
さあ、あなたは共感できるか?
不動産業界では、勤続年数10年ではまだまだ「ひよっこ」扱いされます。
町の不動産屋さんを見れば、50年は不動産業界にいるという重鎮たちも現役として働いています。
そういう意味では、私なんかも不動産業界では、まだまだケツの青いガキですらあります。
しかし、私もそれなりに分譲マンションの管理や賃貸管理を一生懸命やってきました。
今回は、そんな管理会社勤務の経験の中から
「ベテラン管理スタッフあるある」をご紹介してみようと思います。
新米管理スタッフだったころとは、一味違う「あるある」がそこにはあるのです。
さあ、みなさんは共感できるのでしょうか?
それとも私はまだまだ「ひよっこ」なのか?
怒鳴る人より丁寧な人が恐い

まずはこの関門を突破することが、ベテランへの第一歩という感じです。
最初のうちは、不動産業界に入って、お客から怒鳴られる経験をすると恐怖を感じたり、強いストレスを受けるものです。
しかし、そのうちに気付くのです。
怒鳴る人というのは、そこまで対応は難しくない
と
本当に厄介なのは
丁寧に淡々と対応してくるタイプだ
と
私もこれです。
怒鳴る人といのは、良くも悪くも感情がハッキリと分かります。
分かり過ぎると言ってもいいくらいです。
求めているものや解決までのラインも、ハッキリと見えますので、あとは「飲めるのか飲めないのか」を判断して、粛々と対応をしていくだけです。
しかし、物腰だけが丁寧な人というのは
「どこまでをゴールとして見ているか分からない」という不気味さがあるのです。
映画でも真の悪役などは、意外に丁寧な口調だったり、紳士的だったりするじゃないですか?
あんな感じです。
相手の感情が全く読めないというのは、対応を間違えられないな!というプレッシャーがありますね。
他人事のような態度

ベテラン管理スタッフになると、問題の当事者であるのにも関わらず、他人事のような態度を取っている人が多く見られます。
はたから見ると「真剣さが足りない」「自責の念が感じられない」「自分には関係ないと思っている」などと映ったりすることもあります。
しかし、多くの優秀な管理スタッフほど、「他人事のような態度」は強い傾向があります。
なぜこのような態度に映るのでしょうか?
それは複数の要因があります。
- 今まで同じようなトラブルを経験している
- 慌てても解決しないことが分かっている
- 感情に流されると判断を間違う
- 頭の中で既に解決策を考えている
管理スタッフの仕事は、多くの場面で「冷静」であることが求められます。
オーナーと入居者、入居者と入居者、管理会社と入居者
対立軸になりそうな局面に、中立であるべき存在として立たされます。
そんな中で共感し過ぎたり、慌てて対応したりすると、却って自体を難しくしてしまうものです。
他にも単純に「この手のトラブルを何度か経験がある」となると、冷静にもなるものです。
落ち着いて対応しようとする。
その佇まいなどから「他人事」感が出るのかもしれません。
もちろん、完全に他人事として放置したりするのは論外ですが、仕事の出来る管理スタッフはどこか「冷たく」見える人が多いのも事実です。
私はそんな対応が出来る人を見ると「プロだな・・・」と憧れたりします。
謝罪がオーバー

謝って済むなら警察はいらない
みなさんも小さな頃から聞いたこの言葉
確かにそうかもしれませんね。
ただ
意外と世の中では「謝るだけで済むこと」って多いんです。
それを肌感で理解しているスタッフも多いのです。
人間というのは感情の生き物だったりします。
その為、優秀な管理スタッフは謝罪すべき時には「これでもか」という位謝罪がオーバーだったりします。
そもそも、入居者さんの怒り等は本来、管理スタッフの「せい」でないことがほとんどです。
しかし、そんなことを言っても事態や感情は解決しません。
だからこそ、謝罪が有効な場面では謝罪をハッキリとすることで、相手方にも冷静になってもらうことも必要なんです。
逆に「謝罪してはいけない」場面の時には、テコでも動かぬ頑固さを発揮します。
問題解決の為にプライドを捨てるその仕草は、大人のカッコよさが漂います。
頂は遠い

いかがでしたでしょうか。
私はまだ10数年の業界歴ですから、当初にあげた例の重鎮たちからすれば、初心者に毛の生えた程度かもしれません。
私自身もそう思っています。
なぜなら10数年経った今でも
なにこれ?どうやって対応すればいいの?
といった事例が毎日のように起きるのが管理会社です。
そして、それこそが魅力だったりします。
私は飽き性なのですが、この仕事は適度に刺激的な毎日で飽きないです。
経験が蓄積するごとに問題解決も楽になり、自分の成長を実感しやすい点も好きですね。
まだまだ青二才であることを自覚しつつ、真のベテラン管理スタッフになるべく、今日も精進していきます。
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賃貸解約時に火災保険の返戻金を受け取れるって知ってましたか?
知らない人も多い「返戻金」 さて、もうそろそろ冬の訪れを感じる季節になりました。 年が明けると、卒業や就職、転勤など様々なライフスタイルの変化が訪れることとなり、みなさんのお引越しシーズンとなります。 そこで今回はお引越しを決断した時に見落としがちな「火災保険の返戻金」についてご紹介してみようと思います。 賃貸契約を解約するとき、解約手続きや退去の準備に追われ、つい見逃しがちな項目が「火災保険の返戻金」です。 賃貸物件を契約する時に必ずといっていいほど加入しなければならない「火災保険」他の呼び名では「住宅総合保険」などといったものもあります。 主旨としては、入居中に漏水をしてしまったり、火災や災害のときの自分自身の家財への保障というものです。 実は、火災保険は一括で数年間分を支払っている場合が多く、解約時に返戻金を受け取れるケースがあります。今回は、この返戻金についての基礎知識と注意点を解説してみようと思います。 火災保険の返戻金とは? 火災保険は、賃貸契約と一緒に契約するのが一般的で、多くの人が2年契約で更新ごとに加入しています。 この保険料は前払いで支払うため、契約期間が残っている状態で退去(解約)をした場合には、未経過の保険期間に応じた返戻金を受け取れる可能性があります。 また、長く住んでいると賃貸借契約を更新する必要がありますので、これと同時に火災保険も更新していることがほとんどかと思います。 「更新したばっかりで引っ越すことになってしまったけど、火災保険更新したばっかりなんだよなー」という方なども、対象になってきます。 返戻金を受け取るにはどうすればいい? 保険会社に解約時の火災保険返戻金について確認することが重要です。一般的な流れは以下の通りです。 保険会社に確認:火災保険の解約を申し出て、返戻金の有無や計算方法について確認します。 返戻金の申請:返戻金を受け取るには申請手続きが必要です。賃貸契約の解約日を伝え、返戻金の計算を依頼します。 返戻金の受け取り:計算結果に基づいて、返戻金が口座に振り込まれる場合がほとんどです。 返戻金の額は、解約するタイミングと支払済みの保険料によって異なります。 しかし、注意点もあります。 解約通知が遅れると返戻金が減少する:解約のタイミングが重要で、退去日が近づいてから解約すると、返戻金額が少なくなることがあります。 保険契約内容の確認:一部の火災保険では、返戻金がないものもあるので、事前に保険証券や契約内容を確認しましょう。 返戻金が受け取れない場合も:特に短期間の契約(1年未満)や契約終了間近の解約では、返戻金が発生しないケースもあります。 未経過分からは少し減額される:残りの期間分の保険料より少ない割合で返ってくるのが一般的です。 お引越しには何かと出費がかさむものです。 少しでも返ってくるのであれば嬉しいものですよね。 意外と知らない方も多いものです。 みなさんのお役に立てれば嬉しいです。
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【空想】「不動産新党」が出来たら? ~掲げる政策は?未来への提言~
もし「不動産新党」なるものがあったら 本日は第50回の衆議院議員選挙の日ということもあり、もしもの空想雑談シリーズです。 みなさんは選挙に行きましたか? 私は本日の朝、出勤前に行ってきました。 今回は雑談ということでもありますので、特定の政党や政策の話はまったくありません。 個人的には政治への文句を言いたいなら選挙には行くべきかなぁ。と思っております。 せっかく持っている一票ですからね。 また副次的なものとして、自分が選挙に行くと、夜の開票速報が少し楽しみになったりするものです。 出来るかぎり多くの方に行っていただきたいなと思っております。 余談はここまでで、ここからは余談よりもタチの悪い「空想シリーズ」として この日本に「不動産新党」なるものが発足したとして どんな政策を掲げてほしいか?を完全に空想でお届けしたいと思います。 完全に個人的な「ここを変えて欲しい」という想いだけですので、実際の法律や憲法論議などをしたい訳でもありません。 それでもこの国の未来を想う気持ちはあります。 大事な不動産の未来はいかに マニフェスト①無断駐車対策 不動産新党のマニフェスト「無断駐車対策」です。 現状、無断駐車は敷地内だった場合「民事不介入」として警察は何も出来ません。 しかもレッカーや車止めなどの対策をすると、所有者が責任を問われることになりかねません。 法律上の対策としては法的手続きに則って、所有者を特定し、裁判上の訴えなどを起こし、判決を得てから強制執行 という、泣き寝入りに等しい状態です。 そこで不動産新党は以下の公約を掲げました。 土地の所有者もしくは管理者が無断駐車の所有者情報を求めたら、警察は開示してもよい 本当は「民間の敷地であっても駐車違反として”駐車違反”罰則を与える」がベストなのは承知しているのですが、私の知る範囲の法律で考えると難しそうだな。と思いました。 また、勘違いで駐車してしまった人への対応として厳しすぎるかもとの懸念がありました。 無断駐車が厄介なのは「誰が停めたのか分からない」が最大の障壁です。 この「誰が停めたのか分からない」さえ速やかに解決できれば、案外簡単に解決するのです。 この所有者情報にはもちろん、分かる範囲の電話番号まで必須です。 そうすることが出来れば、すぐさま電話して移動を促したり、頻繫に続くようなら損害賠償を請求することが出来るという策です。 大体は気軽な気持ちで停める人が多くを占めています。 特定されて警告までされたら、二度としない。という方がほとんどだと思います。 たまたま停めたけど、その時に運よくというか運悪く見つからなかったから、何度も停める。 こういったケースが最多だと思います。 この政策が実現した場合、地域の警察官の方たちも通報が減り、業務削減にもなることでしょう。 マニフェスト②耐用年数の長期化 「耐用年数」という考え方があります。 日本における不動産の耐用年数は、主に減価償却を目的として税法で定められており、建物の構造や用途によって異なります。以下が主要な分類です。 鉄筋コンクリート造は耐久性が高く、長期的に利用できるため耐用年数も長く設定されています。 木造など 住宅用:22年 事務所・店舗用:24〜30年 木造は耐久性が比較的低いため、耐用年数が短く設定されています。 軽量鉄骨造(骨格材の厚みによる) 骨格材3mm以下:19年 骨格材3mm超〜4mm以下:27年 骨格材4mm超:34年 軽量鉄骨造は、骨格材の厚みにより耐久性が変わるため、厚みごとに耐用年数が異なります。 鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 住宅用:47年 事務所・店舗用:50年 工場・倉庫用:57年 このようになっております。 本来は年々価値を失っていくであろう不動産に同じ税金を課し続けるの合理的ではないよね という考え方なのですが、これが問題になることがあるのです。 それは 銀行の融資です。 耐用年数があるために、基本的には耐用年数を超えた物件には「価値が無い」と判断されてしまうのです。 実際に木造住宅が22年でボロボロになるかといえばそんなことは無い訳で、しかも耐用年数を過ぎたから建物の税金は0になるかといえば、やはりそんなこともなく税金は取られてしまいます。 なのに、耐用年数を過ぎているということだけで銀行からは「価値なし」という扱いになってしまう結果、融資が受けづらくなってしまうのです。 中古物件の場合、往々にしてこの「耐用年数以内での返済」という考え方がベースになるため、厄介なものなのです。 