
同業者のグチ

ある日のこと、他社の管理担当さんと雑談をしていたところ
「最近、部屋を決めろ決めろと一人のオーナーからのプレッシャーがきつくてさ」
あるオーナーからのプレッシャーを掛けられているその担当さんは辛そうでした。
現状としては以下のようでした。
- 掲載や清掃なども一定の水準までは頑張っているつもり
- 近隣相場なども伝えているが中々理解してもらえない
- 提案もしているが飲んでもらえない
- 要求が高く、スタッフへのプレッシャーも強い
- 他のスタッフが段々とこのオーナーの物件に消極的になっている
- それも原因で決まらずに負のスパイラルになっている
なるほど、管理会社あるあるです。
管理会社のレベルや管理にどの程度力を入れているかは別として、この手の話はよくあります。
「管理会社にもっとしっかりして欲しいオーナー」と「やれることはやっているつもりの管理会社」の対立
本来、お互いの目的は「良好な賃貸経営」で一致しているはずです。
ですが、そこには「もっと求めたいオーナー」と「もっと評価して欲しい管理業者」で食い違います。
この場合、足りていない管理会社、求めすぎるオーナー、どちらも多くあるので、ここでは一概にどちらが正しいとは言えません。
しかし、このグチをこぼした管理会社の担当さんは私から見れば普段から合格点は十分に出せる位の管理会社と思えます。
そういった意味では負のスパイラルに陥っている今回のオーナーさんのプレッシャーは「失敗」といえます。
じゃあ管理会社へプレッシャーは掛けない方がいいのか?と言われたら、私は管理会社へのプレッシャーは「必要」だと思っています。
正確にいえば「適度な緊張感」は有った方がいい。
この適度な緊張感は管理業者に「気が抜けない」と思わせますが、「あのオーナーと関わり合いたくない」にはなりません。
そして、この適度な緊張感がある状態こそが最高のパフォーマンスが発揮できる状態なのです。
スポーツでも仕事でも「自由に何でも大丈夫・適当でもOK」というNOプレッシャー状態では油断・慢心などが起こりやすいものです。
「そんなことない、俺たちは自由にさせてくれた方がいい」という管理会社は胸に手を当ててみてください。
本当は「怒られたくない」「プレッシャーを受けたくない」だけでしょう?
でも賃貸経営の上手なオーナーさんを思い浮かべてみてください。「マズい結果は見せられない」という意識が少しあるでしょう?
だからといって苦手だとか、出来れば話したくないとは思わせない方々ではなく、むしろ良好な関係ではありませんか?
そう、賃貸経営の上手なオーナーさんは管理会社へのプレッシャーや緊張感の持たせ方が上手なのです。
適度な緊張感や良いプレッシャーは与えるけど嫌われない、むしろ良い結果と良い関係を作る!
そして管理会社にとっても適度な緊張感と良いプレッシャーというのは、オーナーとの対話の機会だったりもして、良い管理状態を作れるチャンスなのです。
「適度な緊張感はあるが、とても良好な関係」これこそが本来あるべき管理会社・オーナーの理想形だと思っています。
今回はこの管理業者へ適度な緊張感をもたらす「良いプレッシャー」と、管理業者に敬遠されたり、時には嫌われ、パフォーマンスが上がるどころか下がってしまう「悪いプレッシャー」を賃貸経営の上手なオーナー、いわゆる「名将」の事例などをご紹介しつつ、みなさんの賃貸経営に活かせる方法をご紹介してみようと思います。
オーナーとのパワーバランス

前提として、管理会社にとって一番最優先するお客さんは誰か?といえば「管理物件を預けてくれるオーナー」となります。
こんなことを書くと「おいおい、入居者はどうした」と言われるかもしれませんが、少しお待ちください。
管理会社の基本的な仕事というのは、どう取り繕っても
「オーナーの収益を最大限化すること」なんです。
じゃあ「入居者はどうでもいいってことか?」というとそうではありません。
「だからこそ、家賃を払っていただける入居者さんが大切なのです」
どうです?矛盾はしないでしょ?オーナーにとっても入居者さんというのは「家賃を払っていただけるお客様」な訳です。
オーナーが大事だからこそ、入居者さんを大切にしなければならない!ご理解いただけたことでしょう。
しかし、管理物件がなければお話にもならない訳ですから、やはりオーナーとの関係というのは管理会社は気になるものです。
そして、そういったオーナーさんと管理会社の関係というのは絶妙なパワーバランスが存在します。
もちろん、オーナー様様という場合もあれば、強気な管理会社も存在しており、あるいはオーナーさんによっても個別に違いがあります。
そういった立場も踏まえて本題に入っていきましょう。
大前提として
まず、これからの前提として「管理会社がある程度のことはしてくれている」という前提になります。
「それは怒っても仕方ないよね」というミスや無気力で怠慢ばかりの管理会社だった場合は別です。
そんな管理会社であれば「管理会社変更」一択です。プレッシャーを掛ける必要もないでしょう。
それなりのことはしてくれていると思うが「もっと良くしたい、パフォーマンスを上げて欲しい」という想いがある場合に限ります。
あくまで「管理会社と良い関係を築く」「もっと自分の物件で良い結果を出したい」という前提です。
そういった前向きなプレッシャーや緊張感の為の方法だということを前提に進めていきます。
悪いプレッシャーと負のスパイラル

まずは「悪いプレッシャー」とはどういったものでしょうか?
