(53ページ目)リフォームでのオーナーの騙し方 ~見積りのマジック~ 賃貸物件編

相見積だけで本当に大丈夫?騙し方のテクニック公開

賃貸経営に欠かせないリフォーム 騙されない為には?

先日、ある不動産会社のスタッフから依頼を受けました。その内容とは「自分の持っている賃貸物件のリフォームをやってもらえないか?」とのこと。

当社は私を含め、リフォーム会社での経験があるスタッフもいる為、物件のリフォームも直接請け負っています。

自社でやる理由は単純に「自分達でデザインして発注すれば、質が良くて安くなるからオーナーの為になる」それだけです。

リフォーム会社さん主導で素敵なリフォームになることももちろんありますが、実際に賃貸管理を行っていて、「これはお客様に喜ばれる」「成約率も上がる」などのメリットをしっかりと反映しやすいので、そうしているのです。

いい物件になれば成約率も上がってオーナーも嬉しい、そして管理会社の私たちも嬉しい。ということですね。

そのことを知っている同業者の方から自分が所有している物件のリフォーム依頼がありました。

丁度手も空いていたことから、どの程度のリフォームをしたいか?などを聞き、見積りを出しました。

その後、しばらくして返答がありました。

ロータスホームの見積りは高いですね」

おっと!あまり言われたことが無いだけに少しだけ心外でした。




私が作る見積りは通称「分離発注」と呼ばれる方式を取ります。

これは、リフォーム会社に丸投げでお願いするのではなく、業種ごとに職人さんを呼び、日程をこちらで調整するのです。資材も自分たちで拾い出して資材屋さんに直接発注したりもします。

その為、一括してお願いするよりもコストが安くなります。

お願いする業者さんとしても何度も現場調査にいったり採寸しなくても良い、資材を自分達で運ばなくてもいいなどのメリットがある為、請けてもらうコストが抑えらえれるのです。現場に当日行けば必要な物や他の職人さんとの調整も大体終わっている為、手間が省けるなどのメリットもあるのです。

そんな見積りだったので、あまり相見積などでも負けることが少なかったのです。

参考と勉強の為に「ちなみに他社さんのはどんな感じだったのですか?」と聞いて見せてもらいました。

そして、その他社の見積りを見せてもらったところ

同業者でもこんなのに引っ掛かるのか

という内容でした。

今回はリフォームを発注するオーナーさんへ向けての見積りのマジックや手口などを踏まえて、賢いリフォームになる助けになればと思います。

業者は見られるポイントを知っている

まず、その時に言われたのが壁紙の単価でした。

「ほら、A社さんは平米単価が安いんですよ」

確かに、そうですね。単価「は」安いですね。しかし、それは他の工事に乗っけられてるからでしょうね。しかも肝心の平米数は私の見積りよりも大分多く、合計金額では大して変わりもしないものでした。

そう、今回は水周りも絡む工事でした。その為、壁紙の単価は安く見せる為に当社よりも200円前後安いものでした。

しかし、それ以外の工事はちゃんと計算すると私の倍以上の単価です。しかも、他の工事内容も正直お粗末な内容でした。

見た目は多少良くなるでしょうが、本質の貸すという部分までは到底いけないものでした。

しかも、私の見積りを渡して相見積を作ってもらったとのことでしたが、その内容も巧妙に変更してありました。

例えば独立洗面台の交換であれば私の見積りは「独立洗面台の単価と取替え工事」とシンプルな2項目にしたりしますが、その業者では「独立洗面台+配管材料+工事手間+配管移設費+養生材+産廃処分費+諸経費」とたくさんの項目があり、そこに少しずつ金額を乗せていきます。

確かにそうすれば一つ一つの項目では安く見えますからね。

ここで何が言いたいのかと言うと

業者は突っ込まれそうなポイントを知っている

例えば壁紙の単価などは本当にそうですね、ネットで検索すれば大体の単価というのは出てきます。そしてその単価を安く見せておけば「安くていい業者」と映る訳です。

そうしておいて、他の部分で利益を取ればいいという考えなのです。

私は業者が利益を取ることが悪いと言っている訳ではありません。人が動く以上利益が無ければやっていけません。
そして、従業員にもしっかりと給与を支払い、いい仕事に繋げるためにはある程度の利益が無ければいけませんからね。
しかし、世の中には見積りの表面上は立派だが、仕上りや他の部分がおろそかになることを「分かって」言わない業者、隠す業者がいるのも事実です。それはあまり良いこととは思えません。

