
賃貸経営に欠かせないリフォーム 騙されない為には?
先日、ある不動産会社のスタッフから依頼を受けました。その内容とは「自分の持っている賃貸物件のリフォームをやってもらえないか?」とのこと。
当社は私を含め、リフォーム会社での経験があるスタッフもいる為、物件のリフォームも直接請け負っています。
自社でやる理由は単純に「自分達でデザインして発注すれば、質が良くて安くなるからオーナーの為になる」それだけです。
リフォーム会社さん主導で素敵なリフォームになることももちろんありますが、実際に賃貸管理を行っていて、「これはお客様に喜ばれる」「成約率も上がる」などのメリットをしっかりと反映しやすいので、そうしているのです。
いい物件になれば成約率も上がってオーナーも嬉しい、そして管理会社の私たちも嬉しい。ということですね。
そのことを知っている同業者の方から自分が所有している物件のリフォーム依頼がありました。
丁度手も空いていたことから、どの程度のリフォームをしたいか?などを聞き、見積りを出しました。
その後、しばらくして返答がありました。
「ロータスホームの見積りは高いですね」
おっと!あまり言われたことが無いだけに少しだけ心外でした。
私が作る見積りは通称「分離発注」と呼ばれる方式を取ります。
これは、リフォーム会社に丸投げでお願いするのではなく、業種ごとに職人さんを呼び、日程をこちらで調整するのです。資材も自分たちで拾い出して資材屋さんに直接発注したりもします。
その為、一括してお願いするよりもコストが安くなります。
お願いする業者さんとしても何度も現場調査にいったり採寸しなくても良い、資材を自分達で運ばなくてもいいなどのメリットがある為、請けてもらうコストが抑えらえれるのです。現場に当日行けば必要な物や他の職人さんとの調整も大体終わっている為、手間が省けるなどのメリットもあるのです。
そんな見積りだったので、あまり相見積などでも負けることが少なかったのです。
参考と勉強の為に「ちなみに他社さんのはどんな感じだったのですか?」と聞いて見せてもらいました。
そして、その他社の見積りを見せてもらったところ
同業者でもこんなのに引っ掛かるのか
という内容でした。
今回はリフォームを発注するオーナーさんへ向けての見積りのマジックや手口などを踏まえて、賢いリフォームになる助けになればと思います。
業者は見られるポイントを知っている
まず、その時に言われたのが壁紙の単価でした。
「ほら、A社さんは平米単価が安いんですよ」
確かに、そうですね。単価「は」安いですね。しかし、それは他の工事に乗っけられてるからでしょうね。しかも肝心の平米数は私の見積りよりも大分多く、合計金額では大して変わりもしないものでした。
そう、今回は水周りも絡む工事でした。その為、壁紙の単価は安く見せる為に当社よりも200円前後安いものでした。
しかし、それ以外の工事はちゃんと計算すると私の倍以上の単価です。しかも、他の工事内容も正直お粗末な内容でした。
見た目は多少良くなるでしょうが、本質の貸すという部分までは到底いけないものでした。
しかも、私の見積りを渡して相見積を作ってもらったとのことでしたが、その内容も巧妙に変更してありました。
例えば独立洗面台の交換であれば私の見積りは「独立洗面台の単価と取替え工事」とシンプルな2項目にしたりしますが、その業者では「独立洗面台+配管材料+工事手間+配管移設費+養生材+産廃処分費+諸経費」とたくさんの項目があり、そこに少しずつ金額を乗せていきます。
確かにそうすれば一つ一つの項目では安く見えますからね。
ここで何が言いたいのかと言うと
業者は突っ込まれそうなポイントを知っている
例えば壁紙の単価などは本当にそうですね、ネットで検索すれば大体の単価というのは出てきます。そしてその単価を安く見せておけば「安くていい業者」と映る訳です。
そうしておいて、他の部分で利益を取ればいいという考えなのです。
私は業者が利益を取ることが悪いと言っている訳ではありません。人が動く以上利益が無ければやっていけません。
そして、従業員にもしっかりと給与を支払い、いい仕事に繋げるためにはある程度の利益が無ければいけませんからね。
しかし、世の中には見積りの表面上は立派だが、仕上りや他の部分がおろそかになることを「分かって」言わない業者、隠す業者がいるのも事実です。それはあまり良いこととは思えません。