本来はもっと価値があるはずなのに、現行の枠組みではあまりに乖離してしまうのです。 これから日本は人口減少社会を迎えるなか、新たに建築してばかりでは環境的負荷的にもよろしくはないでしょう。 そこで不動産新党ではこの「耐用年数」という考え方を長期化することにします。 これにより中古物件でも良好な物件に関しては個別に金融機関の融資が可能となり、SDGSの風潮にも合うこと間違いなし。 そうして不動産投資がもっと取組みやすいものとなり、日本が進めている金融所得強化に一役かってくれるでしょう。 マニフェスト③借地借家法の弱化 「強化」ではなく「弱化」なの?と思われることでしょう。 現在の借地借家法は「弱者保護」ではなく「悪者保護」になっている部分があると思うのです。 以前、こちらでも書きました https://lotushome.jp/blog/4253/ その昔、まだ大家さんが絶大な権力を持っていた頃というのは横暴な振る舞いが多くありました。 退去精算でボッタくったり、何かあればすぐに「出ていけ」と迫ったり 住宅供給が追い付かない時代には、そういったこともあったことは事実であり、そういった方を救う為に「借地借家法」は出来ました。 そして、その時の「弱者」は守るに値しました。 しかし、住宅の供給が追い付き、これからは「家余り」もあるご時世に「借地借家法」は悪用されることになりました。 どういうことかというと 素行不良などの悪意のある人たちすら守ることになったのです。 夜中に酒盛りして騒いだり、ゴミの分別を全くせずにゴミを放置したり、隣の入居者にストーカーまがいのことをしたり こういった明らかに問題のある人たちが現れた時に、対処する権限を所有者や管理者から奪ってしまったのです。 これは、私たち管理会社にとっても苦しい事態です。 なぜなら、多くの「普通」に過ごしてくれる入居者さんたちを法律が守ってくれないのですから よく「問題のある人なら追い出せばいい」と言われます。 私もそう思います。そうでなければ普段しっかりと住んでいただいている人に申し訳がありません。 しかし、裁判や法律はそれを許しません。 騒音一つとっても、騒音の基準は決まっておらず、裁判で立証するにも多大な時間、労力、費用を掛ける必要があります。 すぐには解決できませんし、立証したとして所有者側からの解約は裁判上ではほぼ認められません。 これでは周囲に迷惑を掛ける人を優遇して、99%の普通の方たちは耐えるだけと思われても仕方ありません。 私は「いいものはいい、悪いことは悪い」と正当に評価されるべきだと思っています。 この厳しすぎる借地借家法は保証会社の一般化による、「保証料の一般化」を作り、今では昔は払わなくて良かった「保証料」という項目がみなさんに請求せざるを得ない事態となりました。 1%の悪意ある者の為に99%の普通の人が迷惑を被る これはフェアじゃありません なにも「大家や管理会社の好きにさせろ」と言いたい訳ではありません。 多くの善良な入居者の為にも 「素行不良や悪質な滞納者は毅然とした対応が出来る」 これにより安心して住める社会になるのです。 供給が足りている社会では「追い出せる権利」は「誰でも受け入れられる社会」とセットです。 このままでは「弱者と呼ばれる人を受け入れて問題が出ても、追い出せないのだから、それなら最初から受け入れない方がいい」となってしまい、結果的に「社会的弱者」と呼ばれる人たちはお部屋を借りられなくなってしまいます。 しかし、これが毅然とした対応ができるなら「何か問題があれば対応できる」「それなら受け入れてみよう」となるのです。 「失敗を許さない社会」ではなく、「何度でも受け入れることができる社会」を目指すべきです。 その為にはこの「借地借家法」は変革の時を迎えているのです。 不動産新党は強く訴えたいと思っております。 マニフェスト④ゴミ捨場の管理を自治会から解放しよう 多くの自治体ではいまだに、地域のゴミ捨場の管理を自治会や町内会という組織が担っています。 元々は「地域のことは地域で」という素晴らしいものでした。 しかし、現在は核家族化も進み、地域と人の繋がりが希薄になってきました。 自治会に参加すること自体も、共働き世帯の増加などにより年々減っているそうです。 そういった風潮も相まってゴミのマナーというモラルも残念ながら少しずつ低下している気がします。 そのような状態の中、自治会でのゴミ収集場所の清掃というのは大きな負担となっていると思います。 そこで不動産新党はゴミ捨場の管理を自治会から解放するということにしました。 行政に担っていただきましょう。 もちろん財政面での負担が増える分、そこは今までの町内会費分を行政に支払うことでお願いしましょう。 本来はもう一度、昔ながらの一人一人が地域と連携して、共同体を作るというのが正しいかもしれません。 しかし、一旦できたこの流れというのは抗いようがない気もします。 そうであるなら、責任と負担をすることで仕組み化していき、既存の自治会への負担を軽減する他ありません。 寂しい世の中になったのかもしれませんが、それがお互いのためなのかも・・・・ 世の中は変わっていくから 私たちの社会は目まぐるしく変化しています。 デジタル社会を迎え、その速度は増加しています。 本来は法律も社会の変革に応じて変わっていくものです。 今回は雑談ですが、そのうち更に問題になってくるような内容を書いてみました。 果たして我々の未来はどうなるのでしょうか。 それでも明るい未来を信じて頑張っていきましょうね。 いつまでも住みやすい日本でありますように
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もしも退去精算のルールを厳格化したなら ~「原状回復は全額貸主負担」の未来はどうなる?~
ガイドラインの立ち位置は? さて、本日もインターネット上では盛んに議論が巻き起こっている話題です。 それは 退去した後に退去者の元に届く「退去精算」問題です。 大体の構図としては ボッタクられたという入居者VS正当な費用請求だというオーナー(管理会社) ちなみに我々管理会社は本来は中立の立場ではあります。 しかし、退去精算書を作ったり、原状回復工事の依頼を受けることがほとんどですから、実際はオーナー側といえるでしょう。 古来より続くこの論争に大きな分岐点が訪れたのは1998年のこと あまりに多すぎる退去精算トラブルに業を煮やした国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を発表したのです。 それまでは、各物件のオーナーや管理会社により基準がまちまちだった原状回復の範囲を、国土交通省が線引きをしたという画期的なものでした。 以降、退去精算にまつわる裁判ではこのガイドラインに準拠するような判決が積み重なり、一定の線引きとなりました。 しかし、現在でもSNSを中心に退去精算にまつわるトラブルはやみません。 それもそのはず、この国土交通省が示したガイドラインはあくまで「ガイドライン」となっており、ガイドライン内でも書いてあるのですが、簡単にいうと、このような曖昧な線引きです。 「このガイドラインは絶対ではないからね、本来は当事者同士が決めることだけど、揉め事が多いから基準を示すけど、あくまで目安だからね」という感じです。 これは「契約自由の原則」という、「個人と個人が結ぶ契約は、公序良俗に反しない限り有効」という立場に基づいたものであります。 司法の場でも、ガイドラインに沿った判決もあれば、「契約自由の原則」だから仕方ないよね。という判決もあるのです。 一言でいうと 基準は、借主も貸主も、分かりづらいよね 未だに不動産業者も線引きが分かりづらく、入居者も分かりづらい そこで今回は「退去精算ルールを厳格化した未来はどのようになるのか?」についてシミュレーションしてみましょう。 まずは基本的な考え方から まずは現在のガイドラインについて簡単にご説明しましょう。 大体示されているのはこんな感じです。 通常使用で劣化、破損するものは貸主負担 故意や過失で汚したり壊したら借主負担 住むのに必要な設備や機能維持は貸主負担 だけどガイドラインは絶対ではないから、もしガイドラインとは違う約束をするなら契約書にしっかり書いてね 詳細を見たい方は「国土交通省 退去精算 ガイドライン」で検索してください。 本当はもっと細かいのですが、それを書いていては進みませんので割愛します。 しかし、これを見て思うことでしょう。 「それはどっからどこまでの範囲を言ってんの?」と じゃあ、ちょっと椅子を引きずってしまった細かい傷は?汚れがついたけど「故意過失」と判定する基準は?設備を交換した証明は? キリがありませんね・・・・・ そこで今回はあえて ガイドラインを超拡大解釈して、誰しもが異論を挟めないように、退去精算で絶対揉めないルールを作ってみましょう。 そしてそうなった未来で起こることを検証してみましょう。 設定するルールは 原状回復は、借主の故意過失を含めて、全額貸主負担とする いかがでしょうか? 揉めようがありませんね。 入居者からすれば夢のような状態です。オーナーからすればたまったものではありませんが。 このブログは同業者とオーナーが見ている割合が高いのですが、石が飛んできそうなルールですね。 実際、現在のガイドラインはかなりといっていいですが「入居者有利」です。 そのガイドラインから逸脱しないようにするなら、このルールになるでしょう。 現在のガイドラインで揉めてしまうのは、前述の通り「ガイドラインはあくまでガイドライン」だという余白のような部分がある為です。 そうであるなら、いっそのこと絶対に揉めないように余白を一切消す。 逆に「退去精算は全額入居者負担」というルールでもいいじゃないか?という不動産業者やオーナーから声がありそうですが、こちらは理由があります。 「全額入居者負担」では余白が有り過ぎるのです。 経過年数はどう考慮する?毎回部屋をフルリフォームするのか?などと考慮すべきことがあります。 また、国土交通省が目指す「消費者保護」の観点から現実的ではありません。 その為、今後も入居者VSオーナー(不動産業者)が続く場合には、ひょっとしたら実施されそうな 「原状回復は、借主の故意過失を含めて、全額貸主負担とする」を今回は採用して、シミュレーションしてみましょう。 ちなみに、私たちの会社では基本的にはガイドライン通りの退去精算を行っております。 そのため、弊社では退去精算で揉める割合というのは100件あって、ようやく1件でしょうか? 裁判までいく例となると経験はありません。 このような書き方をすると「入居者に媚びやがって」と思われそうですが、一方で酷い使い方の退去者に当たると思うのです。 「流石にこの状態で返されたら費用は請求させてくれよ!」と もちろん、酷い使い方をした入居者さんには正当に請求します。 しかし、そんな人に限って 「ガイドラインでは貸主が負担するものって書いてあるんですけど!」と言ってきます。 ガイドライン制定の弊害ともいえる主張がくるのです。 一方で、確かに不当に請求するオーナーや不動産業者がいるのも事実です。そういった人の言い分は「ガイドラインはあくまでガイドラインだから」 私はどちらにも言いたい! 「ちゃんとガイドライン読んで!」書いてあるからと しっかりと読めば書いてあるんです。オーナー(不動産業者)と入居者の範囲が それでも皆、自分にとって都合のいい部分しか読まないんですよ。 今回はこのような余白を一切消す為に「原状回復は、借主の故意過失を含めて、全額貸主負担とする」というルールで起こる未来を示してみましょう。 まずは貸主(不動産業者)へ まずはこのルールになった時の貸主(オーナー)と不動産業者です。 苦渋のルールであることでしょう・・・・ しかし、このような事態に陥ってしまった原因は、古来のオーナーや不動産業者に責任の一旦があったのです。 以前はルールが無かったために、不当に請求して私服を肥やすオーナーや不動産業者、またリフォーム業者がいたのも事実。 貸主の立場の濫用と言われる振る舞いをした先人たちがいたためです。 その昔、まだお部屋の供給が足りていない時代に「貸してやるぞ!」という立場の強い貸主が、我が物顔でふんぞり返った結果です。 そういったことが無ければガイドラインなど出来なかったことでしょう。 なになに? 「今はそんな時代じゃない!我々は供給過多の状態で頑張ってサービス精神を持って、入居者の為に頑張っているんだ!」ですって? でも、仕方ないんです・・・これからは 収入は厳然たる「家賃だけ」という事実を受け止める 家賃だけで原状回復を賄う そのうえで収益を獲得できるように運営する このように頑張ってください。 