
長年の勘はダテじゃない
やったー、空室に申込が入ったー!
管理会社であれば、入居の申込は常に嬉しいものです。
申込が入ると、入居審査へ移行します。
昔は書類に書かれた内容をもとに、管理担当や大家さんがチェックして問題ないようなら、入居審査OKとなっていました。
今現在はというと、保証会社の審査が第一に来るという会社がほとんどではないでしょうか。
家賃保証会社は家賃滞納歴、犯罪者や反社チェックなどのデータを保有しており、滞納や反社リスクを大体軽減してくれます。
通常、この家賃保証会社による審査を通過した場合は、ほぼ入居審査は終わることでしょう。
昔であれば、在職証明書や源泉徴収票の提出なども求められたこともありますし、厳しい大家さんであれば「面談」があったこともありました。
昨今は、家賃保証会社の審査が終わればOKというオーナーさんが増えています。
しかし、管理担当は別の目線を持っていたりします。
違和感とも呼ぶべき、第六感がささやくのです。
そして、多くの場合それは的中してしまうのです。
丁寧すぎる・謙虚すぎる

電話口での受け答えがとても丁寧で、言葉遣いも完璧。
一見して「礼儀正しくて素晴らしい方だな」と感じる反面、経験豊富な管理担当者の中には、ふと違和感を覚えることがあります。
それが、“丁寧すぎる・謙虚すぎる”という特徴です。
もちろん、礼儀正しいことは決して悪いことではありません。
ですが、過剰な謙遜や不自然なまでの丁寧さは、時に「何かを隠しているのでは?」と疑念を抱かせる要因にもなります。
「過剰さ」は違和感のサインに変わります。
私はこんな対応だと注意します。
- こちらが聞いていないことまで先回りして説明してくれる
- 「ご迷惑をおかけするかもしれませんが…」と必要以上に低姿勢
- 敬語が板についていない印象、丁寧に話そうとしているが誤用などがある
表面上はとても丁寧で物腰柔らかく見える人に限って、入居してから隣人トラブルや滞納などを引き起こすケースがまぁまぁあるのです。
私はこの過剰な丁寧さは2つあると思っています。
一つは「すでにやましいことがあるから」です。
既に他の管理会社などで入居審査に落ちていたり、滞納歴などがあるため、自分自身が入居審査に通らない可能性があることを知っている為、少しでも印象を良くしようと努めている場合ですね。
正直、このケースであった場合は過去の事実があったとしても、正直好印象ではあります。
自分がしてしまったことを自覚しているという証でもありますからね。
もう一つは「これから揉める可能性があるから、自分の落ち度はなくしておこう」というタイプです。
正直、こっちを警戒してしまいます。
このタイプの人は正直、賃貸物件だけでなく、日常生活のあらゆる場面で他人と揉めています。
入居してからも隣人トラブルを起こす確率がかなり高いタイプです。
思考的には自分にも落ち度がある場合は、他人を責めることが出来ないと考えている人がほとんどです。
その為、常に「自分には落ち度がない」という部分を過剰なまでに演出しているのです。
私はこのタイプの人の対応は難しく思いませんが、割と長期化するタイプなので、苦手な管理スタッフは多いと思います。
このように「揉める気が満々なので、自分の落ち度を少なくする為の丁寧さ」を管理スタッフの勘は逃しません。
ただ、このケースの場合、入居審査を断ることは出来ないでしょうね。
「丁寧すぎるからダメ」は難しいでしょうからね。
引越し理由は大事だよ