正当な見積りで出来ることは出来る、出来ないものは出来ないとハッキリしていればいいのです。そしてそれに掛かる経費や利益というものは正直に出せばいいと思っています。
要は聞こえのいい見積りで仕上がりが残念になったり、安物買いの銭失いにならなければいいのですから。
しかし、同業者でも引っ掛かる位ですから皆さんも覚えておいて損はありません。
ありがちな手口

お客さんが見やすいポイントはこんな感じでしょうか
- 壁紙の単価
- 足場の金額
- 資材の単価
- 工賃(人工)
- 値引き額
これらは私自身も良く言われます。そして、言う側も言いやすいのです。
なぜかというと、単価として一般的に認知されている項目だからですね。インターネットなどでも平均単価というような内容で広く調べることが出来るからです。そしてだからこそ「ここだけ誤魔化せれば後は大丈夫」と思われやすいのです。
ちなみに誤魔化す手法としては
お客様としても自分が知る単価より安い業者なら「他の項目も安いんだろう」と思ってしまうのです。
- 壁紙なら 平米(㎡)ではなくメートル(m)で出す
- 足場の金額なら塗装や塗料に上乗せする
- 資材の単価は工賃や部品を分ける
- 工賃なら作業工程を分ける
- 値引き額なら最初の金額を高くしておく
単純に思えますが、それらを見抜くことが出来るでしょうか?細かな部品の単価や工程の理解など正直難しいものです。
そして、見積りには統一した書式というのはありません、各社様々な方法で出してくるので色々な誤魔化し方が出来てしまうのです。
とはいえ、書式を統一して欲しいと言ってもそれは難しいでしょう。なぜなら、工事に対するスタンスは各社様々なのです。
例えば少し不具合が出た場合、次の2社はどちらがいい業者でしょうか?
A「今回の工事ではコストは上がるが、隠れた部分のリスクも工事をして、今後長期間のリスクを取り除く工事をしてあげたい」
B「今回の工事では隠れた部分のリスクはちゃんと説明して、納得してもらえるなら不具合の部分のみを改善して、コストも抑えてあげたい」
どちらも良い業者だと言えます。そう、どこに焦点を当てるかによっても工事内容は変化します。その為、全社に統一した書式というのは正直難しいでしょうし、自分でかなりの部分まで細かく指示を出さないといけない為、かなりの知識量と労力が掛かります。現実的ではないかもしれません。
ではどうしたらいいのか?

対策としては、いくつかあるのですが、大事なのは「見積り通りの結果どうなるのか?」をしっかりと確認しましょう。
細かな単価で惑わされると、本質の「こうあって欲しい」という部分を見失ってしまいます。
あなたが達成したい目的を見積りの工事で達成することが出来るのかを確認していきましょう。
お部屋のリフォームであれば「やらない部分はどこか?」を把握することでイメージもしやすくなります。
よく失敗するリフォームでは「ここまでやってくれると思っていた」が大半です。「やらない部分」に焦点を当てるとイメージがしやすいものです。
その工事が自分の思っていた総額と合うかどうか?が肝心です。
知っている単価や一部分だけで「良い業者」と決めつけるのではなく、全体の工程とそれに対する「総額」で見ていくと失敗はグンと減ることでしょう。
この見積りではAはやるがBはやらない、こっちはAもBもやる、としっかり工事の結果で見比べていきましょう。
信頼できる業者と信頼できる管理会社とあなたとの3者の良いチームが出来れば一番です。
せっかくリフォームという「投資」をするのですから成果は最大限にして欲しいものです。
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賃貸オーナーが自己破産する確率と原因
