
苦しい現実と悲しい過去
前回の記事はこちら
やはり娘さんはAさんのアキレス腱であったことが分かった今、私の解決へのレールにやっと乗ることが出来たように思います。
しかし、まだ問題は山積みです。
まずは、今後の滞納解決のために現況を確認することにしました。
Aさんの現況としては
- 現在は年金暮らしである
- その他にも知り合いのところでアルバイトで少し働いている
- コロナウイルスの影響などもあり、アルバイト収入も多くはない
しかし、この期に及んで滞納分の返済についてどう思うか?という問いに対しては
「無理だ」「払えるもんなら払ってる」「毎月赤字だから余計なお金などない」などと、およそ正論からはほど遠く、誠意のかけらもない問答が続きました。
ここはグッと我慢です。
この段階で「人としての道」などを語りかけても ぬかに釘 のれんに腕押し 滞納者に正論 です。
「家賃は払うべきだ」こんなことは滞納している人たちも知っているのです。知ったうえで滞納しているのです。
オーナーや他の善良な入居者さんからすれば腹の立つ事態ですが、回収のためにはここは怒ったりしてはいけません。
この間にも娘さんと娘さんの友人からの罵倒は止まりません。
「生活がだらしない」
「あなたのせいで何度も人に謝ってきた」
これまでの娘さんの苦労が垣間見える言葉ばかりでした。
中でも第三者の私でも応えたのは
「あんたがそんな苦労ばっかり掛けるからお母さんは・・・」
という娘さんの言葉でした。
この言葉はAさん本人にも強く刺さったようでした。
娘さんに「お前はここには来るなよ」と絞り出すようにつぶやきましたが、すぐさま
「私だって来たくなかった」と返され、沈黙ばかりとなりました。
もう十分だろうと思った私はAさんに
「娘さんはこれまで十分重荷を背負ったと思うので、もう解放してあげませんか?」
とAさんに告げました。
するとAさんはここで初めて
「どうすればいい?」
と耳を傾ける姿勢を見せたのです。
滞納している方に一方的に返済計画などを提案しても無駄です。その場では「はい」と言いますが、それはその場から「逃げたい」という一瞬の誤魔化しです。
本当の意味で滞納を解決するには自分自身の「どうすればいい?」の言葉や「何とかしたい」まで持っていくことが必要なのです。
ここで私の解決プランをようやくAさんに伝えることにしました。
解決への道とAさんの試練の道

さあ解決編のスタートです
まずは、私のプランはこうでした。
このAさんの唯一のアキレス腱である娘さんへの想いを利用(言い方は最低なのは自覚しています)して、滞納解決を試みることでした。
具体的には
- まずは滞納分を完済する
- 完済し終えたら保証会社に加入する
- 保証会社に加入したら娘さんを連帯保証人から外す
長年苦労してきた娘さん
そして迷惑が掛かっていることで父娘の関係は最悪のものとなってしまいました。
そこで私は「娘さんを連帯保証人から解放する為」ならAさんは頑張れるのではないか?と思ったのです。
Aさんの人としての最後の良心に賭けてみることでした。
もちろん、このプランは既に物件のオーナーさんには伝えてありました。
事前に、保証会社に通ったら娘さんを連帯保証人から外し、保証会社の契約に切り替える許可を貰っていました。
オーナーにも返済能力や意思があやふやな娘さんよりは保証会社の方が確率は高いと伝えました。
そして、その方法なら滞納分も払って貰える可能性が高い旨も説明してありました。
オーナーもAさんについては諦め半分でしたから、この案には快く同意していただきました。
しかし、この道も楽ではありません。
なぜなら現在の滞納を解消する為には並々ならぬ努力と倹約が必要です。
溜まりに溜まった滞納をあまりにも分割にし過ぎると解決まで時間が掛かりすぎます。
私は計画を立てる為にAさんの家計を洗い出しました。
その人の返済計画を立てるのに、どれだけのお金を出せるかは生活に掛かる費用を知らなければ立てようがないと私は思っています。
そして計画はこうなりました。現在滞納している賃料6ヶ月分を
平常月は通常の家賃+半月分を加算 年金支給月は通常の家賃+1か月分を加算
つまり、平常月は家賃の1.5カ月分、年金支給月は家賃を2倍払うという計算です。
