
そもそも特約とは?
私たちの日常というのは「契約」でありふれております。
例としてはコンビニでガムを買うのですら売買契約ですし、保険や携帯電話など支払うお金についてはほぼ全てでしょうし、皆さんが働いてお給料をもらうのも契約です。
本来、契約というのはお互いに合意できれば自由に設定していいのです(契約自由の原則)
そんな中でも不動産の契約というのは特殊です。
それは「2つとして同じ物がない」ということも大きな要因であります。
その為、いわゆる一般の契約より個別の事情や貸主の意向など含めて「特別の条件を伴った契約」=特約というのが多く交わされます。
通常の契約書に追加で特約が付いてくるというイメージでOKです。
ちなみにザックリと不動産の特約というのは一般的にはこんな特徴があります。
- 元の契約条項と特約条項がぶつかる場合は特約が優先される
- 公序良俗(ざっくりといえば常識や道徳)に反しない限りは特約は自由に設定できる
- 契約を結んだら特約を了承したということ
- 「特約」だけ解約することは出来るが、「特約」だけ残すことはできない
不動産賃貸契約でも特約というのは大なり小なり「ほぼ必ず」入っていることでしょう。
それは例えば「ハウスクリーニング費は借主負担」「ペットを飼う場合の原状回復の範囲」「家賃が遅れた場合の罰則」など私たち不動産業者が見慣れたものから「ある特定の物件だけのマイルール」的な変わった特約まで
これからお部屋を借りたいと思っている方はこの「特約」については「特に注意して見た方がいい条項」だと思っておいて損はないと思います。
そんな「特約」ですが、昨今では法律の規制や慣習でメチャクチャなものは殆ど無くなっていきましたが、ほんの少し前までは「これはナンだ?」という特約がたくさんありました。
今回は私が見たり、聞いたことのある「変わった特約」をご紹介してみようと思います。
今では違法だったり、やり過ぎだ、変わってる!などの思い出ですので、肩肘張らず気楽に見てください。
①転職したら退去

これは東京で賃貸営業として働いている時に出会いました。
この物件は東京23区の中でも地下鉄の駅から徒歩2分の好立地にあるマンションでしたが、まず家賃設定が激安!
近隣相場からすると賃料で10,000円~15,000円位安い物件でした。
何でそんなに安いかと言えば
審査と特約が最強レベルに厳しいから
ちなみにザッとこんな条件でした。
- 本人の勤め先は公務員か上場企業勤務
- 連帯保証人は親以外NGで親の勤め先も本人と同等
- エアコンは故障したら「自腹」だけど退去する時は置いていかないといけない
- 家賃滞納はうっかり忘れてても1か月で退去
- 契約者以外は部屋に上がるのもNG
どうです?厳しいでしょう?
私も一度申し込もうとした際の契約者の勤め先は、世界的な企業であるアメリカの大手ヘルスケア企業「ジョン●ン エンド ジョンソ●」で全く問題ないと思ったのですが、審査はNGでした。「なぜですか?」と詰め寄る私にオーナーの一言
「私はそんな会社知らないから」
OH!ファンキー!
とまあこんな始末なんですが、その中でも異彩を放つ特約というのが
転職したら退去
オーナーの言い分としては「入居審査では職場を信用して貸すのに、勝手に辞めるのは契約違反だ」とのこと
ちなみに「転職する前に相談して再審査はOKですか?」と聞いたところ
「審査はするけど転職する人は信用できないから、9割方ダメ」とのことでした。
そんなクセありオーナーだった為、マンションは常に空室だらけでした。しかしオーナーは意に介さず「分かる人だけ住めばいい」という振り切ったオーナーでした。
まあ、その分破格な家賃設定ですから仕方ないのかもしれません。
ところが困ったことに、この物件はインターネットに募集を出すと反響が多いもんだから対応に苦労する訳です。
ほとんどの方は審査NGか「そもそもそんな条件ならこっちから願い下げだ」ですからね。
この物件を目当てにご来店頂く方は多かったのですが、諸条件を伝えると可哀想な目に遭うだけなので、いつからかネットには掲載しなくなりましたね。
あの物件、今でも同じ条件なんでしょうか?気になります
②家賃滞納したら所持品売られる

泥棒もビックリ!
