
管理会社が取るべき行動は?
「従業員が無断欠勤して〇日経つのだが、心配だ」
「持病がある父と連絡がつかない、倒れていないか心配だ」
管理会社にはこういった相談があるものです。
こういった案件自体を「安否確認」と呼んでいます。
要は「中で倒れていないか心配だから確認して欲しい」という内容になります。
管理会社では大体このような事案について一定の対応をマニュアル化していることと思いますが、今回はこのマニュアルと実際の現場で行うことをまとめてみようと思います。
ちなみにこの要請に対して協力する義務は管理会社にはありません。
しかし、管理会社として入居者の人命やオーナーから預かっている管理物件の維持として、優先して対応すべきと思います。
この安否確認ですが、当社では原則自社だけでは行いません。
必ず警察官立ち会いのもとで行います、例えご親族と呼ばれる方が直接来ても勝手に開錠することはありません。
そして、安否確認の大体9割は何もありません。無事だった方の理由としてはこんな感じのものが多いものです。
- 会社は無断欠勤ではなく、いわゆるバックレた状態
- 関係性が気まずい親族だったから連絡を無視していた
- 連絡に気付かなかった
- 単に寝坊
こんな時は正直、「なんだかなぁ」とは思いますが、まずは無事であったことにホッとします。
とはいえ、残りの1割についての対応を書いてあるものは少ないものです。
まだ対応したことのない担当者さんや自主管理のオーナーさんに役立つ内容であれば嬉しいです。
特に一般的に言われているような内容はネットの海にたくさん転がっていますから、もっと現場の声で詳細な内容を今回はお届けしようと思います。
前提のQ&A

ここでは良く聞かれる内容をQ&Aでサラッと確認していきましょう、いうまでもなく私の経験談ですから、詳細については専門家に確認してください。
- Q 開錠して安否確認をすることで借主から訴えられる可能性はないのか?
- A 事前に聞き取り確認をしっかりと行い、警察官立ち会いのもとで行えば大丈夫。「管理会社目線で入居者が倒れているかもしれない」と思っても不思議ではない(社会的相当性)状況であれば損害賠償されるような恐れはほぼありません
- Q 立ち会いは管理会社(大家)と親族だけでもよいか?
- A 原則は警察官と立ち会いした方がよい。「親族だから仲が良い」という考えは捨てておく、毒親などから逃げているケースや恋人を装ったストーカー事案の可能性も捨てない。また、無事だった時に入居者から管理会社(大家)の潔白を証明してくれるのも警察官になることもあるので、警察官にお願いした方がよい。警察官も立ち会う人の聞き取り調査を行い、開錠の必要があるか、妥当かをチェックしてくれます。
- Q 面倒くさい
- A 気持ちは分かります。利益には一銭もならないうえに、取られる時間はかなりありますからね。とはいえ、管理会社としての責務であり、ギリギリで助かる命などもありますから協力しましょう。
- Q 義務でないなら入居者や連絡してきた方たちに任せればいいのでは?
- A その方法もダメという訳ではないのですが、鍵を開錠する業者も管理会社の許諾なしでは開錠できないことがほとんどで結局は管理会社やオーナーの確認が出てくる。なにより対応せずに万一の結果になった場合、オーナーへの責任を考えると対応しておいた方が楽かも
第一章 連絡が来た時の対応

まずは最初の連絡が入って警察へ協力を要請するところまでをやっていきましょう。
ここではとにかく詳細に聞くということを心掛けましょう。そうすることで緊急度合いや警察に言うまでもなく解決することが多数あります。
まず確認すべき事項は
- ①入居者と電話してきた方の関係性
- ②連絡取れないのがいつからか
- ③思い当たるフシがあるか
- ④まずは入居者本人に連絡する
- ⑤入居者本人が連絡つかない場合、連帯保証人や緊急連絡先に連絡する
①入居者本人と連絡してきた方の関係性を確認します。
ここで注意したいのは連帯保証人以外からの連絡だった場合です。
というのは安否確認を悪用する人でないか?の確認をしている訳です。
例えばブラック企業を無断で辞めた場合の企業からの連絡、元恋人がストーカー化した場合、毒親や借金の取り立てなど「入居者本人が連絡を取りたくなくて取っていない」場合を想定しています。
こういった「入居者本人が連絡を取りたくない」というケースで安否確認をしてしまうと入居者本人が「なぜ教えたんだ」などという場合もある為、ここは慎重に関係性を確認します。
この部分については後の入居者本人や連帯保証人に連絡することで回避できる可能性もありますし、警察官と立ち会うことでほとんどリスクは回避できますが、事前になるべく入居者本人とどのような関係か?警察官に立ち会いを求める形になるが、連絡者は立ち会うことが出来るか?をしっかり確認しましょう。
少しでも不安が残るのであれば「本人や連帯保証人に一旦こちらから連絡してみます」と言って折り返し連絡をするように伝えましょう。
次に②と③の「いつから」と「思い当たるフシ」についてです。
ここでは「なぜ連絡が取れないだけで不安になっているのか?」ということを確認します。
これは「緊急度」と「警察官に協力を要請する根拠」を探しています。
例えば「昨日からコロナウイルスに掛かったと連絡があり、その後連絡がつかない」とか「今まで無断欠勤などないが2日連続で休んでいる」「持病があり、今日病院に行く予定だが連絡がつかない」などは緊急性が高そうと思えます。
一方で「遊びに来たけど中にいそうだから」や「本人にお金を貸しているが返済や連絡もないから」という場合にはやはり本人へ管理会社からの連絡を優先させるなどが必要だと判断していきます。
また出来るだけ事前に情報を得ておくことで警察官側も対応が変わってきますので、この段階で「なぜ安否確認を選んだのか?」というリスク管理の為にもしっかりと聞いておきましょう。
いずれにしても次は④と⑤の「入居者本人と連帯保証人に連絡」です。
ここまで書いた通り、意外と「入居者本人が連絡を取りたくなくて」というケースは多いものです。
警察に電話する前に登録されている入居者本人に連絡をしてみましょう。
電話してみると案外出てくれたりするものです。
もし繋がれば入居者本人に安否確認が入った旨をお伝えします、そして入居者本人から連絡を入れてもらうように促します。