単純に言えば管理会社や担当者が委縮したりプレッシャーを受けて何も言えなくなるだけの状態にすることです。
この状態では事態が好転するどころか、冒頭のオーナーのように負のスパイラルに陥ることが珍しくありません。
そして、この状態の最大のデメリットがあります。それは
管理会社や担当が次の手を提案出来なくなることです。
これはどういうことかと言いますと、ある程度の管理会社や担当であれば当然空室の長期化に対して対策を提案するハズです。
この時に残念ながら効果が出なかった場合に管理会社はこう思うのです。
「前回聞いてもらって結果が出なかったのに、更に提案するのは図々しいかな?」
ましてやオーナーからの過度なプレッシャーが掛かっている状態では提案しても「前もそう言って埋まらなかったじゃないか?」「じゃあ最初からそうすれば良かったんじゃないか?」と言われてしまうことを恐れて提案が出来なくなってしまう場合があります。
オーナー側からすると「空室が長期化しているのに何も提案もない」となってしまい、オーナーとしては更に不満の溜まる状態になってしまい、更にプレッシャーを掛けざるを得ない状態になってしまいます。
これが負のスパイラルの正体になっているケースは多く見られます。
これは空室の問題だけでなく、他の問題でも大体はこんな経緯を辿ってしまい、オーナー、管理会社ともに苦しい状態になってしまいます。
冒頭のオーナーさんも正にこの状態に陥ってしまったのです。
「管理会社がそんな状態ではオーナーではどうしようもないじゃないか?」
お気持ちは分かります。不動産投資を志されたのですから、やはり物件のパフォーマンスは上げていきたいものです。
では、ここからは私が今まで見てきた賃貸経営の上手なオーナー=名将を事例に管理会社から見る「良いプレッシャーの掛け方、適度な緊張感を持たせ方」をご紹介してみましょう。
良い時のコミュニケーション

悪いプレッシャーを掛けてしまうタイプのオーナーに共通して多いのが
悪い時だけコミュニケーション過多
もちろん、問題点があるのですから当然管理会社や担当とコミュニケーションを取ることが必要なのですが、物件の状態が良い時には連絡やコミュニケーションは一切無いという方が多いものです。
対して名将たちは
良い時にコミュニケーションを取っておく
反対ですね。
物件の入居状況なども含めて良好な状態の時に管理会社や担当とコミュニケーションを計る方が多いのです。
用件としては「今入居も安定しているのでお礼に来ました」という内容だったりするのですが、そこで話すのは「次空室が出たらどうしていきましょうか?」や「これから問題が出そうなこととかあります?」などの話に繋がります。
そこでは、現在の状況が良いのも手伝って前向きで建設的な話し合いとなります。
良好な状態の管理会社からは「次回空いたら、最近のトレンドでこんな方法がありまして」とか「この状態であれば家賃を上げることも視野に」「そろそろメンテナンスの時期ですが、計画的に進めましょう」なども聞けるでしょう。管理会社も自信を持ってオーナーと話せるタイミングですから、基本的には前向きな意見が多く出ることでしょう。
また管理会社にとっては「お礼を言ってくれる律儀な方」とか「既に次の対策を見ている意識の高いオーナーさんだな」「日々の物件状況をしっかりと把握している方」という風なプラスの印象を持たせることが出来ます。
こういった良好なタイミングを狙って管理会社とのコミュニケーションを取ることで「建設的な意見交換」「お礼を伝えて好感を持ってもらう」「物件を把握しているという意識」という一石三鳥の結果を名将たちは無意識なのか意識的なのかを別として管理会社に与えるのです。
これらは「物件状況を把握している方にマズい所は見せられないな」という適度な緊張感に繋がっていきます。
適度な「貸し」を作っておく

管理会社というのは正直「板挟み」の連続です。
他人の所有物を他人に貸すお手伝いというもので、基本的に自分達の権限で何かできるという部分は少ないものです。
そういった中で管理会社に対して適度な「貸し」を作れるチャンスというのは随所にあるものです。
先日のこと、ある物件で退去した入居者がいました。
このお部屋では入居者の過失によりお部屋が傷んでおりました。
その為、入居者の方に当該箇所の原状回復費をご請求しましたが、払わないのです。国土交通省のガイドラインに照らし合わせても明らかな部分と請求額であるにも関わらずです。
しかも入居者の過失は明らかであるにも関わらず、かなり争う姿勢を出していました。
揉めそうなことを含めてオーナーに相談したところ、あっさりと「その部分はいいですよ、大丈夫です」と言ってもらったそうです。
管理担当も対応に苦慮していただけに大変助かったそうです。
このオーナーさんは我々と同じく不動産業の方で当社に管理を任せてくれていますが、普段からこういった困ったタイミングでは何かと融通を聞いてもらっています。
そういった「恩」もあり、入居やその他の点で挽回しようという意識が働いているのか、当社に預けている全物件が良好な状態です。
もちろん、この方から「今回は貸しですよ」などとは聞いたことがありませんが、こういった細かい部分の恩というのが色々な部分で効いてきます。
だからといって「何でも飲まないといけない」「融通をいつでも聞かないといけない」という訳ではありません。
何でも聞いてしまうと無理難題ばかり降ってくるようになってしまいます。
あくまでも「適度に」というのと、相手が困っているなど「感謝や恩」と思えるかどうか?の見極めが大事です。
あまり打算的になりすぎると良くないのかもしれませんが、こういった「適度な貸し」は必ずプラスになって返ってくるものです。
これも管理会社や担当としては「あの時助けてもらっているしな」という意識や「恩返ししたい」という前向きな動機になるのは間違いありませんからね。
私自身、今思い起こしても「名将」達への「借り」はいまだに返せていません。
常に借りが残っていますが、現状は良好な状態であることが名将たちの名将たる所以なのかもしれません。
感じる他社の影

当社によくお越しいただくオーナーさんがおります。
この方とは毎回楽しい話題だったり、私が勉強になるような話を聞かせてくれます。
個人的にも好きなオーナーさんなのですが、当社のエリアとは別の都道府県にも物件を所有しています。
そちらの物件の様子や首都圏の最近のトレンドなどもオーナーさんから聞くのですが、そういった会話からも
「そうだよな、他の管理会社ともお付き合いあるんだもんな」と実感するのも事実です。
その方から「他の管理会社はこうなんだから」とか「他の管理会社に変えようかなー」というプレッシャーを掛けられたこともありません。
ご本人にもそのような意識は感じられません。毎度お会いする度に感謝を伝えらえれ、次回の方針などを話して建設的な会話ばかりです。
それでもそういった「他社の影」というのはやはり意識するものです。
ですが、これはさじ加減が大変重要だと思っています。
あくまで「匂わせる」程度で十分だと思います。
ニュアンス的には「いつもありがとう、本当に信用しているよ」という感情を相手に持たせていながらも「私は他社だったり、不動産業界のことも分かっているよ」が伝わる程度で十分です。
「私が他社で持っている物件ではー」とか「他社ならこんなことないのに」とばかり言ってしまうと過度なプレッシャーになってしまうこともあります。
私が出会ってきた名将たちも「いくつかの不動産会社」と取引があることは分かりながらも、脅しはしない。
勝手に管理会社が他社に負けじとパフォーマンスを上げている!