特約にはこう書いてありました。
・家賃を1か月滞納した場合、貸主が委託する業者に家財処分を依頼し、その費用を賃料弁済に充てることとする
ということは、私が家賃を滞納してしまった場合、プレイステーションなどは勝手に売られても文句は言えないんでしょうね。
なかなかスゴイ特約だと思いませんか?
住居侵入罪から窃盗など触れる法律は一つや二つではありませんよね。
管理会社に問い合わせたところ「今まで実際にやったことはないそうです・・・」との返答ではありましたが、家賃滞納を許さないという強い意思を感じます。
しかし、当然ながらバッチバチに違法であることは間違いなく、仮に本当に実行した場合は訴えられた貸主は負けることでしょう。
③作文を書かないといけない

これは読んで字のごとくですが
1年に1回自分の「夢」に対する想いを作文にすること
という特約でした。
この物件がいわゆる「若者の町」にあるのですが、オーナーも実業家として夢を叶えた人で
「自分も何も無いところから這い上がったので、若者にも成功して欲しい」「夢はついつい忘れてしまうので、1年に1回作文にして思い出してほしい」
という混じりっ気なしの善意で導入されたそうです。
しかし、当の借主たちからは大不評だったそうで適当に書いた作文を提出されたり、そもそも書かない人も多数だったようで、あっけなく終了したそうです。
私も同業者から聞いた程度だったので、実際の契約書を見たわけではありませんが、どんな文言で書いてあったのでしょうか?
借主は1年毎に自己の目標への想いを400字詰原稿3枚以上に記し、貸主へ交付しなければならない
こんな感じだったのでしょうか・・・
④月1で家主の部屋チェックがある

これもそのままですが家主の言い分としては
「キレイに使っているかどうかチェックするのは当たり前のこと」だそうです。
過去に退去したお部屋がかなり汚かったことでショックを受けるとともに、国土交通省のガイドラインに抵触することが多く、思った通りの原状回復費を貰えなかったことから発動したそうです。
「退去してからは借主が強いなら、借りてる間にチェックしよう」という歪んだ発想でした。
そんな特約を入れようとするもんだから、元の管理会社には管理を打ち切られ自主管理に
客付けを依頼する為に各不動産会社を周るものの、この特約でお客さんを紹介してくれる不動産会社は中々現れず、本人も憤っていました。
確かに運悪く、良くない入居者に当たってしまったことは同情するのですが、賃貸経営をやっていると一定数このような人に当たってしまいます。それをケアする為に普段から備えておく必要があるのですが、それはご理解いただけなかったようです。
当然私が勤めていた会社も「あてはまる方がいれば紹介しますねー」と言いながら店長は図面をゴミ箱へ捨てていました。
最終的には地域の顔役的な不動産会社の社長に
「あんたは不動産のオーナーに向いてない」と一括されたそうです。
その後の動向は知りませんが、売却して見切りをつけたのか、はたまた方針を転換したのか、その後見ることはありませんでした。
⑤貸主の庭掃除をすること

タイトルだけ見ると「何様なんじゃい?」というような特約ですが、これには理由がありまして
オーナーは近くに住むお年寄りのおばあさんでした。
息子夫婦も遠方に住んでおり、お母さんが心配だ!
そこで何かいい方法がないか?ということで
「家賃を安くする代わりにお庭掃除兼おばあちゃんの安否確認をして欲しい」というからくりでした。
週に1日、20分程度の簡単な作業だそうで、その代わりに家賃が激安という仕組みでした。
都心に近い場所ということもあり、地方からの真面目な学生さんや夢を持った若者に人気だったそうで、退去する時などは先輩が後輩を紹介したりと和気あいあいとしたものだったそうです。
しばらくしておばあちゃんが施設に入ることになり、この人気の特約は無くなってしまいましたが、タイトルとは裏腹に人情にあふれた特約だったのです。
もちろん、今同じことをしようとしてもトラブルの種になりそうなのでおススメはしませんが、当時の時代が許した奇跡のようなマッチングだったのでしょう。
今では健全になってきたが・・
いかがでしたでしょうか?