仮に入居者本人から「その人には伝えないでください」と言われた場合は、連絡者へ「こちらで調査した結果、安否確認の必要はありませんでした」とだけ伝えて終了します。その際に連絡者から「本人と連絡がついたんですか?」と聞かれた場合は「ご本人と連絡が取れましたので管理会社としては以降の対応は出来かねる」旨を伝えて終了します。詳細については答えないでおきましょう。
入居者本人の電話が繋がらない場合は連帯保証人や緊急連絡先に確認をしましょう。
この時に判明することも多くあります。
「ブラック企業を昨日で辞めて実家にいる」とか「今朝病院に運ばれて立ち会っている」などの既に本人の事情を把握していて、無事が判明したりもします。
ここまで連絡をして、入居者本人も連絡がつかない、連帯保証人も分からない、連絡者も疑う点がほとんどない。となった場合はいよいよ警察へ安否確認の要請をします。
大前提として、安否確認は連絡した人と入居者を取り次ぐことが目的ではありません。
入居者の無事や安否が取れた場合は、対応はそこで終了しましょう。それ以外の事情については管理会社は関与する立場にはありません。
日頃から私がよく言う「管理会社は人の管理はできない」です。
警察への要請と準備

いよいよ警察への連絡です。
ここでは物件の所轄の警察署へ連絡します。
そして素早く伝える為に
「不動産会社の株式会社ロータスホームの内田と申します。入居者さんの中で安否確認をお願いしたい方がいます」と伝えましょう。
そうすると担当部署へ繋いでもらえます。
あとは聞かれたことを答えます。その時には手元に賃貸借契約書を準備しておきましょう。
大体聞かれるのは
- 物件の住所号室
- 入居者本人の氏名、生年月日
- 連絡が取れないのはいつ頃からか
- 誰が現場に立ち会うのか
などです。そうすると、大体「〇〇時〇〇分ごろに現地へ向かいます」と連絡がありますので、現地へ向かいましょう。
安否確認で持参、準備していくものをご紹介しましょう。
- 賃貸借契約書と入居者の身分証の写し
- 管理会社の職員であることを証明するもの(従業者証明や名刺でも可)
- 立ち会う人の身分証(免許証など)
- 家賃の振込状況を把握していく(最終入金日や引落しか振替かなど)
- 鍵を預かっているのであればマスターキー※ない場合は鍵屋への連絡
- 白紙の紙
- マスク
現地に行くと、まずは事の経緯を現場に来てくれた警察官へ説明する必要があります。その時に賃貸借契約書などの書類があると話が早いので持っていきます。
また立ち会う側(管理会社)の個人情報を確認されますので、管理会社の職員であることが証明できるもの(従業者証明、名刺)、自宅の住所や生年月日なども聞かれますので準備していきましょう。
私は今まで100件を超える安否確認をしていますので、警察官に会うと名刺を渡し「私の住所氏名、生年月日、携帯からお話していいですか?」と逆に声を掛けます。すると警察官に「慣れてますね」と言われます。どうせ聞かれるので先に済ませてしまいましょう。
家賃の振込状況は重要です。口座振替でない方などは少なくとも家賃の振込日までは元気だったという証明にもなりますので、印刷まではしなくてもいいかもしれませんが、家賃の最終入金日位は確認しておいた方がいいと思います。
そして肝心の鍵ですが、マスターキーの預かりをしているなら持っていきます。もし鍵の預かりが無い場合は鍵屋さんを時間までに呼んでおく必要があります。
この開錠に掛かる費用については当社では安否確認を要請した方に請求することを事前に伝えておきます。(自社で鍵の預かりがある場合は費用はいただいてません、鍵屋さんを手配する場合のみ)ちなみ費用については現地で確定することを伝えましょう。
予め開錠の見積りは不可能ではありませんが、鍵の形状や時にはドアロックを切ってもらうなどの処置もあるので増減することを覚悟してもらっておいた方が良いと思います。この段階では口約束になりますが、そこはやむを得ないでしょう。
そもそも管理会社としての義務ではないことですし、多くは空振りに終わる事案であること、オーナーにも責めはないことを説明します。一部渋る人はいますが、大体は飲んでくれます。人命に関わることですから逆に渋るのもいかがかとは思います。
また開錠を鍵屋さんにお願いする際は「安否確認である」ことを伝えましょう。鍵屋さんによっては「警察立ち会いが必須」とか「管理会社の詳細」「費用負担は誰がするのか」が事前に決まっていないと開錠してくれないこともありますので確認しておきましょう。
最後のマスクは万一の時の為です。まだ対応したことのない方の為に申し上げますが、安否確認の際に亡くなっており、死後数日経過してしまった場合の死臭は凄まじいものです。
遺体を直接見ることはありませんが、死臭は慣れないものになる為、マスクは一応持っていきましょう。
もちろん、慣れていても嗅ぎたい訳ではありませんから備えをしておきます。
活用しないことを願っていますが、持っていきます。
いよいよ開錠し安否確認

現地で警察官へ事情を話し、安否確認の必要があると判断して貰えた場合、警察官が立ち入ります。
ここでは連絡者と合流して警察官に一緒に説明する場合もあれば、管理会社だけで立ち会うケースもあります。
基本的には連絡者には立ち会ってもらう方がいいでしょうが、遠方などの場合は管理会社だけになるケースもあります。
当然、最初はノックやチャイムを押し、出てくるかどうかを確認します。
返答が無い場合、ドアポストを開けて匂いを確認したり、ドアポスト越しに呼びかけます。匂いの確認は・・・・・そういうことです。
ここまでで返答があったり、出てくるケースもたくさんあります。その場合は入居者本人に事情を説明して終了です。
多くの場合、この安否確認で入居者本人から怒られるようなことはほとんどありません。
大体警察官や管理会社で無事を喜んで、入居者本人も「ご心配をおかけしました」で終わります。
いずれも返事が無い場合、いよいよ鍵を警察官に渡します。なぜかこの時に鍵を受け取って鍵を開ける警察官と「鍵の開錠だけはそちらでしてください」という方と分かれます。
いずれにしても、鍵を開けて中を確認したり、中に入るのは警察官になりますし、万一の時もご遺体を直接見ることはありませんから恐がる必要はありません。