名将たちはこんな印象を持ちます。
管理会社というのは得意な部分が様々です。
大手には大手の良さが、中小には中小の良さが、時には担当レベルでも変わります。
しかし、こういった「勝手に管理会社が張り切る」緊張感は相互にいい影響をもたらすこともあるといえます。
同じオーナーさんを管理している他社さんと話していても、名将たちの物件は不思議とお互いに良好な状態であることが多いものです。
これは複数の管理会社と付き合った方がいいというよりは「不動産業界のこともある程度把握しているよ」という無言のメッセージが「適度な緊張感」に繋がっているのだと思っています。
やっぱりコミュニケーション力
いかがでしたでしょうか。
どれにも共通しているのがコミュニケーションの取り方ということです。
プレッシャーもコミュニケーションの一つではありますが、やはり前向きで建設的な関係を築くことが最良であることは疑いようがありません。
もちろん、ハッキリと言わねばならない場合などもありますが、根底にはお互いに良好な状態を作っていこうという信頼関係を築いていく作業なのだと思います。
管理会社はもちろん慢心・油断をしてはいけませんし、プロとして最良の提案をしていくことが責務になります。
そういったお互いの信頼関係を築く為にも、やはり「適度な緊張感」というのは必要だと管理会社の立場からも思います。
お問い合わせ
-

社長なりすまし詐欺メールの手口と、導入すべき対策
なんじゃこれ?自分からメールが来たぞ? おや?「私がみんなにメールを出しているぞ?」最初の違和感は正直これでした 冒頭の画像がそのメールです。 最近、法人の代表メール宛てに、社長になりすましたメールが届くという事案が多発しているそうです。 手口はこうです。 まず代表者や社長の名前を騙ってメールを送り、LINEグループを作らせる。 成功した場合、そのグループ内で「今、出先でどうしても外せない急用ができた」とか「緊急で支払いが必要になった」と、権限を持っている社員に指示を出す。 そして、そのまま一気に指定の口座へ振り込ませる、という流れだそうです。 犯人が事前にうちの組織図を徹底的に調べて……なんていう、映画のような話ではないと思います。 ただ単純に「社長」という名前を使い、「緊急だ」と煽る。 たったそれだけで、真面目に仕事をしている人ほど「なんとかしなきゃ」という責任感から、冷静な判断力を奪われてしまう。 実は、当社でも最初は同じようなことがありました。 幸い、スタッフから「内田さん、これ違いますよね?」という確認が入ったので事なきを得ましたが、その報告を受けた時は正直、「ようやるな」と思いました。 対策はしておこう 「自分だけは大丈夫」 「うちの社員に限って」 そう思いたい気持ちもありますが、今の詐欺はそんな甘い考えを軽々と越えてきます。 一瞬の隙や、忙しい合間を縫って滑り込んでくる。 確認してくれたスタッフには感謝しかありませんが、個人の機転だけに頼っていては、いつか限界が来ます。 そこで当社では、もう「ルール」を決めました。 「このルート以外での金銭的な指示は、たとえ私からの言葉であっても、100%無視すること」 これだけです。 「おかしいな」と疑う必要すらありません。 決められたルール以外の連絡は、すべて「偽物」として扱う。 そう決めてしまえば、スタッフも迷わなくて済みます。 私自身、もし本当に急な支払いで困ったとしても、そのルールを破って指示を出すことは絶対にしません。 それにしても、嫌な世の中になったものです。 悪人はどんどん賢くなりますし、今後はAIを使って、私の声や喋り方まで完璧に模倣した「偽物の指示」が飛んでくるようになるでしょう。 いつの時代も最新の技術は戦争や悪事に使われるものです。 技術の進歩が、人を騙すために使われる。 今一度、これまでの防犯をもう一段階強化していく必要があるんでしょうね。 便利を追及した私たちは、最終的には、アナログに戻らざるを得なくなるんでしょうか。
-

【全国比較】鹿児島の賃貸は安い高い!?礼金ゼロ・更新料1万円の「独自ルール」を徹底解説
https://lotushome.jp/blog/5697/ 前回は、不動産売買における商慣習の違いを書いてみました。 実は賃貸でも、それぞれの地域によって常識というのは異なります。 今回はそんな「お部屋探しの常識」の鹿児島バージョンを書いてみようと思います。 これから鹿児島県へお引越しを考えている方や、逆に鹿児島から他県へお引越しを考えている方に 「え!鹿児島の常識ってこうなんだ!」という点をお伝えしてみようと思います。 私は不動産業界にはじめて飛び込んだのは東京でした。 その後に鹿児島県へ帰ってきて、今に至りますが、その当時に私も「え?そうなんだ!」と勉強になりました。 そんな内容をみなさんにご紹介してみましょう。 東京や福岡から鹿児島エリアへ引っ越してくるお客様に、初期費用の見積書をお出しすると、かなりの確率で驚かれます。 「これ、なんですか?」と真顔で聞かれることも珍しくありません。 実は、鹿児島の賃貸市場には他県とは違う「独特のルール」がいくつもあります。 今回は、お部屋を借りる時にかかる費用を項目別に分けて、全国的な常識と鹿児島の実態を比較していこうと思います。 自分の住んでいる環境とどこが違うのか、あるいはどこに注意すべきなのか、ぜひチェックしてみてください。 礼金:都会は「お礼」、鹿児島は「なし」 まず、県外の方が一番驚くのがこの礼金です。 全国(特に関東圏)では、家賃1〜2ヶ月分を「お礼」として大家さんに支払うのが今でも一般的です。 そもそも礼金自体は、関東大震災の時に住宅不足の最中に生まれたとか、戦後だとか、上京する子供をお願いしますという意味だとか、言われておりますが、諸説あるようです。 