
ある日のご紹介とご夫婦の想い
ある日のこと、業者さんからご連絡をいただきました。
「空室で困っている方がいて、ロータスホームさんで何とか出来ませんか?」
当社に物件を預けてくださっているオーナーさんが懇意にしている業者さんでした。
その業者さんがお仕事を頂いているオーナーさんのとある物件が空室と問題で大変とのこと。
そこで当社のオーナーさんに相談したところ、当社に連絡してみたら?とのことでした。
私は現在、他社の管理会社から管理を取るという行為を基本的にしておりません。
その為、管理物件が増えるのはこういった業者さんや自社のオーナーさんからのご紹介や管理に困った方からの直接のお問合せがほとんどです。
今回も業者さんにお礼を申し上げ、まずはオーナーさんと直接お話しする機会をください。とお伝えしました。
そして、ご紹介いただいた業者さんからオーナーさんの連絡先を伺い、オーナーさんへご連絡をいたしました。
すると、住んでいらっしゃるのは少し離れた場所であること、ご夫婦ともに90歳を超えており、最近物件へ中々行くことも難しくなってきた。との事情を伺いました。
もう少し詳細なお話しが聞きたいということと、賃貸管理についてどのようなスタンスであるかを知りたくて、直接お会いさせて欲しい旨をお伝えしました。
快くOKをいただいたので、すぐさま伺う日をお約束して、オーナーさんのご自宅へ参りました。
管理会社とオーナーさんの立場
そして当日、私は錦江湾フェリーに乗り、一路オーナーさん宅へ向かいました。
この時点では管理をお受けできるか全く予想しておりませんでした。
当社では物件がどんなに古かったり、問題が山積みであったからといって管理をお断りすることは基本ありません。
それよりも重要なのは、「オーナーさんが賃貸管理にどういったスタンスであるか」です。
基本的には管理会社を変える、もしくは自主管理から管理会社へ変更する。ということは現在の管理に不満もしくは限界を迎えている訳です。
管理会社は不動産のプロではありますが、「所有者」ではありません。あくまで所有者及び最終的な決定権者は「オーナーさん」です。
その為、今後大事な資産をお預りする時にはこの「賃貸管理に対してのスタンス」の感覚がとても大事になるのです。
これは偉そうに「オーナーを選ぶ」というのでは決してありません。
各オーナーさんが、管理会社に期待されている部分が私たちとイメージが違った場合、お互いが不幸な結果となってしまいます。
そういった「こんなハズじゃなかった」を生まないために最初のヒアリングはとても大事だと思っています。
空室率50% 滞納率40%
オーナーさん宅に着くとご夫婦一緒に暖かくお出迎えしていただけました。
お会いしてみるとご夫婦ともに90歳を超えているとは思えない程お元気です。
ご挨拶をし、早速本題に入ることにしました。
その段階で伺った内容は以下のようでした。
・現在の管理会社は長く管理をお願いしていた
・全10部屋中入居中のお部屋は5部屋
・入居している5部屋のうち2部屋は滞納があり、内1部屋は入金もない状態
・以前はたまに物件へ行っていたが、最近は中々行けない
・空室の状態も最近見れていない
※後にこの空室を見に行きますが、とても貸せる状態ではありませんでした。この部分については後ほど
とのことでした。
なるほど、実質3部屋分の家賃しか入っていない状態なのだなと理解が出来ました。
そして、奥様は手元にある1冊のノートを私に見せてくれました。
そこにはお部屋ごとの家賃入金状況が刻銘に書かれていました。
一部屋ずつお名前と入金記録を手書きでビッシリと丁寧に書いてありました。
横には収支明細を細かく書いており、正に家賃表でした。
奥様は今までしっかりと、アパートの入金から支出までをご自身でも管理していたのです。
そして、話はこれまでの人生について少しずつ入っていきました
ご夫婦の想いと人生について
アパートを買われた動機を伺ったところ、これまでの人生についてお話ししてくれました。
お二人はこれまで先祖代々の土地で農家を営んでいたそうです。
驚くことに89歳まではビニールハウスに上り作業をしていたとのこと。昔の人のたくましさ!
そんな中で、少しずつ堅実に貯めたお金で不動産投資を始めたのはやはりお子さん達への想いでした。
作物を育てるが、自然というのは思い通りにならずとても苦労した。
だからこそ、自分達は無駄遣いをせずに必死に不動産を少しずつ増やしていった。
そしてゆくゆくはお子さん達にこの不動産を渡してあげたい。とのことでした。
仏間にはこれまでの作物に対しての賞状がズラリと並んでおり、これまでの実直な営みを証明するには十分過ぎました。
しかし、この物件が最近このような状態になり、とても子供たちに安心して渡せる状態ではない。
もう売却も視野に入れていかないといけないんでしょうか?と悲しそうな表情でした。
私はこの物件を実は知っていました。
営業マン時代に一度ご案内したことがありました。
そして、ご夫婦に当社の管理のご紹介、管理報酬や今後のおススメの方針など必要な事項をお伝えしました。
そして
「私はここから持ち直せると思っています、よろしければ管理を任せてみませんか?」と話しました。
すると
「お宅さんにお任せいたします。この物件をいいようにしてください」とおっしゃっていただきました。
その言葉をいただき、私はすぐさま物件へ向かうことにしました。
そして惨状と数々の問題を目の当たりにすることになるのです。
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