ちなみに預かり鍵が無く、鍵屋さんも急に来れない場合はどうすれば良いかといえば「入れそうな窓があれば割る」という方法もあります。
もちろん、この時のガラスの費用も連絡者負担となることは伝えましょう。
1階やベランダ伝いなどで隣の協力があればガラスを割る許可を警察官に出して割ってもらうということも可能だったりしますが、この辺は警察官の判断と指示に従ってください。
鍵を開けてドアを開けることになりました。
ドアを開けた警察官の方は大体「〇〇さーん、〇〇警察署の者ですがいらっしゃいますかー」と声を掛けます。
驚くことに、この段階で部屋から出てくる方もいます、「借金取りだと思った」とか単純に「高齢で耳が遠くて聞こえなかった」もあります。
後は警察官の方に任せます。
ここからは結果ごとに管理会社の対応をご紹介しましょう。
不在だった場合

警察官が戻ってきて入居者が不在であることを伝えられます。
この時に警察官立ち会いのもと、部屋の中を確認出来ることがあります。
その場合は、部屋の中の物には手を触れることなく、室内を警察官とともに確認してもよいと思います。
この時に家賃滞納も一緒にあるのであれば「夜逃げ」の可能性を確認しておきましょう。
家賃滞納がない状態であれば室内への入室はしなくても良いと思います。
そして、不在だった場合は準備していた「白い紙」を使います。無い場合は名刺の裏でも構いません。
コピー用紙などがいいのですが、入居者本人が不在であれば入居者に「安否確認」で立ち入ったことをお知らせするのです。
具体的にはこんな文章でいいと思います。
入居者 〇〇 様
本日、■■様(連絡者)より連絡があり、〇〇様の安否確認がありました。〇〇様に連絡をしたものの、連絡が繋がらなかった為、★★警察署△△さん(警察官の名前)と安否確認の為、入室いたしました。■■様へのご連絡と当社へご連絡をいただけますようお願いします。管理会社 〇〇ホーム管理担当 内田 TEL〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
こんな感じで立ち入ったことと、連絡が欲しい旨を書いておきます。名刺も添えておきましょう。
しっかりと「警察官立ち会いのもと入室した」ことは強調しておきます。
大体、その後連絡があったりします。連絡があれば、無事を確認して連絡者に報告して終了です。
もちろん、夜逃げが濃厚な場合や家賃滞納が関連する場合の対応はまた別となります。
記入した紙を玄関などに置いておけば必ず目に入るでしょう。
倒れていた場合

この場合は警察官から救急車の手配がされることでしょう。
すぐに救急搬送されていきます。
その場合、管理会社がすべきことは入居者の関係者へ連絡するのみです。
連絡者に伝える、連帯保証人や緊急連絡先の方に伝えましょう。
その段階では搬送先などは管理会社といえど分かりませんので、管轄警察署を伝えて、警察経由で伝えてもらうなどになることでしょう。
また、救急搬送されるような事態ですから、退去することもあり得ます。
オーナーにも報告しておいてもいいかもしれません。
いずれにしても、この段階では一命を取り留めることを願いつつ、冷静に関係先へ連絡しましょう。
逆にいえばそれ以外はやることはありません。
入居者さんが運ばれたら、もう一度鍵を掛けて終了です。
その後の経過については病院やご親族などから連絡が来るのを一旦は待つ形となります。
亡くなっていた場合

残念ながら亡くなっていたケースについてもご紹介しましょう。
警察官が室内から戻ってきた時に「亡くなっている」と伝えられます。
ちなみに亡くなっていることがハッキリと分かる場合(腐乱しているなど)以外は一旦救急が呼ばれます。
また、必ずしも救急車ではなく、消防車で来ることもあります。
救急車が到着し、救急隊員が中に入り、死亡していることを確認します。
これは死亡しているのか助かる可能性があるのかを判断する為です。
あくまでも助かる可能性があるのかを救急隊員が判断するのです。その可能性があるのであれば救急車に乗せていくことでしょう。
そして亡くなっていることが確定した場合、なんと救急車と救急隊員はそのまま帰っていきます。
ご遺体はそのままに帰ってしまいますが、そこは慌てないでください。
死亡と判断された場合、警察へ管轄が移ります。
救急車はあくまで「助かりそうな人やまだ生きている方」を乗せるもので、「遺体を回収する」のではありません。
死亡が確認されると警察の鑑識が来ます。

鑑識の車はこんな感じです。
ちなみに死亡が確認されると、ここから現場での調査が開始となり、時間がかなり掛かります。覚悟を決めましょう。
その後鑑識の方たちが訪れ、事件性などがないかなどを確認していきます。

※ご遺体の状態次第では鑑識の方はこのような装備になることもあります。大変なお仕事です。感謝します。
ある程度調査が進み、事件性が無いと判断されるとご遺体を警察が運び出し、鍵を渡されることでしょう。
亡くなっている場合も連絡を優先しましょう。
- 連絡者、緊急連絡先、連帯保証人や親族など分かる範囲へ連絡
- オーナーへ報告
- 家賃保証会社加入なら保証会社へも連絡
全て連絡が出来た場合は、基本的にはその日はそれで終了です。
その後の明け渡しや解約については保証会社や保証人などとのお話になりますので、今回は割愛します。
基本的には警察官の指示に従いますが、あまりに長い場合は「一旦帰ってもよいか?」と確認してもいいでしょう。
ある程度済んで、事件性もなければ即日鍵を渡されることもありますし、捜査をしっかりする場合は鍵を預けることもあります。
ちなみに死臭が付いてしまった服はなるべく早めに洗ってください。本人は少し慣れてきますが、他の人からはすぐ嫌な顔をされるでしょう。
個人的にはやはり人間が一番嫌いなタイプの匂いがします。本能なのでしょうかね。
とはいえ、そんなに近くなければ匂いもついたりしませんし、風下にいなければ付くこともありません。
実際は9割は空振り

いかがでしたでしょうか。
今回は管理業務に特化した内容をお届けしました。
実際には安否確認の9割以上は空振りです。倒れてもいませんし、亡くなってもいないことがほとんどです。
その度に警察官と「空振りでしたね、でも空振りで何よりでした」と話しています。
多忙な管理会社で安否確認は正直ウェイトの重い業務になります。