ただ、入居前に家賃の1〜2ヶ月分を支払うというのは慣習として残っています。 しかし、現在の鹿児島では礼金なしの傾向が非常に強くなっています。 これは大家さんが優しいから、という理由だけではないと思っています。 賃貸物件の供給が多いこのエリアで、入居者さんに選んでもらうための「競争の結果」として削ぎ落とされたものだと思っています。 初期費用でいきなり10万円単位の差が出るのは、鹿児島ならではの大きなメリットですね。 敷金:消えゆく「担保」とペット可の防衛線 入居時に預ける「敷金」これは近年大きく変わってきています。 昔は「預けておいて退去時に精算」が当たり前でしたが、今は最初から預からないスタイルが主流になりつつあります。 ちなみに関西圏では敷金・保証金を預かることは一緒ですが、「償却」といって一定額は、返還しない。という慣習がある地域もあります。 鹿児島はどうかといえば、昔は敷金1カ月~というのが主流でしたし、今現在も珍しくはありません。 ただ近年は敷金それ自体が「なし」というのが主流になりつつあります。 なぜ「なし」が増えたかというと、家賃保証会社の普及が大きいと思います。 昔は家賃の滞納、原状回復の未払などに備える目的で敷金を預かっていましたが、今では最悪の場合、家賃保証会社があることから、無理して敷金を預からなくてもいいかな。と流れが変わってきました。 その為、敷金なしが増えてきています。 ただし、一点だけ例外があります。 それは「ペット飼育時」です。 ペットと一緒に暮らす場合は、敷金を1〜2ヶ月分「積み増し」するのが今でも常識です。 これは退去時の修繕リスクを考えると、避けては通れない防衛線だと言えます。 この積み増しがあるからこそ、大家さんも安心して「ペットOK」と言えるのです。 最近では、この積み増しに変わって賃料の「増額」で対応する新築なども増えてきていますね。 保証会社:一括払いか、月々の定額か 保証会社への加入は、今や全国どこでも必須になりつつあります。 正直、この部分はあまり全国的にも変わらないかもしれません。 というのも、家賃保証会社自体は全国規模の会社が多いため、エリア限定の慣習というのは生まれにくいと思います。 基本的には「初回の契約時に家賃の半分から1ヶ月分を払う」という一括払いが多い印象です。 鹿児島でも、初回費用を賃料総額の50%~と安く抑えつつ、月々の保証料と口座振替手数料をセットにして「月額600円〜1,000円程度」を支払うパターンが一般的です。 「毎月払うのは損じゃないか?」と思われるかもしれません。 しかし、月々の少額負担にすることで、2年に1回の更新手数料よりは計算がしやすい。という狙いなんでしょうね。 月々の数百円で「支払いの信頼」をサブスクしているような感覚ですね。 ネット無料:完全無料か、開通費が必要か 「インターネット無料」という言葉も、今や当たり前の設備になりつつあります。 ただ、鹿児島でネット無料物件を探す時は、少しだけ注意が必要です。 完全に月額も初期費用も「0円」という物件もあれば、初回開通費として「5,000円〜1万数千円」かかる物件もあります。 この違いは、建物の設備状況やプロバイダとの契約形態によります。 初回費用がかかる物件は、その分だけ回線が安定していたり、サポートが充実しているケースも多いものです。 パンフレットの「無料」という文字だけで判断せず、入り口でいくらかかるのかを確認しておくのが賢いお部屋探しのコツです。 ちなみに速度でいうと「YouTubeを見るのには問題ないが、PCゲームは難しい」程度だと思っておくといいと思います。 また、夜間は繋がりづらかったり、速度が遅くなったりというのも特徴かもしれませんね。 快適なネット環境を目指すなら、やはり自前で回線を引くのがベストだとは思います。 暮らしの安心サービス:転ばぬ先の・・ 最近、鹿児島で増えているのが「安心サポート」などの月額サービスです。 月額1,500円程度で、加入が条件となっている物件も多く見られます。 「なんじゃこりゃ?」と思われる項目ですが、多くのサービスに共通しているのが 鍵紛失時の鍵開けが無料対応 水漏れやトイレの詰まりの24時間無料対応 窓ガラスの破損対応 大手チェーンの割引サービス このように暮らしの万一に備えるという名目になっています。 これ、一見すると「余計な費用」に見えるかもしれません。 ただ、これは管理会社の体制変換が大きく関わっています。 今現在の管理会社は、どんどん鍵の預かりをしなくなっています。 これは管理の手間を削減しているというよりは、防犯面も懸念しています。 不動産業界では何年かに一度程度の割合で「管理会社職員が合鍵を使って空き巣」や「女性宅に侵入」などのニュースがあったりします。 これは管理会社として意図していない、そして管理会社、入居者ともに重大なダメージを負ってしまいます。 これを防ぐため、鍵の管理コストを削減する為、いろんな理由で廃止しています。 そんな中で、深夜2時に鍵を無くして家に入れない、という絶望的な状況を想像してみてください。 個人で鍵屋さんを呼べば数万円が飛んでいきますが、このサービスに入っていれば無料で開錠してもらえるのです。 数々の「鍵紛失パニック」を見てきた私からすれば、月1,500円でこの安心を買うのは、まぁ分からんではないかな。と思います。 いずれにしても、鹿児島に限らず全国で主流となってきております。 鍵交換費用と更新手数料 最後は、入り口と出口の話です。 鍵交換代は、鹿児島では「13,000円〜22,000円程度」が相場です。 国土交通省のガイドラインなどでは「大家負担」を推奨されていますが、全国的にも「借主負担」とするのが現在の主流です。 ガイドラインはあくまで「推奨」するだけで、実際は貸主と借主の条件で決めるものとされている為ですね。 