
管理会社が取るべき行動は?
「従業員が無断欠勤して〇日経つのだが、心配だ」
「持病がある父と連絡がつかない、倒れていないか心配だ」
管理会社にはこういった相談があるものです。
こういった案件自体を「安否確認」と呼んでいます。
要は「中で倒れていないか心配だから確認して欲しい」という内容になります。
管理会社では大体このような事案について一定の対応をマニュアル化していることと思いますが、今回はこのマニュアルと実際の現場で行うことをまとめてみようと思います。
ちなみにこの要請に対して協力する義務は管理会社にはありません。
しかし、管理会社として入居者の人命やオーナーから預かっている管理物件の維持として、優先して対応すべきと思います。
この安否確認ですが、当社では原則自社だけでは行いません。
必ず警察官立ち会いのもとで行います、例えご親族と呼ばれる方が直接来ても勝手に開錠することはありません。
そして、安否確認の大体9割は何もありません。無事だった方の理由としてはこんな感じのものが多いものです。
- 会社は無断欠勤ではなく、いわゆるバックレた状態
- 関係性が気まずい親族だったから連絡を無視していた
- 連絡に気付かなかった
- 単に寝坊
こんな時は正直、「なんだかなぁ」とは思いますが、まずは無事であったことにホッとします。
とはいえ、残りの1割についての対応を書いてあるものは少ないものです。
まだ対応したことのない担当者さんや自主管理のオーナーさんに役立つ内容であれば嬉しいです。
特に一般的に言われているような内容はネットの海にたくさん転がっていますから、もっと現場の声で詳細な内容を今回はお届けしようと思います。
前提のQ&A

ここでは良く聞かれる内容をQ&Aでサラッと確認していきましょう、いうまでもなく私の経験談ですから、詳細については専門家に確認してください。
- Q 開錠して安否確認をすることで借主から訴えられる可能性はないのか?
- A 事前に聞き取り確認をしっかりと行い、警察官立ち会いのもとで行えば大丈夫。「管理会社目線で入居者が倒れているかもしれない」と思っても不思議ではない(社会的相当性)状況であれば損害賠償されるような恐れはほぼありません
- Q 立ち会いは管理会社(大家)と親族だけでもよいか?
- A 原則は警察官と立ち会いした方がよい。「親族だから仲が良い」という考えは捨てておく、毒親などから逃げているケースや恋人を装ったストーカー事案の可能性も捨てない。また、無事だった時に入居者から管理会社(大家)の潔白を証明してくれるのも警察官になることもあるので、警察官にお願いした方がよい。警察官も立ち会う人の聞き取り調査を行い、開錠の必要があるか、妥当かをチェックしてくれます。
- Q 面倒くさい
- A 気持ちは分かります。利益には一銭もならないうえに、取られる時間はかなりありますからね。とはいえ、管理会社としての責務であり、ギリギリで助かる命などもありますから協力しましょう。
- Q 義務でないなら入居者や連絡してきた方たちに任せればいいのでは?
- A その方法もダメという訳ではないのですが、鍵を開錠する業者も管理会社の許諾なしでは開錠できないことがほとんどで結局は管理会社やオーナーの確認が出てくる。なにより対応せずに万一の結果になった場合、オーナーへの責任を考えると対応しておいた方が楽かも
第一章 連絡が来た時の対応

まずは最初の連絡が入って警察へ協力を要請するところまでをやっていきましょう。
ここではとにかく詳細に聞くということを心掛けましょう。そうすることで緊急度合いや警察に言うまでもなく解決することが多数あります。
まず確認すべき事項は
- ①入居者と電話してきた方の関係性
- ②連絡取れないのがいつからか
- ③思い当たるフシがあるか
- ④まずは入居者本人に連絡する
- ⑤入居者本人が連絡つかない場合、連帯保証人や緊急連絡先に連絡する
①入居者本人と連絡してきた方の関係性を確認します。
ここで注意したいのは連帯保証人以外からの連絡だった場合です。
というのは安否確認を悪用する人でないか?の確認をしている訳です。
例えばブラック企業を無断で辞めた場合の企業からの連絡、元恋人がストーカー化した場合、毒親や借金の取り立てなど「入居者本人が連絡を取りたくなくて取っていない」場合を想定しています。
こういった「入居者本人が連絡を取りたくない」というケースで安否確認をしてしまうと入居者本人が「なぜ教えたんだ」などという場合もある為、ここは慎重に関係性を確認します。
この部分については後の入居者本人や連帯保証人に連絡することで回避できる可能性もありますし、警察官と立ち会うことでほとんどリスクは回避できますが、事前になるべく入居者本人とどのような関係か?警察官に立ち会いを求める形になるが、連絡者は立ち会うことが出来るか?をしっかり確認しましょう。
少しでも不安が残るのであれば「本人や連帯保証人に一旦こちらから連絡してみます」と言って折り返し連絡をするように伝えましょう。
次に②と③の「いつから」と「思い当たるフシ」についてです。
ここでは「なぜ連絡が取れないだけで不安になっているのか?」ということを確認します。
これは「緊急度」と「警察官に協力を要請する根拠」を探しています。
例えば「昨日からコロナウイルスに掛かったと連絡があり、その後連絡がつかない」とか「今まで無断欠勤などないが2日連続で休んでいる」「持病があり、今日病院に行く予定だが連絡がつかない」などは緊急性が高そうと思えます。
一方で「遊びに来たけど中にいそうだから」や「本人にお金を貸しているが返済や連絡もないから」という場合にはやはり本人へ管理会社からの連絡を優先させるなどが必要だと判断していきます。
また出来るだけ事前に情報を得ておくことで警察官側も対応が変わってきますので、この段階で「なぜ安否確認を選んだのか?」というリスク管理の為にもしっかりと聞いておきましょう。
いずれにしても次は④と⑤の「入居者本人と連帯保証人に連絡」です。