会社としても収益には関係なく、拘束時間も長いもので大変だとは思います。
しかし、こういった安否確認で助かる命を見てきたこともあると、出来る限り対応したいと思っています。
そして残念ながら間に合わないこともあるでしょうが、誤解を恐れずに言えば、管理会社のせいでもありませんよ。
時折、亡くなったやり場のない気持ちを管理会社にフルでぶつけてくる人もいます。気持ちのやり場がないからともいえますけど、そこは別です。
我々は管理会社ですが、人や命の管理は出来ません。
それでも亡くなってしまったのであれば、少しでも早く見つけてあげたい。という気持ち位で良いと思います。
きっと亡くなった方もあなたに感謝してくれるはずですからね。
私はそう思っています。
いずれにしても、備えあれば憂いなし。
今回もみなさんの助けになってくれたら嬉しいです。
お問い合わせ
-

こんな性格は管理担当に向いている ~細かい人?それともザックリ?~
営業マンは分かりやすいが 今回は賃貸管理というお仕事に向いている性格という内容でお話してみようと思います。 いわゆる営業マン向きの性格や傾向などは語られ尽くしているでしょうから、今回は賃貸管理という仕事内容と共に、どんな性格が有利に働くのかを私の独断と偏見でご紹介してみようと思います。 私は元々不動産の営業マンからスタートして、その後分譲マンションの管理を経て賃貸管理も経験しており、どちらの立場やスタンスも理解しているつもりです。 これから賃貸管理に興味をもって働いてみようかな?と思う方や、今管理担当として悩んでいる人の助けになったりすれば幸いです。 細かい or ざっくり まずは、この極論からですが、私個人としては ザックリ が向いていると思います。 意外じゃありませんか? なんとなく皆さんの賃貸管理スタッフのイメージでいえば、細かい性格の方が向いていそうではありませんか? ザックリしている人だと不安だったりしませんか? これは仕事の性質上なのですが 賃貸管理は100点という仕事がないから というのが一番の理由だと思います。 賃貸管理というのは多種多様な問題が次から次へと出てきます。 その度に細かく100点の仕事をしようとすると上手くいきません。 また100点の仕事を目指すとコストや時間も膨大になってしまいます。 似たような事例でも、毎回原因も違えば、相手の性格も全く違います。 そして経験は大事なのですが、毎日のように 「こんな問題、初めてなんだけど!」という問題にぶち当たります。 これに関しては、営業マンの方が細かい性格が向いていると思っています。 契約や重要事項説明書など、決まり事がハッキリしているので、これらの形式を手順をしっかりと踏んで対応するには細かい性格の方が有利だと思っています。 仕事は 質 or スピード お次の性格はこちらです。 本来はどちらも兼ね備えるべきなのは、百も承知ですが これは圧倒的に スピード これは予想どおりかもしれませんね。 例でいえば雨漏りなどが該当すると思います。 雨漏りの連絡を受けて最初にすべきことは「原因の特定」ではありませんよね。 水が流れてきている時に大事なのは「応急処置」です。 原因など二の次といってもいいでしょう。 まずは原因と思われることを予想して、手当たり次第に対策を取っていくのです。 現場に駆け付けた人が「うーん、あれも考えられるし、この可能性もあるし・・・」などと言っていたらどうでしょう? 「サッサと何とかしてくれよ」と思われることでしょう。 どうせ、すぐには原因など解明できないことでしょうから、まずは出来ることを片っ端からやるのみです。 正直、困難な問題の前では少々の知識より行動あるのみです。 まずは事態を落ち着かせることを最優先にして、落ち着いてから原因などは探しましょう。 責任感は 強い or 弱い 仕事上の責任感ですが、これは前提があります。 「仕事なんてどうでもいい」という救いようのないレベルの話ではありません。社会人としての最低限の責任感は当然持っていなければいけません。 そのうえでの責任感の強弱でいえば 責任感は弱い方がいい と思っています。 こんなことを言うと 「責任感の弱い社員がいい」なんて最低な会社だ!と反応されるかもしれませんが、まあ待ってください。 これには理由があります。 責任感の強さは時に、感情移入による視野を狭くしてしまうからです。 特に賃貸管理であたる問題というのは、人間関係も含まれたりします。 そんな時に責任感が強すぎる人だと、ストレスを強く感じすぎてしまうことがあるのです。 誤解を恐れずにいえば 「自分のせいではないしな・・」という位の距離感で丁度良かったりします。 あまりに自分事のように捉えすぎると、プロとしての冷静な判断が出来なかったりします。 それでは困っている人の為のベストパフォーマンスを発揮できないのです。 熱血漢なタイプの人が親族などのトラブルに感情的に首を突っ込むことで、却って混乱させる様に似ています。 問題を放置していたのなら別ですが、問題が起きるのは管理スタッフのせいでは無かったりします。 割とドライに問題だけに着目して、淡々と解決へ向かう方が向いていると思っています。 そういう意味では「仕事は仕事だからな」というタイプが向いていると思っています。 逆に感情的なタイプの人は営業マンとしては優秀なケースが多いものです。 感情移入が豊かであれば「共感してもらえた」という部分でお客様も喜んでもらえたりしますからね。 逆に管理に向いている人というのは、少し距離を置く位が丁度いいかもしれませんね。 あなたの住まいで問題が起きた時に不動産屋から「辛いですよね・・・よく分かります・・・」という共感よりも「アレとコレを手配しますので安心してください」と言われた方がいいでしょうからね。 営業マンだけが不動産業ではない いかがでしたでしょうか。 今現在、営業マンとして活動している方の中に「自分は営業マンとして向いていないんじゃないか?」と思われている方や 不動産業に入ってみたいけど「営業マン」は何となく向いてない気がする。 そんなアナタはひょっとすると「管理スタッフ」向きなのかもしれませんよ。 感情表現やエモーショナルな部分がプラスに働く「営業」という仕事とは別で 淡々と仕事をこなすことがプラスに働く「管理」 不動産業というのは実はどんな性格の方でも、活かせる業種がある業界なのです。 以前、人見知りは不動産業としてプラスになるという記事も書きましたが https://lotushome.jp/blog/4301/ これを読んでいるあなたもひょっとしたら 管理スタッフとして「天下を取れる逸材」かもしれませんよ! そして営業から管理スタッフになった私が言えることでいえば 賃貸管理の仕事はめっちゃ楽しいですよ! ぜひ一人でも多くの人に伝えたい部分です。 また今度は「知られざる賃貸管理の仕事の魅力」なども書いてみたいと思います。