ちなみに費用は、鍵の種類(ディンプルキー)などによっても変動することがあります。 渡される鍵の本数は2本が一般的です。 そして、長く住む人にとって最大の恩恵が「更新料」です。 東京などでは、2年ごとに「家賃1ヶ月分」の更新料を払うのが当然のルールです。 しかし、鹿児島では家賃に関わらず「更新事務手数料として10,000円/2年」が一般的です。 家賃5万円の人が東京で更新すれば5万円かかりますが、鹿児島なら1万円で済むのです。 この「長く住むほどお得になる仕組み」こそが、鹿児島賃貸の真髄かもしれません。 ちなみに北海道などは更新料「なし」が主流です。 上には上がいますね。 しっかりと確認しよう いかがでしたでしょうか。 場所が変われば、お金の「常識」もここまで変わります。 それぞれに全国と比べると違う部分や、全国的にも変わらない部分もあるのが実態です。 大切なのは安い・高いという数字だけを追うのではなく、その費用が何のためのものか。 またそういった費用も踏まえて「自分にベスト」かどうかを確認して欲しいものです。 それを納得した上で選んだお部屋は、きっとあなたにとって最高の家になるはずです。 あなたにとっての素晴らしい鹿児島になるように願っています。 そして鹿児島から旅立つあなたの「全国の常識」を学ぶ機会になれば嬉しいです。
-

同じ日本でこんなに違う?不動産売買の「関東vs関西」ルールと、気になる鹿児島はどっち?
不動産の世界には、法律や教科書には載っていない「地域の掟」のようなものが存在します。 同じ日本国内、しかも同じ「不動産売買」という行為なのに、境界線を一歩またぐだけで、それまでの常識が通用しなくなる。 これを知らずに県外の物件に手を出したり、あるいは県外の買い手と交渉を進めたりすると、決済当日になって「そんな費用、聞いてない!」と顔を真っ赤にして揉めることになります。 土壇場になって大きな金額でトラブルになるのは、売主も買主も同様でしょう。 であれば、最初からトラブルの芽を摘んでおくのが一番の合理的な解決策です。 今日は、特に関西と関東で大きく分かれる「3つの商慣習」について、簡単にご説明しようと思います。 ちなみに私は不動産業を始めたのが、東京だったので、賃貸では「礼金あり」「契約更新料1カ月」に慣れ親しんでいました。 鹿児島に帰ってきてからは基本的に「礼金なし」「契約更新は〇万円」に違和感がありましたね。 「関東方式」と「関西方式」の簡単な説明と、では鹿児島ではどうなの?というところをご紹介したいと思います。 「敷金・保証金」 まず、収益物件を扱う上で避けて通れないのが「敷金・保証金」の扱いです。 賃貸マンションなどを1棟丸ごと売買する場合、売主は入居者から「敷金」を預かっていますよね。 この敷金、退去時には入居者に返さなければならない「債務」です。 所有権が移れば、この返還義務も新しいオーナー(買主)に引き継がれます。 これについては、最高裁判決でも示されている通り、全国共通のルールです。 物件に住んでいる人たちからすれば、知らない間に所有者が変わったからといって、自分たちが預けた敷金が勝手に無くなったというのは、たしかに無理筋な気がしますから、ここは当然だと思います。 問題は、その「現金」をどう動かすか、です。 この問題について、「関東」と「関西」はハッキリ違います。 関東方式では、売買代金から敷金の総額を差し引いて決済します。 例えば、1億円の物件で敷金が2,000万円預けられているなら、買主は売主に8,000万円だけ払えばいい。 手元に2,000万円のキャッシュが残るから、急な退去があっても安心です。 ところが、関西方式は違います。 「敷金の持ち回り」といって、敷金分の現金は一切渡されません。 1億円の物件なら、1億円を丸々支払います。 「えっ、じゃあ入居者が退去する時の敷金返還は?」というと、買主が自分のポケットマネーから出すんです。 関東の人からすれば「二重払いじゃないか!」と叫びたくなるような話ですが、関西では「その返還リスクも含めて、最初から安く値付けしているんでしょ?」という理屈なんです。 どちらも「買主が敷金返還債務を引き継ぐ」のは一緒なのですが、関東方式の「売買代金から後で引く」のか関西方式の「もうすでに売買代金から引いている」という認識の違いなのです。 この感覚のズレですが、契約直前に発覚すると、まず間違いなくトラブルになります。 そして当の本人たちは、この違いを知らない限り、自分たちの今までの「常識」があるため、中々途中からは受け入れにくいものでしょうね。 「固定資産税の精算日」 次に、固定資産税・都市計画税の精算日です。 これが実は、実務上もっとも「え、そんなに違うの?」と揉めやすいポイントです。固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に1年分が課税されます。年度の途中で売買する場合、引渡しの日を境にして、それ以降の分を買主が売主に支払って精算するのが通例です。 問題は、その1年を「いつからいつまで」と捉えるか、です。 関東方式は、1月1日を起算日とします。つまり、1月1日から12月31日までを「1年」と考えます。対して関西方式は、4月1日を起算日とします。役所から納税通知書が届く「年度」のサイクルに合わせ、4月1日から翌年3月31日までを「1年」と考えるわけです。 これがどう影響するか、具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。例えば、年間の固定資産税が36万5,000円(1日あたり1,000円)の物件を、「3月1日」に決済するとします。 