
そもそも特約とは?
私たちの日常というのは「契約」でありふれております。
例としてはコンビニでガムを買うのですら売買契約ですし、保険や携帯電話など支払うお金についてはほぼ全てでしょうし、皆さんが働いてお給料をもらうのも契約です。
本来、契約というのはお互いに合意できれば自由に設定していいのです(契約自由の原則)
そんな中でも不動産の契約というのは特殊です。
それは「2つとして同じ物がない」ということも大きな要因であります。
その為、いわゆる一般の契約より個別の事情や貸主の意向など含めて「特別の条件を伴った契約」=特約というのが多く交わされます。
通常の契約書に追加で特約が付いてくるというイメージでOKです。
ちなみにザックリと不動産の特約というのは一般的にはこんな特徴があります。
- 元の契約条項と特約条項がぶつかる場合は特約が優先される
- 公序良俗(ざっくりといえば常識や道徳)に反しない限りは特約は自由に設定できる
- 契約を結んだら特約を了承したということ
- 「特約」だけ解約することは出来るが、「特約」だけ残すことはできない
不動産賃貸契約でも特約というのは大なり小なり「ほぼ必ず」入っていることでしょう。
それは例えば「ハウスクリーニング費は借主負担」「ペットを飼う場合の原状回復の範囲」「家賃が遅れた場合の罰則」など私たち不動産業者が見慣れたものから「ある特定の物件だけのマイルール」的な変わった特約まで
これからお部屋を借りたいと思っている方はこの「特約」については「特に注意して見た方がいい条項」だと思っておいて損はないと思います。
そんな「特約」ですが、昨今では法律の規制や慣習でメチャクチャなものは殆ど無くなっていきましたが、ほんの少し前までは「これはナンだ?」という特約がたくさんありました。
今回は私が見たり、聞いたことのある「変わった特約」をご紹介してみようと思います。
今では違法だったり、やり過ぎだ、変わってる!などの思い出ですので、肩肘張らず気楽に見てください。
①転職したら退去

これは東京で賃貸営業として働いている時に出会いました。
この物件は東京23区の中でも地下鉄の駅から徒歩2分の好立地にあるマンションでしたが、まず家賃設定が激安!
近隣相場からすると賃料で10,000円~15,000円位安い物件でした。
何でそんなに安いかと言えば
審査と特約が最強レベルに厳しいから
ちなみにザッとこんな条件でした。
- 本人の勤め先は公務員か上場企業勤務
- 連帯保証人は親以外NGで親の勤め先も本人と同等
- エアコンは故障したら「自腹」だけど退去する時は置いていかないといけない
- 家賃滞納はうっかり忘れてても1か月で退去
- 契約者以外は部屋に上がるのもNG
どうです?厳しいでしょう?
私も一度申し込もうとした際の契約者の勤め先は、世界的な企業であるアメリカの大手ヘルスケア企業「ジョン●ン エンド ジョンソ●」で全く問題ないと思ったのですが、審査はNGでした。「なぜですか?」と詰め寄る私にオーナーの一言
「私はそんな会社知らないから」
OH!ファンキー!
とまあこんな始末なんですが、その中でも異彩を放つ特約というのが
転職したら退去
オーナーの言い分としては「入居審査では職場を信用して貸すのに、勝手に辞めるのは契約違反だ」とのこと
ちなみに「転職する前に相談して再審査はOKですか?」と聞いたところ
「審査はするけど転職する人は信用できないから、9割方ダメ」とのことでした。
そんなクセありオーナーだった為、マンションは常に空室だらけでした。しかしオーナーは意に介さず「分かる人だけ住めばいい」という振り切ったオーナーでした。
まあ、その分破格な家賃設定ですから仕方ないのかもしれません。
ところが困ったことに、この物件はインターネットに募集を出すと反響が多いもんだから対応に苦労する訳です。
ほとんどの方は審査NGか「そもそもそんな条件ならこっちから願い下げだ」ですからね。
この物件を目当てにご来店頂く方は多かったのですが、諸条件を伝えると可哀想な目に遭うだけなので、いつからかネットには掲載しなくなりましたね。
あの物件、今でも同じ条件なんでしょうか?気になります
②家賃滞納したら所持品売られる

泥棒もビックリ!