これは皆さんにとっては厳しくないかもしれませんが、滞納している方からすると非常に厳しいものです。
もちろんAさん自身もかなり厳しいものであることは分かっていました。
この段階でもAさんが支払うことが出来るかは五分五分、いや七対三で払わないが優勢でした。
そして結末は

そして計画は進みました。
最初の1か月、2ヶ月これは無事にクリアしました。
大体他の方もここまではいくのです。問題はここからです。
3か月目、ついに約束の朝に入金が確認できませんでした。
「あぁ、ここまでだったか」
と落胆していると私の携帯が鳴りました。
「ごめん社長、朝一銀行に寄れなかった、今から振り込むから」
Aさんでした。
そしてその言葉通りしっかりと入金されました。
その後も返済はしっかりと続きました。
最初の頃は娘さんからも私に確認の電話がきました。
「絶対あの人は口だけだと思います」と
しかし、その都度「今月も約束通り入金されていますよ、よほど娘さんのお言葉も堪えたのでしょう」そして
「今は娘さんを連帯保証人から解放すると思って頑張ってますよ」とも答えました。
娘さんは「そうですか・・」と複雑そうでした。
そして約束の半年が過ぎました。
Aさんは一度も約束を違えることなく完済しました
その旨を娘さんにもお伝えしました
この間も折に触れては娘さんには進捗は報告していました。
「お父さん、今月も無事クリアしましたよ」
「もう保証会社の審査を受けても大丈夫だと思います」
その度に娘さんのお父さんに対する感情も変化していったように思います。
そして完済し終えた日に娘さんへ聞きました。
「新しく保証会社に加入するに当たって連帯保証人ではなく、お父さんに万一のことがあった時に緊急連絡先というのが必要になります。債務を負いませんが、緊急連絡先に娘さんなっていただけませんか?」
この緊急連絡先というのは連帯保証人のようにお金の責任はありませんが、万一本人に病気などあった時には連絡をしてご協力をお願いすることはあります。
もちろん、その性質上親族でなくとも大丈夫です。職場の同僚や友人などでも構いません。
しかし、何となく娘さんになっていただけたらいいな。と思っていました。
そうでなければ、今後Aさんと娘さんは接点すら無くなってしまいます。
この期に及んで私も「出来ることなら」と内心思っていました。
「私はあの男とは縁を切ったので」とまで言われたAさん
連帯保証人を外れる今、流石にもう関係を切りたい!と言われるかと思っていました。そしてそれも仕方ないことだと思います。
しかしその返答は
「もちろん、いいですよ」
私は胸と目頭が熱くなりました。
解決後のこと
その後、Aさんは保証会社の手続きと契約変更の手続きをしっかりと進めていただきました。
娘さんが緊急連絡先になってくれることも伝えると照れくさそうにしていました。
その後も約束の期日までにしっかりと家賃を払ってくれています。
Aさんもまた娘さんへの想いを原動力に頑張ってきました。
これからAさんと娘さんがどうなるかは私には分かりません。
映画のようにまた父娘仲良くなるかもしれませんし、現実はそう上手くいかないかもしれません。
そしてその幸せになったAさんと娘さんの姿を私は見ることはないでしょう。
管理会社としての私の役目は滞納が完済した時点で終わりです。Aさんのハッピーエンドの場面は見ることはないのです。
困った時だけ出番のある管理会社
私と2度と会わないということが、Aさんの幸せになった証拠ですからね。
私の目の届かないところで幸せになっていてくれたら嬉しいです。
それでも一時は絶縁状態だった2人
お手伝いが出来た満足感を糧に明日も仕事を頑張ろうと思います。
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管理会社に「設備不良を伝えたけど折り返しが来ない問題」について ~怒る前にぜひ確認を~