関東方式(1/1起算)の場合売主の負担:1月1日〜2月28日(59日間)= 5万9,000円買主の負担:3月1日〜12月31日(306日間)= 30万6,000円 関西方式(4/1起算)の場合この場合、精算対象は「前年度の残り(3月分)」になります。売主の負担:前年4月1日〜2月末日(334日間)買主の負担:3月1日〜3月31日(31日間)= 3万1,000円 結構違いますね。見ての通り、3月1日に決済をするなら、買主としては「関西方式」の方が、その場で売主に支払う精算金が圧倒的に少なくて済みます。 逆に、売主からすれば「関東方式」で精算したほうが、手元に残るお金が増えるわけです。 たった3ヶ月の起算日の違いで、この例なら27万円以上の差が出ます。 これが1棟マンションなどの大きな取引になれば、差額はさらに膨らみます。 さらに、関西方式(4月1日起算)を選んだ場合に、実務上で最も神経を使うケースがあります。 それが「1月1日から3月31日の間に決済を行う」というシチュエーションです。 ここには、非常に厄介な問題が潜んでいます。 固定資産税というのは、その年の1月1日時点の所有者に課税されます。 たとえ3月1日に名義を変えたとしても、春先に役所から納税通知書が届くのは「元売主」のところなんです。 もし、関西方式で2月1日に決済をしたとしましょう。 この時、精算するのは「前年4月1日から、今年の3月31日まで」の残り期間分だけです。 これでお互いスッキリ……とはいきません。 問題は、4月1日から始まる「新しい年度」の税金です。 この分は、当然ながら新オーナー(買主)が負担すべきもの。 しかし、4月以降に届く納付書の宛名は「元売主」のままです。 ここで何も手を打たずに決済を終わらせてしまうとどうなるか。 数ヶ月後、新しい年度の税額が確定したタイミングで、元売主が「通知書が届いたから、あなたの負担分を払ってください」と買主に連絡し、そこからまたお金のやり取りをしなければなりません。 一度終わったはずの取引で、また相手と連絡を取り合う。 これは、お互いにとって非常にストレスですし、連絡が取れなくなれば即トラブルに発展します。 一番避けたい「終わらない仕事」の典型です。 だからこそ、「次年度の精算」も同時に行っておくのがおススメです。 「新しい年度の税額はまだ確定していませんが、去年の金額をベースにして、次年度分も今ここで精算してしまいましょう」 つまり、新しい年度の1年分(またはその相当額)を、決済時にあらかじめ「予納」のような形で精算してしまうのです。 税額が多少前後したとしても、後から追いかける手間やリスクを考えれば、その場で「お互いこれ以上はなし」と決めてしまう方が、よほど合理的でスッキリします。 教科書には「税額が確定してから再精算する」と書いてあるかもしれません。 でも、そんな正論は現場では通用しません。 後からお金の話をするのは、誰だって嫌なものです。 「あの時、キッチリ終わらせておいてよかった」 そう思ってもらえるように、今のうちに次年度の分まで計算機を叩く。 そういった背景もあってか、精算の方法として分かりやすいのは1/1を起算日とした「関東方式」かもしれませんね。 司法書士への「売渡費用(報酬)」 最後にお話しするのが、登記の専門家である「司法書士」に支払う費用の負担についてです。 不動産の売買が決まると、法務局にある「登記簿」の内容を書き換える必要があります。 この手続きは、通常以下の4つのステップで進みます。 1.売主の「住所変更登記」 (今の住所と、登記簿上の住所が違う場合に行います) 2.売主の「抵当権抹消登記」 (売主がローンを完済した証として、銀行の権利を消します) 3.売主から買主への「所有権移転登記」 (これが売買のメイン。名義を正式に切り替えます) 4.買主の「抵当権設定登記」 (買主がローンを組む場合、銀行の権利を新しく付けます) この4つのうち、誰がどの費用を出すのか。 ここでも、関東と関西で明確な「作法」の違いがあるんです。 関東方式は、非常にシンプルです。 「自分のためにやる手続きは、自分で払う」という考え方です。 1と2(売主の準備)は売主が払い、3と4(買主の権利)は買主が払います。 つまり、売主の住所が変わっておらず、ローンもなければ、売主が司法書士に支払う報酬は「ゼロ」になることも珍しくありません。 ところが、関西方式はここでも独特の商慣習が顔を出します。 なんと、メインイベントである「3.所有権移転」の費用を、さらに細かく二つに分けるんです。 一つは、名義を移すための「登録免許税(税金)」や、実務的な手続き費用。 これは買主が負担します。 そしてもう一つが、「売渡(うりわたし)費用」と呼ばれるものです。 これは、司法書士が売主の本人確認をしたり、権利証を確認したり、登記に必要な書類を作成したりするための「売主側の手間賃」のようなものです。金額にしておよそ3万円から5万円程度。 関西では、この「売渡費用」を売主が負担するのが一般的です。 関東の感覚でいる売主さんに、「関西の物件だから、売渡費用として数万円払ってください」と伝えると、十中八九「なぜ名義を変えるのは買主なのに、私がそんなものを払うんだ?」と不審に思われます。 逆に、関西の感覚でいる買主さんが関東方式の物件を買うと、「売主が売渡費用を払わないなんて、不親切な業者だ」と感じてしまうかもしれません。 また、関西方式の特徴としては、司法書士が売主側と買主側で別々になることが多いのです。 双方ともに自分のことだけを行う司法書士に依頼する訳ですね。 関東方式では、一人の司法書士にお願いすることが多くなるのです。 じゃあ鹿児島はどっちなのさ? ここまで関東方式と関西方式の不動産売買の慣習について説明してみました。 他にも各地域では、独特の習慣や方式があるようです。 