-

台風の飛来物で車に傷がついたら? ~修理代は誰に請求すればいい?~ 自然災害の責任の所在について
責任の所在は誰に? さて、台風シーズン真っ盛りになりました。 このブログを書いているのは2024年の台風10号の直後です。 今回の台風は「特別警報」が発令され、昭和に死者5000人を出した伊勢湾台風以来の勢力と呼ばれました。 今日現在でも被害の全容は見えておりませんが、やはり台風だけに強風による被害はたくさんございました。 そこで今回は、この強風による被害の責任についてご説明してみようと思います。 台風による被害は結局、誰の責任なのでしょう? 例えば、アパートの瓦が飛んできて、あなたの車のフロントガラスを突き破った場合はどうでしょうか? 被害は「台風のせい」 先ほどの例の回答です。 アパートの屋根や駐輪場の屋根などが飛んできて、あなたの車にキズをつけたり、破損した場合の責任は誰にあるのでしょう? そして、修理代はオーナーや管理会社に請求できるのでしょうか? あなたに落ち度がない以上、負担したくはありませんよね。 結論から申し上げます。 責任は所有者(オーナー)や管理会社にはありませんし、修理費用は自己負担となります。 分かります、あなたは悪くありません。 管理会社や物件オーナーに対して請求をしたい気持ちは痛い程よく分かります。 私も逆の立場ならそう言うことでしょう。 それでも法律上や保険上の話でいえば 台風による被害は「台風のせい」なのです 納得するのは難しいかもしれません このようなお話をすると 「管理会社やオーナーが責任を取りたくないからそう言っているんだ」と思われるかもしれません。 その為、ここからはなぜ「台風などの天災」は損害賠償できないのか?について少し説明いたします。 損害賠償とは?自然災害には? まずはこのような事例の時に聞く「損害賠償」です。 このような目にあった場合、その「損害」を「賠償」して欲しいと考えるのは当然です。 「実際に損害があるのだから、賠償は当然ではないか?」と思われることでしょう。 しかし、この法的な損害賠償というのは要件があるのです。 それが 「債務者の責めに帰すべき事由があること」といい、簡単にいえば、物件所有者や管理者に「故意(わざと)」 又は 「過失(不注意、うっかり)」 があることが要件なのです。 そして、天災(台風)というのは予測が極めて困難であり、その発生や被害は誰の責任でもないのです。 自然災害は、誰かが故意や過失により引き起こすものではありません。 その被害自体も、管理者や所有者も望んでおりません、当然ながら。 その為、台風などの天災や自然災害の責任は物件の所有者や管理者にはないのです。 もう一つ、このように自然災害による損害を個人に請求できるようにした場合 到底、一人の人生で賄えるものではなくなる可能性があるのです 現在も、失火責任法という法律があります。 これは火事を起こしてしまった人の責任を限定するものです。 こちらも「故意か重過失(かなりの不注意)」が無い限りは、失火による延焼などの責任は負わない。という考え方です。 火災ともなれば、場合によってはかなりの面積や建物を焼いてしまうこともあり、多大な損害となります。 このような大災害について、厳しく責任を問うことになった場合、その責任を負った方の人生は正直終わりになることでしょう。 被害者から見れば「当然だ」と思うかもしれませんが、逆の立場になってみることも大事です。 少しの責任で一生では償えない罪を負わせるのは酷というものです。 自己破産などでは済まないことでしょう。 そもそも法律的な損害賠償というのは全てが自己破産で免責になる訳でもありませんからね。 今回被害に遭われた皆さんも、いつかは逆の立場になるのかもしれません。 ましてや自然災害となれば、その責任は誰にあるのか? こういった観点からも自然災害や台風による損害は自己負担となってしまうのです。 まとめ それでは、このような事態にならない為にはどのようにすれば良いのでしょうか? まずは「保険」となります。 ご自身の財産は、自分自身で守るしかないのです。 その為には大切な物には保険などでしっかりとカバーしておくことも重要です。 他にも損害を出来る限り予測し、安全な場所に移動するなどの「自衛」も大切となります。 また、先ほど「故意過失」が無ければ損害賠償というのは発生しません。 と書きましたが、逆にいうと相手方に「故意過失」があった場合は賠償責任は発生します。 但し、自然災害の中での故意過失というのは余程のことが無い限り認められづらいものですが、相手方に故意過失があれば請求は可能となる訳です。 自然災害の多い日本という国で生活する以上、備えを普段から心掛けておくことは不可欠となっています。 管理会社としては、こういった自然災害の度に必死に対応をしていくのは言うまでもないことなのですが、このような残酷にも見えるルールが社会で浸透していないため、毎度毎度、みなさんに苦しい説明と決断になってしまうことを皆さんにお伝えしたかったのです。 被害に遭われた方々に落ち度はないことなので、このような仕組みをご説明しても、中々ご理解をいただくことは難しいでしょう。 皆さんの憤りについては痛い程よく分かりますし、何とかしてあげたいのも山々なのですが、こういった法律上の仕組みである以上、火災保険なども適用されないのです。 その為、ご自身での保険や自衛をすることが必要になってくるのです。 台風が過ぎ去った今、普段からの備えをもう一度、何も起きていない日常から心掛けていきたいものです。 今回の台風で被害に遭われた皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
-

不動産で起こる「カリフォルニアから来た娘症候群」の事例とメカニズム、対応の基本は? ~愛情からの心配?外野の横やり?~