そうですね、あなたに罪はありませんが、清廉潔白な社会のためです。 苦渋の決断ですが、一切揉めないようにする社会の為にご理解ください。 入居者への影響は? つづいて入居者への影響です。 よかったですね、これで今後は不当な請求に怯えることはありません。 なにせ原状回復は貸主負担と決まりました。 このルールでいくならば、たとえ故意でなくとも発生してしまった「うっかりキズ」をつけてしまったり、タバコのヤニがついたとしても退去時に請求されることもありません。 そして人類はようやく終止符を打つのです。 入居者VSオーナー(不動産業者) の退去精算戦争に 消費者保護を実現することが出来ました。 あなたに請求されるのは月々の家賃だけです。 その支払いだけを行っていれば、どんな使い方をしても、追加は起こりません。 なにせガイドラインで示したような曖昧なルールは、もうありません。 これで一件落着です。 「え?」 「これまでと同じ家賃を払っていればいいんですよね?」ですって? そんな訳ないじゃないですか もし、あなたのお隣さんがヒドイ状態で退去した場合はどうするんですか? 確かに原状回復は貸主負担ですが、そうすると一部屋でも酷い状態で出て行ったら、貸主は多額の出費が出ますよね? 「貸主は家賃しか貰えない」んですよ。 そうすると、家賃は値上げせざるを得ないでしょう。 酷い使い方をする人が出る想定をしておかなければ、貸主は破産することになるでしょうからね。 家賃だけで原状回復を賄う必要があるのであれば、普段から備えの為に貯金しておく必要がありますからね。 「破産するのは貸主の勝手じゃないか?」 確かに、不動産投資ですから、そういったリスクもあるかもしれませんね。 そうしたらどうしましょう。 そのようなリスクが高いものになった不動産を買う人や運営する人はいなくなりますね。 そうすると結局、お部屋が減っていき、供給減により家賃は高騰するでしょうね。 残った貸主も原状回復が全額自己負担ということであれば、保険として全世帯に高い家賃を請求しなければなりません。 そうしておかないと、たまに酷い使い方の借主が出たら、原状回復でマイナスになってしまうかもしれません。 善良な入居者さんにも、万一出るかもしれない酷いお部屋の分をリスク分散として支払ってもらわないと・・・ やはり家賃は値上げせざるを得ないでしょう。 「私はキレイに使ったのに!」 そうですね、あなたに罪はありませんが、清廉潔白な社会のためです。 苦渋の決断ですが、一切揉めないようにする社会の為にご理解ください。 まとめ「厳格すぎるルールはお互いを縛る」 さて、いかがでしたでしょうか。 今回は双方に起きることとして、起こり得る未来を想像してみました。 私が今回言いたかったのは 「国土交通省のガイドラインはよくない」とか「悪徳不動産業者やオーナーが悪い」とか「入居者が消費者保護ばかりうるさい」などでは決してありません。 あまりに清廉潔白な社会を目指し過ぎると、「善良な人たちこそ」不利益が起こる ということです。 社会のルールは必要です。 そしてルールは守るべきです。 しかし、そうやってルールで縛り過ぎた社会は窮屈で時に 「大多数の普通の人たち」こそが一番被害を被ってしまうのです。 この原状回復にまつわる争いは本来シンプルなのです。 借主は出来る限り注意してキレイに使う 貸主はキレイに使ってもらったなら、余計な費用は請求しない たったこれだけのことなのです。 そうすることで「貸主は家賃だけで収益を目指す」「借主は余計な費用を請求されない安心」両者の想いは一致するのです。 それを「どちらが悪い」と言い過ぎたり、自分勝手なことを繰り返せば繰り返すほど 全部いつか自分たちの首を絞めるのです。 一部の人たちのせいで厳格化したルールではこの 善良な借主、善良な貸主 こそが迷惑をこうむるのです 本来はこの善良な人達が一番尊重されるべきです。 キレイに使ってくれた人には余計な請求はせず。 不当な請求をしない貸主の所に入居者がたくさん来て という原理原則に則った運用を目指すべきですが、今回のように、ルールが厳格化すると 借主は、キレイに使おうが、誰かのために高額な家賃を負担させられる 貸主は、原状回復が認められないから、高い家賃を設定せざるを得なくなる 結局一番損するのは大多数の「普通の人たち」です。 現在の社会は白黒ハッキリつけたがる社会になってきた気がします。 ミネラルウォーターのような不純物がない川があったとして、そこに魚は棲めるのでしょうか。 私たちは一点のミスや間違いも犯すことのない完璧な人間なんでしょうかね? それでも厳格化したいというなら、その責任を負う覚悟は持っておきましょうね。 それは借主、貸主双方ともにですよ。 厳格なルールに例外はありませんからね。
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前の住民宛ての郵便物が届いたときの対処法 意外と簡単な対処法が ~ふせんに書いてポストへ投函だ!~
新生活スタートなのに さあ、無事お部屋探しも終わり、新居にて新生活が始まりました。 ポストに郵便物が入っているので、宛名を見てみると知らない名前が・・・ 前の住民さん宛ての郵便物が届いた場合、どのように対応すればいいのでしょうか? 引っ越しをした後、前の住民宛ての郵便物が届いてしまうことはよくあることです。本来は前の住民さんが郵便局に「転送届」を適切に出しておけばよかったのですが、意外と忘れてしまう方は多いものです。 https://lotushome.jp/blog/3075/ 郵便物の転送届とは?過去記事をご参照ください。 誤配達を受け取ってしまった方に落ち度は全くありませんが、間違った対応をするとプライバシーの侵害になる可能性があるため、適切な手順を踏むことが重要です。 それでは、郵便物が届いた場合の正しい対処法をステップごとに紹介します。 意外と簡単な方法が 1. 郵便物を開封しない まず最も重要なのは、他人宛ての郵便物を開封しないことです。たとえ不在者であっても、郵便物を開封することは法律上のプライバシー侵害に該当します。 無用なトラブルを引き起こさないためにも、開封はしないようにしましょう。 2. 「宛名不在」などのメモを添える では、届いた郵便物はどうしたらいいのでしょうか? 郵便局へ日中電話して、説明して、持って行く必要があるのでしょうか? もちろん、その方法でも大丈夫です。しかし、郵便局が開いている時間に持っていくのは結構な労力が掛かるのも事実です。 実はもっと簡単な方法があります。それは 郵便物に「この住所には現在、この受取人は住んでいません」といったメモを添えます。 以下のようなフレーズを使用すると良いでしょう 「宛名不在につき返送願います」 「転居済み:この住所には現在、○○さんはおりません」 このとき、郵便物の封を開ける必要はありません。メモを付箋などで貼り付けます。そして 郵便ポストに再投函します。 え?こんなに簡単なの?と思った方、実はこの方法は郵便局が公式で紹介している「正しい対応」なのです。 詳しくはこちら このように、郵便局自身もこの対応を紹介しているのです。 また、時間や手間を掛かる方法でももちろん対応しています。 念のため、以下にご紹介します。 3. 郵便局に持ち込む もし何度も同じ宛先の郵便物が届く場合、最寄りの郵便局に直接持ち込み、窓口で状況を説明しましょう。郵便局員に事情を伝えることで、今後の郵便物が届かないよう対応してくれます。 4. 配達員に伝える 郵便物を回収する配達員に直接状況を伝えるのも有効です。配達ルートを管理する担当者に共有してもらうことで、同じ問題が繰り返されるのを防ぐことができます。 5. 転居届のお願い 前の住民が転居届を出し忘れていることが原因である場合があります。そのため、郵便局に「転居届を出していない可能性がある」と伝えると、郵便局側が確認して対応してくれることもあります。 間違った対応を避けるために 前の住民宛ての郵便物が届いたからといって、自分の判断で捨てる、または返送せずに放置するのは避けましょう。法律違反に繋がる可能性があり、場合によってはトラブルに発展することもあります。 ちなみに郵便法にはこのような条文があります。 郵便法第42条(誤配達郵便物の処理) 郵便物の誤配達を受けた者は、その郵便物にその旨を表示して郵便差出箱に差し入れ、又はその旨を会社に通知しなければならない。 ということは、誤配達というあなたに落ち度のない場合でも、適切な対応をしなければならないのです。 他人宛ての郵便物が届くのは避けられないケースもありますが、今回紹介した手順に従えば、安全かつ円滑に問題を解決できます。きちんとした対応を取ることで、郵便のミスやトラブルを未然に防ぎ、安心して新しい生活を送ることができるでしょう。 郵便物の取扱いは法律やプライバシーに関連するため、慎重な対応を心がけましょう。もし何か不明点があれば、近くの郵便局や郵便サービスの公式サイトで確認することをお勧めします。
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管理スタッフは面白い仕事 ~がんばれ管理スタッフ! 管理会社より愛をこめて~ 過去記事総集編
魅惑の管理業という仕事 私は何度かブログで書いておりますが、不動産営業から管理スタッフへと転身したパターンです。 営業マンとしてはまぁまぁだったという自負もありますが、管理スタッフとしてはかなり優秀だと自惚れております。 そして、この管理スタッフという仕事は本当に奥が深く楽しいものです。 不動産業を今日まで続けているのも、この管理業の楽しさややりがいに触れたからでしょう。 ついつい管理スタッフの仕事というと「クレーム係」のようなイメージが先行しております。 確かにクレーム処理も業務の一環ですが、あくまで一部分です。 本来は収益物件について方向性や管理方針、入居者募集など複雑かつ高度なスキルが求められます。 もう少し時代が進めばこの「管理業」がいかに収益に大きな差が出るかを皆が実感することでしょう。 その時に経験豊富な管理スタッフを抱えることが出来た会社は幸運を実感することになるでしょう。 とはいえ、思い悩む方が多いのも事実。 そこで今回はこれまでに書いてきた記事の中で珠玉の「管理スタッフへ愛をこめて」セレクションをお届けしようと思います。 これから更に光が当たるであろう業界に一人でも多くの方が入っていただけるように そして今もしかして思い悩んでいる現役の管理スタッフさんに向けて、少し問題解決の糸口になれば嬉しいです。 管理スタッフの仕事とは?どうあるべきか まずは管理スタッフに向く人はこんな人という記事 https://lotushome.jp/blog/4803/ 管理スタッフの重要さはこちら https://lotushome.jp/blog/4674/ ちょっと上級編 管理スタッフの腕の見せ所 https://lotushome.jp/blog/4565/ 管理会社あるある 管理会社や不動産会社の「あるある」です。 毒にも薬にもならぬ内容から問題解決の糸口になることも 先人の失敗やよくある事例は知っておいて損はないかもしれません。 滞納者との対応はなぜかパターンが・・・・ https://lotushome.jp/blog/2786/ 管理スタッフにとって試練となる冬、もう少しで到来ですね。頑張りましょう https://lotushome.jp/blog/3822/ 人の言葉というのは不思議なものです。引き寄せの法則とでもいうのでしょうか? https://lotushome.jp/blog/3709/ こちらは心構えの問題ですが、知っておきましょう https://lotushome.jp/blog/3941/ こちらは季節ごとに起こりやすいトラブルについてまとめてみました。 https://lotushome.jp/blog/4275/ 年末はトラブルも多くなります。さあ同志のみなさん準備しておきましょう。 https://lotushome.jp/blog/4579/ 不運に見舞われた時にも毅然とした対応をしていきましょうね。 https://lotushome.jp/blog/4648/ 頑張りましょう、悪いことばかりではありませんよ・・・多分・・・ https://lotushome.jp/blog/4760/ VSクレーマー やはりみなさんが気に病みやすい、そして大変な業務の一つが「クレーム処理」です。 これまでに対応した経験談の中から得た極意をみなさんへおすそ分け 慣れるとオートマチックに対応が出来るようになるんですが・・・ 頑張れ同志たち まずはよく喋るクレーマーが陥りやすい部分をしっかりとつきましょう。 