さて、私たちが活動している鹿児島はどうなっているかというと、現在は基本的に「関東方式」が主流です。 敷金は差し引きますし、固定資産税は1月1日起算、司法書士さんもお一人にお願いするのが一般的です。 ただ、ここで大切なのは「どちらの方式が正しいか、優れているか」ではありません。 不動産というのは、その土地に根ざした、動かすことのできない資産です。 だからこそ「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、その土地の作法を尊重することが、一番のトラブル防止になります。 大事な取引だからこそ、思い込みで進めるのではなく、一つひとつ丁寧に「今回のルール」を確認してほしい。と思っています。 その小さな確認の積み重ねが、大きなトラブルを未然に防ぎ、皆さんを守ることに繋がるからです。 せっかくの不動産との出会いが、最後まで良い思い出になりますように。 皆さんが安心して取引を終えられることを、心から願っています。 ちなみに、賃貸でも全国各地で習慣が変わっていたりします。 またどこかで「賃貸編」も書いてみましょうかね。 ではまた
-

前の住人の郵便物が届く!勝手に捨てると犯罪?郵便局公認の「正しい止め方」を解説
さて、お引越しを無事に終えて、新生活のスタートを切ったみなさん、お疲れ様です。 荷解きも一段落して、ようやく自分らしい暮らしが始まった頃、あなたにやってくる「面倒ごと」があります。 ふとポストを開けて少しだけモヤッとする瞬間です。 自分の名前に混じって届いている、見ず知らずの誰か宛ての手紙。 そう、前に住んでいた方宛ての郵便物です。 「せっかくの新生活なのに」 「これ、いつまで届くんだろう」 そんな風に戸惑ってしまうお気持ち、よく分かります。 今回は、この「前の住人宛てに届く郵便物」への対象方法をご紹介したいと思います。 気持ちよく新生活をスタートさせる為に、早めに終わらせておくことをおススメします。 勝手に捨てたり、開けたりは なぜこんなことが起こるのでしょうか? お引越しのバタバタでうっかり「転居届」を出し忘れていたり、手続きはしたけれど郵便局側の処理に少しだけタイムラグがあったり。 いずれにしても、郵便局側からすると「とにかく住所と名前が合っているから届ける」という状態です。 でも、受け取る側としてはやっぱり困りますよね。 「放っておけばそのうち止まるかな」と思っても、次から次へと届くダイレクトメールや重要そうな封筒。 つい「もう捨てちゃってもいいかな」という気持ちが芽生えることもあるかもしれませんが、ダメです、犯罪です 実は、自分宛てではない郵便物を勝手に捨てたり、中身を見たりすることは、法律で禁止されています。 「信書開封罪」「信書隠匿罪」という難しい名前のルールがあるのですが、要するに「他人の信書を勝手に開けたり、処分してはいけない」ということですね。 またこんな法律もあるのです。 郵便法第42条(誤配達郵便物の処理)郵便物の誤配達を受けた者は、その郵便物にその旨を表示して郵便差出箱に差し入れ、又はその旨を会社に通知しなければならない。 「間違えたり、手続きしてない方が悪いのに、なんで自分が!」 そう思うのも無理はありません。 引っ越したばかりの皆さんには何の非もないのは事実ですから、お気持ちは分かります。 ですが、万が一その手紙がとても重要な通知だった場合、後から前の住人さんとトラブルに発展してしまう可能性があります。 せっかくの新生活が、そんないらぬトラブルに巻き込まれるのも嫌でしょう。 では、どうしたらいいのでしょうか。 メモを張ってポストにポイ 一番確実で、それでいて驚くほど簡単な解決法をお伝えします。 それは、郵便局の公式ルールにそのまま乗っかることです。 用意するのは、小さな付箋かメモ用紙、そしてセロハンテープor輪ゴムだけ。 投函された郵便物にメモや付箋で「転居済み(受取人不在)」と一言だけ書いて、郵便物の表面に貼ってください。 もし何通かあるのであれば、輪ゴムでまとめて、一番上にだけメモやふせんを張ります。 あとはそれを、お散歩やお買い物のついでに、近所のポストにポイっと投函するだけです。 もちろん、切手を貼る必要も、郵便局の窓口まで行く必要もありません。 これだけで、郵便局側で「あ、この人はもうここには住んでいないんだな」と正しく認識され、次からは届かなくなります。 え?そんなことしていいの?と思われるかもしれません。 ですが、この方法は郵便局が公式で出している方法なので、むしろ正しい対処法なんです。 意外と簡単ですよね。 注意点としては、この方法はあくまで郵便局が取り扱う「郵便物」には有効なのですが、メール便などの運送会社が独自で行っているサービスには適用外になってしまいます。 自分のために 「他人のミスなのに、なんで私がそんな手間を」 そう感じることもあるでしょう。 ですが、これは前の住人さんのためというより、あなたのポストを「自分のものだけ」にするための、最後のお掃除のようなものだと考えてみてください。 一回の手間で、明日からのポストチェックがずっと気持ちの良いものに変わります。 モヤモヤをポストに残したままにせず、スッキリとさせてしまいましょう。 新生活が誰にも邪魔されない、あなただけの素敵な時間になることを心から願っています。
-

お引越しの挨拶 いる?いらない?【2026年最新版】