電話しているんだけど・・・ さて、管理会社の言い訳というか愚痴というべきか このところ、とても多い連絡がこれです。 経緯としては入居者さんからお部屋について「何かしらの設備異常や故障」が起きたとします。 当然、管理会社に連絡をしていただく訳です。 そうすると管理会社としても直すべき異常や故障だと判断した場合、修繕していただく業者に連絡をするのですが、その際に入居者さんへ 「お客様の電話番号に、直接業者さんから連絡を入れても大丈夫ですか?」と聞きます。 これはなぜかといえば 宅内の修繕だった場合、宅内に入れてもらう必要がある 入居者さんと業者さんの日程を擦り合わせる必要がある その為には業者さんと入居者さんで直接話した方が早い 管理会社を間に挟むと何ターンも調整することになり非効率 修繕するのは業者さんであり、管理会社のスタッフではないから という理由です。 多くの管理会社がこの対応を取っているのではないでしょうか。 また現段階では、不具合を改善する最短の方法であるため、この方法が活用されています。 しかし、最近増えている電話が、入居者さんより 「いつまで経っても連絡来ないんですけど(# ゚Д゚)」 です。 この場合、本当に管理会社が業者さんに連絡を入れていない場合や、業者さんが連絡を入れていない場合もあるのは事実でしょう。 その場合は大変申し訳ございません。と謝罪し、すぐに対応せねばなりません。 しかし、最近はこうではないケースが多くあるのです。 これについて管理会社からの見解をお伝えしてみたいと思います。 電話しているケースがほとんど 反対に最近業者さんからも多いのですが 「何度電話しても出ないんだよね」 これが多いのです。 そして入居者さんに連絡すると 「あぁ、自分は知らない電話番号は出ないから」とか「知らない番号は着信拒否している」「来てたけど、何度か電話して貰えないと出られないよ」 何度も申し上げますが、管理会社や業者さんが電話を入れてないなどのミスは当然あってはいけませんし、真摯に謝罪もせねばならないと思います。 しかし、最近上記のように「電話や連絡はしている」というケースが多いのです。 事実、業者さんからも 「何度か連絡しているけど繋がらない、電話番号本当に合っている?」と管理会社に確認がくることは多々あります。 そうした末に来る電話が 「いつまで経っても連絡来ないんですけど(# ゚Д゚)」というお叱りので連絡です。 大体は連絡をしていた旨を伝えて、確認をしてもらうと「あぁ、来てましたね」で終わるのですが、ぜひお願いがあります。 「一度連絡が入っていないか、確認をしてもらえないでしょうか」 そして連絡が入っていれば、折り返しの連絡をしていただきたいと思います。 最近は電話での詐欺電話などが多く、警戒は必要だとも思います。 ですが、連絡をしているにも関わらず初手からお叱りを受けるのは大変つらいものです。 管理会社としても不具合や修繕が必要なら早めに対応したい。と思っておりますので じゃあメールなどの方法は?うーん・・・ 本当に稀に「電話は出たくないからメールなどでやり取りしたい」という方もいらっしゃいます。 確かにラインやSMSなどで業者さんと連絡取れればよいのですが、メールなどになると業者さんの負担が増す懸念もあります。 「そんなの知らない、そっちが調整すればいいじゃない」と言われるかもしれません。 でもそうなった場合ですが 業者さんのコストが上がった場合、回りまわって 家賃が上がることに繋がります。 対応もコストの一部です。 特別な対応や手間が増えることで費用は増えてしまいます。 そうすると一見、入居者さんに負担はないように見えますが、結局は家賃に転嫁されていくことになってしまいます。 何度も繰り返しますが、本当に管理会社や業者さんが失念している場合もありますので、その場合はしっかりと問い詰めるべきとは思いますが、まずは本当に連絡が来ていないのか?を一度確認していただければ幸いです。 入居者さんも業者さんも「早く直したい」という目的は一致しているのです。 我々管理会社も連絡ミスが無いようにしっかりと対応していきたいと思っております。 本当に最近増えてきている気がします。 ぜひご協力ください。よろしくお願いいたします。
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契約金の中にある「抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除代」とは何か?ハウスクリーニングとの違いは?
