(4ページ目)大家になろう② ~はじめの一棟 世帯数は?入居率は?~

この記事では「大家になろう」をテーマに管理会社目線で見た不動産投資についてご紹介しております。

前回は、多くのみなさんが悩む「最初の一棟」についておススメしてみました。

こういったテーマですと抽象的なものが多いのですが、前回の記事では

  • 築年数12年~25年
  • 鉄筋コンクリート造のマンションではなくアパートで
  • 利回りは地域の平均程度~少し上ならラッキー
  • 現在の入居率は8割以上程度
  • 世帯数は6戸以上~できれば10戸

こんな条件でした。

改めて見てみると「普通じゃない?」と思われるでしょう。それどころか

「もっと儲かるって聞いてるよ」「高く売りつけたいから平均的な物を目安にしているんだ」「もっと高利回りな物件がいい」というお声が聞こえてきそうです。

前回の記事でも書きましたが、この条件を挙げているのは

最初の一棟で回復不能なダメージを負わない為です

私は以前からの記事でも書いておりますが、不動産投資というのは真面目に取り組み、しっかりとした物件を購入することが出来ればという前提では

自己破産などに至るほどの失敗というのは、極めて珍しいと思っております。

大家さんで自己破産レベルに至る人というのは、全くいない訳ではありませんが、かなり少数です。

また仮に至るとしても、その理由は別の事業での負債、ギャンブル、金遣いの粗さ、など不動産投資そのものに起因するケースは稀です。

その証拠の一つとして「競売物件」が挙げられると思います。

みなさんもお住まいの所在地を管轄する不動産競売サイトをご覧になってみてください。

毎週のように一戸建てや区分マンション、工場、土地などが競売に掛かっていますが、不動産投資に繋がるような「アパート・マンション」といった「収益用不動産」が競売に掛かっていることは割と珍しいのです。

但し、だからといって「アパート、マンション投資はそんなに恐くないから飛びつけ」とは言えません。

それほど簡単に収益が生まれるほど、簡単ではないのもまた事実です。

今回は、その補足を申し上げていこうと思います。

なぜマンションではなく、アパートか

これは管理会社目線でお話するなら一言です。

トラブルの規模が段違い

これです。

いわゆる鉄筋コンクリート造の世帯数が多い「マンション」と木造や軽量鉄骨造の「アパート」では発生するトラブルに対するコストが「段違い」です。

マンションには規模にもよりますが以下のような設備が入っていたりします。

  • 水道用ポンプやタンク
  • エレベーター
  • オートロック設備

機械ものが数多く使われています。

一方、私があげた世帯数が10戸程度のアパートであれば上記のような設備は基本ありません。

最近のアパートであればオートロックが入っていたりしますが、それも割と大掛かりなものでなく、簡易的な物が多いものです。

このような機械もののトラブルは修繕や交換などが発生するとあっという間に○百万円単位となることがあります。

最初の一棟で発生するとダメージは中々のものです。

しかも、お部屋のリフォームなどとは違い、対処は「せざるを得ない」ものです。

水がでない エレベーターが使えない オートロックが開かない は住んでいる居住者さんにとっては一刻を争います。

「費用が無いから」との言い分は通用しないのです。

一方、アパートは水道などは基本的には水道管から直結で宅内へ行きますし、エレベーターなどもついていませんので、機械もののトラブルというのは極めて少ないものです。

また、それ以外にも水道管の工事や電気関係の配線工事なども堅牢なコンクリートの中を走っているマンションに比べるとアパートは、壁を少し壊せば対応が出来ることなどから、修繕のリスクも段違いになるのです。

もちろん、収益性や売却での収益などはマンションの方が大規模になる分、高収益になるのは当然なのですが、投資の初期段階で潤沢な資産が無い段階ではマンションのリスクは中々重たいものとなるでしょう。

世帯数が6~10前後はなぜか?

こちらの理由は

  • 世帯数が少ないと空室リスクが高い
  • 多すぎると物件価格が高すぎる

これだけです。

世帯数が少ないとリスクという点については実際に例を出してみましょう。

  • 物件価格3000万円
  • 利回り9%
  • 年間想定家賃270万円(22.5万円/月)
  • 融資金額は3000万円 ローン年数は17年 金利2.5%で毎月返済額は18万円