正当な見積りで出来ることは出来る、出来ないものは出来ないとハッキリしていればいいのです。そしてそれに掛かる経費や利益というものは正直に出せばいいと思っています。

要は聞こえのいい見積りで仕上がりが残念になったり、安物買いの銭失いにならなければいいのですから。

しかし、同業者でも引っ掛かる位ですから皆さんも覚えておいて損はありません。

ありがちな手口

見やすいポイントだからこそ恰好の餌食になる

お客さんが見やすいポイントはこんな感じでしょうか

  • 壁紙の単価 
  • 足場の金額
  • 資材の単価
  • 工賃(人工)
  • 値引き額

これらは私自身も良く言われます。そして、言う側も言いやすいのです。

なぜかというと、単価として一般的に認知されている項目だからですね。インターネットなどでも平均単価というような内容で広く調べることが出来るからです。そしてだからこそ「ここだけ誤魔化せれば後は大丈夫」と思われやすいのです。

ちなみに誤魔化す手法としては



お客様としても自分が知る単価より安い業者なら「他の項目も安いんだろう」と思ってしまうのです。

  • 壁紙なら 平米(㎡)ではなくメートル(m)で出す
  • 足場の金額なら塗装や塗料に上乗せする
  • 資材の単価は工賃や部品を分ける
  • 工賃なら作業工程を分ける
  • 値引き額なら最初の金額を高くしておく

単純に思えますが、それらを見抜くことが出来るでしょうか?細かな部品の単価や工程の理解など正直難しいものです。

そして、見積りには統一した書式というのはありません、各社様々な方法で出してくるので色々な誤魔化し方が出来てしまうのです。

とはいえ、書式を統一して欲しいと言ってもそれは難しいでしょう。なぜなら、工事に対するスタンスは各社様々なのです。

例えば少し不具合が出た場合、次の2社はどちらがいい業者でしょうか?

A「今回の工事ではコストは上がるが、隠れた部分のリスクも工事をして、今後長期間のリスクを取り除く工事をしてあげたい」
B「今回の工事では隠れた部分のリスクはちゃんと説明して、納得してもらえるなら不具合の部分のみを改善して、コストも抑えてあげたい」

どちらも良い業者だと言えます。そう、どこに焦点を当てるかによっても工事内容は変化します。その為、全社に統一した書式というのは正直難しいでしょうし、自分でかなりの部分まで細かく指示を出さないといけない為、かなりの知識量と労力が掛かります。現実的ではないかもしれません。

ではどうしたらいいのか?

信頼できるチームを作りましょう

対策としては、いくつかあるのですが、大事なのは「見積り通りの結果どうなるのか?」をしっかりと確認しましょう。

細かな単価で惑わされると、本質の「こうあって欲しい」という部分を見失ってしまいます。

あなたが達成したい目的を見積りの工事で達成することが出来るのかを確認していきましょう。
お部屋のリフォームであれば「やらない部分はどこか?」を把握することでイメージもしやすくなります。

よく失敗するリフォームでは「ここまでやってくれると思っていた」が大半です。「やらない部分」に焦点を当てるとイメージがしやすいものです。

その工事が自分の思っていた総額と合うかどうか?が肝心です。

知っている単価や一部分だけで「良い業者」と決めつけるのではなく、全体の工程とそれに対する「総額」で見ていくと失敗はグンと減ることでしょう。

この見積りではAはやるがBはやらない、こっちはAもBもやる、としっかり工事の結果で見比べていきましょう。

信頼できる業者と信頼できる管理会社とあなたとの3者の良いチームが出来れば一番です。

せっかくリフォームという「投資」をするのですから成果は最大限にして欲しいものです。

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