の記憶を無くしたのか?ともあれ、この1件は私にとっても大きなものになりました。それは今回は外国籍というハードルだったけれども、同じように苦境に立たされている人たちにとっては我々営業マンしか頼みの綱はいないのだ。そして、本当に苦しい人は中々本音を言ってくれないんだ。そして言えなくなったのも周りの環境があったからなんだ。と以降、私の接客は変わりました。本音という部分が出るのかどうか?言いづらいことを話してもらいやすくする為には?と試行錯誤していくようになりました。まだ今でも完成していませんが、少しは上達してきたと思います。後日談として、その後も町で偶然会えば、ちょこちょこ「ユナちゃんと喧嘩しました」とか「ジヨンちゃんと旅行に行きました」と2人は話してくれました。もう年月が経って、私も東京にいませんが、今もどこかで2人が幸せに過ごしていればいいなとたまに思い出します。
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お引越しの挨拶 いる?いらない?【2023年最新版】
お隣さんへのご挨拶、するしない? 皆はどうしてるの? 隣近所への引越し挨拶はいるのか? さて、ご入居前に聞かれるこの質問今回は管理会社としての方針と、もし引っ越し挨拶をするならどのようにすればよいのか?挨拶の仕方から挨拶時の物、文面をお話しします。管理会社として見解を出す時が来ました。昔は引っ越してきたら両隣と上下階は挨拶にいくものだ!なにかあった時の為に挨拶にはいった方が良いというのが定説でした。我々ロータスホームでも最近お話しすることも多くなってきたこともあり、ある程度のラインをお出ししようと思います。結論からいきますと 「引っ越し挨拶はしなくてOKです」 その為、当社物件などお住まいになる場合などはお引越し挨拶はしなくても結構です。管理会社としての方針はこのようにしています。 「なんで?した方がいいんじゃないの?」という意見も分かります。もちろん、「するな」という訳ではありません。やはりご挨拶をしておきたいという方はしていただいて大丈夫です。挨拶をするメリットもあります・ご迷惑をお掛けした時に挨拶に行っておいた方が許してもらいやすい・自分に何かあった時の為に助けてもらえるかもしれない確かに、そういった側面はあるかもしれませんね。しかし、このご時世でご挨拶の弊害や不要論もあります。そして、どちらが多数になったかというと「挨拶は不要」と感じる方が増えてきたのです。デメリットとしては 女性の一人暮らしであることが分かるお隣さんとの「近所づきあい」の感覚の違いそもそも挨拶される側も望んでいない防犯上の懸念コロナウイルスで他人と会いたくない 特に最近はこの「近所づきあいの感覚の違い」が大きいような気がします。「ご挨拶に行った先が変な人や怖い人でトラブルになる」 実はこのようなケースはほとんどありません。それよりも多いトラブルは 「いい人過ぎて困ってしまう」 このケースの方が多いように思います。昔こんなことがありました、ある新入居者Aさんがお隣のBさんにお引越しのご挨拶をしたところ、BさんはとてもAさんに好感をもちました。入居後しばらくして、Aさんから管理会社へ連絡が来ました、その内容は「Bさんからのおすそ分けや長時間の雑談などで困っている」とのことでした。聞けば、事あるごとにBさんから野菜などのおすそ分けや、顔を合わせれば世間話などをしていた、当初は嬉しかったが、頻度が多くなってきてお返しをしたり、お話しをすることが大変になってきたとのことでした。お互いに良い人同士だったため、良くしてあげたいという気持ちがこの結果になってしまいました。ちなみにこの事例ではBさんが変わり者ということはありません。近隣とのトラブルなども一切なく、他の方とは会釈をする程度の方だったそうです。挨拶をきっかけにお互いの感覚のズレがお互いの重荷になってしまった悲しい事例です。では、ご挨拶は完全にしない方がよいか?と言われたら1つだけ例外があります 挨拶しておいた方がいいケースも 例外もあります 「小さいお子さんがいて周りへの迷惑が気になる」という方はご挨拶をしておいた方がよいでしょう。 この場合は大体ファミリー向け物件になるため、お互いの感覚も近く、コントロールしづらいお子さんの騒音に対して事前にご説明したほうが良い結果になることが多いと思います。しかし、その場合でもおススメしているのは「会わずにご挨拶してください」これです。それではご挨拶をする場合のおススメのご挨拶の方法、贈り物、文面などについてお話していきます。 お引越しの挨拶するならコレ 1.ご挨拶の方法基本的にはお引越し当日、もしくは翌日までに両隣と上下階へ物とお手紙を添えてポスト、もしくはドアノブなどで会わずにご挨拶特に新型コロナウイルスなどにより来訪者そのものに気を遣われる方も多いため、ご挨拶それ自体が不快になる可能性もあります。 お手紙と粗品があれば「わざわざ来てくれたのだな」と思ってもらえるため、それで十分でしょう。 2.贈り物洗剤やタオルなど食品以外の物で金額は200円~700円程度の物特に多いのは・タオル(紙のし付き)・台所用洗剤 ・サランラップ ・フリーザーバッグなど生活必需品が多く、ネットで「引っ越し挨拶 粗品」とでも検索して出てくるもので十分です。ポストやドアノブでの受け渡しとなるため食品関係は避けた方が無難です。好みもありますからね。3.お手紙の文面カード程度の大きさで結構です。例文「〇月〇日に○○号室に越して参りました○○と申します。 このご時世ですので、ご挨拶をお手紙にて失礼いたします。 こちらには小さな子供が2人おり、何かとご迷惑をお掛けすることもあろうかと思います。 注意を促してご迷惑にならないよう努力いたします。 また、心ばかりではございますが、ご挨拶の品を入れておりますので、お使いいただければ幸いです これからお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。」お伝えするポイントとしては ・子供がいること ・こちらとしてもなるべく迷惑にならないよう注意していくこと これがあれば十分だと思います。一人暮らしで挨拶をしたいという場合でもこのようにお手紙と粗品でご挨拶すれば良いと思います。あとは、集合住宅ですからお隣や上下階の方へ配慮しながら生活していけば、それが何よりの気遣いになるのです。よく聞かれるお引越しの時のご挨拶。皆さんも他の方がしているか?不動産屋としてはどのように考えているか?管理会社としての立場をハッキリとお伝えしようと思いました。