https://lotushome.jp/blog/4508/ 最初は恐いかもしれませんが、実は難易度はそこまで高くありません。目には目を https://lotushome.jp/blog/2853/ https://lotushome.jp/blog/3306/ 人は多面性があるのです。だからこそ「気にしない方がいい」んです。気にする時間こそ無駄かもしれませんよ。 https://lotushome.jp/blog/3540/ 謝罪のコツも少しだけ https://lotushome.jp/blog/4470/ この言葉に怯む必要はありません。冷静になりましょう。きっと大丈夫です、何とかなります! https://lotushome.jp/blog/4599/ 過去の経験談、なんだったんでしょうか https://lotushome.jp/blog/3667/ さあ素晴らしき管理の世界へ これを読んで気が楽になった。管理の仕事面白そう!そう思ってもらえたら嬉しいです。 本当にこれからの時代、管理会社の役割というのは注目を浴びるはずです。 そして管理スタッフは経験を積めば積むほど、仕事はやりやすくなってきます。 そしてもう一つ 「歳をとれば取るほどに有利になってきます」 まさに令和の時代に珍しい「年功序列型のお仕事」です。 私も最近歳を取るにつれて「仕事がどんどんやりやすくなるなぁ」と思っています。 それは経験もそうですが、人間として過ごした年数や年下が多くなってくることによる相手側からの見え方の変化が大きいと思います。 さあ、今こそ管理の世界へ飛び込んでみましょう。 あなたとこの業界でお会いすることを楽しみにしています。 ※当社は現在、求人募集は行っておりません。本記事は100%善意で不動産業界と管理スタッフの地位向上の為に書いております。
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大家さんの代替わりで注意すること ~相続などで大家になったら?~ 過去記事総集編
引き継ぎは重要 頑張って維持運営したアパートやマンションを次の世代へ託す 多くの大家さんがアパートやマンションを持つきっかけとなる「家族」 多くの大家さんは子供や孫のことをお考えです。 「今まで頑張ってきた資産を子供や孫に遺したい」当然の感情でしょう。 一方、託されるお子さんたちの悩みといえば 「今まで経験もないから、どうすればいいの?」 そうなのです。 託す側はこれまでの長い積み重ねや失敗などの経験値をもっており「賃貸経営というのはこういうもの」となりますが、託される側は中々難しいものです。 特に託される側は、別にお仕事を持っている方がほとんどでしょう。 そういった中で一から不動産の勉強をすることはかなりの労力が掛かります。 とはいえ、勉強せずに賃貸経営を引き継ぐことは簡単ではありません。 そこで今回は、私が今まで書いてきた記事のなかで 「代替わりを考えている大家さんに役立つ」と思う記事をそれぞれ、少しの解説を加えた総集編としてお届けしてみようと思います。 相続税などの税金などの部分については、資産背景にもよりますし、それこそ税理士に相談しましょう。 私がお伝えできるのは、あくまで「大家さんを引き継ぐために必要な知識」です。 まずは不動産投資とは? まずは、大枠としての不動産投資に関する投稿を集めてみました。 大家さんというのは名前は柔らかく聞こえますが、正直にいえば「不動産投資のプロ」です。 明日始めた瞬間からプロとして対応していくのです。 もちろん、最初は分からないことばかりでしょうが、いつまでも初心者のままではリスクとなってしまいます。 過去の記事の中で参考になりそうなものをピックアップしてみました。 https://lotushome.jp/blog/3404/ まずは不動産投資というのは株や為替と何が違うのでしょうか?という素朴な疑問から お次は「不動産投資って恐いんじゃ?」という方に正直なリスクをご紹介 https://lotushome.jp/blog/3874/ お次は不動産投資を始めたい方向けに書いた記事です。始める時の心構えは参考になるかもしれません https://lotushome.jp/blog/4909/ あなたが引き継ぐ物件はどれ?様々な課題について https://lotushome.jp/blog/3915/ 大家としてスタートしたなら さあ、いよいよ引き継いで大家さんスタートをしました! 次はたくさんの人や業者さんとお付き合いが始まります。 今まで関わったことのない方々と密なコミュニケーションが必要となってきます。 不動産業では独特な慣習や、業者さん達の本音と建前があります。 そんな人たちとの関わり方などをお伝えする記事集です。 https://lotushome.jp/blog/4807/ 避けては通れぬリフォーム業者さんとのお付き合いならコレ あなたのパートナーとなる管理会社との付き合い方はこちら https://lotushome.jp/blog/4674/ この感覚は最初に確認しておきましょう。 https://lotushome.jp/blog/4717/ これは雑談程度ですが、管理会社を喜ばせるなら https://lotushome.jp/blog/3531/ 各地域に「大家の会」というものがあります。勉強になりますが、注意点も https://lotushome.jp/blog/4259/ https://lotushome.jp/blog/4268/ 運営する中での悩み 時には困難なこともあるでしょう。 しかし、先人たちも同じ悩みを抱えて乗り越えてきました。 今こそ過去の英知を拝借しましょう。 運営していく中できっと起こる内容への対策として こちらは不動産業界のジレンマを書いてみました https://lotushome.jp/blog/3552/ 最近は減りましたが、それでも起こる敷金トラブルへの提案として https://lotushome.jp/blog/3411/ 空室が埋まらない・・・まずはやれることを https://lotushome.jp/blog/3061/ 法改正により発生するかもしれない「インボイス」大家さんの対応は? https://lotushome.jp/blog/3189/ 大家さんになったら勉強しないと!・・・でも本当にその資格はいるのでしょうか?・・・ https://lotushome.jp/blog/3344/ 褒められたものではありませんが、業者も千差万別!まずは自衛を https://lotushome.jp/blog/3407/ 物件名を変えてみたい!注意することは? https://lotushome.jp/blog/3953/ 時には起こる可能性のある「事故物件」その再生のコツとは? https://lotushome.jp/blog/3935/ 細かいところですが、こんなことで成約率は変わるのです。 https://lotushome.jp/blog/4159/ 必殺技「ペット可賃貸」その功罪について https://lotushome.jp/blog/4520/ 最後に先人たちの知恵「名将とは?」 私は何度かブログの中で、賃貸経営の上手な人を「名将」としてご紹介してきました。 私がこれまでに見てきた「名将」たちの特徴やその戦術をご紹介してみましょう。 そこには、成功への鍵が隠されている気がしています。 先人たちの良いところを身に付けていただき、あなたの人生のお役に立てれば幸いです。 そして、いつの日にか私たち「株式会社ロータスホーム」があなたのお役に立てたり、お会いできる機会を楽しみにしています。 世の全ての人たちが不動産投資を行った方が良い!とまでは言えませんが、それでも不動産投資というのは、しっかりと行えばあなたの人生を更に輝かせてくれると信じています。 あなたにバトンを繋いでくれた方の想いを受け止め、あなたらしい人生を送れることを願っています。 ちなみにこのブログは「毒にも薬にもならぬ」内容も含まれますので、たまに気が向いたら読んであげてください。 https://lotushome.jp/blog/3905/ 名将は管理会社との上手い付き合い方を心得ています https://lotushome.jp/blog/3993/ 管理会社とは適度な緊張感も必要です https://lotushome.jp/blog/4140/ エリアも関係ない名将たち https://lotushome.jp/blog/4177/
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その高利回り、本当ですか? ~家賃以外の項目が入ってませんか?~
不動産投資を始めて欲しいが、騙されてほしくはない・・・ 私は不動産業者として、不動産投資の素晴らしさは広く社会に訴えたいと日頃から思っています。 もちろんリスクはありますし、濡れ手に粟のように簡単に儲かるとは言えません、そこまで甘いものでもありません。 それでも、知識を蓄え、信頼できる業者さんや仲間たちと取り組むことが出来れば、きっと豊かな生活の助けになると信じております。 それが社会の役にたつはずだと信じているからこそ、賃貸管理という仕事を一生懸命やっているのです。 昨今、NISAをはじめとした「投資ブーム」が来たことにより、たくさんの方が不動産投資に興味をもっていただいております。 私たち不動産業者としても、業界の新陳代謝の為にも常に新しい方を歓迎したいと思っております。 みんな最初は初心者なわけです。そして初心者が来ない業界に未来はありません。 ただし、不動産は価格もやはり高額です。 一旦購入したならば、そこからは大家業として、不動産業のプロとしてスタートを切らねばなりません。 「初心者だからミスしても仕方ないよね」は通用しません。 だからこそ気を付けていただきたいと思います。 今回は一番最初に気になる「利回りに含まれている項目」をご紹介していきたいと思います。 そもそも利回りとは? まずは「利回り」の定義からいきましょう。 レッツChatGPT 不動産の表面利回り(Gross Yield、グロス利回り)とは、物件が生み出す収益と物件価格を比較して算出される指標です。これは、運営にかかる諸経費を差し引く前の利回りで、不動産投資において物件の収益性を大まかに把握するために使われます。表面利回りの計算に含まれている数字は以下の通りです。 表面利回りの計算式: 表面利回り(%)=年間賃料収入÷物件価格×100 含まれている主な数字: 年間賃料収入: 投資物件から得られる年間の総賃料収入(満室想定で計算されることが一般的です)。 物件価格: 不動産の購入価格、または現在の評価額。 注意点: 表面利回りには管理費や修繕費、税金、保険料などのコストは含まれておらず、これらを差し引いたものを「実質利回り(ネット利回り)」と言います。 表面利回りは、物件の収益性を初期段階で判断するための指標ですが、実際の収益性をより正確に把握するには、経費を考慮した実質利回りを見ることが重要です。 素晴らしい説明でしたね。 上記である通り、本来は「年間の総賃料収入」で計算されることがほとんどなのです。 簡単に例で計算するなら「年間総賃料収入200万円」で「物件価格1000万円」の利回りは 200万円÷1000万円×100=20% 表面利回りは20% となるわけですね。 では「総賃料収入」とはなんでしょうかね?何が含まれているのでしょうか? 実はこの部分が明確にルール化されていなかったりします。 大体の業者さんでは「総賃料収入」といえば 家賃 駐車場使用料 管理費や共益費 これらを合計した数字を指すことが一般的です。 これらをまとめた部分が一般的に「家賃」と呼ぶものです。 しかし、なかにはこれら以外の数字が「総賃料収入」として表面利回り計算に含まれている場合が結構あるのです。 そうすると表面利回りの数字はおのずと高くなっていき、まさに「表面上は」高利回りとなり魅力的に映ってしまうのです。 大前提として「家賃」以外を含めるのが悪い!という訳ではないのですが、誤解を招きやすい項目となるので注意が必要です。 「なるほど、こういった項目があるのであれば実際の家賃だけだと○○万円くらいかぁ」と冷静に見れるのであれば全く問題はありません。 しかし、慣れないうちだと項目の特徴などが分からずに、魅力的だと思って購入した後に 「思ってたんと違う」 というような目に遭ってほしくありません。 では、次からは実際に「総賃料に含まれる項目」として使われている種類や注意点を個別に挙げてみたいと思います。 