ここまで書いた通り、意外と「入居者本人が連絡を取りたくなくて」というケースは多いものです。
警察に電話する前に登録されている入居者本人に連絡をしてみましょう。
電話してみると案外出てくれたりするものです。
もし繋がれば入居者本人に安否確認が入った旨をお伝えします、そして入居者本人から連絡を入れてもらうように促します。
仮に入居者本人から「その人には伝えないでください」と言われた場合は、連絡者へ「こちらで調査した結果、安否確認の必要はありませんでした」とだけ伝えて終了します。その際に連絡者から「本人と連絡がついたんですか?」と聞かれた場合は「ご本人と連絡が取れましたので管理会社としては以降の対応は出来かねる」旨を伝えて終了します。詳細については答えないでおきましょう。
入居者本人の電話が繋がらない場合は連帯保証人や緊急連絡先に確認をしましょう。
この時に判明することも多くあります。
「ブラック企業を昨日で辞めて実家にいる」とか「今朝病院に運ばれて立ち会っている」などの既に本人の事情を把握していて、無事が判明したりもします。
ここまで連絡をして、入居者本人も連絡がつかない、連帯保証人も分からない、連絡者も疑う点がほとんどない。となった場合はいよいよ警察へ安否確認の要請をします。
大前提として、安否確認は連絡した人と入居者を取り次ぐことが目的ではありません。
入居者の無事や安否が取れた場合は、対応はそこで終了しましょう。それ以外の事情については管理会社は関与する立場にはありません。
日頃から私がよく言う「管理会社は人の管理はできない」です。
警察への要請と準備

いよいよ警察への連絡です。
ここでは物件の所轄の警察署へ連絡します。
そして素早く伝える為に
「不動産会社の株式会社ロータスホームの内田と申します。入居者さんの中で安否確認をお願いしたい方がいます」と伝えましょう。
そうすると担当部署へ繋いでもらえます。
あとは聞かれたことを答えます。その時には手元に賃貸借契約書を準備しておきましょう。
大体聞かれるのは
- 物件の住所号室
- 入居者本人の氏名、生年月日
- 連絡が取れないのはいつ頃からか
- 誰が現場に立ち会うのか
などです。そうすると、大体「〇〇時〇〇分ごろに現地へ向かいます」と連絡がありますので、現地へ向かいましょう。
安否確認で持参、準備していくものをご紹介しましょう。
- 賃貸借契約書と入居者の身分証の写し
- 管理会社の職員であることを証明するもの(従業者証明や名刺でも可)
- 立ち会う人の身分証(免許証など)
- 家賃の振込状況を把握していく(最終入金日や引落しか振替かなど)
- 鍵を預かっているのであればマスターキー※ない場合は鍵屋への連絡
- 白紙の紙
- マスク
現地に行くと、まずは事の経緯を現場に来てくれた警察官へ説明する必要があります。その時に賃貸借契約書などの書類があると話が早いので持っていきます。
また立ち会う側(管理会社)の個人情報を確認されますので、管理会社の職員であることが証明できるもの(従業者証明、名刺)、自宅の住所や生年月日なども聞かれますので準備していきましょう。
私は今まで100件を超える安否確認をしていますので、警察官に会うと名刺を渡し「私の住所氏名、生年月日、携帯からお話していいですか?」と逆に声を掛けます。すると警察官に「慣れてますね」と言われます。どうせ聞かれるので先に済ませてしまいましょう。
家賃の振込状況は重要です。口座振替でない方などは少なくとも家賃の振込日までは元気だったという証明にもなりますので、印刷まではしなくてもいいかもしれませんが、家賃の最終入金日位は確認しておいた方がいいと思います。
そして肝心の鍵ですが、マスターキーの預かりをしているなら持っていきます。もし鍵の預かりが無い場合は鍵屋さんを時間までに呼んでおく必要があります。
この開錠に掛かる費用については当社では安否確認を要請した方に請求することを事前に伝えておきます。(自社で鍵の預かりがある場合は費用はいただいてません、鍵屋さんを手配する場合のみ)ちなみ費用については現地で確定することを伝えましょう。
予め開錠の見積りは不可能ではありませんが、鍵の形状や時にはドアロックを切ってもらうなどの処置もあるので増減することを覚悟してもらっておいた方が良いと思います。この段階では口約束になりますが、そこはやむを得ないでしょう。
そもそも管理会社としての義務ではないことですし、多くは空振りに終わる事案であること、オーナーにも責めはないことを説明します。一部渋る人はいますが、大体は飲んでくれます。人命に関わることですから逆に渋るのもいかがかとは思います。
また開錠を鍵屋さんにお願いする際は「安否確認である」ことを伝えましょう。鍵屋さんによっては「警察立ち会いが必須」とか「管理会社の詳細」「費用負担は誰がするのか」が事前に決まっていないと開錠してくれないこともありますので確認しておきましょう。
最後のマスクは万一の時の為です。まだ対応したことのない方の為に申し上げますが、安否確認の際に亡くなっており、死後数日経過してしまった場合の死臭は凄まじいものです。
遺体を直接見ることはありませんが、死臭は慣れないものになる為、マスクは一応持っていきましょう。
もちろん、慣れていても嗅ぎたい訳ではありませんから備えをしておきます。
活用しないことを願っていますが、持っていきます。
いよいよ開錠し安否確認

現地で警察官へ事情を話し、安否確認の必要があると判断して貰えた場合、警察官が立ち入ります。
ここでは連絡者と合流して警察官に一緒に説明する場合もあれば、管理会社だけで立ち会うケースもあります。
基本的には連絡者には立ち会ってもらう方がいいでしょうが、遠方などの場合は管理会社だけになるケースもあります。
当然、最初はノックやチャイムを押し、出てくるかどうかを確認します。
返答が無い場合、ドアポストを開けて匂いを確認したり、ドアポスト越しに呼びかけます。匂いの確認は・・・・・そういうことです。