特約にはこう書いてありました。
・家賃を1か月滞納した場合、貸主が委託する業者に家財処分を依頼し、その費用を賃料弁済に充てることとする
ということは、私が家賃を滞納してしまった場合、プレイステーションなどは勝手に売られても文句は言えないんでしょうね。
なかなかスゴイ特約だと思いませんか?
住居侵入罪から窃盗など触れる法律は一つや二つではありませんよね。
管理会社に問い合わせたところ「今まで実際にやったことはないそうです・・・」との返答ではありましたが、家賃滞納を許さないという強い意思を感じます。
しかし、当然ながらバッチバチに違法であることは間違いなく、仮に本当に実行した場合は訴えられた貸主は負けることでしょう。
③作文を書かないといけない

これは読んで字のごとくですが
1年に1回自分の「夢」に対する想いを作文にすること
という特約でした。
この物件がいわゆる「若者の町」にあるのですが、オーナーも実業家として夢を叶えた人で
「自分も何も無いところから這い上がったので、若者にも成功して欲しい」「夢はついつい忘れてしまうので、1年に1回作文にして思い出してほしい」
という混じりっ気なしの善意で導入されたそうです。
しかし、当の借主たちからは大不評だったそうで適当に書いた作文を提出されたり、そもそも書かない人も多数だったようで、あっけなく終了したそうです。
私も同業者から聞いた程度だったので、実際の契約書を見たわけではありませんが、どんな文言で書いてあったのでしょうか?
借主は1年毎に自己の目標への想いを400字詰原稿3枚以上に記し、貸主へ交付しなければならない
こんな感じだったのでしょうか・・・
④月1で家主の部屋チェックがある

これもそのままですが家主の言い分としては
「キレイに使っているかどうかチェックするのは当たり前のこと」だそうです。
過去に退去したお部屋がかなり汚かったことでショックを受けるとともに、国土交通省のガイドラインに抵触することが多く、思った通りの原状回復費を貰えなかったことから発動したそうです。
「退去してからは借主が強いなら、借りてる間にチェックしよう」という歪んだ発想でした。
そんな特約を入れようとするもんだから、元の管理会社には管理を打ち切られ自主管理に
客付けを依頼する為に各不動産会社を周るものの、この特約でお客さんを紹介してくれる不動産会社は中々現れず、本人も憤っていました。
確かに運悪く、良くない入居者に当たってしまったことは同情するのですが、賃貸経営をやっていると一定数このような人に当たってしまいます。それをケアする為に普段から備えておく必要があるのですが、それはご理解いただけなかったようです。
当然私が勤めていた会社も「あてはまる方がいれば紹介しますねー」と言いながら店長は図面をゴミ箱へ捨てていました。
最終的には地域の顔役的な不動産会社の社長に
「あんたは不動産のオーナーに向いてない」と一括されたそうです。
その後の動向は知りませんが、売却して見切りをつけたのか、はたまた方針を転換したのか、その後見ることはありませんでした。
⑤貸主の庭掃除をすること

タイトルだけ見ると「何様なんじゃい?」というような特約ですが、これには理由がありまして
オーナーは近くに住むお年寄りのおばあさんでした。
息子夫婦も遠方に住んでおり、お母さんが心配だ!
そこで何かいい方法がないか?ということで
「家賃を安くする代わりにお庭掃除兼おばあちゃんの安否確認をして欲しい」というからくりでした。
週に1日、20分程度の簡単な作業だそうで、その代わりに家賃が激安という仕組みでした。
都心に近い場所ということもあり、地方からの真面目な学生さんや夢を持った若者に人気だったそうで、退去する時などは先輩が後輩を紹介したりと和気あいあいとしたものだったそうです。
しばらくしておばあちゃんが施設に入ることになり、この人気の特約は無くなってしまいましたが、タイトルとは裏腹に人情にあふれた特約だったのです。
もちろん、今同じことをしようとしてもトラブルの種になりそうなのでおススメはしませんが、当時の時代が許した奇跡のようなマッチングだったのでしょう。
今では健全になってきたが・・
いかがでしたでしょうか?