親族は本来は味方のハズだが・・・ 全国の不動産業界で働くみなさん、こんにちは。 今回は不動産に携わっている方なら一度は経験したことのある。 当事者(売主、買主、貸主、借主)の親族との対応について、そのメカニズムや対応の仕方について個人的な見解をお話してみようと思います。 みなさんは「カリフォルニアから来た娘 症候群」という言葉をご存じでしょうか? 詳しくはリンクなどから見てもらえればよいのですが、この言葉は医療業界にある言葉だそうです。 元の定義としては 医療現場では患者の終末期に過度な医療を避けるため、患者や身近な家族と医療チームが話し合い、最期の過ごし方を決める過程があるそうです。 辛い延命治療ではなく、穏やかな最期を目指すことを患者本人が希望し、医師や看護師と充分に協議して決定します。 しかし、遠方に住む家族(例:カリフォルニアから来た娘)が突然現れ、これまでの計画を覆し、延命治療を強く要求することがあります。また医師や看護師に対して面会を要求したり、治療方針への反対を示し、この現象は、患者の意志や身近な家族の同意を無視して、過剰な延命治療が行われる結果を招きます。 ほぉー、そんな現象があるんですね・・・・ ここまで読んでいただいた不動産業界の方も思うでしょう。 不動産業界にもあるじゃないか そうなのです。このカリフォルニアから来た娘症候群は不動産業界では多く見られます。 事例 親族のいとこ 当社での事例を一つ挙げましょう 当社の管理物件で賃貸一戸建てをお預かりしておりました。 所有者さんは遠方におり、物件自体はかなりの築年数が経過しておりました。賃借人さんも住んでいただいています。 そんな中、所有者さんより連絡がありました。 「もうあの物件を手放したい」 この物件ですが、賃借人さんはいるものの、老朽化も激しく、これからの修繕などを考えれば無理からぬこと。 私は所有者さんと話しあいました。 肝心の物件はこんな状態でした。 道路の接道がない「再建築不可物件」、道路の持ち分は以前(先祖代々)の経緯から貰えなそう 雨漏りや排水不良による不備多数 修繕提案などもしてきたが、資金不足などにより修繕できず なんとか当社で応急処置を繰り返してきた 土地の値段もそこまで高価なエリアではない 所有者さんの意思としては、これから来る大きな修繕や固定資産税などの負担を免れたい。 十分これまでの収益もあったので、売値はさして期待していない。 これらを踏まえて出した結論は 「一般ユーザーへの販売では瑕疵や修繕費用を計算すると売りにくいので、不動産会社などに買ってもらおう」でした。 これは修繕の費用に大きな部分がありました。 この物件はDIY程度では解決できない瑕疵があり、一般のユーザーが修繕しようとすると多額の費用が掛かりすぎる為、修繕を生業とする業者に買ってもらい、再販の道or接道をクリアし、土地として整備する。 これがベストであろうと所有者さんと方針を固めました。 もちろん、万全の状態であれば一般ユーザーへ高く買ってもらうことが最善でしたが、状態や再建築不可となれば価値は多く見込めません。 業者が取り組む為には、売値は多少下げなければ利益が無く、やはり買い手はつきません。 その時に所有者さんから「社長のところで買ってもらうことはできませんか?」との申し出がありました。 私は計算して考えられる限りの高値を提示しました、もちろん当社も利益が出るギリギリのラインで これまで管理をさせていただいた恩義もありますからね。 こちらからの提示金額は、所有者さんが思ったより高いものだったそうで、前向きに検討します。とのことでした そこで現れるのです。 カリフォルニアから来た娘が・・・ ある日のこと、会社の電話が鳴りました。 A「お宅の社長と話したいんだが・・・」 私「私ですが、ご用件は?」 A「あの貸家だが、不当に買い叩いているじゃないか」 電話の主Aは所有者さんの従兄弟と名乗る人物でした。 曰く あの物件は先祖代々の土地である 近隣相場を見たが、到底聞いた値段と離れている 遠方に住んでいる人と思って嘗めているんだろう 自分も多少不動産を知っているが、価値は少なくとも5倍~6倍だ 突然の電話でしたが、私を詐欺師呼ばわりでした。 そもそも、まだ当社に売るという返事もないし、当社で買ってくれませんか?に対しての提示です。しかも値段は相場でいえば 一般ユーザーが買うであろう場合の相場<提示金額 のハズです。 その後も「地方の不動産屋はボッタくる」「都市部なら考えられない」などの発言連続です。 私も当初は丁寧に根拠や相場などをご説明しておりました。 しかし、最後には 「そんな値段なら自分が買うよ、仲介手数料も払わなくて済むし」 との言葉でした。 そして電話をガチャ切りされました。 その後、所有者さんから連絡がありました。 所有者さん「すみません、ついつい不動産に詳しいという従兄弟と会ったので近況報告を話したところ、熱くなってしまいました」 とのこと とはいえ、「熱くなってしまい、年上でもある従兄弟だけに、無下には出来ないんです」ということ 私としても絶対買い取りたいとは思ってもいませんし、なにより詐欺師呼ばわりされてまで協力も出来ません。 私はこれまでのご恩と感謝を所有者さんに告げ、この件から手を引くことにしました。 そして、しばしの月日が流れたある日のこと 所有者さんから連絡が来ました。 「内田さん、やっぱり助けてもらえませんか?」と 聞けばその従兄弟が下記のようなことをしたようです。 隣地の方へ直接連絡し、「道路持ち分をよこせ」と横柄な対応をして隣地と揉めた 現在住んでいる賃借人に「○○万円で買い取らないか?」と高値で持ち掛け、逆に賃借人から「これまでの不備をしっかり直せ」「直さないなら損害賠償する」と言われた 賃借人も出ていくと話している あーあ・・・・・ こうなっては台無しです。 最早、揉め事のオンパレードになってしまいました。 これまで上記のようなことにならないように、丁寧に対応していたものが一瞬で崩れ去りました。 「一旦、考えさせてください」と伝え、電話を終えました。 うーん、どうしようかな・・・この事態になってしまっては・・・ 思案しているとまた電話が鳴りました。取ると従兄弟Aでした。 