ここまでで返答があったり、出てくるケースもたくさんあります。その場合は入居者本人に事情を説明して終了です。
多くの場合、この安否確認で入居者本人から怒られるようなことはほとんどありません。
大体警察官や管理会社で無事を喜んで、入居者本人も「ご心配をおかけしました」で終わります。
いずれも返事が無い場合、いよいよ鍵を警察官に渡します。なぜかこの時に鍵を受け取って鍵を開ける警察官と「鍵の開錠だけはそちらでしてください」という方と分かれます。
いずれにしても、鍵を開けて中を確認したり、中に入るのは警察官になりますし、万一の時もご遺体を直接見ることはありませんから恐がる必要はありません。
ちなみに預かり鍵が無く、鍵屋さんも急に来れない場合はどうすれば良いかといえば「入れそうな窓があれば割る」という方法もあります。
もちろん、この時のガラスの費用も連絡者負担となることは伝えましょう。
1階やベランダ伝いなどで隣の協力があればガラスを割る許可を警察官に出して割ってもらうということも可能だったりしますが、この辺は警察官の判断と指示に従ってください。
鍵を開けてドアを開けることになりました。
ドアを開けた警察官の方は大体「〇〇さーん、〇〇警察署の者ですがいらっしゃいますかー」と声を掛けます。
驚くことに、この段階で部屋から出てくる方もいます、「借金取りだと思った」とか単純に「高齢で耳が遠くて聞こえなかった」もあります。
後は警察官の方に任せます。
ここからは結果ごとに管理会社の対応をご紹介しましょう。
不在だった場合

警察官が戻ってきて入居者が不在であることを伝えられます。
この時に警察官立ち会いのもと、部屋の中を確認出来ることがあります。
その場合は、部屋の中の物には手を触れることなく、室内を警察官とともに確認してもよいと思います。
この時に家賃滞納も一緒にあるのであれば「夜逃げ」の可能性を確認しておきましょう。
家賃滞納がない状態であれば室内への入室はしなくても良いと思います。
そして、不在だった場合は準備していた「白い紙」を使います。無い場合は名刺の裏でも構いません。
コピー用紙などがいいのですが、入居者本人が不在であれば入居者に「安否確認」で立ち入ったことをお知らせするのです。
具体的にはこんな文章でいいと思います。
入居者 〇〇 様
本日、■■様(連絡者)より連絡があり、〇〇様の安否確認がありました。〇〇様に連絡をしたものの、連絡が繋がらなかった為、★★警察署△△さん(警察官の名前)と安否確認の為、入室いたしました。■■様へのご連絡と当社へご連絡をいただけますようお願いします。管理会社 〇〇ホーム管理担当 内田 TEL〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
こんな感じで立ち入ったことと、連絡が欲しい旨を書いておきます。名刺も添えておきましょう。
しっかりと「警察官立ち会いのもと入室した」ことは強調しておきます。
大体、その後連絡があったりします。連絡があれば、無事を確認して連絡者に報告して終了です。
もちろん、夜逃げが濃厚な場合や家賃滞納が関連する場合の対応はまた別となります。
記入した紙を玄関などに置いておけば必ず目に入るでしょう。
倒れていた場合

この場合は警察官から救急車の手配がされることでしょう。
すぐに救急搬送されていきます。
その場合、管理会社がすべきことは入居者の関係者へ連絡するのみです。
連絡者に伝える、連帯保証人や緊急連絡先の方に伝えましょう。
その段階では搬送先などは管理会社といえど分かりませんので、管轄警察署を伝えて、警察経由で伝えてもらうなどになることでしょう。
また、救急搬送されるような事態ですから、退去することもあり得ます。
オーナーにも報告しておいてもいいかもしれません。
いずれにしても、この段階では一命を取り留めることを願いつつ、冷静に関係先へ連絡しましょう。
逆にいえばそれ以外はやることはありません。
入居者さんが運ばれたら、もう一度鍵を掛けて終了です。
その後の経過については病院やご親族などから連絡が来るのを一旦は待つ形となります。
亡くなっていた場合

残念ながら亡くなっていたケースについてもご紹介しましょう。
警察官が室内から戻ってきた時に「亡くなっている」と伝えられます。
ちなみに亡くなっていることがハッキリと分かる場合(腐乱しているなど)以外は一旦救急が呼ばれます。
また、必ずしも救急車ではなく、消防車で来ることもあります。
救急車が到着し、救急隊員が中に入り、死亡していることを確認します。
これは死亡しているのか助かる可能性があるのかを判断する為です。
あくまでも助かる可能性があるのかを救急隊員が判断するのです。その可能性があるのであれば救急車に乗せていくことでしょう。
そして亡くなっていることが確定した場合、なんと救急車と救急隊員はそのまま帰っていきます。
ご遺体はそのままに帰ってしまいますが、そこは慌てないでください。
死亡と判断された場合、警察へ管轄が移ります。
救急車はあくまで「助かりそうな人やまだ生きている方」を乗せるもので、「遺体を回収する」のではありません。
死亡が確認されると警察の鑑識が来ます。

鑑識の車はこんな感じです。
ちなみに死亡が確認されると、ここから現場での調査が開始となり、時間がかなり掛かります。覚悟を決めましょう。
その後鑑識の方たちが訪れ、事件性などがないかなどを確認していきます。

※ご遺体の状態次第では鑑識の方はこのような装備になることもあります。大変なお仕事です。感謝します。
ある程度調査が進み、事件性が無いと判断されるとご遺体を警察が運び出し、鍵を渡されることでしょう。
亡くなっている場合も連絡を優先しましょう。
- 連絡者、緊急連絡先、連帯保証人や親族など分かる範囲へ連絡
- オーナーへ報告
- 家賃保証会社加入なら保証会社へも連絡
全て連絡が出来た場合は、基本的にはその日はそれで終了です。
その後の明け渡しや解約については保証会社や保証人などとのお話になりますので、今回は割愛します。