不動産投資で自己破産するリスクはあるのか?そして本当のリスクとは? 自己破産するオーナーはどれくらい? 今回は不動産投資を始めたい人向けの情報になるかもしれません。 私はこれまでに賃貸物件を持っているオーナーに数百人程度しかお会いしたことはありませんが、私が見てきた(その後の動向も出来る限り調べてみた)結果で不動産賃貸を行っているオーナーで自己破産、もしくはそれに近しい状態まで行ってしまったオーナーの実際の数と確率なるものを出して見ようと思います。 まずは結論からいきましょう 不動産投資を行っているオーナーの内、自己破産やそれに近しい状態(支払不能や延滞)になる確率は 0.5%程度です おおよそ200人のオーナーさんがいると1人出てくるかどうか。これを多いと見るか、少ないと見るかはそれぞれだと思います。 これは私が自社、他社のオーナーさんの内、動向を知ることが出来る人の中での実際の体感値です。 当社のオーナーさんでそのような方は現在、過去もちろんいらっしゃいませんが、他社のオーナーや過去に勤めた会社でのオーナーで私が知り得る範囲も含めると、大体この程度になろうと思います。 東京商工リサーチの「リスク管理債権状況」などのデータによれば「リスク管理債権」という、簡単にいうと多数の銀行が貸しだした金額の内「破綻先債権」「延滞債権」「3カ月以上延滞債権」などを合計した数字が1.33%という数字から不動産オーナーの自己破産の確率を1.33%とするような記事もあります。 しかし、この数字は中小企業など不動産投資と関係のない融資が多分に含まれている為、不動産投資における自己破産比率を計るのに適当ではない気がします。 では自己破産に至る人の原因は? 自己破産の原因は「買った物件が悪い?」「騙された?」 私からすると0.5%というのは多額の資金を要する投資の中では自己破産の比率は「低い」部類だと思っております。 ではこの0.5%の人たちの破産、破綻の原因とは何か?という部分ですが 0.5%の人たちのほぼ9割は不動産投資以外が原因 こうなると思います。 私が知る限り、自己破産、返済不能まで至った人の原因は以下のようなものです。 本業(自営業)が上手くいかずに自己破産不動産投資以外の投資(海外の新事業への投資、FXなど)の失敗不動産収入以外の収入が無く、別の借金による返済不能オーバーローンで返済比率が高すぎて原状回復が出来ず空室が増えすぎて返済不能ギャンブル狂いの家族がいる方 こちらの例では自己破産まで至らずとも、不動産のローンを支払うことが出来なくなった方の原因を挙げてみました。 こうやって見ると買った物件が直接の原因というよりはプライベート、もしくは家計自体に問題のあることがほとんどであるということが言えると思います。 しかし、賃貸物件自体でも負のスパイラルというのは確実にあります。 上記は赤信号ですが、その手前の黄信号というのもあります。 全ての引き金は安易な「貸し止め」 「たった一部屋」が全ての始まりです それでは、返済不能などに陥る方の負のスパイラルの説明です。 正直、このような状態を招くと一気に収支状況は悪くなっていきます。 空室が出る↓原状回復をしないといけない↓手元にお金が無い、もしくは掛けたくない↓お金が溜まったらやろうと考える↓とりあえず今はやらない↓貸し止めになる↓全体の賃収が減る↓お金が溜まるスピードが落ちる↓最初に空いた部屋の原状回復が溜まる前に他のお部屋の退去予定が来る↓家賃収入が減る↓最初に戻る このように安易な「一部屋の貸し止め」が全体の収支を圧迫し、負のスパイラルとなってしまいます。 そして自己破産や返済不能となったオーナーはほとんどこの状態を生み出しているのです。 本来はこの逆のスパイラルにしなければいけないのですから、当然の結果ともいえます。 不動産が原因という訳でもない ここまでご覧になっていただければお分かりになる通り、よっぽどひどい不動産(新築ワンルーム投資など)でない限りは不動産が原因で自己破産や返済不能などになるケースというのは非常に稀であるのです。 また、不動産投資で立ちいかなくなるケースというのも、不動産に原因があるというよりは、家計や収入のコントロールなど個人の資質による部分が大きく占めています。 不動産収入というのは額が大きいのですが、使い方や貯め方という投資判断はオーナーによるものです。 物件を「買って終わりであとは永久にお金を生むマシーン」という考え方をする人はいないでしょうが、貸し止めによる負のスパイラルなどに陥れば簡単には立ち直れない状態になってしまいます。 私たちが関わっているオーナーさんの中では上記の事例や負のスパイラルなどはあまり見かけないものですが、不動産投資というのは「何を買うか?」も大事ですがそれ以上に「どう運営するか?」が非常に大事だと思っています。 当社でも入居率が芳しくない物件がオーナーチェンジした途端人気物件になる事例もあります。 不動産の価値を活かすも殺すもオーナー次第であるとも思います。 不動産自体に罪がある訳でもないのです。 賃貸不動産投資を始めたい方はその点をご注意ください。
