
その隙を見逃すな
さて、不定期でお届けしている「クレーマー対策」ですが、今回も書いていきましょう。
何度も書いているので流石に飽きてきたとは思いますが、私はクレームをこの身に山ほど浴びてきております。
今よりも若いころホテルマン時代にはビジネスホテルで飛び降りた人の救助をしたり、分譲マンションの管理をしていた時には刃物を出して来る人に震えながら対応したり、反社会的勢力を追い出す為の訴訟中に意見陳述に来たヤ〇ザの「暖かい脅し」を経験したり、レンタルビデオ屋で働いていた時に「思ったより面白くなかったから返金してくれ」という謎の評価システムに苦しめられるなど、それなりにたくさんの経験をしてきたものです。
そして今回もここでいう「クレーム」は「正当なものでなく難癖に近いもの、もしくは正当な理由であっても過大な謝罪、要求をするもの」と定義してお話していきましょう。
今回のテーマである「カッコつけた一言を逃すな」は正直簡単です。
なんならクレーマー対策としての難易度は最低ランクです。
勇気も度胸もいりません。
ですが、その効果は絶大です。
覚えておいて損はありません。
よく喋るタイプのクレーマー

クレーマーと呼ばれるタイプはいくつかのパターンに分類されますが、中でも最初の内は対応に苦労するのが
よく喋るタイプのクレーマーです。
決して怒鳴ったりはしないものの、矢継ぎ早に話してきて、一見正論っぽいことを言ってきます。
そして「そちらの都合も分かるんだけどさー」などと、こちら側の都合も分かったフリなどをします。
しかし、その要求や言い分は過大だったり、仮にこちらに落ち度があったとしても罪と罰が合っていないこともしばしば。
正直、私はこのタイプの対応する位なら「怒鳴るタイプ」の方が対応は楽だとも思っています。
過去の経験でこのタイプの特徴はこんな感じです。
- 謝罪の方法や要求を具体的には言わずに「それはそちらが考えてもらえれば~」と言うが、こちらからの提案は「納得できない」とのらりくらり
- 「誠意を見せて欲しい」という謎の決まり文句
- 「俺も言いたくて言っているんじゃない」という謎の言行不一致
- しゃべりだすと「ずっと俺のターン」状態
- こちらが話しだすと口を挟んできて、やっぱり「ずっと俺のターン」
とにかく、口が立つ(ように見える)こういったタイプは厄介に見えます。
しかし、その達者な口が自分自身の首を締めることがあるのです。
その隙を我々は逃してはなりません。
よく喋るがゆえに

本題に入ります。
このよく喋るタイプの前では反論はさして意味がありません。
反論しても理屈っぽく反論を繰り広げられるだけですし、納得することはありません。
元々、このタイプは自分自身で賢いと思っているフシがあり、「他人の意見に納得すると負け」位に思っている所もあります。
総じてプライドも高そうです。
しかし、このタイプは陥りやすい弱点があります。
こちらが黙ってしまうと沈黙には耐えられないのです。
反論すると燃料を得て走る暴走車のようですが、こちらが返答しなかったり、沈黙したりすると、間を埋めるかの如くしゃべります。
但し、ただ黙っていると無視しているように捉えてヒートアップしたりするので、ここは便利なK言葉を使いましょう。
このK言葉というのは援川聡さんというクレーム対応のスペシャリストが付けた言葉だそうですが、私も良く使っていたので親近感が沸いたものです。そのK言葉は主に3つだそうです。
困った・苦しい・怖い
この3つの頭文字がKであることからK言葉と名付けたそうです。
この3つを使いながら、相手の話を聞いていきましょう。主に「困りました」がおススメです。
使い方としては
「そうですね、ご要望は理解しているのですが、対応方法が難しくて・・・困りましたね・・・」などと、こちらが困惑しているような弱者を装いましょう。
こちらが結論を出さない、しかし自分の言い分はズーっと聞いてくれる。となればクレーマーはどんどん話してきます。
なんなら「あと一歩でこちらの要求を飲むかもしれない」と思わせるのです。