このような変わった特約が多く見られたのも、平成の中盤頃まででした。
その後は特約といえど無制限でもなく、法律の普及や裁判などで変わった特約は消えていきました。
有名なものでいえば「滞納したら鍵を変える」などの鍵ロックなども多くの人が「違法でやっちゃダメ」と認識してからは脅しにもなりません。
昨今は大体の特約は違法性もなくなり、健全なものがほとんどになりました。
しかし、契約というのは一旦結んでしまえば「有効」になりますから、みなさんはご自身の契約ではしっかりと契約書の内容と特約を確認してくださいね。
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居住支援の仲間が増えた日 ~突然のインタビュー依頼~
年明け最初の仕事 2024年始まりの日 出社してすぐにメールをチェックしました。 すると、とある大学の学生さんからメールが来ていました。 「〇〇教授の指導のもと、居住支援と住宅確保要配慮者に関する考察について卒業研究の予備調査をしております。11月にございました「住まい支援と生活支援」シンポジウムに参加し、貴社の優れた取組みを拝聴いたしました。そこで、お取組み状況の詳細、課題点などをご教示願えないかと思いご連絡をいたしました。」 そう、私は現在霧島市の居住支援協議会にて部会長をやっておるのですが、その活動の一環で昨年11月に鹿児島県主催のシンポジウムにパネリストとして参加しておりました。 その様子はYouTubeでもUPされるとは聞いておりましたが、動画を見た学生さんからの取材依頼でした。 https://www.youtube.com/watch?v=FELwnNZVRmw シンポジウムの様子はコチラ 私は早速、学生さんへ電話をしました。 答えはもちろんOKでした。 行動力のある学生さんが来た 電話が繋がりました。 聞けば既に今日私の前に「NPO法人 やどかりサポート鹿児島」の芝田理事長に取材をしていたとのこと。 私自身も何度か芝田理事長はお会いしており、いつも勉強させてもらっています。 私自身の予定などを話すと、「今日のお昼からでもいいですか?」とのことでしたので、私も快諾。 お昼一番で学生さんが来ました。素晴らしい行動力です。 聞けば、高齢者問題から居住支援に興味を持ち、居住支援の枠組みなども含めて勉強中であるとのこと。 そこからは1時間程度質疑応答を重ねました。 居住支援を必要な方の実態はどのようなものか? なぜ居住支援に社会が前向きでないのか? 居住支援が必要な人に偏りがあるのはなぜか? お金だけで解決できるのか? 貧困ビジネスとは何が違うのか? 孤独を解消する為の方法はあるのか? 実際の居住支援で必要なものは何か? 他にもたくさんの質問をもらい、私なりに真摯に答えてみました。 中には思っていたことよりもハードな部分や、私が考える「人間の本質」のような話までしたと思います。 そして一通り話したあと学生さんは言いました。 「私はこれからの空き家問題と居住支援を繋ぐ試みをやってみたいと思っています」と 私は具体的なプランを聞く前に 「素晴らしいと思います、ぜひ成功させてください。私に出来る協力があればさせていただきます」 と返答しました。 私もこれからの空き家問題と居住支援はリンクすると思っています。 もちろん、課題になることはたくさんあるとは思いますが、課題は解決すれば良いのです。 一人でもこういった志を持った方を応援せずにはいられません。 今日、社会が少しだけ明るくなった 私は取材を終えた瞬間に 「あなたのやりたいことに近いことを行っている団体があるので、そこに話を聞きに行ってはどうでしょうか?」 と投げかけました。 すると興味を持ってくれたようでした。 私が居住支援で知り合った社団法人が、学生さんのやりたいことに近い活動を行っているのを知っていました。 私はすぐさま社団法人の代表に電話すると、代表も「私で良ければいいですよ」とのことでした。 更に霧島市の別の居住支援法人の代表さんにも連絡してお話する機会をいただきました。 後は学生さんに連絡先をメールで伝えました。 私自身もそうなのですが、分からないことなどは人に聞いた方が早いと思っています。 ですから学生さんには多くの人と会って話をして欲しかったのです。 これだけの行動力がある人ですから、きっと彼らに連絡して学びを得てくれることでしょう。 そして、その結果学生さんが活動を始めてくれたなら 明日は今日よりも社会が明るくなることでしょう。 そんな未来が訪れるといいなと思っています。 いつでも最初は小さく始まるものです。 焦らず地道に「出来ることを出来る範囲で」 今回私に出来ることは実体験を話すことであり、適任な方を紹介することでした。 また求めがあれば出来る限りのことをしていこうと思います。 一年最初の仕事が、この取材であったことに不思議な縁を感じながら今年も一年頑張ろうと思う次第でした。