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放置車両の所有者をつきとめる方法 ~やっかいな軽自動車編~
実はみなさんでも出来ます 迷惑だがレッカー移動もできない 今回は無断駐車をされてしまった時の車の所有者の特定の仕方についてお話ししていきます。 厄介ですよね、無断駐車 我々管理会社にとっては頭の痛い問題です。 警察に頼っても盗難車や事件性がないと所有者を教えてもらうどころか、違法駐車として取り締まってもらえるわけでもありません。 警察はあくまでも公道上にある車の駐禁以外だと無力になってしまいます。 では、こちらでレッカー移動などして所有者に請求すればいい!と思ってしまいますが、これを法律は禁止しています。 要は「裁判外で自分で解決するなよ」という自力救済になってしまいます。 仮にレッカー移動したとしても、所有者から「勝手に移動されて傷がついた」とか「勝手に持っていかれて盗難だ」と言われてしまうと弱い立場となってしまうのです。 もちろん、その場合は無断駐車したことによる損害賠償で立ち向かうしかないのですが、裁判所に訴え出て、判決を貰い、所有者に対して移動や請求をする、それでも動かない場合はまた行政執行を申し立てる。という非現実的な手続きを踏まねばいけません。 なぜ迷惑を掛けられて費用を更に支払い、時間も使わねばいけないのでしょうか? この辺りの法律についてはぜひ見直していただきたいものです。 しかし、この放置車両や無断駐車については所有者を特定することは裁判外でも、みなさんでも出来ることをご存じでしょうか? ナンバーから割り出す さあ、証拠集めだ まず、所有者情報を教えてくれるのは下記2つ、無断駐車の車が 普通自動車か軽自動車かで調べ方が異なってきます。 普通自動車は運輸支局、自動車検査登録事務所等=通称「陸運局」 軽自動車は軽自動車検査協会 それぞれ情報開示請求という手続きが必要になります。 昔は車のナンバーだけでも開示してくれてたようですが、個人情報に厳しくなった昨今、情報の開示が厳しくなってしまいました。 面倒くさいのは「軽自動車」 圧倒的に面倒な軽自動車 準備するものは以下の通りです。写真の撮り方については後ほど実例をご紹介します。 普通自動車の場合 第3号様式 ダウンロードはこちらから私有地放置車両関係位置図と放置車両の写真 書式ダウンロードはこちら請求者の身分証明書放置車両の地図 (ゼンリン地図の写しやグーグルマップの写しなど)放置状況が分かる写真 ※車両の全景や駐車場の全景、駐車場の位置が分かるような全体写真放置車両のナンバーが分かる写真 軽自動車の場合 申請書(軽自動車検査ファイル照会願出書)※下記でダウンロードできます、両面印刷駐車されている土地の登記事項証明書の写し(法務局で取る、登記情報提供サービスの写しではダメ)土地の公図、住宅地図(今回はグーグルマップの写しで大丈夫でした)放置状況が分かる写真 ※車両の全景や駐車場の全景、駐車場の位置が分かるような全体写真、出来れば期間が分かるように複数回放置車両のナンバーが分かる写真放置車両の配置図など(駐車場のどの場所においてあるか、手書きなどでも大丈夫です)土地の所有者の委任状 ※貰えない場合は駐車場の賃貸借契約書など土地所有者との関係が分かるものが必要になりますが、証明するのは窓口担当により変わる可能性がある為、委任状がベスト こちらもダウンロードは下から 263618c85bea9722d9b6169714d1ba8fダウンロード 9493d4c598f8f876514a01f95d126c7aダウンロード こういった書類と照会の手数料300円程度を持ってそれぞれ窓口へ行きましょう。 ちなみに軽自動車検査ファイル照会については、各窓口の担当により大分提出書類などが異なる可能性があります。 今回鹿児島での手続きでは親切に教えていただきましたが、中にはあまり詳しくない担当さんなどもいらっしゃるようです。 この辺りは購入時に車庫証明が必要な普通自動車と軽自動車の違いなのかもしれません。 写真の撮り方と例 そして肝心の写真の撮り方です。 ここでのポイントは日付と全体と繋がりです。 日付については明確に決まりなどはないようですが、別日で撮りましょう。 要は「こんなに長い期間停められているんだ」という証明が必要になります。 