しかし、どんな言葉が来ても「うーん」とか「そうですねー」「困りましたね」などと困った様子を続けてください。
そして相手のターンをジーっと聞いておきましょう。
すると、そのうちシビレを切らせてしまった結果、クレーマー自身が
カッコつけた一言を発することがあるのです。
よくあるのはこんな感じです。
- 俺も銭金(ぜにかね)が欲しくて言ってるんじゃない
- なにも全て新品に代えろって言ってるんじゃない
- 一言謝ってくれればそれでいいんだ
- おたくを苦しめたくて言ってるんじゃない
こういったカッコつけた一言が出たらいよいよ全力を出しましょう。
全力で乗っかる

こういった「カッコつけた一言」が出たら取る方法は一つです。
全力で乗っかるのです
先ほどの例でいえば
ク「俺も銭金(ぜにかね)が欲しくて言ってるんじゃない」
私「そうですよね、流石に私も〇〇さんが銭金が欲しくて言ってるんじゃない、銭金欲しさに言ってくるクレーマーみたいな人じゃないというのは分かっていますよ」
とか
ク「なにも全て新品に代えろって言ってるんじゃない」
私「いやいや、流石に〇〇さんがそんな全て新品に代えろとか無茶な要求をする方じゃないっていうのは理解しているつもりです」
とか
ク「おたくを苦しめたくて言ってるんじゃない」
私「そうですよね、○○さんがこちらを苦しめたくて言っている訳じゃないし、なんとか問題だけを解決したいというお気持ちは分かっております」
ポイントは3つです。
- しっかりと名前を呼ぶ
- 相手の言った言葉を自分でも繰り返す
- そんな人じゃないというのは分かっているという「いい人認定」
するとどうなるでしょうか?
クレーマーはいい人認定されると、なぜか過大な要求がしづらくなるのです。
仮にお金や賠償金目当てだったとしても、自分の言った言葉を繰り返し念押しされ、「そんな人じゃないのは分かっている」と言われて「いい人認定」されてしまうとどうでしょう。
その後に「いや・・とはいえお金も欲しくて」とは言いづらいのです。
特に冒頭に申し上げた通り、この手のクレーマーは賢いつもりです。
一旦とはいえ、自分の口で言ってしまったことを前言撤回することは恥とも考えたりします。
ここにきてプライドの高さが自分の首を締めていくのです。
しかも相手は自分を「いい人」と決めつけてしまった。
今更「やっぱり・・」とは言えない雰囲気を作るのです。
ちなみに「いい人認定」というのは例文の赤文字部分のことです。
クレーマーからすると「そこまでは言ってないよ」と言われる部分ですが、相手が自分のことを過度にいい人と思っていることを「いやいや、そこまでいい人じゃないよ」と訂正してくる人は過去の経験上いませんでした。
相手の言った言葉を元に、「あなたはそんな無茶なことを言う人じゃないですもんね?そうですよね?」と謎のプレッシャーを掛けるのです。
相手は「いやいや、俺は悪人だよ」と開き直ることはしませんから、相手を大いに「いい人」と扱いましょう。
このいい人認定部分は過大でもいいと思っています。
すると、この言葉辺りから流れは変わってきます。
相手も「いい人」のフリをしなければならない流れになるのです。
そうすると勝手に
「おたくも大変だよね」とか「こっちも怒りすぎたけどさ・・」などの言葉が出だします。
そういう言葉が出た時も乗っかります。
私「そんな風にご理解いただいてありがとうございます。みなさんが〇〇さんのように理解ある方だったらいいんですけどね・・」
ここでも感謝と「いい人認定」を再度行うのです。
ここまで来たらゴールはあと少しです。
このタイプはそうやって話をしている内に必ず「飲める妥協点」を自ら言ってきます。
先ほども言った通り、沈黙には耐えられないですから、結論も自分で出してくれます。
しかし、安心してください。
このタイミングではノーダメージ程度の案が必ず出てきます。
こちらも飲める案が出てきたら、しつこい位の感謝とお礼を述べて終わりです。
いかがでしたでしょうか。