お引越し理由は様々です。
転勤、入学、卒業、就職、気分を変えたい、単に飽きたなどどれも正当な理由です。
そしてどれでも正解であり自由です。
しかし、その引っ越し理由を不動産屋さんは往々にして確認します。
それは
ネガティブな理由でのお引越しの時に「同じ悲劇」を繰り返さないかどうかです。
例えばですが、隣人の騒音によるお引越しが引っ越し理由だった場合、次の転居先でも同じ目に遭ったらどうでしょう。
せっかく、労力やお金を使ったにもかかわらず、問題は解決しませんからね。
そして、それはクレームとして管理会社にやってくるわけです。
そういったある意味でのミスマッチを起こさない為に、管理会社は引っ越し理由を重要視します。
たまに不動産屋に本音を話したくなくて、引っ越し理由をかなり曖昧にしたり、言わなかったりする方もいます。
しかし、このミスマッチを防ぐ為には不動産屋に協力してもらいましょう。
騒音でのお引越しなら、次の転居先でそのようなクレームが多くないか?
部屋の湿気などなら、過去に似た事例がないか?
駅までの道のりが恐くてのお引越しなら、どのようなルートがあるか?
など、不動産屋は知っていても、入居者さんが気にならないことはわざわざ全部を説明しません。
管理会社も「その引っ越し理由なら、ここはおススメできないよ!」と言いたくなることがあります。
そのような不幸なミスマッチを防ぐ為にも、この引っ越し理由は大切です。
お部屋探しをする方は、できる限り不動産屋に引越し理由をしっかり説明することをおススメします。
私たちも、出来れば良い環境のお部屋をご紹介したいのです。
ですが、その人にとって「良いお部屋」かどうかは千差万別ですからね。
交渉事が多すぎる・変

入居申込の時に、交渉ごとが付く場合があります。
たまにある交渉ごとはこんな内容でしょうか。
- 家賃を下げてくれないか
- 敷金を0にして欲しい
- 入居時期を遅くしてほしい
- 初期費用を下げてもらえないか
- お部屋の設備などを改修してほしい
まず大前提として、基本的には、募集されている設定が全てで現状有姿であります。
その為、交渉ごとというのは、通るか通らないかは大家さん、管理会社次第になります。
管理会社としての立場でいえば、交渉はそれ自体は善も悪もありません。
お互いが条件としてマッチングできれば、winーwinとなり、契約成立という素晴らしい結末になります。
しかし、その交渉ごとが「かなり多い」「過大」と感じられた場合、ときに入居審査に影響を及ぼすことがあるのです。
要は
「そんなに要望が多いのであれば、後から揉める可能性があるからお断りしよう」
という入居者さん側からは理解できないお断りの仕方もあります。
というのも、多くの大家さんは「多すぎる交渉」「過大な交渉」を飲んだにも関わらず、クレームや揉め事になった経験をしているのです。
例えば
- 敷金を減らした→退去時にお部屋が荒らされており、原状回復費を渋られた
- 家賃を下げた→短期解約
- 初期費用を下げた→短期解約
- お部屋の設備改修→その他の部分も変えて欲しいと頻出
こんな風な感じで、交渉をせっかく飲んだにもかかわらず、却って不遇な目に遭ったという例は枚挙に暇がありません。
ここで大事なのは
交渉がダメではない
とはいえ、相手があることだから、節度のある範囲でなければなりません。
交渉というのは、相手にもメリットが無ければ成立しませんからね。
あまりに多すぎたり、過大な交渉だった場合には「この人の入居はお断りして」と言われてしまい、本当に住みたかったお部屋に住めなくなる可能性があります。
管理会社としても交渉があれば一生懸命大家さんに伝えたいと思います。
しかし、多すぎたり、過大な場合は「とても交渉にはならないから伝えられないし、お断りするしかないな・・・・」となってしまう可能性があります。
出来る限り正直に
いかがでしたでしょうか?
今回は不動産あるあるの入居審査にまつわることを書いてみました。
ここまでのまとめとしては
出来るかぎり正直に話してくれれば、ほとんど問題はない。ということですね。
入居審査で一番気になる点がまさに「これって本当(本心)かな?」と疑念を持たれることです。
そうすると、あれもこれも疑わしくなってきてしまいます。
多くの大家さんが恐れているのは、短期的な損得よりも
後々のトラブル
こちらの方を警戒している方がほとんどです。
ですから、入居審査で疑われない程度には正直にお話してもらえれば助かります。
そうすることで安心した大家さんはきっと、あなたにも信頼を寄せてくれるはずです。