築年数は今回は度外視しましょう。エリアによっては「こんな物件ない」になったり、「これはダメ物件」となるので

融資などもあくまで想定でいきます。とにかくこんな条件の物件でシミュレーションしてみましょう。

この場合、同じ想定収入だとしても世帯数に応じてリスクは異なります。

まずはこの物件が4世帯だった場合ですが

  • 一世帯の家賃は56,250円

となります。

全体の収入が225,000円ですから、例えば一部屋空室が出たとすると 225,000円-56,250円=168,750円

となり、毎月の返済額18万円を下回ってしまいます。

もちろん、電気代や管理費なども掛かる訳ですから、返済額との差額以上に赤字となってしまいます。

一方、同じ条件でも10世帯あるとどうでしょう。

  • 一世帯の家賃は22,500円

そうすると、単純に一部屋空きが出たとしても225,000円-22,500円=202,500円

となりますので、毎月返済額の18万円という返済額は賄えます。

2部屋空いたらトントンになります。

少し極端にはなりますが、世帯数というのは同じ返済額や利回りであっても、その影響を大きくするのか小さくするのか、という点においては初期は気を遣う必要があるでしょう。

そして、多すぎると物件価格が高いというのは、本当にそのままです。

最初の一棟でかなりの規模になると、仮に想定通りの賃貸運営が出来ない物件だった場合、軌道修正が難しい局面に陥ってしまいます。

最初は6戸~10戸前後のアパートというのは、そういった意味でも損失は限定的になってくるわけです。

入居率8割越えはなぜか?

私は個人的な格言があります。それは

利回りはリスクの度合い

です。

利回りが高い物件というのは、それなりのリスクがあるからだという意味ですね。

余程の事情がない限りこれは当然です。

高利回りの物件というのはえてして

  • 築年数がかなり経過している
  • 入居率が著しく低い
  • 問題のある入居者がいる
  • 家賃設定が高すぎる

こういった理由により利回りを高く(価格を下げて)している訳ですね。

大家としてある程度の知識や経験、対応できる資産を持ったベテラン大家さんなどは、こういった状況を正しく理解したうえで「あえて」こういった高利回り物件にチャレンジすることはあります。

そして、知見や資産などを活用し、市場よりも高い利回りを維持することが可能になり、大幅な収益UPを獲得する場合があります。

しかし、まだ経験や知識などが十分でない段階でこのような物件を購入することは得策ではありません。

その為にも、現在の段階でもある程度入居が見込めている物件をおススメします。

こういった物件であっても日々の細かい修繕やトラブルなどが必ず起こるのですが、こういった経験をすることで大家としての経験を積んでいくのです。

よく投資サイトなどで見る「全空アパートを再生して利回り○○%を達成」というのは、それなりの力量が求められます。

初期では無理をせずに「不動産投資とはどうやって成り立つのか?」や実際運営することによるコストなどをしっかり経験していくことが重要だと思います。

そういった意味でも現況の入居率が8割以上という物件であれば、対応策は「家賃の見直し」「適切なリフォームや修繕」などで十分に対応することが可能な物件が多いものです。

あまりに空室が多いと、こちらも同様にリフォームのコストが同時多発的にかかってしまうのも大変ですからね。

ここで注意なのは、いわゆる「満室詐欺物件」です。

満室詐欺については

こちらの記事でも触れておりますが、私たちが一般的に思うことを逆手にとって「入居率好調物件」と偽って売却する手法です。

決して褒められた手法ではありませんが、詐欺として立証するのは極めて困難な方法になりますので、記事にあるような手法などで出来る限り検証しておきましょう。

とにかく不動産投資では「最初の一棟で詰んでしまう」こういった状態にならないように細心の注意を払ってほしいと思います。

あんまり収益はよくないの・・・?そうではない

現在の不動産市況では物件は以前、高値で推移しています。

昔のように高利回りがいくつかあった。という市況ではありません。

それでもそれを嘆いていては進みません。

時折でてくる良好物件、そして前述したような「少し訳アリ」物件に対応する力を付ける等で対応していくのです。

また融資情勢では「最初の一棟」のハードルはすごく高いのですが、実績を積んでいった方たちはその後は融資情勢は悪くありません。

大事なのは「地道にしっかりと結果を出すこと」です。

そういって積み重ねた信頼が次の一棟や高収益物件へのチャレンジを可能としていくのです。

何も「高い物件を買ってください」ではありません。

まずは最初の一棟で大失敗をしてほしくないのです。

株や貴金属、仮想通過などの投資に比べると不動産投資は「融資が使える」「自分のやる気次第で収益が変わる」という性質を持った珍しい投資であるのは事実です。

テスラの株価やビットコインの金額を上げることは自分には出来ませんが、あなたの頑張りや勉強次第では不動産は輝きを放つことがあります。

私はそんな不動産が好きですね。

とはいえ、不動産投資は慎重にというのは間違いありません。

それでも、その為に管理会社というのはありますので、信頼できる管理会社とタッグを組んで、みなさんの実り多い前途を願っています。

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