このような変わった特約が多く見られたのも、平成の中盤頃まででした。
その後は特約といえど無制限でもなく、法律の普及や裁判などで変わった特約は消えていきました。
有名なものでいえば「滞納したら鍵を変える」などの鍵ロックなども多くの人が「違法でやっちゃダメ」と認識してからは脅しにもなりません。
昨今は大体の特約は違法性もなくなり、健全なものがほとんどになりました。
しかし、契約というのは一旦結んでしまえば「有効」になりますから、みなさんはご自身の契約ではしっかりと契約書の内容と特約を確認してくださいね。
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前の住民宛ての郵便物が届いたときの対処法 意外と簡単な対処法が ~ふせんに書いてポストへ投函だ!~
新生活スタートなのに さあ、無事お部屋探しも終わり、新居にて新生活が始まりました。 ポストに郵便物が入っているので、宛名を見てみると知らない名前が・・・ 前の住民さん宛ての郵便物が届いた場合、どのように対応すればいいのでしょうか? 引っ越しをした後、前の住民宛ての郵便物が届いてしまうことはよくあることです。本来は前の住民さんが郵便局に「転送届」を適切に出しておけばよかったのですが、意外と忘れてしまう方は多いものです。 https://lotushome.jp/blog/3075/ 郵便物の転送届とは?過去記事をご参照ください。 誤配達を受け取ってしまった方に落ち度は全くありませんが、間違った対応をするとプライバシーの侵害になる可能性があるため、適切な手順を踏むことが重要です。 それでは、郵便物が届いた場合の正しい対処法をステップごとに紹介します。 意外と簡単な方法が 1. 郵便物を開封しない まず最も重要なのは、他人宛ての郵便物を開封しないことです。たとえ不在者であっても、郵便物を開封することは法律上のプライバシー侵害に該当します。 無用なトラブルを引き起こさないためにも、開封はしないようにしましょう。 2. 「宛名不在」などのメモを添える では、届いた郵便物はどうしたらいいのでしょうか? 郵便局へ日中電話して、説明して、持って行く必要があるのでしょうか? もちろん、その方法でも大丈夫です。しかし、郵便局が開いている時間に持っていくのは結構な労力が掛かるのも事実です。 実はもっと簡単な方法があります。それは 郵便物に「この住所には現在、この受取人は住んでいません」といったメモを添えます。 以下のようなフレーズを使用すると良いでしょう 「宛名不在につき返送願います」 「転居済み:この住所には現在、○○さんはおりません」 このとき、郵便物の封を開ける必要はありません。メモを付箋などで貼り付けます。そして 郵便ポストに再投函します。 え?こんなに簡単なの?と思った方、実はこの方法は郵便局が公式で紹介している「正しい対応」なのです。 詳しくはこちら このように、郵便局自身もこの対応を紹介しているのです。 また、時間や手間を掛かる方法でももちろん対応しています。 念のため、以下にご紹介します。 3. 郵便局に持ち込む もし何度も同じ宛先の郵便物が届く場合、最寄りの郵便局に直接持ち込み、窓口で状況を説明しましょう。郵便局員に事情を伝えることで、今後の郵便物が届かないよう対応してくれます。 4. 配達員に伝える 郵便物を回収する配達員に直接状況を伝えるのも有効です。配達ルートを管理する担当者に共有してもらうことで、同じ問題が繰り返されるのを防ぐことができます。 5. 転居届のお願い 前の住民が転居届を出し忘れていることが原因である場合があります。そのため、郵便局に「転居届を出していない可能性がある」と伝えると、郵便局側が確認して対応してくれることもあります。 間違った対応を避けるために 前の住民宛ての郵便物が届いたからといって、自分の判断で捨てる、または返送せずに放置するのは避けましょう。法律違反に繋がる可能性があり、場合によってはトラブルに発展することもあります。 ちなみに郵便法にはこのような条文があります。 郵便法第42条(誤配達郵便物の処理) 郵便物の誤配達を受けた者は、その郵便物にその旨を表示して郵便差出箱に差し入れ、又はその旨を会社に通知しなければならない。 ということは、誤配達というあなたに落ち度のない場合でも、適切な対応をしなければならないのです。 他人宛ての郵便物が届くのは避けられないケースもありますが、今回紹介した手順に従えば、安全かつ円滑に問題を解決できます。きちんとした対応を取ることで、郵便のミスやトラブルを未然に防ぎ、安心して新しい生活を送ることができるでしょう。 郵便物の取扱いは法律やプライバシーに関連するため、慎重な対応を心がけましょう。もし何か不明点があれば、近くの郵便局や郵便サービスの公式サイトで確認することをお勧めします。