最初の内は対応に苦労するこのタイプですが、このカッコつけた一言が出たら終わりは近いと思って大丈夫です。
時間は使うかもしれませんが、かえって論争するよりも早く終わるものですよ。
全国の同志のみなさん、頑張ってください。
あなたがクレーマーに負けるような方じゃないってことは私が一番分かっていますよ。
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滞納督促の極意「正論は役立たず」
家賃滞納では「相手をやっつける」ことに意味はありません 賃貸管理を行う上で、最も深刻かつ労力のいる作業それが「滞納督促」本来払うべき家賃を期日までに支払わないこと。つまり家賃滞納ですが、非常に深刻な問題です。物件のオーナーさんはよほどの資産がある場合を除き、一般的には銀行などから融資を受けて物件を購入されます。家賃が入ってこないからといって返済は待ってもらえません。そうすると最悪の場合手出しということも起こり得ます。また、物件を管理する管理会社にとっても深刻です。様々な管理報酬の形態がありますが、多くの管理会社が採用している報酬が「月額回収家賃の〇%」ということは家賃が回収されない以上、そのお部屋からの報酬も0となります。このように深刻な家賃滞納ですが、最近はほとんど家賃保証会社加入が契約条件として必須になってきており、その対応件数は年々減ってきております。家賃保証会社の皆様本当にありがとうございます。感謝してもしきれません。今では家賃が期日までに支払われない場合、システム等で家賃保証会社が自動的に立て替えていただけます。最近では滞納督促などを行ったことのないオーナーさん、管理会社社員も増えてきたのではないでしょうか? しかし、昔からの入居者で家賃保証会社に加入していない方など、未だに当社でも家賃滞納がチラホラとあるのも現実です。そこで今回は滞納督促に強い私が行っている督促についての感覚や極意を少しご紹介いたします。まず、滞納督促での実績についてですが、私はこれまで延べ数千件もの滞納督促を行ってきました。そして法的対応まで至ったケースは現在まで0件です!そうです、最終的には弁護士に依頼し、裁判所で判決をもらい、最悪の場合「強制執行」にてお部屋の明け渡しをしてもらうという法的対応今までただの1件もありません。一般的な滞納への対応は以下の通りです①電話や書面での督促 ②訪問で督促 ③法的対応ざっくりとこのような流れになります。詳しくはまた今後お話しすることもあるので、ここでは割愛いたします。言うまでもありませんが、家賃滞納は初期対応が全てです。1か月程度の遅れであればすぐに回復することもできますが、正直3か月程度となると「長期滞納」という分類となり、難易度はグッと上がってしまいます。今回はそんないわゆる「長期滞納」の対応についてここでは滞納者という言葉を使いますが、ここでは・うっかり引落しを忘れていた・今月支払えなかったがなんとか翌月間に合った などの方は含まずに「本来払うべきことを理解しており、しかも3カ月以上滞っている方」と定義してお話しします。この家賃3か月以上の滞納は民法や様々な管理会社の契約では、基本的には回収が難しく、弁護士などに依頼して法的な対応への移行となります。要は「この位家賃滞納するということは事情などがあるにせよ、多少の悪意があり、家主との信頼関係はもう無いと判断する」ということです。この状態では当社でも本来は法的対応に移行するとの契約となっておりますが、一旦法的対応へ移行すると物件のオーナーさんは2重苦、3重苦が待っています。まず、弁護士へ依頼し(お金かかる)、訴訟準備を行い(お金かかる)、裁判する(お金かかる)、当然勝訴します。がしかし、勝訴したから解決ではありません。勝訴してもお部屋を明け渡してもらわないと問題は解決しません。裁判所がここまでやってくれたことは「こんなにひどい家賃滞納があるんだったら、賃貸借契約を解除してもいいよ」とのお墨付き程度なのです。この「お墨付き」をもとに滞納者へ「裁判所がこう言ってるんだからお部屋明け渡してください」と言う権利を得るだけです。