A「所有者から話は聞いただろう」 私「伺いました、大変な状態だそうですね」 A「所有者も隣地も賃借人も全員、素人だから困る」 A「ついては、一旦自分(A)があの土地を買い受けるので、以前の提示額でそちらに買って欲しい」 私「は?」 つまりは、こういうことのようです。 最初に所有者さんから聞いた金額は安すぎるので、Aが所有者から買って再建築不可をどうにすれば儲かる ↓ 隣地に話して道路持ち分を貰おうとする→失敗 ↓ ならば、賃借人に売って儲けよう→失敗 ↓ ならば買取業者に高くで売って(以下略)→失敗 ↓ 最終的に私の提示額より低く直接所有者から買って、私に提示額で買い取ってもらえば利益が出る そんな馬鹿な! 私はゆっくりと説明しました。 あの金額はこれまでの管理の恩も含めての提示だった その後のAの行為で事態は悪化し、最早当時の価値より下がった 所有者さんとの取引ならまだしも、私を詐欺師呼ばわりする方と取引などは出来ない としっかりとお断りしました。 その後もAから「じゃあどうするんだ?」とか「無責任な不動産業者だ」など言われましたが、丁重にお断りしました。 所有者さんからも謝罪を受けましたが、それでも「親戚づきあいもあり、従兄弟の介入を断れない」とのことでしたので、当社としてもこれ以上のお手伝いが出来ないことをお伝えし、最後にこれまでのご愛顧に感謝を申し上げて終了しました。 その後、詳細は追っていませんが、最後に聞いた話ですと、未だに空き家として残り続けているようです。 この事例では、途中までは所有者さんの目的と、少なからずの売った利益が残る予定でした。 しかし、Aの介入により収入源であった賃借人は出ていき、今まで好意的だった隣地との仲も悪くなる、結果資産価値は下落するのみとなってしまいました。 心配とお節介の境界 この事例では若干というより、かなりの悪意がありましたので、カリフォルニアから来た娘症候群と少し相違することもありました。 しかし、こういった事例は不動産会社では多いものです。 こんな場面でよく見かけます。 不要になった実家を売却する時 高齢の父母のお部屋探しが決まり、契約前に 収益物件を買う時 商売を始めようとしてテナントを借りる こういった場面で、本人と充分協議し終えて、いよいよ物事が動きだすという段階で介入してきて、混乱を生じさせるのが「カリフォルニアから来た娘」です。 いずれも、娘(女性)に限らず息子(男性)や両親、親戚や近しい友達などのケースもありますので、「カリフォルニアから来た娘」と定義されていますが、男女の性別や年齢層に限る話ではありません。 事例として共通するのは 普段は疎遠にしている人が急に介入してくる 日頃から、各種の問題に寄り添いながら時間を共有している親族ではこういった混乱は起きません。 なにせ、当初から一緒に物事を理解し、順序立てて事態を把握していますから、本人の決断の経緯も知っていますし、本人の希望も当然知っている訳です。 この「カリフォルニアから来た娘」は日頃はこういった問題には関与していないにも関わらず、事態がいよいよ動く段階で急に発動するのです。 これは不動産業者だけが困る事態ではありません。 なにより本人や普段から親身になっている身近な親族が一番の困難な事態へ陥ることが最大のデメリットです。 今まで苦労して問題に対応してきた身近な親族や本人の努力、積み重ねを一気に崩壊させかねません。 また病院同様、親身になってくれていた周りの協力者たちを遠ざける可能性もあるのです。 なにせカリフォルニアから来た娘たちは 日頃から手(労力)やお金は出さないのに、たまに来たかと思えば口だけ出すのですから そして、一生懸命近くでサポートしてきた人を飛び越えて、あるいはそのサポートしてきた人達にすら牙を剥きながら 私だけが、本人の味方で正しいことをしている。と妄信して各方面へ悪意をばら撒きます。 「カリフォルニアから来た娘」の被害は、医療関係者に限ったお話ではありません。 リフォーム業者、税理士、弁護士など相手はその時々で変わるのでしょうが、一定確率でいらっしゃるのです。 そしてカリフォルニアから来た娘たちは、期間が過ぎるとカリフォルニア(普段住んでいる場所)へ帰っていきます。 残されるのは 日頃から協力してくれていた業者と一生懸命サポートしていた身近な人の疲弊、場合によっては本人との断絶です。 一生懸命やっていたにも関わらず、ぽっと出の人から罵倒されたり、命令されたのではたまったものではありません。 そして、そのツケは本人に降りかかる。 もちろん、悪い業者や不誠実な人が一定いるのも事実ですから、まったく介入することを否定する訳ではありません。 カリフォルニアから来た娘はなぜ発動する? ここまでカリフォルニアから来た娘の実害や被害想定は、ご理解いただけたと思います。 ここからは、その発動のメカニズムと対応についてご紹介できればと思います。 まず大切なことが、カリフォルニアから来た娘というのは 100%の善意であることがほとんどです 「離れて暮らす父母が騙されていないのか?」「不当な業者によって搾取されていないのか?」「もっと裕福な暮らしをしてほしい」「幸せになってほしい」 という真っすぐな動機がほとんどなのです。 また、対象となる人への愛情も人並みか、なんなら愛情の強さは「強い」とカリフォルニアから来た娘は思っています。 ただ、愛情も正義も暴走すると人を傷つける刃になってしまいます。 通説ではこの「カリフォルニアから来た娘」の原理というのは「罪悪感」と「パニック」が大きいと言われています。 普段は疎遠にしている負い目と、久々に会って事態が急展開(弱っている両親の姿など)への驚きに対しての反射行動と言われています。 日頃は実家のややこしい問題や、両親の介護など出来ない(やらない)こともあり、せめて口や頭脳だけでも力になりたい。と思われるということですね。 そういった「普段役に立てていない」という罪悪感は確かに原動力となっていると思います。 確かに医療業界を主にしたこの通説は理解できます。 不動産業界でもそうでしょう。 でも、私はこれに加えて、原因の一つにこれもあると思っています。 承認欲求 これはどういったことかというと、先ほどの「実家の売却」の例でいうと 年老いた両親のサポートをすることで 「一人前の大人になったな、○○がいてくれて良かった、ありがとう」 この言葉を聞きたいが為の一生懸命という方をよく見かけます。 要は歪んだ親孝行のようなものです。 