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管理スタッフは面白い仕事 ~がんばれ管理スタッフ! 管理会社より愛をこめて~ 過去記事総集編
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大家さんの代替わりで注意すること ~相続などで大家になったら?~ 過去記事総集編
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その高利回り、本当ですか? ~家賃以外の項目が入ってませんか?~
不動産投資を始めて欲しいが、騙されてほしくはない・・・ 私は不動産業者として、不動産投資の素晴らしさは広く社会に訴えたいと日頃から思っています。 もちろんリスクはありますし、濡れ手に粟のように簡単に儲かるとは言えません、そこまで甘いものでもありません。 それでも、知識を蓄え、信頼できる業者さんや仲間たちと取り組むことが出来れば、きっと豊かな生活の助けになると信じております。 それが社会の役にたつはずだと信じているからこそ、賃貸管理という仕事を一生懸命やっているのです。 昨今、NISAをはじめとした「投資ブーム」が来たことにより、たくさんの方が不動産投資に興味をもっていただいております。 私たち不動産業者としても、業界の新陳代謝の為にも常に新しい方を歓迎したいと思っております。 みんな最初は初心者なわけです。そして初心者が来ない業界に未来はありません。 ただし、不動産は価格もやはり高額です。 一旦購入したならば、そこからは大家業として、不動産業のプロとしてスタートを切らねばなりません。 「初心者だからミスしても仕方ないよね」は通用しません。 だからこそ気を付けていただきたいと思います。 今回は一番最初に気になる「利回りに含まれている項目」をご紹介していきたいと思います。 そもそも利回りとは? まずは「利回り」の定義からいきましょう。 レッツChatGPT 不動産の表面利回り(Gross Yield、グロス利回り)とは、物件が生み出す収益と物件価格を比較して算出される指標です。これは、運営にかかる諸経費を差し引く前の利回りで、不動産投資において物件の収益性を大まかに把握するために使われます。表面利回りの計算に含まれている数字は以下の通りです。 表面利回りの計算式: 表面利回り(%)=年間賃料収入÷物件価格×100 含まれている主な数字: 年間賃料収入: 投資物件から得られる年間の総賃料収入(満室想定で計算されることが一般的です)。 物件価格: 不動産の購入価格、または現在の評価額。 注意点: 表面利回りには管理費や修繕費、税金、保険料などのコストは含まれておらず、これらを差し引いたものを「実質利回り(ネット利回り)」と言います。 表面利回りは、物件の収益性を初期段階で判断するための指標ですが、実際の収益性をより正確に把握するには、経費を考慮した実質利回りを見ることが重要です。 素晴らしい説明でしたね。 上記である通り、本来は「年間の総賃料収入」で計算されることがほとんどなのです。 簡単に例で計算するなら「年間総賃料収入200万円」で「物件価格1000万円」の利回りは 200万円÷1000万円×100=20% 表面利回りは20% となるわけですね。 では「総賃料収入」とはなんでしょうかね?何が含まれているのでしょうか? 実はこの部分が明確にルール化されていなかったりします。 大体の業者さんでは「総賃料収入」といえば 家賃 駐車場使用料 管理費や共益費 これらを合計した数字を指すことが一般的です。 これらをまとめた部分が一般的に「家賃」と呼ぶものです。 しかし、なかにはこれら以外の数字が「総賃料収入」として表面利回り計算に含まれている場合が結構あるのです。 そうすると表面利回りの数字はおのずと高くなっていき、まさに「表面上は」高利回りとなり魅力的に映ってしまうのです。 