また、写真に日付を証明できる表示が必要です。デジカメの日付表示機能、もしくは例のように日付を画像の中に表示させましょう。 車のナンバーと全体写真 無断駐車を警告する文書※決してテープなどを使って貼ってはいけません。ワイパーに挟むなどで対応しましょう 後ろの建物と位置関係を示しています。しかし、これだけでは証明できません 駐車場全体の写真です。後ろの建物との位置関係も表してます。まだ不十分 後ろの建物の名称が分かるように撮っています。 更に別角度から。奥に車両が映っています、看板に名称が写っています。 実際には同じような写真を日にちを変えて撮影しました。今回は2日程空けて写真を撮りました。 そして貰える照会書 このように所有者を車両照会してもらえます こういった書類や写真を全て揃えると窓口で照会書が発行されます。 これを基に内容証明を送るも良し、直接訪ねて撤去をお願いするも良しとなる訳ですね。 裁判上で撤去をするよりも労力は掛かりますが、費用やスピードは段違いです。 無断で停められて、労力まで掛かり、あまつさえお金までも掛かる無断駐車 無断駐車をする方にささやかな天罰があればいいのに。とまで思ってしまいます。 そしてこのような方法で簡単に特定されてしまいます、そうなれば損害賠償請求なども簡単に行うことも出来る訳ですから、無断駐車はやめてくださいね。 今回は厄介な放置車両の特定についてお知らせしました。
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「私はあの男と縁を切ったので」娘に言われた滞納者の再生への道②
どん底からの再生への道 果たしてAさんの結末は?家族として復活できるか? 苦しい現実と悲しい過去 前回の記事はこちら https://lotushome.jp/blog/3834/ やはり娘さんはAさんのアキレス腱であったことが分かった今、私の解決へのレールにやっと乗ることが出来たように思います。 しかし、まだ問題は山積みです。 まずは、今後の滞納解決のために現況を確認することにしました。 Aさんの現況としては 現在は年金暮らしであるその他にも知り合いのところでアルバイトで少し働いているコロナウイルスの影響などもあり、アルバイト収入も多くはない しかし、この期に及んで滞納分の返済についてどう思うか?という問いに対しては 「無理だ」「払えるもんなら払ってる」「毎月赤字だから余計なお金などない」などと、およそ正論からはほど遠く、誠意のかけらもない問答が続きました。 ここはグッと我慢です。 この段階で「人としての道」などを語りかけても ぬかに釘 のれんに腕押し 滞納者に正論 です。 「家賃は払うべきだ」こんなことは滞納している人たちも知っているのです。知ったうえで滞納しているのです。 オーナーや他の善良な入居者さんからすれば腹の立つ事態ですが、回収のためにはここは怒ったりしてはいけません。 この間にも娘さんと娘さんの友人からの罵倒は止まりません。 「生活がだらしない」 「あなたのせいで何度も人に謝ってきた」 これまでの娘さんの苦労が垣間見える言葉ばかりでした。 中でも第三者の私でも応えたのは 「あんたがそんな苦労ばっかり掛けるからお母さんは・・・」 という娘さんの言葉でした。 この言葉はAさん本人にも強く刺さったようでした。 娘さんに「お前はここには来るなよ」と絞り出すようにつぶやきましたが、すぐさま 「私だって来たくなかった」と返され、沈黙ばかりとなりました。 もう十分だろうと思った私はAさんに 「娘さんはこれまで十分重荷を背負ったと思うので、もう解放してあげませんか?」 とAさんに告げました。 するとAさんはここで初めて 「どうすればいい?」 と耳を傾ける姿勢を見せたのです。 滞納している方に一方的に返済計画などを提案しても無駄です。その場では「はい」と言いますが、それはその場から「逃げたい」という一瞬の誤魔化しです。 本当の意味で滞納を解決するには自分自身の「どうすればいい?」の言葉や「何とかしたい」まで持っていくことが必要なのです。 ここで私の解決プランをようやくAさんに伝えることにしました。 解決への道とAさんの試練の道 さあ解決編のスタートです まずは、私のプランはこうでした。 このAさんの唯一のアキレス腱である娘さんへの想いを利用(言い方は最低なのは自覚しています)して、滞納解決を試みることでした。 