基本的には警察官の指示に従いますが、あまりに長い場合は「一旦帰ってもよいか?」と確認してもいいでしょう。
ある程度済んで、事件性もなければ即日鍵を渡されることもありますし、捜査をしっかりする場合は鍵を預けることもあります。
ちなみに死臭が付いてしまった服はなるべく早めに洗ってください。本人は少し慣れてきますが、他の人からはすぐ嫌な顔をされるでしょう。
個人的にはやはり人間が一番嫌いなタイプの匂いがします。本能なのでしょうかね。
とはいえ、そんなに近くなければ匂いもついたりしませんし、風下にいなければ付くこともありません。
実際は9割は空振り

いかがでしたでしょうか。
今回は管理業務に特化した内容をお届けしました。
実際には安否確認の9割以上は空振りです。倒れてもいませんし、亡くなってもいないことがほとんどです。
その度に警察官と「空振りでしたね、でも空振りで何よりでした」と話しています。
多忙な管理会社で安否確認は正直ウェイトの重い業務になります。
会社としても収益には関係なく、拘束時間も長いもので大変だとは思います。
しかし、こういった安否確認で助かる命を見てきたこともあると、出来る限り対応したいと思っています。
そして残念ながら間に合わないこともあるでしょうが、誤解を恐れずに言えば、管理会社のせいでもありませんよ。
時折、亡くなったやり場のない気持ちを管理会社にフルでぶつけてくる人もいます。気持ちのやり場がないからともいえますけど、そこは別です。
我々は管理会社ですが、人や命の管理は出来ません。
それでも亡くなってしまったのであれば、少しでも早く見つけてあげたい。という気持ち位で良いと思います。
きっと亡くなった方もあなたに感謝してくれるはずですからね。
私はそう思っています。
いずれにしても、備えあれば憂いなし。
今回もみなさんの助けになってくれたら嬉しいです。
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「私はあの男と縁を切ったので」娘に言われた滞納者の再生への道②
どん底からの再生への道 果たしてAさんの結末は?家族として復活できるか? 苦しい現実と悲しい過去 前回の記事はこちら https://lotushome.jp/blog/3834/ やはり娘さんはAさんのアキレス腱であったことが分かった今、私の解決へのレールにやっと乗ることが出来たように思います。 しかし、まだ問題は山積みです。 まずは、今後の滞納解決のために現況を確認することにしました。 Aさんの現況としては 現在は年金暮らしであるその他にも知り合いのところでアルバイトで少し働いているコロナウイルスの影響などもあり、アルバイト収入も多くはない しかし、この期に及んで滞納分の返済についてどう思うか?という問いに対しては 「無理だ」「払えるもんなら払ってる」「毎月赤字だから余計なお金などない」などと、およそ正論からはほど遠く、誠意のかけらもない問答が続きました。 ここはグッと我慢です。 この段階で「人としての道」などを語りかけても ぬかに釘 のれんに腕押し 滞納者に正論 です。 「家賃は払うべきだ」こんなことは滞納している人たちも知っているのです。知ったうえで滞納しているのです。 オーナーや他の善良な入居者さんからすれば腹の立つ事態ですが、回収のためにはここは怒ったりしてはいけません。 この間にも娘さんと娘さんの友人からの罵倒は止まりません。 「生活がだらしない」 「あなたのせいで何度も人に謝ってきた」 これまでの娘さんの苦労が垣間見える言葉ばかりでした。 中でも第三者の私でも応えたのは 「あんたがそんな苦労ばっかり掛けるからお母さんは・・・」 という娘さんの言葉でした。 この言葉はAさん本人にも強く刺さったようでした。 娘さんに「お前はここには来るなよ」と絞り出すようにつぶやきましたが、すぐさま 「私だって来たくなかった」と返され、沈黙ばかりとなりました。 もう十分だろうと思った私はAさんに 「娘さんはこれまで十分重荷を背負ったと思うので、もう解放してあげませんか?」 とAさんに告げました。 するとAさんはここで初めて 「どうすればいい?」 と耳を傾ける姿勢を見せたのです。 滞納している方に一方的に返済計画などを提案しても無駄です。その場では「はい」と言いますが、それはその場から「逃げたい」という一瞬の誤魔化しです。 本当の意味で滞納を解決するには自分自身の「どうすればいい?」の言葉や「何とかしたい」まで持っていくことが必要なのです。 ここで私の解決プランをようやくAさんに伝えることにしました。 解決への道とAさんの試練の道 さあ解決編のスタートです まずは、私のプランはこうでした。 このAさんの唯一のアキレス腱である娘さんへの想いを利用(言い方は最低なのは自覚しています)して、滞納解決を試みることでした。 具体的には まずは滞納分を完済する完済し終えたら保証会社に加入する保証会社に加入したら娘さんを連帯保証人から外す 長年苦労してきた娘さん そして迷惑が掛かっていることで父娘の関係は最悪のものとなってしまいました。 そこで私は「娘さんを連帯保証人から解放する為」ならAさんは頑張れるのではないか?と思ったのです。 Aさんの人としての最後の良心に賭けてみることでした。 もちろん、このプランは既に物件のオーナーさんには伝えてありました。 事前に、保証会社に通ったら娘さんを連帯保証人から外し、保証会社の契約に切り替える許可を貰っていました。 オーナーにも返済能力や意思があやふやな娘さんよりは保証会社の方が確率は高いと伝えました。 そして、その方法なら滞納分も払って貰える可能性が高い旨も説明してありました。 オーナーもAさんについては諦め半分でしたから、この案には快く同意していただきました。 しかし、この道も楽ではありません。 なぜなら現在の滞納を解消する為には並々ならぬ努力と倹約が必要です。 溜まりに溜まった滞納をあまりにも分割にし過ぎると解決まで時間が掛かりすぎます。 私は計画を立てる為にAさんの家計を洗い出しました。 