太陽光発電収入 収益性のためにアパートやマンションの屋上などに太陽光パネルを設置し、電力会社へ売電することで収益性を高めようという物件は珍しくありません。 この収入自体を利回りに組み込んでいるケースはよく見かけます。 この太陽光パネル収入の注意点としては 想定金額の根拠=買取が高かった月×12か月で算出していないか?実績ベースか理論値か?など 残りの買取期間=設置からの固定買取期間(10㎾未満は10年間、10kw以上は20年間)が残り何年残っているのか? 太陽光の売電について説明すると、長くなってしまいますので、今回は割愛します。 この数字をあてにして物件を購入してしまうと 「思ったより太陽光の売電収入が低い」や「買取期間が後数年で無くなってしまうので、それ以降は利回りがガクッと減ってしまう」ということになります。 太陽光の売電収入自体はありがたい部分があるのですが、中古で買う場合は上記のような目に合わないように注意が必要です。 プロパンガスの借地料 購入しようと検討中の物件のガスが「プロパンガス」だった場合は、プロパンガスの「借地料」が利回りに入っていないか確認しましょう。 このプロパンガスの借地料の理屈としては 「プロパンガス供給会社がプロパンガスを置かせてもらう代わりに借地料を払う」という理屈でプロパンガス供給会社から物件の所有者さんへ支払われておりました。 本来は理屈通りの運用だったのですが、いつしかプロパンガス供給会社同士の熾烈な競争や、大家側からの過大な請求、最終的にはそういったコストが消費者である入居者へのガス料金として転嫁されているのではないかと問題になりました。 そしてこういった問題を解決する為に経済産業省がこの問題にメスを入れます。 ここも説明すると長くなってしまうので割愛しますが、平たくいえば 2024年夏から原則「借地料や紹介料」という制度が無くなっていくのです。 そうすると、仮に現在の売主さんは「借地料」などをもらっていたので「総賃料」に含んでいるかもしれませんが、あなたが物件を買った後に名義変更した場合にこの「借地料」はもらえない可能性が大です。というか貰えないことでしょう。 「表ではそういっているだけで本当はあるんじゃないの?」という期待をお持ちの方には残念なお報せですが、今回の規制では「LPガス商慣行通報フォーム」制度などがあり、抜け駆けがバレた場合、登録の取り消しや罰金などが科されることになります。 つまり、プロパンガス供給会社は「あなただけ、特別に・・・」ということは出来ません。 ですから、現在の利回りに「借地料」や「紹介料」など名目の如何は別としてプロパンガス関係の収入が計上されている場合、それらは0ゼロとして見ておいた方がいいでしょう。 定額水道料 定額水道料という項目が含まれていませんか?こちらも注意です。 本来は、電気ガス水道などのライフラインと呼ばれる料金は、入居者さんが個別にそれぞれ電力会社やガス会社、水道局などに支払います。 しかし、少し古い物件や元々寮のような造りをしている物件などは、各住戸ごとに水道メーターがついていなかったりします。 もしく付いていても水道局が建物全体の使用量しか検針しないという建物もあります。 こういった物件では、建物全体の使用水量を物件のオーナーへ一括して請求されることになります。 大家側では、その使用量を家賃と一緒に「定額水道料」として徴収して、その支払いに充てることがあります。 もうおわかりですね。 この定額水道料が利回りに含まれている場合、その金額は右から左へあなたの収益となることはありません。 定額水道料の場合、時には「定額水道料で徴収する金額」より「支払う水道料」が多くなる「逆ザヤ」ということだってありますからね。 本来はこの定額水道料については、利回りから除外すべき内容だとも思うのですが、「家賃と一緒に徴収する」という性質から計上されることもあるので、注意が必要です。 また契約によっては「水道料は家賃に含まれる」という契約で、家賃と不可分になっていたりしますので、この場合は家賃で利回りを計算する他ありませんが、実質は「家賃が下がっている」と同義になりますので、実際の水道料などを考慮して計算しましょう。 自治会費・衛生費など 賃貸での自治会費や衛生費などの名目が計上されることがあります。 これは、入居者各自がゴミを出すときに地域のゴミ捨場を利用することが一般的ですが、このゴミ捨場の清掃や管理などを地元の自治会などが行っている場合が多く、その自治会へ自治会費や町費などの名目で物件の大家さんが支払う項目となります。 平たくいえばゴミ捨場の使用料ということです。 これも定額水道料と同様に、右から左へ渡すものとなり、大家さんの収入になることは基本的にはありません。 こちらも定額水道料と同様に別途で項目を定めていることもあれば、「家賃に含む」として別で計上されていないことも多くありますので、自治会費を支払う必要のある物件であれば以下の点をしっかりと調べておきましょう。 入居数で計算されるのか?=空室でも世帯数で計算されるのか?実際に入居している月数で計算されるのか? 金額は?=一物件でいくらなのか、一人いくらなのか 徴収されるのはいつか?=毎月なのか?年一回なのか? 前払いか後払いか?=購入時の精算方法はどうなっているのか 空室でも発生する場合は空室だけのダメージだけではなくなりますので、注意が必要です。 利回りはあくまで「表面」中身をしっかりと確認しましょう いかがでしたでしょうか。 収益用を扱うインターネットサイトでは当然ながらこの「利回り」が当たり前のように表示されることが多いものです。 収益の為に購入する物件であるため、この数字が重要なのは言うまでもありません。 しかし、それが故に「利回りをどうにか高く見せたい」と思う心理は当然働くわけです。 冒頭でも申し上げたとおり、収益用不動産を買った瞬間にプロとしてみなされるのです。 高い利回りを見かけるとテンションが上がるものですが、まずは「この利回りは本当だろうか?」という冷静な視点をもつように心がけていきましょう。 今回挙げた項目が利回りに入っている=悪 ではありません。 しっかりと精査して、あなたの思う本当の「利回り」で判断するようにしましょう。 その為には資料などをしっかりと取り寄せて精査することです。 不明な点があればしっかりと仲介業者へ確認し、必要な資料をもらいましょう。 そういった資料や説明が無い場合はいつでも「勇気ある撤退」をする冷静な心を持っておけばよいと思います。 まだまだ収益用物件に関するルールなどが整備されていない昨今ですが、それがゆえに「お宝」も潜んでいるのです。 今回の記事があなたの知識の一助になれば嬉しいです。
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賃貸で入居者負担になるものは? ~網戸は?電球は?~
お部屋の設備はどこまでが大家負担? さて、今回は久しぶりにお部屋探しをしている方向けの記事です。 お好みのお部屋が見つかり、いざ引っ越し。 快適な生活を過ごしていたある日、ふと窓を見ると 「網戸が破れている」 これに気付いたみなさんが取るべき行動はどうでしょうか? 1.大家さんに替えてもらう為に管理会社へ電話 2.自分で負担しなければいけないので、網戸を張り替える どちらでしょうか? 今回は、このような日常の住まいで発生する「誰が負担するのか?」という項目を分かりやすくお伝えしてみようと思います。 基本は「契約書」に書いてある まずは基本ですが、お部屋の外の設備は基本的には全て大家さん負担です。 例えば「廊下の電球」「ポストが壊れている」などこういった物の負担は基本的には大家さん負担となることが一般的です。 しかし、お部屋の内側にある設備はどうでしょうか? このジャッジはどう見分ければいいのでしょうか? これは基本的には 「契約時の賃貸借契約書に書いてある」 契約した時の契約書に負担がどちらかというのが書いてあります。 契約書には「大家が負担すべきもの」という書き方ではなく この項目は「入居者負担」という書き方になっていますので、逆にいえば「書かれていないものは大家さん負担の可能性が高い」ということですね。 ここからは、一般的には「どちらの負担か」という項目で例を挙げていこうと思います。 それでも基本は「契約書記載」が優先されることが多いので、まずはご自身の契約書を確認しましょう。 大家さん負担が多いもの ここでは、大家さん負担であることが多い設備を挙げています。 エアコン(1台のみの場合) 給湯器 ブレーカー本体 窓ガラスやドアなどの建具(故意過失で壊した場合は除く) なんとなく、印象でいうと「大型なもの」が多いと思います。 また、生活に必需であり、壊れる原因や消耗の原因が入居者さんに発生しにくいものですね。 全国的にもこの辺りは、大家さん負担であることが多いのではないでしょうか。 ちなみにエアコンは1台は設備が多いですが、複数台ある場合は「残置物」といって、設備ではなくサービス品扱いになっていたりすることもありますので、入居時にはしっかりと確認しておいた方がいい項目になります。 「残置物」だった場合は、故障時は自己負担となることが多いですからね。 くどいようですが、絶対ではありませんからね。 お手元の契約書や重要事項説明書で確認してください。 それでも、ここで挙げた項目は生活必需であり、大家さん負担であることが一般的な項目です。 50:50 契約書によって変わる ここで挙げる項目は文字通り「契約書によって変わる」項目です。 契約書でどちらかの負担が決まりやすい項目であり、多くは「地域柄」によるものがほとんどです。 都道府県や地域ごとで「これは大家負担が当たり前だよね」というものが多い項目となります。 もちろん、入居者さんの故意過失(わざと うっかり)の場合は100%入居者さん負担です。 畳の表替え 網戸の破れ 障子やふすまの張替え シャワーヘッド(ホース) この辺りは特に「壊れたからといって、直ちに必須な訳ではない」といった項目が並びます。 特に網戸の破れなどは、不便ではありますが、生活出来ないということはありませんからね。 この辺りは特に管理会社にもお問合せが多い項目となります。 地域の商習慣や物件によっても異なる場合もありますので、要確認です。 ほぼ入居者さん負担 さて、最後は「ほぼ入居者さん負担」の項目です。 この辺りはほとんど全国的にも「入居者さん負担」であることが濃厚です。 電球 各種リモコンの電池 水栓のパッキン ブレーカーのヒューズ こうしてみると共通しているのは「費用がそこまで高額でないもの」がほとんどですね。 電球などは結構お問合せもあるのですが、これは入居者さん負担となります。 また、エアコンのリモコンの電池などは大体1年~2年くらいで交換になります。 あとは意外なのが、水栓関係のパッキンですね。 水栓の根元などからジワーッと漏れる水漏れなどの場合は、基本的には水栓のパッキンが劣化していることがほとんどです。 ブレーカーのヒューズは昔は多かったのですが、今はほとんどヒューズが切れるというタイプが減っており、今ではほとんど無いことでしょう。 こちらの項目に関しては、管理会社に連絡しなくてもいいんじゃないかな?と思う位、入居者さん負担で間違いないと思います。 迷ったら管理会社に聞いてみよう いかがでしょうか。 意外な項目があったかもしれませんが、ポイントは2つです。 まずは手元の賃貸借契約書を確認する 分からない場合は管理会社に聞いてみる 困ったら管理会社に聞いてみるのも近道かもしれませんね。 また、「費用負担は分かったけど、自分で交換が出来ない」「交換のハードルが高い」と感じた時も管理会社に聞いてみてもいいと思います。 特に高所にある電球交換は危なくて怖いということもあるでしょう。 そういった場合には、管理会社に連絡をすると有償にはなりますが、信頼できる業者さんなどを紹介してくれることもあります。 一見さんで業者さんに頼むよりは少しリーズナブルになる可能性があります。 また、もう一つ大事なこととして 入居してすぐにチェックすることも重要です。 例えば網戸の張替えが自己負担だとしても「最初から破れている場合」などもあります。 流石に最初から破れているものを自己負担させられるのは、酷な気がします。 契約書にも「入居から○週間以降は自己負担」と書いてあることが多いと思います。 まずは入居した日に各設備のチェックをして、初期不良だった場合は管理会社に相談してみましょう。
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なぜ不動産屋はツーブロックが多いのか?