具体的には まずは滞納分を完済する完済し終えたら保証会社に加入する保証会社に加入したら娘さんを連帯保証人から外す 長年苦労してきた娘さん そして迷惑が掛かっていることで父娘の関係は最悪のものとなってしまいました。 そこで私は「娘さんを連帯保証人から解放する為」ならAさんは頑張れるのではないか?と思ったのです。 Aさんの人としての最後の良心に賭けてみることでした。 もちろん、このプランは既に物件のオーナーさんには伝えてありました。 事前に、保証会社に通ったら娘さんを連帯保証人から外し、保証会社の契約に切り替える許可を貰っていました。 オーナーにも返済能力や意思があやふやな娘さんよりは保証会社の方が確率は高いと伝えました。 そして、その方法なら滞納分も払って貰える可能性が高い旨も説明してありました。 オーナーもAさんについては諦め半分でしたから、この案には快く同意していただきました。 しかし、この道も楽ではありません。 なぜなら現在の滞納を解消する為には並々ならぬ努力と倹約が必要です。 溜まりに溜まった滞納をあまりにも分割にし過ぎると解決まで時間が掛かりすぎます。 私は計画を立てる為にAさんの家計を洗い出しました。 その人の返済計画を立てるのに、どれだけのお金を出せるかは生活に掛かる費用を知らなければ立てようがないと私は思っています。 そして計画はこうなりました。現在滞納している賃料6ヶ月分を 平常月は通常の家賃+半月分を加算 年金支給月は通常の家賃+1か月分を加算 つまり、平常月は家賃の1.5カ月分、年金支給月は家賃を2倍払うという計算です。 これは皆さんにとっては厳しくないかもしれませんが、滞納している方からすると非常に厳しいものです。 もちろんAさん自身もかなり厳しいものであることは分かっていました。 この段階でもAさんが支払うことが出来るかは五分五分、いや七対三で払わないが優勢でした。 そして結末は 家族の再生は出来るのか? そして計画は進みました。 最初の1か月、2ヶ月これは無事にクリアしました。 大体他の方もここまではいくのです。問題はここからです。 3か月目、ついに約束の朝に入金が確認できませんでした。 「あぁ、ここまでだったか」 と落胆していると私の携帯が鳴りました。 「ごめん社長、朝一銀行に寄れなかった、今から振り込むから」 Aさんでした。 そしてその言葉通りしっかりと入金されました。 その後も返済はしっかりと続きました。 最初の頃は娘さんからも私に確認の電話がきました。 「絶対あの人は口だけだと思います」と しかし、その都度「今月も約束通り入金されていますよ、よほど娘さんのお言葉も堪えたのでしょう」そして 「今は娘さんを連帯保証人から解放すると思って頑張ってますよ」とも答えました。 娘さんは「そうですか・・」と複雑そうでした。 そして約束の半年が過ぎました。 Aさんは一度も約束を違えることなく完済しました その旨を娘さんにもお伝えしました この間も折に触れては娘さんには進捗は報告していました。 「お父さん、今月も無事クリアしましたよ」 「もう保証会社の審査を受けても大丈夫だと思います」 その度に娘さんのお父さんに対する感情も変化していったように思います。 そして完済し終えた日に娘さんへ聞きました。 「新しく保証会社に加入するに当たって連帯保証人ではなく、お父さんに万一のことがあった時に緊急連絡先というのが必要になります。債務を負いませんが、緊急連絡先に娘さんなっていただけませんか?」 この緊急連絡先というのは連帯保証人のようにお金の責任はありませんが、万一本人に病気などあった時には連絡をしてご協力をお願いすることはあります。 もちろん、その性質上親族でなくとも大丈夫です。職場の同僚や友人などでも構いません。 しかし、何となく娘さんになっていただけたらいいな。と思っていました。 そうでなければ、今後Aさんと娘さんは接点すら無くなってしまいます。 この期に及んで私も「出来ることなら」と内心思っていました。 「私はあの男とは縁を切ったので」とまで言われたAさん 連帯保証人を外れる今、流石にもう関係を切りたい!と言われるかと思っていました。そしてそれも仕方ないことだと思います。 しかしその返答は 「もちろん、いいですよ」 私は胸と目頭が熱くなりました。 解決後のこと その後、Aさんは保証会社の手続きと契約変更の手続きをしっかりと進めていただきました。 娘さんが緊急連絡先になってくれることも伝えると照れくさそうにしていました。 