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新年あけましておめでとうございます
2024年のスタート 新年あけましておめでとうございます。 昨年もご愛顧いただき本当にありがとうございました。 皆さまにとっても良い2024年となりますように願っております。 さて、1月4日より営業を開始しました株式会社ロータスホームは12月もご入居をたくさんいただき、入居率もUPいたしました。 本年も恒例の「春からキャンペーン」を実施しております。 今年も霧島市・姶良市を「昨日より明るい社会にする」を目標にスタッフ一同邁進して参ります。 2024年もよろしくお願いいたします。
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年末のご挨拶
全ての人へ感謝を 今年も一年お疲れ様でした。 みなさんの一年はいかがでしたでしょうか。 私は楽しいことも辛いこともたくさんありました。 しかし、一年がもう少しで終わろうとする今、振り返ってみると良い思い出ばかりとなりました。 その時は大変で辛いことでも、「あーあの時は大変だったな」で済むものです。 そして大変な思いも、次への経験となったと思えば無駄ではなかったのでしょう。 私は今年もたくさんの人と会うことが出来ました。 霧島市の居住支援協議会の部会長に選んでいただき、今までお会いする機会の無い方々ともお話することが出来ました。 仕事で知り合った同業他社の皆さん。 新しく弊社に管理をいただいたオーナーさん。 弊社の管理物件にご入居いただいた入居者さん。 職人さんや取引先の方々 本当にこの仕事はたくさんの人との関わりあいで成り立っているんだと実感させられます。 2024年のみなさんの幸せを願っています 明日の世界が今日よりも良くなるように私も微力ながら頑張っていこうと思います。 本当に一年、お疲れ様でした。 来年もよろしくお願いします。 当社の従業員のみなさんへ 今年も一年本当にありがとうございました。 「人を幸せにするには、まず自分が幸せでなければならない」と私は常々思っています。 このロータスホームという会社は賃貸管理を本業として、オーナーさん、入居者さん、ひいては地域を幸せにしなければならない会社です。 でも、人を幸せにするためには自分自身が幸せで充実していなければ、長続き出来ないと思っています。 私はまだまだ代表者として未熟ではありますが、みなさんを幸せにしたいと本気で思っています。 小さな会社ですが、立ち上げから力を貸してくれた皆さんを幸せにします。 そして自分自身が幸せになり、人を幸せにするという最高の人生を送りましょう。 いつも、私のわがままや無理難題に一緒にチャレンジしていただき、感謝してもしきれません。 今年も一年本当にお疲れ様でした。 来年も一緒に幸せになりましょう。 そして明るい未来を創ることにチャレンジしていきましょう。
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ロータスホームの変わった社内ルール②
https://lotushome.jp/blog/4020/ 前回はこちら あくまで社内だけのルール 前回はロータスホームの社内ルールをご覧いただきました。 今回も当社のルールをご紹介してみます。 前回に引き続き、あくまで社内だけのルールなので当社の従業員以外には求めてもいませんので、単に読み物として読んでいただければと思います。 ミスは自己申告すればセーフ 前回少し触れたのでご紹介します。 人間ミスはつきものです。 しかし、そのミスを放置したり、隠したりするようになると事態は深刻です。 特に責任感が強かったり、社内で言いづらい雰囲気などがあると、中々言い出せなかったりするものです。 一旦ミスを隠したりすると、次からも同じく隠すようになります。 そして、そういった小さなミスの隠蔽が大きな事態へと発展した例は数知れないでしょう。 もちろん、ミスは本来あるべきではありません。 しかし、ミスが起こってしまった以上、本来は素早く修正を行うことで被害を最小限に留める必要があると思っています。 それを「言いづらい」「怒られるかも」などの感情で言えずに、もしくは言わずにいた場合どうなるでしょうか。 発覚した時にはもはや手遅れということもあり得るでしょう、 そういった事態を招かない為にも、当社の方針として「ミスは自己申告ならセーフ」となっています。 