賃貸物件や新築物件の契約時に目にする「抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除代」 この費用が何をカバーしているのか、そして「ハウスクリーニング」とどう違うのか疑問に思ったことはありませんか? この記事では、それぞれの内容や違い、費用の妥当性についてわかりやすく解説します。 ちなみに現在当社の管理物件では「特約としてのハウスクリーニング」のみで、この「抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除代」などの作業は附帯しておりません。 この費用について、あまり世間では周知されていないようですので、一度ご説明してみたかったのです。 ハウスクリーニングと混同してのトラブル 現在、全国的にも退去時のハウスクリーニングは入居者負担とすることが一般的になっておるようです。 これは「あなたも入居前にハウスクリーニングが済んだお部屋に引っ越せるのだから、自分が退去する時もハウスクリーニング費は負担してくださいね」という特約になります。 大手不動産会社から地域の不動産業まで、この仕組み自体は現在主流となっています。 但し、冒頭に挙げた「抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除代」などのサービスは 退去時のハウスクリーニングとは全くの別物です! 「ハウスクリーニング」と抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除代」は別なんです。 しかし、この点が十分に説明されていなかったり、混同してしまうと、いざ退去する時になって 「契約する時に抗菌施工代を払っている。あれがハウスクリーニング代だと思っていた」というトラブルが発生するのです。 中々分かりにくい仕組みなので、混同するのも無理からぬことだと思っています。 今回はそういった方へ向けて、これらは何を行って、どういう目的なのかをご説明してみたいと思います。 繰り返しになりますが、当社は現在、このようなサービスは行っておりません。 あくまで一般論としてのご説明になります。 抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除代とは? まず、この項目が具体的に何を指しているかを見てみましょう。 抗菌施工抗菌施工は、室内の特定の場所に抗菌剤を塗布またはスプレーし、カビや細菌の繁殖を防ぐ処置を指します。主にキッチン、浴室、トイレなど、湿気の多い箇所に施されることが多いです。いわゆる光触媒などの施工をするなどの謳い文句も多いですね。 除菌・消毒室内全体の清掃後に、細菌やウイルスの除去を目的とした処理を行います。アルコールや次亜塩素酸を使用する場合が多く、特に感染症対策として重要視されています。ハウスクリーニングでも清掃は行っておりますが、更にその上のランクの薬剤などを使用するケースが多いですね。 害虫駆除代害虫(ゴキブリ、ダニ、シロアリなど)を予防・駆除する費用を指します。専用の薬剤や装置を使い、入居者が快適に住める環境を整えます。イメージしやすい例えでいうと「バルサン」のような害虫駆除や抑制するようなもの。といった感じでしょうか。 いずれも、お部屋を決めて契約から、実際のお引越しをする日までの間に実施する作業となります。 そして、それに要する費用は敷金や仲介手数料などと一緒に契約金として「前払い」することが一般的です。 ハウスクリーニングとの違い 一見似たように思える「ハウスクリーニング」との違いを整理してみましょう。 項目抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除ハウスクリーニング目的衛生環境の維持、防虫、防菌、防臭入居前の清掃と汚れの除去対象範囲特定の箇所(キッチン、浴室、トイレ、部屋全体の一部)全体的な掃除(床、壁、窓、換気扇など)施工内容抗菌剤の塗布、害虫駆除薬の設置、除菌スプレーなど水拭き、洗剤使用による汚れの除去主な目的感染症予防、健康維持、快適な生活環境の提供美観の向上、引っ越し前後の準備施工時期入居前や定期的(防菌防虫の持続効果が必要な場合)ハウスクリーニング後で入居前の時期主に退去後、入居前の1回清掃 そもそもの目的が違いますね。 ハウスクリーニングは、お住まいになる為の「清掃」であり、その他の項目は「住みやすい環境の為のグレードアップ」という位置づけです。 この目的の違いをしっかりと認識していないと「抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除」=「ハウスクリーニング」となって、退去時にトラブルとなってしまうのです。 