その人の返済計画を立てるのに、どれだけのお金を出せるかは生活に掛かる費用を知らなければ立てようがないと私は思っています。 そして計画はこうなりました。現在滞納している賃料6ヶ月分を 平常月は通常の家賃+半月分を加算 年金支給月は通常の家賃+1か月分を加算 つまり、平常月は家賃の1.5カ月分、年金支給月は家賃を2倍払うという計算です。 これは皆さんにとっては厳しくないかもしれませんが、滞納している方からすると非常に厳しいものです。 もちろんAさん自身もかなり厳しいものであることは分かっていました。 この段階でもAさんが支払うことが出来るかは五分五分、いや七対三で払わないが優勢でした。 そして結末は 家族の再生は出来るのか? そして計画は進みました。 最初の1か月、2ヶ月これは無事にクリアしました。 大体他の方もここまではいくのです。問題はここからです。 3か月目、ついに約束の朝に入金が確認できませんでした。 「あぁ、ここまでだったか」 と落胆していると私の携帯が鳴りました。 「ごめん社長、朝一銀行に寄れなかった、今から振り込むから」 Aさんでした。 そしてその言葉通りしっかりと入金されました。 その後も返済はしっかりと続きました。 最初の頃は娘さんからも私に確認の電話がきました。 「絶対あの人は口だけだと思います」と しかし、その都度「今月も約束通り入金されていますよ、よほど娘さんのお言葉も堪えたのでしょう」そして 「今は娘さんを連帯保証人から解放すると思って頑張ってますよ」とも答えました。 娘さんは「そうですか・・」と複雑そうでした。 そして約束の半年が過ぎました。 Aさんは一度も約束を違えることなく完済しました その旨を娘さんにもお伝えしました この間も折に触れては娘さんには進捗は報告していました。 「お父さん、今月も無事クリアしましたよ」 「もう保証会社の審査を受けても大丈夫だと思います」 その度に娘さんのお父さんに対する感情も変化していったように思います。 そして完済し終えた日に娘さんへ聞きました。 「新しく保証会社に加入するに当たって連帯保証人ではなく、お父さんに万一のことがあった時に緊急連絡先というのが必要になります。債務を負いませんが、緊急連絡先に娘さんなっていただけませんか?」 この緊急連絡先というのは連帯保証人のようにお金の責任はありませんが、万一本人に病気などあった時には連絡をしてご協力をお願いすることはあります。 もちろん、その性質上親族でなくとも大丈夫です。職場の同僚や友人などでも構いません。 しかし、何となく娘さんになっていただけたらいいな。と思っていました。 そうでなければ、今後Aさんと娘さんは接点すら無くなってしまいます。 この期に及んで私も「出来ることなら」と内心思っていました。 「私はあの男とは縁を切ったので」とまで言われたAさん 連帯保証人を外れる今、流石にもう関係を切りたい!と言われるかと思っていました。そしてそれも仕方ないことだと思います。 しかしその返答は 「もちろん、いいですよ」 私は胸と目頭が熱くなりました。 解決後のこと その後、Aさんは保証会社の手続きと契約変更の手続きをしっかりと進めていただきました。 娘さんが緊急連絡先になってくれることも伝えると照れくさそうにしていました。 その後も約束の期日までにしっかりと家賃を払ってくれています。 Aさんもまた娘さんへの想いを原動力に頑張ってきました。 これからAさんと娘さんがどうなるかは私には分かりません。 映画のようにまた父娘仲良くなるかもしれませんし、現実はそう上手くいかないかもしれません。 そしてその幸せになったAさんと娘さんの姿を私は見ることはないでしょう。 管理会社としての私の役目は滞納が完済した時点で終わりです。Aさんのハッピーエンドの場面は見ることはないのです。 困った時だけ出番のある管理会社 私と2度と会わないということが、Aさんの幸せになった証拠ですからね。 私の目の届かないところで幸せになっていてくれたら嬉しいです。 それでも一時は絶縁状態だった2人 お手伝いが出来た満足感を糧に明日も仕事を頑張ろうと思います。
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退去時の清掃は必要か?~ハウスクリーニングとの関係~
立つ鳥跡を濁さずと言いますが、ハウスクリーニング入るんだよね・・・ お引越しの時の清掃はいるのか? さあ、お引越しシーズン真っ只中、皆さんいかがお過ごしでしょうか。 新たなお部屋は決まりましたか?お引越しの準備は順調でしょうか? そう、入居もあれば退去もある。 そこで今回は退去(解約)の場面にスポットを当てましょう。 退去する時の清掃は必要か? これについて管理会社視点から回答してみようと思います。 特にハウスクリーニング費を支出する場合などはどこまでか?も合わせて見解をお話ししようと思います。 約90%以上の人は清掃している みなさんありがとうございます。 私たちの体感では約90%以上の確率で荷物を出した後に入居者さん自身で清掃を行って頂いている感覚です。 そんな方達のお部屋はやはりキレイな状態で破損なども少なく、状態も良いものです。 管理会社の立場としては「大事に使っていただきありがとうございます」と感謝は尽きません。 しかし、現実としてこの後にはプロによる「ハウスクリーニング」が必ず入ります。 いかにキレイであったとしても次の入居者さんへはプロのクリーニングが必須となってきます。 では「ハウスクリーニングが入る物件では清掃は必要ないのか?」 これについて回答しましょう。 退去後の清掃はいるのか?結論は? 条件付きで「清掃しなくていい」その条件とは? ハウスクリーニングが特約としてあるなら清掃は原則いらない そう、退去時の清掃はしなくてもいいのです。 してもらえると大変うれしく思います。しかし、一方でハウスクリーニング費という費用を負担してもらうからには入居者さんにメリットも必要であると考えられます。 