なぜ多いのか?考察してみよう 先日、X(Twitter)を見ていたところ 不動産屋はツーブロックばかりだ!という記事を見ました。 確かに・・・ かくいう私も現在はツーブロックです・・・ 画像のように厳つい顔つきなどもしていませんが、確かに身の回りでも圧倒的に多い印象です。 今回は「なぜ不動産はツーブロックが多いのか?」について考察してみましょう。 実は昔から短髪が多い 実は不動産業界でツーブロックが多いのは、ここ数年の流れです。 しかし、昔から不動産業界の男性、特に営業マンは短髪が多かったものです。 一般的に考えられる要因を挙げてみましょう 1. 信頼感と清潔感 短髪は一般的に清潔感があり、信頼感を与えることができます。特に不動産業界では、顧客との対面での接客が重要です。不動産を購入する、あるいは賃貸契約を結ぶ際、顧客は営業担当者に信頼感を持つことが必要不可欠です。清潔で整った外見は、その第一歩とされています。 2. プロフェッショナルなイメージ 短髪はビジネスにおいて「きちんとした」「プロフェッショナルな」イメージを持たせます。特に日本では、伝統的に短髪が社会的に「信頼できる」「責任感がある」といった印象を与えるとされています。不動産業は高額な取引が多く、営業マンの信頼性や責任感が重要視されるため、短髪のスタイルが好まれる傾向があります。 3. 活動的で機動性が高い印象 不動産業界では、外回りでの物件案内や、現場視察など、機動力が求められるシーンが多いものです。短髪は、そうした活動的な業務にも適しており、動きやすさやさっぱりした印象を与えます。 4. 業界内の文化や慣習 日本の不動産業界には、長年にわたって形成された文化や慣習があります。営業職が多くの顧客と直接接する職業であることから、会社内で「短髪にするべき」という暗黙の了解が広まっていることも考えられます。これは、特にベテランの社員や上司の影響を受けていることが多いです。昔はカッコいい先輩営業マンがいると、先輩営業マンの髪型を真似ることも多かったですからね。 5. 効率性と手入れの簡便さ 短髪は手入れが簡単で、長時間働く営業職にとってはスタイルの維持が容易です。不動産業では、早朝から深夜まで忙しいスケジュールをこなすこともあり、髪型の手入れに時間をかける余裕がない場合も多いです。 ざっと考えるとしたらやはり、こんな感じでしょうかね。 どうしても、信用されにくい印象がある不動産業界ですから、努めて胡散臭さを失くす為にやはり短髪が好まれてきたということはあるでしょうね。 そして外回りや飲み会などの付き合いも多く、長時間に及ぶ時間でも崩れにくいセットとなると短髪になってきます。 雨に濡れた後に乾かしてセットして・・・やってる時間はありませんからね。 だって、仕事が出来るといっても こんな感じだとどうでしょう? 確かにカッコいいですが、この方たちから不動産を買ったり出来るか自信がありません・・・ これからは変わるのかな ちなみにもっと昔の不動産営業マンなどになると、もっとガチっとしたスポーツ刈りやパンチパーマみたいな方も多くいましたね。 それでもやはり、おでこを出した髪型ばかりでした。 今でも年配の不動産業界の社長の中には 「男でおでこ(額)を出してない奴は信用できない」と暴論に近いことを言う方もいる位です。 それはやっぱり 高額だったり、大事な住まいを扱う仕事だから、少しでも顔を出して清潔感を出して、お客様に信用して、安心してもらおうとした結果だと思います。 そして、大事なことは私も含めて 短髪という限られた長さでも、カッコつけたい人が多いんでしょうね これは真理だと思います。 現在の風潮では、ビジネスシーンでもいける短髪でカッコいい髪型が「ツーブロック」なのでしょう。 短髪の次の流行が来たら、やっぱり不動産屋さんはみんなその髪型になるんでしょうね。 みなさん、今しばらく次の流行が来るまでは「不動産屋=ツーブロック」にお付き合いください。
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こんな性格は管理担当に向いている ~細かい人?それともザックリ?~
営業マンは分かりやすいが 今回は賃貸管理というお仕事に向いている性格という内容でお話してみようと思います。 いわゆる営業マン向きの性格や傾向などは語られ尽くしているでしょうから、今回は賃貸管理という仕事内容と共に、どんな性格が有利に働くのかを私の独断と偏見でご紹介してみようと思います。 私は元々不動産の営業マンからスタートして、その後分譲マンションの管理を経て賃貸管理も経験しており、どちらの立場やスタンスも理解しているつもりです。 これから賃貸管理に興味をもって働いてみようかな?と思う方や、今管理担当として悩んでいる人の助けになったりすれば幸いです。 細かい or ざっくり まずは、この極論からですが、私個人としては ザックリ が向いていると思います。 意外じゃありませんか? なんとなく皆さんの賃貸管理スタッフのイメージでいえば、細かい性格の方が向いていそうではありませんか? ザックリしている人だと不安だったりしませんか? これは仕事の性質上なのですが 賃貸管理は100点という仕事がないから というのが一番の理由だと思います。 賃貸管理というのは多種多様な問題が次から次へと出てきます。 その度に細かく100点の仕事をしようとすると上手くいきません。 また100点の仕事を目指すとコストや時間も膨大になってしまいます。 似たような事例でも、毎回原因も違えば、相手の性格も全く違います。 そして経験は大事なのですが、毎日のように 「こんな問題、初めてなんだけど!」という問題にぶち当たります。 これに関しては、営業マンの方が細かい性格が向いていると思っています。 契約や重要事項説明書など、決まり事がハッキリしているので、これらの形式を手順をしっかりと踏んで対応するには細かい性格の方が有利だと思っています。 仕事は 質 or スピード お次の性格はこちらです。 本来はどちらも兼ね備えるべきなのは、百も承知ですが これは圧倒的に スピード これは予想どおりかもしれませんね。 例でいえば雨漏りなどが該当すると思います。 雨漏りの連絡を受けて最初にすべきことは「原因の特定」ではありませんよね。 水が流れてきている時に大事なのは「応急処置」です。 原因など二の次といってもいいでしょう。 まずは原因と思われることを予想して、手当たり次第に対策を取っていくのです。 現場に駆け付けた人が「うーん、あれも考えられるし、この可能性もあるし・・・」などと言っていたらどうでしょう? 「サッサと何とかしてくれよ」と思われることでしょう。 どうせ、すぐには原因など解明できないことでしょうから、まずは出来ることを片っ端からやるのみです。 正直、困難な問題の前では少々の知識より行動あるのみです。 まずは事態を落ち着かせることを最優先にして、落ち着いてから原因などは探しましょう。 責任感は 強い or 弱い 仕事上の責任感ですが、これは前提があります。 「仕事なんてどうでもいい」という救いようのないレベルの話ではありません。社会人としての最低限の責任感は当然持っていなければいけません。 そのうえでの責任感の強弱でいえば 責任感は弱い方がいい と思っています。 こんなことを言うと 「責任感の弱い社員がいい」なんて最低な会社だ!と反応されるかもしれませんが、まあ待ってください。 これには理由があります。 責任感の強さは時に、感情移入による視野を狭くしてしまうからです。 特に賃貸管理であたる問題というのは、人間関係も含まれたりします。 そんな時に責任感が強すぎる人だと、ストレスを強く感じすぎてしまうことがあるのです。 誤解を恐れずにいえば 「自分のせいではないしな・・」という位の距離感で丁度良かったりします。 あまりに自分事のように捉えすぎると、プロとしての冷静な判断が出来なかったりします。 それでは困っている人の為のベストパフォーマンスを発揮できないのです。 熱血漢なタイプの人が親族などのトラブルに感情的に首を突っ込むことで、却って混乱させる様に似ています。 問題を放置していたのなら別ですが、問題が起きるのは管理スタッフのせいでは無かったりします。 割とドライに問題だけに着目して、淡々と解決へ向かう方が向いていると思っています。 そういう意味では「仕事は仕事だからな」というタイプが向いていると思っています。 逆に感情的なタイプの人は営業マンとしては優秀なケースが多いものです。 感情移入が豊かであれば「共感してもらえた」という部分でお客様も喜んでもらえたりしますからね。 逆に管理に向いている人というのは、少し距離を置く位が丁度いいかもしれませんね。 あなたの住まいで問題が起きた時に不動産屋から「辛いですよね・・・よく分かります・・・」という共感よりも「アレとコレを手配しますので安心してください」と言われた方がいいでしょうからね。 営業マンだけが不動産業ではない いかがでしたでしょうか。 今現在、営業マンとして活動している方の中に「自分は営業マンとして向いていないんじゃないか?」と思われている方や 不動産業に入ってみたいけど「営業マン」は何となく向いてない気がする。 そんなアナタはひょっとすると「管理スタッフ」向きなのかもしれませんよ。 感情表現やエモーショナルな部分がプラスに働く「営業」という仕事とは別で 淡々と仕事をこなすことがプラスに働く「管理」 不動産業というのは実はどんな性格の方でも、活かせる業種がある業界なのです。 以前、人見知りは不動産業としてプラスになるという記事も書きましたが https://lotushome.jp/blog/4301/ これを読んでいるあなたもひょっとしたら 管理スタッフとして「天下を取れる逸材」かもしれませんよ! そして営業から管理スタッフになった私が言えることでいえば 賃貸管理の仕事はめっちゃ楽しいですよ! ぜひ一人でも多くの人に伝えたい部分です。 また今度は「知られざる賃貸管理の仕事の魅力」なども書いてみたいと思います。
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台風の飛来物で車に傷がついたら? ~修理代は誰に請求すればいい?~ 自然災害の責任の所在について