抗菌施工や害虫駆除を推奨される理由 もちろん、こういったサービスは管理会社の収益の一部になっているのは言うまでもありません。 だからといって、全てのサービスが「ぼったくり」決めつけるのは早計でしょう。 ハウスクリーニングというのは、あくまで「清掃」だけとなります。もちろん、住むという点では十分でしょうが、それ以上の衛生観念を求めたい場合にはこういったサービスを希望する方にとっては、いいとは思います。 1. 感染症対策抗菌施工や除菌・消毒は、特に近年の感染症リスクを軽減するために重要視されています。清掃だけでは対応しきれないウイルスや細菌の繁殖を防ぐ役割を果たします。 2. 害虫トラブルの予防特に古い物件や湿気の多い環境では、害虫の発生リスクが高まります。事前に害虫駆除を施すことで、入居後のトラブルを未然に防ぐことができます。 3. 快適な住環境の提供清掃と合わせて抗菌・害虫駆除を行うことで、入居者にとってより清潔で安心できる住環境を提供することが可能です。 費用の妥当性は?必須なの?任意なの? 物件や管理会社によって費用は異なりますが、「抗菌施工・除菌・害虫駆除代」は大体1万円から2万円が相場です。 この費用には、薬剤代や施工サービスが含まれています。 気になるのは「必須なのか?任意なのか?」です。 正直、これは管理会社や物件所有者次第です。 契約前に「このサービスは不要です」と表明することで削除してもらえる場合もあれば、「こちらの物件に住む為の契約の条件です」として外せない場合もあります。 これは契約前に担当者にしっかりと確認しておきましょう。 しかし、ここで注意が必要です。 ひと昔前には、サービスのお金を払ったものの、実際には施工が行われていない悪徳会社があったのも事実です。 正直詐欺としかいいようがない会社もありました。 流石に現在では、そのようなことをする会社は無いと信じたいのですが、それでも契約時に以下の点を確認することをお勧めします。 具体的な施工内容の説明を受ける。 施工が行われた証明書や写真を確認する。 費用が適正か検討する。 まとめ 「抗菌施工・除菌・消毒・害虫駆除代」と「ハウスクリーニング」は目的や内容が異なるものであり、どちらも入居者にとって快適で清潔な住環境を提供するための重要な要素です。 不動産契約時には、これらの費用の詳細や必要性を理解し、自分にとって妥当な費用かどうかを確認することが大切です。 特に入居後のトラブルや健康リスクを防ぐためにも、事前に管理会社や施工業者にしっかりと内容を確認しましょう。 安心・安全な新生活のために、これらの費用を正しく理解し、賢く選択してください! 何より賃貸はれっきとした「契約」です。 しっかりと自分自身でも把握することで、思わぬ出費や行き違いなどを防ぎましょう。
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大家が学ぶべき偉人伝 二宮金次郎 ~江戸時代最強のビジネスマンから現代への金言~
二宮金次郎はビジネスマン このブログを読むような方の世代であれば、ご存知「二宮金次郎」 そう、薪を背負いながら読書する という勤勉の証として小学校に銅像が立っていたものです。 ところで、みなさんこの「二宮金次郎」って何をした人かご存じでしょうか? 「働きながらも勉強する子供」という印象しかないんじゃないでしょうか。 かくいう私もそうでした。 あの銅像は二宮金次郎(二宮尊徳)の幼少期のエピソードのたった一場面です。 ただ幼少期に働きながら勉強したから銅像になった訳ではありません。 詳細は省きますが、ざっと人生を説明するなら 超極貧家庭に生まれ育った 早くに両親を亡くしてしまい、親戚に預けられた その後も腐ることなく、弟たちの為にも、懸命に働きながら、勉学を怠らなかった 青年になったタイミングで没落した生家を復興しようとする 見事生家を復興した噂を聞きつけた藩のお偉いさんから、別の家の復興をお願いされて、こちらも見事達成 なんでも復興できると思われ、数々の農村や町の再興を依頼される、苦労の末達成 これは有能と見込まれ、幕府に召し抱えられる 後輩や若者に自分の教えを広めながら、農村の復興を続け、70歳で没 かなり端折っていますので、興味があればご自身で調べてみてください。 私の感想としては 超優秀なビジネスマンじゃないか 現代でいえば「プロ経営者」と呼ばれるような人物であったんだろうと思います。 一代で起業し、大企業に育てあげる経営者ではなく、優秀がゆえに困っている大企業を渡り歩く「プロ経営者」という立ち位置なんだろうと思います。 江戸時代にプロ経営者としての立ち位置を確立した人物です。 それがゆえに、かなり鋭い視点での名言や金言を数多く残しています。 そこで今回は「大家が学ぶべき偉人」として、いくつかご紹介してみたいと思います。 