大前提として「家賃」以外を含めるのが悪い!という訳ではないのですが、誤解を招きやすい項目となるので注意が必要です。 「なるほど、こういった項目があるのであれば実際の家賃だけだと○○万円くらいかぁ」と冷静に見れるのであれば全く問題はありません。 しかし、慣れないうちだと項目の特徴などが分からずに、魅力的だと思って購入した後に 「思ってたんと違う」 というような目に遭ってほしくありません。 では、次からは実際に「総賃料に含まれる項目」として使われている種類や注意点を個別に挙げてみたいと思います。 太陽光発電収入 収益性のためにアパートやマンションの屋上などに太陽光パネルを設置し、電力会社へ売電することで収益性を高めようという物件は珍しくありません。 この収入自体を利回りに組み込んでいるケースはよく見かけます。 この太陽光パネル収入の注意点としては 想定金額の根拠=買取が高かった月×12か月で算出していないか?実績ベースか理論値か?など 残りの買取期間=設置からの固定買取期間(10㎾未満は10年間、10kw以上は20年間)が残り何年残っているのか? 太陽光の売電について説明すると、長くなってしまいますので、今回は割愛します。 この数字をあてにして物件を購入してしまうと 「思ったより太陽光の売電収入が低い」や「買取期間が後数年で無くなってしまうので、それ以降は利回りがガクッと減ってしまう」ということになります。 太陽光の売電収入自体はありがたい部分があるのですが、中古で買う場合は上記のような目に合わないように注意が必要です。 プロパンガスの借地料 購入しようと検討中の物件のガスが「プロパンガス」だった場合は、プロパンガスの「借地料」が利回りに入っていないか確認しましょう。 このプロパンガスの借地料の理屈としては 「プロパンガス供給会社がプロパンガスを置かせてもらう代わりに借地料を払う」という理屈でプロパンガス供給会社から物件の所有者さんへ支払われておりました。 本来は理屈通りの運用だったのですが、いつしかプロパンガス供給会社同士の熾烈な競争や、大家側からの過大な請求、最終的にはそういったコストが消費者である入居者へのガス料金として転嫁されているのではないかと問題になりました。 そしてこういった問題を解決する為に経済産業省がこの問題にメスを入れます。 ここも説明すると長くなってしまうので割愛しますが、平たくいえば 2024年夏から原則「借地料や紹介料」という制度が無くなっていくのです。 そうすると、仮に現在の売主さんは「借地料」などをもらっていたので「総賃料」に含んでいるかもしれませんが、あなたが物件を買った後に名義変更した場合にこの「借地料」はもらえない可能性が大です。というか貰えないことでしょう。 「表ではそういっているだけで本当はあるんじゃないの?」という期待をお持ちの方には残念なお報せですが、今回の規制では「LPガス商慣行通報フォーム」制度などがあり、抜け駆けがバレた場合、登録の取り消しや罰金などが科されることになります。 つまり、プロパンガス供給会社は「あなただけ、特別に・・・」ということは出来ません。 ですから、現在の利回りに「借地料」や「紹介料」など名目の如何は別としてプロパンガス関係の収入が計上されている場合、それらは0ゼロとして見ておいた方がいいでしょう。 定額水道料 定額水道料という項目が含まれていませんか?こちらも注意です。 本来は、電気ガス水道などのライフラインと呼ばれる料金は、入居者さんが個別にそれぞれ電力会社やガス会社、水道局などに支払います。 しかし、少し古い物件や元々寮のような造りをしている物件などは、各住戸ごとに水道メーターがついていなかったりします。 もしく付いていても水道局が建物全体の使用量しか検針しないという建物もあります。 こういった物件では、建物全体の使用水量を物件のオーナーへ一括して請求されることになります。 大家側では、その使用量を家賃と一緒に「定額水道料」として徴収して、その支払いに充てることがあります。 もうおわかりですね。 この定額水道料が利回りに含まれている場合、その金額は右から左へあなたの収益となることはありません。 定額水道料の場合、時には「定額水道料で徴収する金額」より「支払う水道料」が多くなる「逆ザヤ」ということだってありますからね。 