「退去時の清掃しなくても良い」その分楽できる。その為のハウスクリーニング費という側面もあるのですから 但し、原則という言葉が入っています。 ではその原則・条件とはなんでしょうか?これは 汚れがひどすぎて「特別な清掃や機器の交換」が必要ないなら です。 これはどういうことかといいますと あまりの汚れで通常のハウスクリーニングで落ちない汚れにだったり、機器を交換する必要のある汚れが対象となります。 例えばですが 油汚れが多すぎて正常に動かないキッチン換気扇子供の落書き浴室・洗面台の排水口の詰まり(髪の毛など)管理不足によるカビ この辺りは国土交通省のガイドラインでも入居者の過失、管理不足として原状回復費の対象になってしまいます。 このように「通常の清掃を日常的にしていれば起こらなかった」事例についてはハウスクリーニング費や原状回復の追加になってしまうこともあります。 こういった事項に心当たりがある場合は退去時の清掃をした方が良い=損しないということになりますね。 ご自身で退去時に確認し、上記のような「通常の使用、管理を超える汚れ」などがなければ「清掃はいらない」と判断して良いということです。 当社では賃貸借契約書に国土交通省の原状回復に係るガイドラインを添付しています。 そこにも入居者の負担になる場合の事例などが例示されています。 通常住んでいれば建物は古くなりますし、どんなに気を付けても壁紙などは傷んでいきます。こういった内容は仕方ないもので入居者さんが負担するものではありません。 今回は「退去時の清掃は必要か?」について見解を出してみました。
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こんな入居者さんは嬉しいし、好き ~管理会社側からの視点~
たまにいらっしゃる「管理会社にとってありがたい存在」 たまにいる「聖人君子」 こんな入居者さんは嬉しいというものを挙げてみようと思います。 これはあくまで管理会社側からの視点なのでオーナーさんや入居者さんにとっては分かりづらいことも多くでるでしょう。 また、「入居者はこうあるべき」と訴えたい訳でもありません。 我々、賃貸管理を行っていると入居者さんの優しさに触れたり、「本当に助かるな~」ということがあります。 そんな管理会社側から見た「助かるし、嬉しい入居者さん」を過去の事例からご紹介してみます。 変化を教えてくれる これは地味に助かります つい先日のこと一本の電話がありました。 「今マンションに知らない若い男性が 「女性の人が来ませんでしたか」 って訪ね回ってますよ」 という連絡がありました。 聞けば、若い男性が同じ階の全戸に対して聞きまわっていたそうです。 そして電話をくれた入居者さんは 「もし不審者とかであれば、直接顔も見たので証言なども出来ると思うので、その時は連絡もらえれば協力します」 と言って電話が終わりました。 我々も不審に思ったので、警察に問い合わせたところ 警察「周辺で空き巣が発生したようで、その聞き込みで私服警察が回っていました、恐らくそれだと思います」とのことでした。 よほど急いでいたのでしょうか、警察が不審者扱いを受けたようです。同様の電話が警察にもあったそうです。 あくまで一例ですが、何が言いたいのかというと 「苦情や不快にも思ってないが、他の人の為にわざわざ管理会社に報告してくれる」という行為がとても助かります。 これは他の件でも 「となりのドアポストに手紙が溜まっているけど大丈夫ですか?」とか「最近、マンションのゴミ捨場に近くの住人が捨てに来てますよ」という 「自分は怒っても不快でもないが、誰かの役に立つかも」という連絡はとても助かります。 そして、その方たちのスタンスも 「何とかしてくれ」ではなく、「教えておいた方がいいと思って」という感じなんですよね。 管理会社も毎日物件を見ている訳ではありませんので、住民の方の気づきはとても助かります。 対したことないことでも、我々から見ると予兆だったり、早期発見のチャンスにもなるので、助かっています。 ベランダを掃除する人 中々使わない場所ですからね これは退去時に気づくのですが、ベランダというのは管理会社としても厄介な場所なのです。 「外に面しているが、管理会社が日常の清掃が出来ない場所」 もちろん、ベランダはそんなに汚れる訳でもありません。 しかし、ゴミなどが溜まると排水口(ドレン)などを詰まらせ、時には隣のベランダなどに雨水が溜まったりしてしまいます。 退去後のお部屋を見させてもらって、ベランダがキレイになっていると嬉しいものです。 頻繁に掃除する場所でないからこそ、違いが出る気がします。 ゴミが詰まる程でなければいいのですが、それでもキレイにしてもらえると素直に嬉しい場所です。 写真で残してくれる人 特に水のトラブル時は助かります これは設備系のトラブルの時に助かります。 水漏れなどが一旦起こると原因の特定が最優先になります。 しかし、水漏れなどは特に 「どこからどんな風に」という発生当初の原因が重要になってきます。 時間が経ってしまい、水の痕跡などが消えてしまうと特定は困難を極めます。 その為、被害発生時の写真や動画などを撮っておいてもらうと助かります。 写真があると説明を受けなくても原因が特定できたりすることもあるので、みなさんもトラブル時は写真などを撮っておくことをおススメします。 管理会社の目標と理想は「電話が一度も来ないこと」 ここまでいくつか書いてきましたが、一番助かるのは「入居してから一度も連絡がないこと」です。 これは面倒くさいから電話してほしくない。ではありません。 本来、管理会社に電話する時は「何かしら困った時」ですよね。 設備のトラブル、隣人への苦情など本来困っていなければ管理会社に連絡することもないでしょう。 ということは究極の理想はやはり 「入居してから解約まで一度も連絡をしなくて済む」 これが一番の理想である訳です。 今回は「管理会社が好きな入居者」というタイトルになりましたが 「入居者の好きな管理会社」になれるように今日も精進して参ります。