その為、比較的小規模な失敗を言い出せるように心がけています。 とはいえ、本当に怒らないのか?という疑問が沸くかもしれませんが、本当に怒りはしません。 もちろん、倫理的や悪意があるような行為は別です。それは「ミス」とは呼べませんからね、例えば「飲酒運転をしてしまいました」とか「会社のお金を横領しました」など明らかなものは別です。 しかし、それ以外であればミスの原因が例え「単純に忘れていました」でも構いません。 私はクレーム対応を長くやってきた経験から、物事は「初期対応」がとても重要だと思っています。 ミスも例外ではないと思っているので、私にとってはミスの叱責は二の次なのです。 もちろん、ミスと原因はしっかりと反省して、次回起こさないような仕組みづくりに活かすことも同様に重要です。 そうやって小さなミスを起こさない仕組みが出来ることが大事ですからね。 急な休みの申告はLINEでOK これは最初に補足しておくと 当社では女性と清掃スタッフが対象となっています。 男性社員については残念ながら至っておりません。 というのも、当社の女性スタッフは子育て真っ只中の方ばかりなのです。 となると当然、急な子供の体調不良などは日常茶飯事になります。 私も絶賛子育て中ですが、子供というのは体調を崩しやすいものです。 学校でインフルエンザなどが流行ることもあるでしょうし、時には夜は元気でも、朝には突然熱を出したりすることなど珍しくありません。 当初はみなさん律儀に電話をもらっていたのですが、私は毎回それについてOKという返事しかしたことがありません。 そして電話だと休む側も私が起きているであろう時間に連絡をしなければならないと気を使ってしまうのです。 他にもやはり突然の休みで申し訳ないという気持ちが声からも伝わってくるのです。 しかし、子育て中であれば仕方ないことですし、むしろそちらを優先すべきです。 そうなると、どちらにせよ「お休みで大丈夫ですよ」としか返事をしないのであれば、電話である必要はないんじゃないか?と思って変更しました。 スタッフからLINEで休みの連絡が入ったら私は 「承知しました。お大事に」とだけ送っています。 ちなみになぜ男性社員は違うのかといえばシンプルに 「絶対何かしらの予定があるから」です。 その為、病欠や子供の事情などで突発的な休みに関しては、全然OKなのですが、代わりに業務を行う引継ぎの把握の為、電話をもらっています。 LINEだと引継ぎの事項を正確に入力するより、話した方が流石に早いため、そうしています。 でもいつかは全社員そうしたいと思っています。 同じ質問を何度してもよい これは私自身が至らないばかりにこうなりました。 その昔、私が不動産業に入ったころの仕事の教わり方といえば ノートを片手に先輩の話を聞き、大事な点をメモして覚える というものでした。 私はこれがとても苦手でした。 というのも、不動産業界というのは専門用語や複雑なシステム、業界の慣習など独自のものが非常に多いのです。 その為、先輩の話すことでも言葉の意味が分からなかったり、作業と関係ない部分で引っかかることが非常に多かったのです。 そうすると、どこをノートに書いていいのかも分からなくなってしまいました。 最終的には「一言一句漏らさずに書くしかないのか?」と思うようにすらなりました。 また、メモを取ろうとすると相手の話の途中に書き留めるので、書いたころには次の話題に入ったりしていました。 次の話題に乗り遅れており、頭がパニック状態になってしまいました。 その結果どうなったかというと 見返しても役に立たないノートが完成しました 当時の不動産業は今ほど優しくなく、先輩にも怖い人が多くいました。 その為、一度教わったものの、理解できずに分からないことを聞きにいくと 「その話、この前話したよね?なんでメモ取ってないの?」 とか 「毎回同じ話させるなんて時間の無駄」 ひどい時には 「一回で覚えられないんなら不動産業向いてないから辞めたら?」 と言われました。 いやいや、社内システムの入力一つでも まずは「○○をクリックして→次は○○→△△を入力して→保存」などと細かに書いていたらマニュアルが完成するだろ!と内心思っていました。 怒られ過ぎて涙目の私は、その度に社内に唯一いた優しい先輩のところに行って 「すみません、これを教えてください」と聞いていました。 業務に必要な知識というのは、実際にやってみるとすぐ覚えるのですが、やったことが無い状態で言葉で学ぶのは難しかったのです。 その苦い経験の結果、当社では研修期間から 「分からないことは何度でも聞いてよい、メモは取っても取らなくても良い。