本来はこの定額水道料については、利回りから除外すべき内容だとも思うのですが、「家賃と一緒に徴収する」という性質から計上されることもあるので、注意が必要です。 また契約によっては「水道料は家賃に含まれる」という契約で、家賃と不可分になっていたりしますので、この場合は家賃で利回りを計算する他ありませんが、実質は「家賃が下がっている」と同義になりますので、実際の水道料などを考慮して計算しましょう。 自治会費・衛生費など 賃貸での自治会費や衛生費などの名目が計上されることがあります。 これは、入居者各自がゴミを出すときに地域のゴミ捨場を利用することが一般的ですが、このゴミ捨場の清掃や管理などを地元の自治会などが行っている場合が多く、その自治会へ自治会費や町費などの名目で物件の大家さんが支払う項目となります。 平たくいえばゴミ捨場の使用料ということです。 これも定額水道料と同様に、右から左へ渡すものとなり、大家さんの収入になることは基本的にはありません。 こちらも定額水道料と同様に別途で項目を定めていることもあれば、「家賃に含む」として別で計上されていないことも多くありますので、自治会費を支払う必要のある物件であれば以下の点をしっかりと調べておきましょう。 入居数で計算されるのか?=空室でも世帯数で計算されるのか?実際に入居している月数で計算されるのか? 金額は?=一物件でいくらなのか、一人いくらなのか 徴収されるのはいつか?=毎月なのか?年一回なのか? 前払いか後払いか?=購入時の精算方法はどうなっているのか 空室でも発生する場合は空室だけのダメージだけではなくなりますので、注意が必要です。 利回りはあくまで「表面」中身をしっかりと確認しましょう いかがでしたでしょうか。 収益用を扱うインターネットサイトでは当然ながらこの「利回り」が当たり前のように表示されることが多いものです。 収益の為に購入する物件であるため、この数字が重要なのは言うまでもありません。 しかし、それが故に「利回りをどうにか高く見せたい」と思う心理は当然働くわけです。 冒頭でも申し上げたとおり、収益用不動産を買った瞬間にプロとしてみなされるのです。 高い利回りを見かけるとテンションが上がるものですが、まずは「この利回りは本当だろうか?」という冷静な視点をもつように心がけていきましょう。 今回挙げた項目が利回りに入っている=悪 ではありません。 しっかりと精査して、あなたの思う本当の「利回り」で判断するようにしましょう。 その為には資料などをしっかりと取り寄せて精査することです。 不明な点があればしっかりと仲介業者へ確認し、必要な資料をもらいましょう。 そういった資料や説明が無い場合はいつでも「勇気ある撤退」をする冷静な心を持っておけばよいと思います。 まだまだ収益用物件に関するルールなどが整備されていない昨今ですが、それがゆえに「お宝」も潜んでいるのです。 今回の記事があなたの知識の一助になれば嬉しいです。
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賃貸で入居者負担になるものは? ~網戸は?電球は?~
お部屋の設備はどこまでが大家負担? さて、今回は久しぶりにお部屋探しをしている方向けの記事です。 お好みのお部屋が見つかり、いざ引っ越し。 快適な生活を過ごしていたある日、ふと窓を見ると 「網戸が破れている」 これに気付いたみなさんが取るべき行動はどうでしょうか? 1.大家さんに替えてもらう為に管理会社へ電話 2.自分で負担しなければいけないので、網戸を張り替える どちらでしょうか? 今回は、このような日常の住まいで発生する「誰が負担するのか?」という項目を分かりやすくお伝えしてみようと思います。 基本は「契約書」に書いてある まずは基本ですが、お部屋の外の設備は基本的には全て大家さん負担です。 例えば「廊下の電球」「ポストが壊れている」などこういった物の負担は基本的には大家さん負担となることが一般的です。 しかし、お部屋の内側にある設備はどうでしょうか? このジャッジはどう見分ければいいのでしょうか? これは基本的には 「契約時の賃貸借契約書に書いてある」 契約した時の契約書に負担がどちらかというのが書いてあります。 契約書には「大家が負担すべきもの」という書き方ではなく この項目は「入居者負担」という書き方になっていますので、逆にいえば「書かれていないものは大家さん負担の可能性が高い」ということですね。 