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「私はあの男と縁を切ったので」娘に言われた滞納者の再生への道①
切なさと希望の話です きっかけは新規物件の滞納 「私はあの男とは縁を切ったので、連絡もしないでください」 電話を切られてしまいました。 はぁ、参ったな・・・ 発端は当社に新規で管理の依頼のあった物件でした。 こちらの物件は築年数も30年を超え、10世帯あるアパートの内空室が7部屋もあるという状態でした。 しかも残り3部屋の内1部屋は6ヶ月以上の家賃を滞納している状態だったのです。 この惨状を憂いたオーナーさんが当社の噂を聞いて管理の依頼がありました。 その後、家賃設定やリフォームなどを実施し、空室はその後すぐに満室になったのですが、問題はこの滞納者でした。 年齢は65才男性で一人暮らし、古くからの入居者の為保証会社の加入は無し、電話や訪問をしてもなしのつぶて、全くの無視です。 当初の契約書に記載されている職場も既に退職し、噂では無職ではないかとのこと。 お名前はAさんとしましょうか。 前任の担当もとうとうギブアップということでした。 今回は最初から私自ら督促に向かうことにしました。 唯一の身内である娘さん そして冒頭の言葉です。 連帯保証人の娘さんに電話をしたところ開口一番言われました。 前管理会社も匙を投げたのが、唯一の連帯保証人である娘さんの存在でした。 とにかく連帯保証人になったのはいいが、お父さんの滞納やそれ以外の問題でも度々連絡が来ることで参ってしまったのです。 無理もありません、前の管理会社の頃から滞納について度々連絡をされ、請求され、なにかと責任を取らされ続けてきたのです。 そしてそれでも連帯保証人という重い役目に縛られ続けていました。 保証会社もナシ、連帯保証人は関わりたくない、本人は連絡も取れない、仕事もしているかも分からない ふーむ 私は再度娘さんに連絡して言いました。 「連帯保証人を外れる為に協力してくれませんか?」 「え?どういうことですか?」と娘さんはようやく聞く耳を持ってくれました。 娘さんは今までそんなことを言われたことが無かったのでしょう。 聞く耳を持っていただけました。 そして、娘さんと一緒にお父さんのアパートへ行く約束をすることが出来たのです。 この時私には解決への道筋が一本だけ見えていたのです。 しかし、その方法は蜘蛛の糸よりも細く、不確定要素しかありませんでした。 娘との久々の対面と罵倒 約束当日、私は副社長と2人で現地へ行きました。 そして警察の方にも来ていただきました。 なぜ警察を呼んだかというと、それなりの高齢であり、連絡も取れない。 そう、万一室内で倒れたり死亡している可能性もあったからです。 程なくして娘さんが来ました。 車から降りて自己紹介をすると隣に男性が一人立っていました。 旦那さんかな?と思いご挨拶をしたところ、娘さんの友人のような方で、私に会うなり 「管理会社も大変ですね、言っちゃなんですけどあの親父はクズですよ」とかなりの怒気をはらんだ言葉を発してきました。 恐らく今回立ち会うにあたって、信頼している人を連れてきたのでしょう。 そして普段娘さんからお父さんのこれまでの行動を聞いて同情し、憤っているのでしょう。 警察の方には事前に話しておりましたが、現地でも状況を伝えます。 そして警察の方が玄関先から声を掛けます。 「Aさーん、こんにちは〇〇警察の者です。開けてくれませんか?」 文言を少しずつ変えながら声を掛けますが返答がありません。 警察の方は 「返答がないので、鍵を開けましょうか」と言い 私は住戸の鍵を警察へ託しました。 鍵を差し込み警察の方がドアを開けます。 この瞬間だけは何度立ち会っても慣れないものです。 すると警察の方が言いました。 「あぁ、いらっしゃったんですね」 私も覗きこみます。そこには 玄関から見える居間にこちらに背を向けて座っているAさんがいました その状態で警察の方に呼ばれて振り向きました。 小太りで頭髪も薄くなり、下はジャージで上は肌着のような恰好のAさん そして流石に観念したのか、玄関の方へ少しずつ歩いてきます。 警察の方は 「無事そうですね、それではこれ以上のことは我々の管轄外になりますので、我々は失礼します」 お礼を伝えて、それではAさんと話しをしようかなと思った矢先 「あんたどんだけ迷惑掛ければ気が済むの」 と娘さんが第一声 続いて娘さんの友人も続きます 「お前、こんだけの人に迷惑かけてさっさと出てこいよ」 その後も2人から次々と叱責を受け続けます。 うな垂れて目線を玄関の土間に移しながら立ちすくむAさん 私は娘さんと友人を制して 「Aさん、今日は滞納の件と安否確認の為に参りました。初めましてロータスホームの内田です」 と間に割って入りました。 するとAさんは 「娘を連れてくることはないじゃないか」と小声で言ったのです。 私はこの時に 一つ目の賭けに勝った と思いました。 私はAさんの滞納解決への道を全て思案していました。 仕事もしていない、周りのコミュニティも属していない、家族も娘さんの他いない、高齢である そうなのです、彼には失う物がほとんど無かったのです。 滞納督促は以前の記事でも書きましたが、当の滞納者が「何を一番恐れているか?」が大事です。 この生活を失いたくない、これ以上のストレスは嫌だ、連帯保証人に知られたくない、仕事に支障が出るのは困る、滞納していることが世間にバレるのが恥ずかしい、など 人それぞれなのですが、私は過去の経験などからか、人と対峙すると「この人が何を恐れるのか?」を見つけるのが人より得意なのだと思います。 それが見つかれば後は簡単です。 その恐れる事態にならない方法、すなわち滞納の解決を本人と一緒に決めていくだけなのです。 ここでその「恐れる事態」で脅してはいけません。人間は恐れる事態で脅すと恐怖や絶望で前に進むことは出来なくなります。 あくまで「最悪の事態を私たちなら解決できる」という安心感もセットにしなければなりません。 