実際に言ったかどうかなどの史実の部分は、まあ多めに見てあげてください。 道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である おそらく、二宮金次郎の名言では一番有名であろうと思います。 経済を真っ正面から捉えているような言葉ですね。 想いが無いのはダメだが、想いだけでもダメ というある種辛辣な内容になっていますよね。 正しい行いをするためには力が必要であることは、異論はないでしょう。 但し、大義の無い利益追求に走ってしまっても、それはやはり社会の害悪となってしまうでしょう。 不動産賃貸業でも同じようなことが起こるのです。 不動産にはグレーゾーンと思われる様々な誘惑があります。 しかし、黒い誘惑に溺れてしまうと、本来達成したかった 家族の幸せ 自分自身の自己実現 安定した将来 そういった本来の目的すら達成できない事態になることだってあります。 私自身もこの言葉を戒めとして心に留めております。 単なる「弱肉強食」という文脈で捉えるのではなく「目的と手段を履き違えない言葉」として心に刻んでいます。 二宮金次郎の「五常の道」が示す、経営と生活のバランス 二宮金次郎が農村や町の再興で実践した「五常の道」という教えをご存知でしょうか?これは「勤労」「倹約」「分度」「推譲」「循環」の5つを基本とした経営哲学です。 この考え方は、不動産賃貸業でも流用できる優れた思想だなと思っております。 勤労働くことの重要性を説いた「勤労」は、二宮金次郎の人生そのもの。働くことはただ生活の糧を得るだけでなく、自己実現や社会貢献にもつながります。不動産賃貸業とはいえ、完全なる「不労所得」とは言いづらいものです。情報収集や各取引先との折衝など多岐にわたります。こういった作業を根気よく作り上げることはやはり「勤労」に他なりません。 倹約資源を無駄にせず、自らの生活や経営の中で節約を徹底するという考え方です。二宮が復興を任された村では、借金返済のためにまず「身の丈に合った生活」を提案したといいます。こちらも不動産賃貸業を行う上では大切な感覚です。収入が増えるに従って消費を増やし続けていたのでは、一向に資産の積み上げはありません。せっかく積み上げたものを再投資していく為には一定の「倹約」は必要不可欠となるでしょう。 分度分度とは、収入に応じた支出を行うことを意味します。二宮は、収入の一定割合を自己投資や貯蓄、共同体の発展のために使うことを提案しました。こちらも現代では主流になってきた考え方ですね。「バビロン大富豪の教え」でも「得た稼ぎの十分の一を何が何でも貯金し続ける」という教えがありますが、古今東西問わず、一つの真理なのかもしれませんね。 推譲得た利益を他者に譲る、つまり社会や次世代に貢献することです。これにより、地域社会全体が豊かになり、長期的な発展が可能になります。どんな商売でも消費者や取引先が必ずいるものです。自分一人だけが独占しようとしたとしても、持続可能な発展は難しいでしょう。入居者さんや各種の業者さんなど、様々な方と共同で発展していく意識は、更にみなさんを輝かせてくれることに繋がるのではないでしょうか。 循環自然や社会の資源を循環させる仕組みをつくること。不動産は永遠不滅のものではありません。その時々、情勢、自分自身のステージに応じて循環させていく。諸行無常という言葉もありますが、大きな時間軸で循環を意識することは不動産賃貸業においても例外ではありません。 積小為大 金次郎は「積小為大」という言葉を通じて、小さな努力や改善を積み重ねる重要性を説きました。 不動産投資においても、小さな物件から始めたり、古い物件のリノベーションを手掛けることで、少しずつ大きな資産を形成することが可能です。 大規模な投資を狙う前に、地道な一歩を積み重ねることが成功の鍵です。 今は規模が大きくなった大家さんも、最初は小さな物件などから少しずつ規模を拡大していくものです。 小さな行動の積み重ねは本当に大事なものです。 まとめ 二宮金次郎(尊徳)の人生は、現代の不動産投資家にも多くの教訓を与えてくれます。 彼が農村の再建や復興を通じて築いた哲学や行動は、不動産投資の成功に必要なマインドセットや戦略に通じるものがあります。 地道な努力と倫理を重視し、リスクを管理しつつ地域社会に貢献する姿勢が、長期的な成功を導きます。 彼の教えを実践することで、不動産投資家としての道を着実に歩み、豊かな未来を築くことができるでしょう。 日本にも優れた教えをもった偉人がいたことに驚きと共に、今後もお役に立てそうな偉人がいればご紹介したいと思います。
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解約予告はお部屋を決めてから!その理由と正しい進め方