責任の所在は誰に? さて、台風シーズン真っ盛りになりました。 このブログを書いているのは2024年の台風10号の直後です。 今回の台風は「特別警報」が発令され、昭和に死者5000人を出した伊勢湾台風以来の勢力と呼ばれました。 今日現在でも被害の全容は見えておりませんが、やはり台風だけに強風による被害はたくさんございました。 そこで今回は、この強風による被害の責任についてご説明してみようと思います。 台風による被害は結局、誰の責任なのでしょう? 例えば、アパートの瓦が飛んできて、あなたの車のフロントガラスを突き破った場合はどうでしょうか? 被害は「台風のせい」 先ほどの例の回答です。 アパートの屋根や駐輪場の屋根などが飛んできて、あなたの車にキズをつけたり、破損した場合の責任は誰にあるのでしょう? そして、修理代はオーナーや管理会社に請求できるのでしょうか? あなたに落ち度がない以上、負担したくはありませんよね。 結論から申し上げます。 責任は所有者(オーナー)や管理会社にはありませんし、修理費用は自己負担となります。 分かります、あなたは悪くありません。 管理会社や物件オーナーに対して請求をしたい気持ちは痛い程よく分かります。 私も逆の立場ならそう言うことでしょう。 それでも法律上や保険上の話でいえば 台風による被害は「台風のせい」なのです 納得するのは難しいかもしれません このようなお話をすると 「管理会社やオーナーが責任を取りたくないからそう言っているんだ」と思われるかもしれません。 その為、ここからはなぜ「台風などの天災」は損害賠償できないのか?について少し説明いたします。 損害賠償とは?自然災害には? まずはこのような事例の時に聞く「損害賠償」です。 このような目にあった場合、その「損害」を「賠償」して欲しいと考えるのは当然です。 「実際に損害があるのだから、賠償は当然ではないか?」と思われることでしょう。 しかし、この法的な損害賠償というのは要件があるのです。 それが 「債務者の責めに帰すべき事由があること」といい、簡単にいえば、物件所有者や管理者に「故意(わざと)」 又は 「過失(不注意、うっかり)」 があることが要件なのです。 そして、天災(台風)というのは予測が極めて困難であり、その発生や被害は誰の責任でもないのです。 自然災害は、誰かが故意や過失により引き起こすものではありません。 その被害自体も、管理者や所有者も望んでおりません、当然ながら。 その為、台風などの天災や自然災害の責任は物件の所有者や管理者にはないのです。 もう一つ、このように自然災害による損害を個人に請求できるようにした場合 到底、一人の人生で賄えるものではなくなる可能性があるのです 現在も、失火責任法という法律があります。 これは火事を起こしてしまった人の責任を限定するものです。 こちらも「故意か重過失(かなりの不注意)」が無い限りは、失火による延焼などの責任は負わない。という考え方です。 火災ともなれば、場合によってはかなりの面積や建物を焼いてしまうこともあり、多大な損害となります。 このような大災害について、厳しく責任を問うことになった場合、その責任を負った方の人生は正直終わりになることでしょう。 被害者から見れば「当然だ」と思うかもしれませんが、逆の立場になってみることも大事です。 少しの責任で一生では償えない罪を負わせるのは酷というものです。 自己破産などでは済まないことでしょう。 そもそも法律的な損害賠償というのは全てが自己破産で免責になる訳でもありませんからね。 今回被害に遭われた皆さんも、いつかは逆の立場になるのかもしれません。 ましてや自然災害となれば、その責任は誰にあるのか? こういった観点からも自然災害や台風による損害は自己負担となってしまうのです。 まとめ それでは、このような事態にならない為にはどのようにすれば良いのでしょうか? まずは「保険」となります。 ご自身の財産は、自分自身で守るしかないのです。 その為には大切な物には保険などでしっかりとカバーしておくことも重要です。 他にも損害を出来る限り予測し、安全な場所に移動するなどの「自衛」も大切となります。 また、先ほど「故意過失」が無ければ損害賠償というのは発生しません。 と書きましたが、逆にいうと相手方に「故意過失」があった場合は賠償責任は発生します。 但し、自然災害の中での故意過失というのは余程のことが無い限り認められづらいものですが、相手方に故意過失があれば請求は可能となる訳です。 自然災害の多い日本という国で生活する以上、備えを普段から心掛けておくことは不可欠となっています。 管理会社としては、こういった自然災害の度に必死に対応をしていくのは言うまでもないことなのですが、このような残酷にも見えるルールが社会で浸透していないため、毎度毎度、みなさんに苦しい説明と決断になってしまうことを皆さんにお伝えしたかったのです。 被害に遭われた方々に落ち度はないことなので、このような仕組みをご説明しても、中々ご理解をいただくことは難しいでしょう。 皆さんの憤りについては痛い程よく分かりますし、何とかしてあげたいのも山々なのですが、こういった法律上の仕組みである以上、火災保険なども適用されないのです。 その為、ご自身での保険や自衛をすることが必要になってくるのです。 台風が過ぎ去った今、普段からの備えをもう一度、何も起きていない日常から心掛けていきたいものです。 今回の台風で被害に遭われた皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
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不動産で起こる「カリフォルニアから来た娘症候群」の事例とメカニズム、対応の基本は? ~愛情からの心配?外野の横やり?~
親族は本来は味方のハズだが・・・ 全国の不動産業界で働くみなさん、こんにちは。 今回は不動産に携わっている方なら一度は経験したことのある。 当事者(売主、買主、貸主、借主)の親族との対応について、そのメカニズムや対応の仕方について個人的な見解をお話してみようと思います。 みなさんは「カリフォルニアから来た娘 症候群」という言葉をご存じでしょうか? 詳しくはリンクなどから見てもらえればよいのですが、この言葉は医療業界にある言葉だそうです。 元の定義としては 医療現場では患者の終末期に過度な医療を避けるため、患者や身近な家族と医療チームが話し合い、最期の過ごし方を決める過程があるそうです。 辛い延命治療ではなく、穏やかな最期を目指すことを患者本人が希望し、医師や看護師と充分に協議して決定します。 しかし、遠方に住む家族(例:カリフォルニアから来た娘)が突然現れ、これまでの計画を覆し、延命治療を強く要求することがあります。また医師や看護師に対して面会を要求したり、治療方針への反対を示し、この現象は、患者の意志や身近な家族の同意を無視して、過剰な延命治療が行われる結果を招きます。 ほぉー、そんな現象があるんですね・・・・ ここまで読んでいただいた不動産業界の方も思うでしょう。 不動産業界にもあるじゃないか そうなのです。このカリフォルニアから来た娘症候群は不動産業界では多く見られます。 事例 親族のいとこ 当社での事例を一つ挙げましょう 当社の管理物件で賃貸一戸建てをお預かりしておりました。 所有者さんは遠方におり、物件自体はかなりの築年数が経過しておりました。賃借人さんも住んでいただいています。 そんな中、所有者さんより連絡がありました。 「もうあの物件を手放したい」 この物件ですが、賃借人さんはいるものの、老朽化も激しく、これからの修繕などを考えれば無理からぬこと。 私は所有者さんと話しあいました。 肝心の物件はこんな状態でした。 道路の接道がない「再建築不可物件」、道路の持ち分は以前(先祖代々)の経緯から貰えなそう 雨漏りや排水不良による不備多数 修繕提案などもしてきたが、資金不足などにより修繕できず なんとか当社で応急処置を繰り返してきた 土地の値段もそこまで高価なエリアではない 所有者さんの意思としては、これから来る大きな修繕や固定資産税などの負担を免れたい。 十分これまでの収益もあったので、売値はさして期待していない。 これらを踏まえて出した結論は 「一般ユーザーへの販売では瑕疵や修繕費用を計算すると売りにくいので、不動産会社などに買ってもらおう」でした。 これは修繕の費用に大きな部分がありました。 この物件はDIY程度では解決できない瑕疵があり、一般のユーザーが修繕しようとすると多額の費用が掛かりすぎる為、修繕を生業とする業者に買ってもらい、再販の道or接道をクリアし、土地として整備する。 これがベストであろうと所有者さんと方針を固めました。 もちろん、万全の状態であれば一般ユーザーへ高く買ってもらうことが最善でしたが、状態や再建築不可となれば価値は多く見込めません。 業者が取り組む為には、売値は多少下げなければ利益が無く、やはり買い手はつきません。 その時に所有者さんから「社長のところで買ってもらうことはできませんか?」との申し出がありました。 私は計算して考えられる限りの高値を提示しました、もちろん当社も利益が出るギリギリのラインで これまで管理をさせていただいた恩義もありますからね。 こちらからの提示金額は、所有者さんが思ったより高いものだったそうで、前向きに検討します。とのことでした そこで現れるのです。 カリフォルニアから来た娘が・・・ ある日のこと、会社の電話が鳴りました。 A「お宅の社長と話したいんだが・・・」 私「私ですが、ご用件は?」 A「あの貸家だが、不当に買い叩いているじゃないか」 電話の主Aは所有者さんの従兄弟と名乗る人物でした。 曰く あの物件は先祖代々の土地である 近隣相場を見たが、到底聞いた値段と離れている 遠方に住んでいる人と思って嘗めているんだろう 自分も多少不動産を知っているが、価値は少なくとも5倍~6倍だ 突然の電話でしたが、私を詐欺師呼ばわりでした。 そもそも、まだ当社に売るという返事もないし、当社で買ってくれませんか?に対しての提示です。しかも値段は相場でいえば 一般ユーザーが買うであろう場合の相場<提示金額 のハズです。 その後も「地方の不動産屋はボッタくる」「都市部なら考えられない」などの発言連続です。 私も当初は丁寧に根拠や相場などをご説明しておりました。 しかし、最後には 「そんな値段なら自分が買うよ、仲介手数料も払わなくて済むし」 との言葉でした。 そして電話をガチャ切りされました。 その後、所有者さんから連絡がありました。 所有者さん「すみません、ついつい不動産に詳しいという従兄弟と会ったので近況報告を話したところ、熱くなってしまいました」 とのこと とはいえ、「熱くなってしまい、年上でもある従兄弟だけに、無下には出来ないんです」ということ 私としても絶対買い取りたいとは思ってもいませんし、なにより詐欺師呼ばわりされてまで協力も出来ません。 私はこれまでのご恩と感謝を所有者さんに告げ、この件から手を引くことにしました。 そして、しばしの月日が流れたある日のこと 所有者さんから連絡が来ました。 「内田さん、やっぱり助けてもらえませんか?」と 聞けばその従兄弟が下記のようなことをしたようです。 隣地の方へ直接連絡し、「道路持ち分をよこせ」と横柄な対応をして隣地と揉めた 現在住んでいる賃借人に「○○万円で買い取らないか?」と高値で持ち掛け、逆に賃借人から「これまでの不備をしっかり直せ」「直さないなら損害賠償する」と言われた 賃借人も出ていくと話している あーあ・・・・・ こうなっては台無しです。 最早、揉め事のオンパレードになってしまいました。 これまで上記のようなことにならないように、丁寧に対応していたものが一瞬で崩れ去りました。 「一旦、考えさせてください」と伝え、電話を終えました。 うーん、どうしようかな・・・この事態になってしまっては・・・ 思案しているとまた電話が鳴りました。取ると従兄弟Aでした。 A「所有者から話は聞いただろう」 私「伺いました、大変な状態だそうですね」 A「所有者も隣地も賃借人も全員、素人だから困る」 A「ついては、一旦自分(A)があの土地を買い受けるので、以前の提示額でそちらに買って欲しい」 私「は?」 つまりは、こういうことのようです。 