それで怒ることはない」 としました。 メモというのは厄介でメモに必死になると話に集中できないのです。 それよりも、話に集中して理解することを優先させた方がずっと効率がいいと思ったのです。 システムの入力も一緒で、分からないことをメモから探すよりも知っている人に聞いて慣れた方が早いのです。 そうすることで新人さんも仕事を覚えるのが早くなり、研修時間も短くて済むのです。 ですから当社では、分からないことは何度聞いてもいいのです。 また話の途中でも分からないことは聞いてOKです。 流れを遮っても大丈夫なのです、どこか一か所でつまずくとその後の話が頭に入ってきませんから、話の腰を折っても大丈夫にしています。 甘いように見えるが・・・ いかがでしたでしょうか。 こうやってみると「社員に甘い会社なのか?」と思うかもしれませんが、そうではないと思っています。 いずれも「無駄な時間を省きたい」という想いがあるのです。 ミスの自己申告も「大変な事態に陥る前に対処したい」 休みのLINEも「結果は変わらないから省略したい」 何度も質問OKも「教える側の自己満足より早く業務を覚えることを優先」 としているだけなのです。 賃貸管理というのは年々法律の規制や入居者の多様化などで、難しい仕事になってきています。 大事な資産を預かって、入居者の快適な住生活を実現するという仕事では、各スタッフの責任は重いのです。 だからこそ、無駄なことに時間を使うのではなく、本来の業務にしっかり時間を使いたいのです。 業務に対しては妥協せず、その他の部分は最低限。 それでいいんじゃないかと思っています。 もちろん、今回もあくまで社内ルールです。 周りの方に求めてはいませんので、読みものとして楽しんでいただければ幸いです。
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「訴えるぞ!」「〇〇へ相談します」への正しい返答
まずは冷静に 私は不動産業界に身を置いて十数年、その前にも接客業を長らくしておりました。 その為、いわゆるクレーム処理というのはそれなりに行ってきました。 ちなみに私はクレーム処理は正直上手な部類に入ると思います。 部下にも「どうしても厳しいクレームなどが発生したら私に持ってこい」と言ってあります。 ここでいうクレームとは 正当なものであったとしても過大な要求、もしくは理不尽な要求、または難癖に近いもの と定義しましょう。 クレーム処理を行っていると一定数当たるこの文言 訴えてやる! こういった強い言葉についての対応方法や返答方法を私なりに書いてみようと思います。 どちらかというと真面目な人ほど、こういった文言を言われた時に 「会社に迷惑を掛けてしまうかも」とか「訴えられたら嫌だ」と思い、プレッシャーに感じてしまうものです。 でも、こういった言葉は冷静に考えてみると実は「どっちでもいい」問題なのです。 今回は私が行っている対応方法をご紹介しようと思います。 バリエーションは様々 この手の言葉は他にもたくさんあります。 消費者庁に告発するぞ 宅建協会や国土交通省に言うぞ 市役所に連絡するぞ 地元の怖い人に連絡するぞ 法テラスに相談しに行こうかな 警察に電話するぞ などなど、様々なバリエーションがありますが、要は一緒ですね。 関係機関や法律に訴え出るぞ!もしくは相談するぞ!と言っている訳ですね。 クレーム対応している方からすれば気になるのはこういったところでしょうか。 自分の対応で問題が大きくなって会社に迷惑を掛ける 自分自身へ法的な問題が降りかかる 上司などから自分の評価が下がる 正当な対応をしているつもりだけど、どうしてよいか分からない かくいう私も当初はこんな気持ちでした。 訴えるぞ!という言葉に非日常の出来事が襲ってくるような感覚となり、電話などが終わってからも、こういった言葉や問題が頭を離れることがなく、大きなストレスとなりました。 また、自分自身は一生懸命仕事をしており、「間違ったことは言ってないはずなのに・・」というやるせない気持ちにもなってしまいます。 では、こういった言葉にはどう対応すればよいのでしょうか? 大前提「自分にはどうしようもない」 結論から言いましょう こういった言葉を使われた時に私が言うのはいつも変わりません。 相手「訴えるぞ」 私「そうですか、訴えるのはお客様の権利ですから、ご自由になさってください」 これです。強気だと思いますでしょうか。 大前提として考えてみましょう。 「訴えるぞ」と言われて嫌な気持ちは分かりますが、その後はどうするのでしょうか? 訴えられたくないから要求を飲むのでしょうか?→飲める要求なら先に飲んでおけばいいですね。 「訴えないでください」とお願いするのでしょうか?