ここからは、一般的には「どちらの負担か」という項目で例を挙げていこうと思います。 それでも基本は「契約書記載」が優先されることが多いので、まずはご自身の契約書を確認しましょう。 大家さん負担が多いもの ここでは、大家さん負担であることが多い設備を挙げています。 エアコン(1台のみの場合) 給湯器 ブレーカー本体 窓ガラスやドアなどの建具(故意過失で壊した場合は除く) なんとなく、印象でいうと「大型なもの」が多いと思います。 また、生活に必需であり、壊れる原因や消耗の原因が入居者さんに発生しにくいものですね。 全国的にもこの辺りは、大家さん負担であることが多いのではないでしょうか。 ちなみにエアコンは1台は設備が多いですが、複数台ある場合は「残置物」といって、設備ではなくサービス品扱いになっていたりすることもありますので、入居時にはしっかりと確認しておいた方がいい項目になります。 「残置物」だった場合は、故障時は自己負担となることが多いですからね。 くどいようですが、絶対ではありませんからね。 お手元の契約書や重要事項説明書で確認してください。 それでも、ここで挙げた項目は生活必需であり、大家さん負担であることが一般的な項目です。 50:50 契約書によって変わる ここで挙げる項目は文字通り「契約書によって変わる」項目です。 契約書でどちらかの負担が決まりやすい項目であり、多くは「地域柄」によるものがほとんどです。 都道府県や地域ごとで「これは大家負担が当たり前だよね」というものが多い項目となります。 もちろん、入居者さんの故意過失(わざと うっかり)の場合は100%入居者さん負担です。 畳の表替え 網戸の破れ 障子やふすまの張替え シャワーヘッド(ホース) この辺りは特に「壊れたからといって、直ちに必須な訳ではない」といった項目が並びます。 特に網戸の破れなどは、不便ではありますが、生活出来ないということはありませんからね。 この辺りは特に管理会社にもお問合せが多い項目となります。 地域の商習慣や物件によっても異なる場合もありますので、要確認です。 ほぼ入居者さん負担 さて、最後は「ほぼ入居者さん負担」の項目です。 この辺りはほとんど全国的にも「入居者さん負担」であることが濃厚です。 電球 各種リモコンの電池 水栓のパッキン ブレーカーのヒューズ こうしてみると共通しているのは「費用がそこまで高額でないもの」がほとんどですね。 電球などは結構お問合せもあるのですが、これは入居者さん負担となります。 また、エアコンのリモコンの電池などは大体1年~2年くらいで交換になります。 あとは意外なのが、水栓関係のパッキンですね。 水栓の根元などからジワーッと漏れる水漏れなどの場合は、基本的には水栓のパッキンが劣化していることがほとんどです。 ブレーカーのヒューズは昔は多かったのですが、今はほとんどヒューズが切れるというタイプが減っており、今ではほとんど無いことでしょう。 こちらの項目に関しては、管理会社に連絡しなくてもいいんじゃないかな?と思う位、入居者さん負担で間違いないと思います。 迷ったら管理会社に聞いてみよう いかがでしょうか。 意外な項目があったかもしれませんが、ポイントは2つです。 まずは手元の賃貸借契約書を確認する 分からない場合は管理会社に聞いてみる 困ったら管理会社に聞いてみるのも近道かもしれませんね。 また、「費用負担は分かったけど、自分で交換が出来ない」「交換のハードルが高い」と感じた時も管理会社に聞いてみてもいいと思います。 特に高所にある電球交換は危なくて怖いということもあるでしょう。 そういった場合には、管理会社に連絡をすると有償にはなりますが、信頼できる業者さんなどを紹介してくれることもあります。 一見さんで業者さんに頼むよりは少しリーズナブルになる可能性があります。 また、もう一つ大事なこととして 入居してすぐにチェックすることも重要です。 例えば網戸の張替えが自己負担だとしても「最初から破れている場合」などもあります。 流石に最初から破れているものを自己負担させられるのは、酷な気がします。 契約書にも「入居から○週間以降は自己負担」と書いてあることが多いと思います。 まずは入居した日に各設備のチェックをして、初期不良だった場合は管理会社に相談してみましょう。