最初に所有者さんから聞いた金額は安すぎるので、Aが所有者から買って再建築不可をどうにすれば儲かる ↓ 隣地に話して道路持ち分を貰おうとする→失敗 ↓ ならば、賃借人に売って儲けよう→失敗 ↓ ならば買取業者に高くで売って(以下略)→失敗 ↓ 最終的に私の提示額より低く直接所有者から買って、私に提示額で買い取ってもらえば利益が出る そんな馬鹿な! 私はゆっくりと説明しました。 あの金額はこれまでの管理の恩も含めての提示だった その後のAの行為で事態は悪化し、最早当時の価値より下がった 所有者さんとの取引ならまだしも、私を詐欺師呼ばわりする方と取引などは出来ない としっかりとお断りしました。 その後もAから「じゃあどうするんだ?」とか「無責任な不動産業者だ」など言われましたが、丁重にお断りしました。 所有者さんからも謝罪を受けましたが、それでも「親戚づきあいもあり、従兄弟の介入を断れない」とのことでしたので、当社としてもこれ以上のお手伝いが出来ないことをお伝えし、最後にこれまでのご愛顧に感謝を申し上げて終了しました。 その後、詳細は追っていませんが、最後に聞いた話ですと、未だに空き家として残り続けているようです。 この事例では、途中までは所有者さんの目的と、少なからずの売った利益が残る予定でした。 しかし、Aの介入により収入源であった賃借人は出ていき、今まで好意的だった隣地との仲も悪くなる、結果資産価値は下落するのみとなってしまいました。 心配とお節介の境界 この事例では若干というより、かなりの悪意がありましたので、カリフォルニアから来た娘症候群と少し相違することもありました。 しかし、こういった事例は不動産会社では多いものです。 こんな場面でよく見かけます。 不要になった実家を売却する時 高齢の父母のお部屋探しが決まり、契約前に 収益物件を買う時 商売を始めようとしてテナントを借りる こういった場面で、本人と充分協議し終えて、いよいよ物事が動きだすという段階で介入してきて、混乱を生じさせるのが「カリフォルニアから来た娘」です。 いずれも、娘(女性)に限らず息子(男性)や両親、親戚や近しい友達などのケースもありますので、「カリフォルニアから来た娘」と定義されていますが、男女の性別や年齢層に限る話ではありません。 事例として共通するのは 普段は疎遠にしている人が急に介入してくる 日頃から、各種の問題に寄り添いながら時間を共有している親族ではこういった混乱は起きません。 なにせ、当初から一緒に物事を理解し、順序立てて事態を把握していますから、本人の決断の経緯も知っていますし、本人の希望も当然知っている訳です。 この「カリフォルニアから来た娘」は日頃はこういった問題には関与していないにも関わらず、事態がいよいよ動く段階で急に発動するのです。 これは不動産業者だけが困る事態ではありません。 なにより本人や普段から親身になっている身近な親族が一番の困難な事態へ陥ることが最大のデメリットです。 今まで苦労して問題に対応してきた身近な親族や本人の努力、積み重ねを一気に崩壊させかねません。 また病院同様、親身になってくれていた周りの協力者たちを遠ざける可能性もあるのです。 なにせカリフォルニアから来た娘たちは 日頃から手(労力)やお金は出さないのに、たまに来たかと思えば口だけ出すのですから そして、一生懸命近くでサポートしてきた人を飛び越えて、あるいはそのサポートしてきた人達にすら牙を剥きながら 私だけが、本人の味方で正しいことをしている。と妄信して各方面へ悪意をばら撒きます。 「カリフォルニアから来た娘」の被害は、医療関係者に限ったお話ではありません。 リフォーム業者、税理士、弁護士など相手はその時々で変わるのでしょうが、一定確率でいらっしゃるのです。 そしてカリフォルニアから来た娘たちは、期間が過ぎるとカリフォルニア(普段住んでいる場所)へ帰っていきます。 残されるのは 日頃から協力してくれていた業者と一生懸命サポートしていた身近な人の疲弊、場合によっては本人との断絶です。 一生懸命やっていたにも関わらず、ぽっと出の人から罵倒されたり、命令されたのではたまったものではありません。 そして、そのツケは本人に降りかかる。 もちろん、悪い業者や不誠実な人が一定いるのも事実ですから、まったく介入することを否定する訳ではありません。 カリフォルニアから来た娘はなぜ発動する? ここまでカリフォルニアから来た娘の実害や被害想定は、ご理解いただけたと思います。 ここからは、その発動のメカニズムと対応についてご紹介できればと思います。 まず大切なことが、カリフォルニアから来た娘というのは 100%の善意であることがほとんどです 「離れて暮らす父母が騙されていないのか?」「不当な業者によって搾取されていないのか?」「もっと裕福な暮らしをしてほしい」「幸せになってほしい」 という真っすぐな動機がほとんどなのです。 また、対象となる人への愛情も人並みか、なんなら愛情の強さは「強い」とカリフォルニアから来た娘は思っています。 ただ、愛情も正義も暴走すると人を傷つける刃になってしまいます。 通説ではこの「カリフォルニアから来た娘」の原理というのは「罪悪感」と「パニック」が大きいと言われています。 普段は疎遠にしている負い目と、久々に会って事態が急展開(弱っている両親の姿など)への驚きに対しての反射行動と言われています。 日頃は実家のややこしい問題や、両親の介護など出来ない(やらない)こともあり、せめて口や頭脳だけでも力になりたい。と思われるということですね。 そういった「普段役に立てていない」という罪悪感は確かに原動力となっていると思います。 確かに医療業界を主にしたこの通説は理解できます。 不動産業界でもそうでしょう。 でも、私はこれに加えて、原因の一つにこれもあると思っています。 承認欲求 これはどういったことかというと、先ほどの「実家の売却」の例でいうと 年老いた両親のサポートをすることで 「一人前の大人になったな、○○がいてくれて良かった、ありがとう」 この言葉を聞きたいが為の一生懸命という方をよく見かけます。 要は歪んだ親孝行のようなものです。 大好きな両親や息子、娘、親族、友達に認められたい、頼りにされたいという欲求ですね。 また「カリフォルニアから来た娘」の特徴としては 自分のことを知識がある、賢いと思っている方が多いものです。 「私が言っていること、調べたことの方が正しい」と妄信してしまい、専門家や身近な人を否定しがちになってしまいます。 特によくあるケースとして 「私の知り合いの人に聞いた」 もちろん、しっかりとした業者や知り合いに聞いたかもしれませんが、聞かれた方も詳細や状況、ご本人さんの意向などの細かな部分は当然見えないものです。 また、相談するカリフォルニアから来た娘は「これっておかしいですよね?」というテンションでいけば、詳しいことが分からない人は 「まあ、そうかもね」と答える可能性があるのです、それを免罪符に「ほら、他の人はおかしいって言ってるよ」というケースも後を絶ちません。 本来、カリフォルニアから来た娘がすべきことは 当初から積極的にかかわり、手を貸し、一緒に専門家から説明を受け、本人の意向をもとに進める という 面倒で地道な作業をしっかりとすることなのです。 書いててなんですが、それが出来る人はもはや「カリフォルニアから来た娘」ではありませんね。 不動産業者で出来る対応は? ここからは「カリフォルニアから来た娘」の対応方法について、参考になればと思います。 こういってはなんですが、私個人でいえば 「カリフォルニアから来た娘」の対応は得意な方です。 というのも、この「カリフォルニアから来た娘」の前では 正論ほど意味がなく、正論ほど役に立たないものはありません たまにカリフォルニアから来た娘相手にこれまでの経緯や、今の対応がいかにベストかを初手から説明する人もいますが、大体反発を受けて物別れに終わるケースが多数です。 それもそのはず、「カリフォルニアから来た娘」は反発を望んでいるのですから 反発をすればするほど「悪徳業者」であり、やましいことがあるはず!と思っているのです。 なぜなら、自分の方が賢いと思っていますから。 そして、その悪徳業者から救い出す自分こそヒーローなのです。 この時に今まで一緒に苦労してきたお客様(カリフォルニア父母)の援護射撃を期待しても無駄です。 一所懸命になってくれている娘が大暴れするのを、気まずそうな目で見ているだけで、咎めたり、営業マンの立場に立ってくれることはありません。 自分自身の希望があるのは分かっているが、それでも娘や息子が一所懸命やっている姿に何も言えません。 そりゃそうですよ。 ただでさえ、普段疎遠になっているのですから、せっかく帰ってきたタイミングで、娘や息子より「赤の他人を信じる」なんて口が裂けても言えません。 そんなことをしたら、せっかくの娘や息子と断絶してしまうかもしれない。という親心が発動するのです。 そんな親心くらいは汲んであげましょうよ。 では、関わる人はどうすればいいのか? 残念ながら 褒めて褒めて、味方につくまで我慢です 具体的には 口出ししてきたら「よくご存じですね」と褒め 親の前で「頼りになる娘さんや息子さんで安心ですね」と褒め 親がいない所で「〇〇さんが来てくれて私も心強いです」と褒め そうして、暴れる・疑念の目モードが収まってから今までの経緯の説明です 大体、プロとして仕事を真っ当にしていれば、「カリフォルニアから来た娘」が言いそうなことは既に検討済みか、採用しなかった案のはずです。 しかし、そこで素人扱いをせずに、先ほどの承認欲求を業者である私たちが満たしてあげるのです。 親御さんの前で「頼りになる娘さんでいいですねー」と褒めてあげるのです。 プロが親の前で褒めて貰えれば、「カリフォルニアから来た娘」も本望です。 但し、それでも「カリフォルニアから来た娘」の提案を鵜呑みにすることはあってはなりません。 大体「カリフォルニアから来た娘」の提案というのは理想論であり、現実的ではありません。 言いなりになってしまっては当事者の本当の利益は守れないことでしょう。 それでも猛攻が止まない場合は? その時は潔く撤退をおススメします。 目先の利益欲しさに、「カリフォルニアから来た娘」の提案を飲み続けても出口は訪れないでしょう。 時間と労力、そしてプロとしてのプライドを削って、依頼者の本当の利益を損なうことを分かってする仕事はすべきではないと思います。 私自身、何度か誘惑に負けそうになり、お付き合いしてみようとしたことはありますが、ろくな目にはあいませんでした。 私たちに出来ることといえば、親思いの「カリフォルニアから来た娘」が親御さんのために「自分が来てよかった」という満足感を満たしてあげて、更に依頼者である「カリフォルニア父母」の利益をしっかりと守ってあげるという「二刀流」の実現です。 そうすることでカリフォルニア一家全員を幸せにする。 それが出来れば最善ですが、ことはそう簡単ではありません。 私自身の例でも、叶いませんでした・・・ みなさんはどのように対応しているのでしょうか? ぜひお会いする機会があれば対応策を教えて欲しいものです。 そして「カリフォルニアから来た娘」の方々へ あなたがすべきことは、今疎遠にしている方に寄り添って、日頃から話をしてあげることかもしれません。 肝心な時に娘や息子に頼りたいという親は、実は少数だと思います。 それよりも元気なあなたの近況を日頃から聞ければ、それが最大の親孝行かもしれませんよ。