それでもお部屋を明け渡してもらえない場合はどうするか?最悪のいわゆる「強制執行」となります。この費用は弁護士費用や強制執行の方の日当など様々ケースバイケースですが、数十万から100万円を超えることも珍しくありません。しかも相手は滞納している方です。本来はそういった費用も相手方に負担させるべきなのですが、家賃が払えない方がそのような費用を払えるはずもなく、多くは泣き寝入りとなってしまいます。それでも、ずっと家賃を滞納されるよりはマシなのですから致し方ありません。それでは、そうならないためにどうすれば良いのか?一度発生してしまった滞納へどのような心構えで臨めば最小限の痛手で済むのかを何度かに分けてご紹介していきます。まず大前提「正論など役立たず」ということです。これをしっかりと心に刻み込んでからがスタートなのです。そもそも、家賃は「支払うべきもの」です。そんなことは誰しも知っており、当の滞納者も知っているのです。それを当たり前のように「支払うべきなんだから払いなさい」といっても解決しないのです。・契約書に書いてあるから ・払わないといけないものだから ・他の皆さん払ってる ・払ってもらわないと困るそんなことは百も承知、それで払うのならここまで家賃滞納などしないのです。ここで多くの管理会社やオーナーさんは心をバッキバキに折られます。のれんに腕押し、ぬかに釘、馬の耳に念仏なのです。こういったケースで最悪な方法が「正論により滞納者を追い詰めるだけ」です。「〇月〇日までに全額払わないと契約解除」 「連帯保証人へ請求する」 「職場へ報告する」 「弁護士へ依頼する」などの対応もあればひどいものになれば「人としておかしい」 「当たり前のことも出来ないんですか」など言葉による圧力などがこれにあたります。お気持ちは分かります。時に無茶苦茶な滞納理由を聞き、開き直る態度を見せられ、あまつさえこちらが悪いとの罵詈雑言を浴びることもあります。しかし、我々のゴールはあくまで「滞納家賃の回収と法的対応への移行阻止」なのです。そして当の滞納者のゴールもまた意外と「滞納家賃の完済と法的対応への移行阻止」なのです。この本当はゴールが一緒であることを滞納者の方へ伝え、協力しながらゴールに向かう姿勢こそがスタートなのです。長くなりましたので、一旦ここまでとします。次回からは「さあまずは状況調査」「家賃滞納者の思考回路」「家賃滞納者が本当に恐れるもの」について少しずつお話できればと思います。
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泣いてたまるか
※写真は私及び社員ではありません ホームページにブログ機能が付いているなぁ・・と思い せっかくならブログをしっかりと書いていこうと思い、最初のタイトルを何にしようか?と思っていたら、私が不動産会社の魅力に気づかされた会社の社長のブログタイトルがまさに「泣いてたまるか」でした。 当時の会社の社長は人間的にも素晴らしく、欠点といえばお酒の席でのジョークが少し古いということ位でした。 もうその社長さんは社長ブログをやめてしまっているようなので、尊敬の意味も込めて最初のタイトルとさせていただきます。 さて、株式会社ロータスホームは2022年1月から始動し、前身の有限会社マルトクエステート霧島店を引継ぎ、更に賃貸管理、仲介を生業として地域に根差した会社でありたいと思っております。 賃貸管理という仕事は一人一人のお客様を身近に感じることが多く、住生活という本当に大事な部分を担っていると実感いたします。 そんな私のこれまでの不動産業は、良いことも悪いことも、喜怒哀楽全ての感情を揺さぶられる出来事ばかりでした。 そして「こんな事案初めてなんだけど・・」ということが今日も明日も起きる波乱万丈の世界です。 そんな私の経験やエピソードなどを少しでも皆さんにお伝えして、失敗を笑ってもらったり、不動産業の魅力なども伝えられたらいいなと思います。 拙い文章になりますが、不動産業は楽しいもので、はまると抜けられない世界ですよ。