その後も約束の期日までにしっかりと家賃を払ってくれています。 Aさんもまた娘さんへの想いを原動力に頑張ってきました。 これからAさんと娘さんがどうなるかは私には分かりません。 映画のようにまた父娘仲良くなるかもしれませんし、現実はそう上手くいかないかもしれません。 そしてその幸せになったAさんと娘さんの姿を私は見ることはないでしょう。 管理会社としての私の役目は滞納が完済した時点で終わりです。Aさんのハッピーエンドの場面は見ることはないのです。 困った時だけ出番のある管理会社 私と2度と会わないということが、Aさんの幸せになった証拠ですからね。 私の目の届かないところで幸せになっていてくれたら嬉しいです。 それでも一時は絶縁状態だった2人 お手伝いが出来た満足感を糧に明日も仕事を頑張ろうと思います。
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退去時の清掃は必要か?~ハウスクリーニングとの関係~
立つ鳥跡を濁さずと言いますが、ハウスクリーニング入るんだよね・・・ お引越しの時の清掃はいるのか? さあ、お引越しシーズン真っ只中、皆さんいかがお過ごしでしょうか。 新たなお部屋は決まりましたか?お引越しの準備は順調でしょうか? そう、入居もあれば退去もある。 そこで今回は退去(解約)の場面にスポットを当てましょう。 退去する時の清掃は必要か? これについて管理会社視点から回答してみようと思います。 特にハウスクリーニング費を支出する場合などはどこまでか?も合わせて見解をお話ししようと思います。 約90%以上の人は清掃している みなさんありがとうございます。 私たちの体感では約90%以上の確率で荷物を出した後に入居者さん自身で清掃を行って頂いている感覚です。 そんな方達のお部屋はやはりキレイな状態で破損なども少なく、状態も良いものです。 管理会社の立場としては「大事に使っていただきありがとうございます」と感謝は尽きません。 しかし、現実としてこの後にはプロによる「ハウスクリーニング」が必ず入ります。 いかにキレイであったとしても次の入居者さんへはプロのクリーニングが必須となってきます。 では「ハウスクリーニングが入る物件では清掃は必要ないのか?」 これについて回答しましょう。 退去後の清掃はいるのか?結論は? 条件付きで「清掃しなくていい」その条件とは? ハウスクリーニングが特約としてあるなら清掃は原則いらない そう、退去時の清掃はしなくてもいいのです。 してもらえると大変うれしく思います。しかし、一方でハウスクリーニング費という費用を負担してもらうからには入居者さんにメリットも必要であると考えられます。 「退去時の清掃しなくても良い」その分楽できる。その為のハウスクリーニング費という側面もあるのですから 但し、原則という言葉が入っています。 ではその原則・条件とはなんでしょうか?これは 汚れがひどすぎて「特別な清掃や機器の交換」が必要ないなら です。 これはどういうことかといいますと あまりの汚れで通常のハウスクリーニングで落ちない汚れにだったり、機器を交換する必要のある汚れが対象となります。 例えばですが 油汚れが多すぎて正常に動かないキッチン換気扇子供の落書き浴室・洗面台の排水口の詰まり(髪の毛など)管理不足によるカビ この辺りは国土交通省のガイドラインでも入居者の過失、管理不足として原状回復費の対象になってしまいます。 このように「通常の清掃を日常的にしていれば起こらなかった」事例についてはハウスクリーニング費や原状回復の追加になってしまうこともあります。 こういった事項に心当たりがある場合は退去時の清掃をした方が良い=損しないということになりますね。 ご自身で退去時に確認し、上記のような「通常の使用、管理を超える汚れ」などがなければ「清掃はいらない」と判断して良いということです。 当社では賃貸借契約書に国土交通省の原状回復に係るガイドラインを添付しています。 そこにも入居者の負担になる場合の事例などが例示されています。 通常住んでいれば建物は古くなりますし、どんなに気を付けても壁紙などは傷んでいきます。こういった内容は仕方ないもので入居者さんが負担するものではありません。 今回は「退去時の清掃は必要か?」について見解を出してみました。