→今後の主導権は相手にお任せですね。 訴えられると困ることをしているのでしょうか?→それなら自業自得なので仕方ないですね。 そう、そうなのです。 訴えられて困るようなことはしてはいけないですし、過大な要求はどちらにしても飲めないのです。 「お願いします、訴えないでください」と言ったところで相手が本気なら訴えられるでしょう。 そして、自分や会社が法に触れていたり、誤っていた対応をしていたら指導や罰を受けるしかありませんよね。 そもそも相手側もなぜ黙って訴えればいいものを相手に伝えるのでしょうか? 相手は交渉だったり叶えたかった希望が叶わないので、そういった意思を表明して、あなたの譲歩や謝罪を要求している段階なのかもしれません。 しかし、自分自身や会社が出来る限りの対応や謝罪などを行っているにも関わらず、このようなことを言われたら覚悟を決めましょう。 「訴える、訴えないは相手の権利」であり、本来あなたの意思とは関係ないのですから 訴えられたくなくて、相手の言い分に屈して謝罪や対応をしてしまうのもいいかもしれませんが、大体そういったことがあれば、次から次へと止まりませんからね。そのたびに「訴えるぞ」を聞きながら対応しますか? あまり良い対応だとは思えませんし、「訴えるぞ」の度に疲弊していくだけですね。 ちなみに私は上記の言葉に続けてこんな風に続けることもあります。 私「そうですか、それはお客様の権利ですから、ご自由になさってください」 私「訴えるのは〇〇様の権利ですから、私がどうこういうものでもないです。会社や私も裁判での判決や関係機関からの指導などが下ればその通り従うだけですから」 どうでしょうか?よくよく聞けば当たり前のことしか言ってませんね。 そうです。判決や指摘、勧告など形は違えど、決定されたら従うしかありませんからね。 訴えるぞについては、こちらは何も言うべきことなどありません。出来ることといえば、実際に訴えられてから対応していくしかありません。 今思い悩んでもやることは今はありません。心配しないでください。 じゃあ実際の効果は? 私は接客業の時からこの「訴えるぞ」的な言葉を何度言われたか覚えていません。 冒頭に申し上げた通り、昔は怯えたり、気に病んでいました。 しかし、この思考になって上記の対応にしてからというものトラブル解決までのスピードや気持ちの持ち方も段違いです。 「訴えるぞ」を「脅し」として使っていた人達への対応が格段に楽になりました。 「訴えるぞ」という言葉は強い言葉です。大体の方はひるんでしまうのでしょう。使う方は頻繁に使うものです。 しかし、その相手が「お好きにどうぞ」となってしまうと相手は交渉方法が無くなってしまいます。 大体、脅しで使う人は論理的にお話出来ないから「脅し」を使う訳です。 何度も言いますが、本当に訴える人は何を言っても「訴訟」を実行することでしょう。 その場合、あえて相手に告知する必要はありませんし、わざわざ伝えない方が多数でしょう。 その為、この「脅し」として使う人は、相手に対して無効であることが分かるとトーンもダウンして、冷静に話せるようになる印象です。 逆に「俺も熱くなって訴えるとか言ったけど、困ってるだけなんだよ」などとなるケースも珍しくありません。 だからといって 「訴えられるもんなら訴えてみろ!」とまで言ってしまってはダメですよ。 人には損得勘定以外にも「面子をつぶされた」という理由で炎を燃やすタイプもいますからね。 「そこまで言うなら、トコトンやってやるよ」という結果を招きかねません。 こちらから火を大きくすることもないでしょう。 とはいえ、実際に訴えられたい訳でもありません。そんなに強気に出てもいいのでしょうか? 事実として、実際にこういった言葉を使う方の多くが実行に移しません 私が分からないだけで、実際には行動を起こしているのかもしれませんが、相談先で「これは無理だよ」と逆に言われたりして断念しているのか、私には知る由もありません。 私は何度も言われていますが、実際に行動に移す方の割合は1000人に1人位じゃないでしょうか。 そして実際に行動に移されたとしても、しっかりと法律や原理原則に則った対応をしていれば問題になることなどほぼ無いことでしょう。 いかがでしたでしょうか。 今こういった言葉を使われて悩んでいる方も、よくよく考えてみてください。 「あなたには止める権利はないこと」ですから心配しないでください。 あなたが気に病んでいること自体が相手の思う壺かもしれませんよ。 当たり前のことを当たり前のように 私の好きな言葉です。 しっかりとした対応をしているのであれば、問題はありません。 頑張ってください、応援しています。