お部屋探しを始めようと思ったとき、まず浮かぶ疑問の一つが「今住んでいる物件の解約予告はいつすればいいのか?」ということではないでしょうか。 結論としては、絶対にお部屋を決めてから解約予告をするべきです。 この記事では、その理由や解約予告を行う際のポイントを詳しく解説します。 まずは現在の状況を確認!解約予告期間のチェックが第一歩 お部屋探しを始める前に、まず確認してほしいのが「今住んでいるお部屋の賃貸借契約書」です。この中に記載されている「解約予告期間」を必ず確認しましょう。 解約予告期間とは、「解約を申し出てから、実際に退去するまでに発生する家賃の支払い期間」のことです。多くの賃貸契約では1か月前予告が一般的ですが、例外もあります。 一般的なケース:1か月前予告解約の意思を伝えた日から1か月後には契約が終了し、それ以降の家賃は発生しません。 例外ケース:2か月前予告や特別な条件一部の物件では2か月前の予告が必要だったり、その他の条件が記載されている場合があります。契約書の条項をしっかり読みましょう。 日割り精算方法日割りでの家賃精算になる場合もあれば「解約月の家賃は日割り精算をしないものとする」という条項もありますので、「結局いつまでの分の家賃が掛かるのか?」をしっかりと把握しましょう。分かりにくい場合は管理会社に直接尋ねてもよいでしょう。 なぜお部屋を決めてから解約予告をするべきなのか? 解約予告を早まってしまうと、次のような問題が発生する可能性があります。 新しいお部屋が決まらないリスク解約予告を出してしまったのに新居が見つからなければ、退去期限が来てしまい、住む場所がなくなる恐れがあります。 家賃の二重支払いリスク新居が早く決まっても、現在の物件の解約予告期間分の家賃を支払わなければならず、二重の家賃負担が発生する可能性があります。 これらのリスクを避けるために、必ず新しいお部屋を決めて契約を終えてから解約予告を行うのが賢明です。 出来る限り家賃が重なってしまう期間を短くしたいと考えるのは当然ですが、やはりリスクは高くなってしまいます。 最悪のケースですと「住むところが無いけど、荷物は出さないといけない」という事態に陥ってしまいます。 お部屋探しをギャンブルにしてしまってはいけませんからね。 解約予告の手順と注意点 それでは、どのような手順で進めればいいのでしょうか。 現在の賃貸借契約書を確認する解約予告期間を把握し、予告タイミングを計画します。流石に2か月前などの場合は解約予告を先に出すしかありませんが、それでも次のお部屋をしっかり探せる状況か否かは、しっかりと予定を組んで行いましょう。 新しいお部屋を決める入居可能日が現在の物件の解約予告期間と調整できるかを確認します。解約予告期間と次の入居開始日を調整できるか確認します。但し、この入居開始日の調整は各社様々です。 解約予告を出す管理会社や大家さんに連絡し、解約予告の手続きを行います。この際、必要な書類や具体的な退去日を確認してください。ここで大事なことは「入居審査が通過してから解約予告をする」ということです。お部屋の申込だけでは不十分です。繁忙期などの忙しい時期などであれば、解約予告を出した次の日には、あなたのお部屋に次の入居者さんが決まるということもあります。入居審査に落ちたから「今のお部屋に住み続ける」という選択肢を取れなくなる可能性があります。無用なトラブルを防ぐ為にも「入居審査後に解約予告を出す」ことは必須だと思います。 退去準備を進める引越し業者の手配や現状回復の準備を行い、スムーズな退去を目指します。 お部屋探しは、新生活のスタートを切る大切なプロセスです。 計画的に進めることで、ストレスを最小限に抑えられます。まずは現在の契約内容をしっかり確認し、理想の新居が決まったタイミングで解約予告を行いましょう。安心して新しい暮らしを迎えるためにも、解約のタイミングには注意が必要です。
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本年もありがとうございました
来年もよろしくお願いします 今年も残すところ、あと数日ですね みなさんにとって今年はどんな一年でしたでしょうか 私にとって今年は考えさせられる出来事が多い年でした。 ガラにもなく 「地域とは?」「私の使命とは?」「不動産業とは?」などを考えることが多かった気がします。 今年もたくさんの人たちにお世話になりながら、一歩ずつ一歩ずつ前に前進してきたと思います。 本当に今年もお世話になりました。 スタッフを代表してお礼を申し上げます。 来年もみなさんと社会の役に立てるように一生懸命励んでまいります。 皆さまのご多幸と益々の発展を祈念しております。 株式会社ロータスホーム 代表取締役 内田 幸喜