脅したりで解消できるのなら、こんなに簡単なことはありません。しかし、脅すという行為では最初の何回かは支払うかもしれませんが、絶対に滞り始めます。 しかし、「これさえ達成すれば最悪の事態は来ないんだ」という安心感は強く、かえって回収率は大きくなるのです。 話を戻しましょう。 私はこの失うものがないAさんにとって唯一のアキレス腱が娘さんである可能性に賭けたのです。 嫌な奴だ、性根の悪い奴だと思われるでしょう。私もそう思います。 しかし、それだけ滞納の督促というのは厄介なのです。 払ってください はい、払いますで済むならどれだけいいか。 滞納というのは簡単には起こりません、その人の人生でかなりの問題を抱えているからこそ起こるのです。 その苦労や見たくないもの、聞きたくないものを大家さんの代わりに解決することが管理会社の役目なんだと思います。 長くなりますので、続きます。 https://lotushome.jp/blog/3839/
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賃貸でペットが死んだらどうする?埋葬?火葬?自分で?自治体が?それとも・・・
いつかは来る別れですが、最後まで責任ある行動を ペットの亡骸はどうしたらいい? 人間にとってペットというのはかけがえのない存在です。生活に癒しをくれたり、それ以上に家族の一員となることも珍しくはありません。 今回はそんなペットとの最後のお別れになる部分についてお話しようと思います。 ペットを飼うといつかは訪れる「ペットの死」 深い悲しみとこれまでの思い出に感謝を告げ、いよいよお別れです。 さあ あれ? ペットの遺体ってどうすればいいの? あなたが一戸建てに住んでおり、自分の庭を持っていれば埋葬するのもいいでしょう。 基本的には私有地であれば埋葬することは問題ありません。 しかし、賃貸物件などにお住まいの場合はどうしたらいいのでしょう? 自分の所有する土地以外に埋葬した場合、法律で罰せられますし、賃貸物件の敷地に埋葬は絶対ダメです ペット専用の葬祭場に依頼する 一番おススメです。きっとペットも喜ぶでしょう 専門のペット葬儀社にお願いする方法です。 基本は火葬となります。 また、火葬の際は2パターンほどあるようです。 合同火葬=他の方のペットと一緒に火葬する、お骨はもらえずに業者さんの方で供養する 個別火葬=あなたのペットだけで火葬し、お骨も持ち帰れる 大体鹿児島県霧島市近郊の業者さんの相場としては小型犬や猫の合同火葬で15,000円~20,000円 個別火葬で+3000円ほどのようです。 お骨を手元に持ちたい、しっかりと供養をして欲しいなどの場合は最寄りの「ペット葬祭」などで検索すると良いでしょう。 しかし、やむを得ず費用面などで難しい場合もあるでしょう。 そういった場合でも近くの公園や山、川、海などに埋葬したり流したりしてはいけません。 法律上の扱いではペットの遺体というのは「一般廃棄物」という扱いになってしまいます。 つまり、私有地以外に埋葬すると「不法投棄」となってしまうのです。 では、そういった場合はどうしたらいいのでしょうか? 法律上は物であり「燃えるゴミ」にも出せる やむをえない場合は自治体でも対応してくれます みなさんにその発想があるかないかは別として、多くの自治体では ペットの遺体は燃えるゴミに出せるのです 我々の会社がある鹿児島県霧島市も例外ではありません。 その昔、私が東京で不動産業ホヤホヤのころ、入居者から「敷地内で野良猫が死んでるんだけど」と言われ、現地に行くと一匹の野良猫が死んでいました。 私も処理の仕方が分からずに市役所に電話したところ 「燃えるゴミの日に出してください」と普通に言われ、衝撃を受けました。 このように法律上はペットというのは物扱いとなっており、遺体も燃えるゴミとして出すことは可能ではあります。 但し、その場合でも以下のように配慮することをおススメします。 新聞紙や紙袋などで包み、ゴミ袋の外から見えにくいようにする これはせめてもの想いと他の方への配慮として行っていただきたいと思います。 ほとんどの自治体ではゴミ袋は透明や半透明となっていますから、多くの人が驚いたり不快な想いをするかもしれませんからね。 決まりではありませんが、マナーとしておススメします。 ゴミ袋に入らない大型犬などは? これも回答しましょう。 確かに小型の動物であればゴミ袋に入るのですが、大型犬となるとそうはいきません。 この場合、自治体によっては有料で回収してくれるところもあるようですが、ほとんどの自治体では 清掃センター(ゴミ焼却場)に自分で持ち込む 各自治体で各所に粗大ごみなどを持ち込める施設がありますので、そちらに持ち込むのです。 ちなみに鹿児島県霧島市ではこちらですね 霧島市敷根清掃センターここから本文です。 敷根清掃センターは平成15年4月1日に供用開始し、国分地区、隼人地区、福山地区、霧島地区、溝辺地区の一般廃棄物を処理しています。処理できるごみ、できないごみは以下のとおりですが、詳しいことは搬入前にお問い合わせください。 … 但し、ここで最大の注意点があります。 「最後はご自身でゴミの中へ投げ入れていただく必要があります」 そうです、物として扱うからこそ引き受けてくれるのです。 最後は自分自身でゴミの中へ投げ入れねばなりません、職員の方も「中々厳しいとは思いますが、それが大丈夫なら」と話してくれました。 責任ある最後を迎えさせて欲しい 死生観などは様々ですから、法律や他の人に迷惑にならなければ自由ではあると思います。 いずれにしてもペットを飼うということは「ペットの死」についても考えておかねばなりません。 以前の記事でも書きましたが、我々人間は好きなところへ行き、好きなように生きる権利もあります。 しかし、ペットにとってはあなたしかいないのです。 あなたに癒しと共に生活のパートナーとして過ごしてくれるペットにもしっかりと責任ある最後を迎えさせて欲しいなと思います。