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こんな入居者さんは嬉しいし、好き ~管理会社側からの視点~
たまにいらっしゃる「管理会社にとってありがたい存在」 たまにいる「聖人君子」 こんな入居者さんは嬉しいというものを挙げてみようと思います。 これはあくまで管理会社側からの視点なのでオーナーさんや入居者さんにとっては分かりづらいことも多くでるでしょう。 また、「入居者はこうあるべき」と訴えたい訳でもありません。 我々、賃貸管理を行っていると入居者さんの優しさに触れたり、「本当に助かるな~」ということがあります。 そんな管理会社側から見た「助かるし、嬉しい入居者さん」を過去の事例からご紹介してみます。 変化を教えてくれる これは地味に助かります つい先日のこと一本の電話がありました。 「今マンションに知らない若い男性が 「女性の人が来ませんでしたか」 って訪ね回ってますよ」 という連絡がありました。 聞けば、若い男性が同じ階の全戸に対して聞きまわっていたそうです。 そして電話をくれた入居者さんは 「もし不審者とかであれば、直接顔も見たので証言なども出来ると思うので、その時は連絡もらえれば協力します」 と言って電話が終わりました。 我々も不審に思ったので、警察に問い合わせたところ 警察「周辺で空き巣が発生したようで、その聞き込みで私服警察が回っていました、恐らくそれだと思います」とのことでした。 よほど急いでいたのでしょうか、警察が不審者扱いを受けたようです。同様の電話が警察にもあったそうです。 あくまで一例ですが、何が言いたいのかというと 「苦情や不快にも思ってないが、他の人の為にわざわざ管理会社に報告してくれる」という行為がとても助かります。 これは他の件でも 「となりのドアポストに手紙が溜まっているけど大丈夫ですか?」とか「最近、マンションのゴミ捨場に近くの住人が捨てに来てますよ」という 「自分は怒っても不快でもないが、誰かの役に立つかも」という連絡はとても助かります。 そして、その方たちのスタンスも 「何とかしてくれ」ではなく、「教えておいた方がいいと思って」という感じなんですよね。 管理会社も毎日物件を見ている訳ではありませんので、住民の方の気づきはとても助かります。 対したことないことでも、我々から見ると予兆だったり、早期発見のチャンスにもなるので、助かっています。 ベランダを掃除する人 中々使わない場所ですからね これは退去時に気づくのですが、ベランダというのは管理会社としても厄介な場所なのです。 「外に面しているが、管理会社が日常の清掃が出来ない場所」 もちろん、ベランダはそんなに汚れる訳でもありません。 しかし、ゴミなどが溜まると排水口(ドレン)などを詰まらせ、時には隣のベランダなどに雨水が溜まったりしてしまいます。 退去後のお部屋を見させてもらって、ベランダがキレイになっていると嬉しいものです。 頻繁に掃除する場所でないからこそ、違いが出る気がします。 ゴミが詰まる程でなければいいのですが、それでもキレイにしてもらえると素直に嬉しい場所です。 写真で残してくれる人 特に水のトラブル時は助かります これは設備系のトラブルの時に助かります。 水漏れなどが一旦起こると原因の特定が最優先になります。 しかし、水漏れなどは特に 「どこからどんな風に」という発生当初の原因が重要になってきます。 時間が経ってしまい、水の痕跡などが消えてしまうと特定は困難を極めます。 その為、被害発生時の写真や動画などを撮っておいてもらうと助かります。 写真があると説明を受けなくても原因が特定できたりすることもあるので、みなさんもトラブル時は写真などを撮っておくことをおススメします。 管理会社の目標と理想は「電話が一度も来ないこと」 ここまでいくつか書いてきましたが、一番助かるのは「入居してから一度も連絡がないこと」です。 これは面倒くさいから電話してほしくない。ではありません。 本来、管理会社に電話する時は「何かしら困った時」ですよね。 設備のトラブル、隣人への苦情など本来困っていなければ管理会社に連絡することもないでしょう。 ということは究極の理想はやはり 「入居してから解約まで一度も連絡をしなくて済む」 これが一番の理想である訳です。 今回は「管理会社が好きな入居者」というタイトルになりましたが 「入居者の好きな管理会社」になれるように今日も精進して参ります。