隣近所への引越し挨拶はいるのか? さて、ご入居前に聞かれるこの質問 引っ越し時の近隣への挨拶はした方がいいのか?それともいらないのか? 管理会社として見解を出す時が来ました。昔は引っ越してきたら両隣と上下階は挨拶にいくものだ!なにかあった時の為に挨拶にはいった方が良いというのが定説でした。 賃貸の管理会社としてお話しする機会も多くなってきたことですし、管理会社としての見解を皆さんも聞きたいことでしょう。 結論からいきますと 「引っ越し挨拶はしなくてもOKです、ただしお子さんがいる場合はしてもいいかも」 管理会社としての見解はこのようにしています。 わざわざ手土産を買い走る必要も、緊張しながらインターホンを押す必要もありません。 「なんで?した方がいいんじゃないの?」という意見も分かります。もちろん、「するな」という訳ではありません。やはりご挨拶をしておきたいという方はしていただいて大丈夫です。挨拶をするメリットもあります・ご迷惑をお掛けした時に挨拶に行っておいた方が許してもらいやすい・自分に何かあった時の為に助けてもらえるかもしれない確かに、そういった側面はあるかもしれませんね。しかし、このご時世でご挨拶の弊害や不要論もあります。そして、どちらが多数になったかというと「引越し挨拶は、どちらも望んでいない」がほとんどなんです。 今はプライベートな時間を何より大切にする時代です。休日の昼下がりに動画を観てくつろいでいる時や、仕事から疲れて帰ってきて「やっと一人の時間だ」と思っている時そこに突然、見知らぬ人が訪ねてくる。それだけで、少し身構えてしまうのが今の普通です。 「あ、挨拶に来てくれたんだ、丁寧だな」と手放しで喜んでくれる人ばかりではありません。 むしろ「せっかくの時間を邪魔された」と感じる人や、居留守を使いたくなる人だって大勢います。特に女性の一人暮らしなら、なおさら慎重になるべきです。 わざわざ「私はここに一人で住み始めました」と、自分の情報を自分からさらけ出すメリットは一つもありません。 防犯の意味でも、自分の存在をあえて知らせず、静かに暮らし始めるのが一番の安全策だったりします。 それに、対面の挨拶は相手の「その時の機嫌」に左右されるという、なんとも不安定なギャンブルでもあります。 あなたがどれだけ誠実に挨拶をしたとしても、相手がたまたま嫌なことがあってイライラしていたら、それだけで「なんだか面倒な人が来たな」と悪い印象を持たれてしまう。 ちなみに、人間は初対面の印象が9割だとする恐ろしいデータなどもあります。 これから日常生活を長い時間おくる自宅で、第一印象ギャンブルなどはしたくありませんね。 一生懸命に気を使った結果がこれでは、あまりにも報われません。 挨拶しておいた方がいいケースも では、ご挨拶は完全にしない方がよいか?と言われたら1つだけ例外があります。 「小さいお子さんがいて周りへの迷惑が気になる」という方はご挨拶をしておいた方がよいでしょう。 この場合は大体ファミリー向け物件になるため、お互いの感覚も近く、コントロールしづらいお子さんの騒音に対して事前にご説明したほうが良い結果になることが多いと思います。 お子さんの音が聞こえてきたとしても挨拶があったことで「挨拶も来てくれたし、まあいいか」と思ってもらいやすい側面はあると思います。しかし、その場合でもおススメしているのは 「会わずにご挨拶」 これです。 それではご挨拶をする場合のおススメの方法ついてお話していきます。 お引越しの挨拶「するならコレ」 1.ご挨拶の方法基本的にはお引越し当日、もしくは翌日までに両隣と上下階へ物とお手紙を添えてポスト、もしくはドアノブに掛けるなどで会わずにご挨拶現在はコロナウイルスも一定落ち着いてきた様子で、ひと頃よりは来訪者に対する嫌悪感は無いことでしょう。 要は挨拶に来てくれたことが分かれば大丈夫です。 お手紙と粗品があれば「わざわざ来てくれたのだな」と思ってもらえるため、それで十分でしょう。 その後に出かける時などに顔を合わせたタイミングにでも「こんにちは」と挨拶すれば印象は良いはずです。 2.贈り物洗剤やタオルなど食品以外の物で金額は200円~700円程度の物特に多いのは・タオル(紙のし付き)・台所用洗剤 ・サランラップ ・フリーザーバッグなど生活必需品が多く、ネットで「引っ越し挨拶 粗品」とでも検索して出てくるもので十分です。ポストやドアノブでの受け渡しとなるため食品関係は避けた方が無難です。食品は好みやアレルギーなどもありますからね。 金額も高い方がいいという訳でもありません。 ポイントは「誰もが簡単に使うであろう物」です。オシャレな物やこだわりの逸品などではなく「使えば消えてなくなる物」が贈られた側も気を使いませんからね。 ここに金額の多寡は関係ありません。3.お手紙の文面カード程度の大きさで結構です。例文「○○号室に越して参りました。 ご挨拶をお手紙にて失礼いたします。 こちらには小さな子供が2人おり、何かとご迷惑をお掛けすることもあろうかと思います。 注意してご迷惑にならないよう努力いたします。 また、心ばかりではございますが、ご挨拶の品を入れておりますので、お使いいただければ幸いです。 これからお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。」伝えるポイントは ・子供がいること ・こちらとしてもなるべく迷惑にならないよう注意していくこと これがあれば十分だと思います。 名前も記載するのであれば苗字程度でよいでしょう。フルネームだとSNSなどで特定されることも懸念があります。 余程珍しい苗字でなければ苗字程度はいいのではないでしょうか。 但し、苗字も明かしたくない場合は例文の通りでいいと思います。一人暮らしで挨拶をしたいという場合でも、このようにお手紙と粗品でご挨拶すれば良いと思います。あとは、集合住宅ですからお隣や上下階の方へ配慮しながら生活していけば、それが何よりの気遣いになるのです。 いかがでしたでしょうか。よく聞かれるお引越しの時のご挨拶。皆さんも他の方がしているか?不動産屋としてはどのように考えているか?気になるポイントでしょうから、賃貸管理会社の立場と見解として書いてみました。 参考になれば嬉しいです。