大好きな両親や息子、娘、親族、友達に認められたい、頼りにされたいという欲求ですね。 また「カリフォルニアから来た娘」の特徴としては 自分のことを知識がある、賢いと思っている方が多いものです。 「私が言っていること、調べたことの方が正しい」と妄信してしまい、専門家や身近な人を否定しがちになってしまいます。 特によくあるケースとして 「私の知り合いの人に聞いた」 もちろん、しっかりとした業者や知り合いに聞いたかもしれませんが、聞かれた方も詳細や状況、ご本人さんの意向などの細かな部分は当然見えないものです。 また、相談するカリフォルニアから来た娘は「これっておかしいですよね?」というテンションでいけば、詳しいことが分からない人は 「まあ、そうかもね」と答える可能性があるのです、それを免罪符に「ほら、他の人はおかしいって言ってるよ」というケースも後を絶ちません。 本来、カリフォルニアから来た娘がすべきことは 当初から積極的にかかわり、手を貸し、一緒に専門家から説明を受け、本人の意向をもとに進める という 面倒で地道な作業をしっかりとすることなのです。 書いててなんですが、それが出来る人はもはや「カリフォルニアから来た娘」ではありませんね。 不動産業者で出来る対応は? ここからは「カリフォルニアから来た娘」の対応方法について、参考になればと思います。 こういってはなんですが、私個人でいえば 「カリフォルニアから来た娘」の対応は得意な方です。 というのも、この「カリフォルニアから来た娘」の前では 正論ほど意味がなく、正論ほど役に立たないものはありません たまにカリフォルニアから来た娘相手にこれまでの経緯や、今の対応がいかにベストかを初手から説明する人もいますが、大体反発を受けて物別れに終わるケースが多数です。 それもそのはず、「カリフォルニアから来た娘」は反発を望んでいるのですから 反発をすればするほど「悪徳業者」であり、やましいことがあるはず!と思っているのです。 なぜなら、自分の方が賢いと思っていますから。 そして、その悪徳業者から救い出す自分こそヒーローなのです。 この時に今まで一緒に苦労してきたお客様(カリフォルニア父母)の援護射撃を期待しても無駄です。 一所懸命になってくれている娘が大暴れするのを、気まずそうな目で見ているだけで、咎めたり、営業マンの立場に立ってくれることはありません。 自分自身の希望があるのは分かっているが、それでも娘や息子が一所懸命やっている姿に何も言えません。 そりゃそうですよ。 ただでさえ、普段疎遠になっているのですから、せっかく帰ってきたタイミングで、娘や息子より「赤の他人を信じる」なんて口が裂けても言えません。 そんなことをしたら、せっかくの娘や息子と断絶してしまうかもしれない。という親心が発動するのです。 そんな親心くらいは汲んであげましょうよ。 では、関わる人はどうすればいいのか? 残念ながら 褒めて褒めて、味方につくまで我慢です 具体的には 口出ししてきたら「よくご存じですね」と褒め 親の前で「頼りになる娘さんや息子さんで安心ですね」と褒め 親がいない所で「〇〇さんが来てくれて私も心強いです」と褒め そうして、暴れる・疑念の目モードが収まってから今までの経緯の説明です 大体、プロとして仕事を真っ当にしていれば、「カリフォルニアから来た娘」が言いそうなことは既に検討済みか、採用しなかった案のはずです。 しかし、そこで素人扱いをせずに、先ほどの承認欲求を業者である私たちが満たしてあげるのです。 親御さんの前で「頼りになる娘さんでいいですねー」と褒めてあげるのです。 プロが親の前で褒めて貰えれば、「カリフォルニアから来た娘」も本望です。 但し、それでも「カリフォルニアから来た娘」の提案を鵜呑みにすることはあってはなりません。 大体「カリフォルニアから来た娘」の提案というのは理想論であり、現実的ではありません。 言いなりになってしまっては当事者の本当の利益は守れないことでしょう。 それでも猛攻が止まない場合は? その時は潔く撤退をおススメします。 目先の利益欲しさに、「カリフォルニアから来た娘」の提案を飲み続けても出口は訪れないでしょう。 時間と労力、そしてプロとしてのプライドを削って、依頼者の本当の利益を損なうことを分かってする仕事はすべきではないと思います。 私自身、何度か誘惑に負けそうになり、お付き合いしてみようとしたことはありますが、ろくな目にはあいませんでした。 私たちに出来ることといえば、親思いの「カリフォルニアから来た娘」が親御さんのために「自分が来てよかった」という満足感を満たしてあげて、更に依頼者である「カリフォルニア父母」の利益をしっかりと守ってあげるという「二刀流」の実現です。 そうすることでカリフォルニア一家全員を幸せにする。 それが出来れば最善ですが、ことはそう簡単ではありません。 私自身の例でも、叶いませんでした・・・ みなさんはどのように対応しているのでしょうか? ぜひお会いする機会があれば対応策を教えて欲しいものです。 そして「カリフォルニアから来た娘」の方々へ あなたがすべきことは、今疎遠にしている方に寄り添って、日頃から話をしてあげることかもしれません。 肝心な時に娘や息子に頼りたいという親は、実は少数だと思います。 それよりも元気なあなたの近況を日頃から聞ければ、それが最大の親孝行かもしれませんよ。
-

障害者差別解消法の改正 ~不動産屋は注意しよう、不当な差別的取り扱いとは?~
差別とは? 不動産屋のみなさん、こんにちは 久々の更新となりました。 早速ですが、みなさんは「障害者差別解消法」の改正をご存じでしょうか? 令和6年4月1日から改正されていますが、意外とみなさん知らないようです。 ちなみに、私は霧島市の居住支援協議会にも属している関係で勉強する機会がありました。 この「障害者差別解消法」ですが、読んで字のごとく障害者に対する差別を解消する為の法律なのです。 「私は障害者を差別なんかしていないよ」という方がほとんどになるでしょうが、今回の改正では以前までの「合理的配慮の提供が」が努力義務から義務に変更となっています。 今回は不動産会社が注意するべきポイントについて、私なりの解釈でお伝えできればと思います。 差別は決してあってはなりませんが、不動産会社が陥りやすい部分をご紹介して、障害のある方との分断をなくせればいいですね。 簡単に概要を 詳細については、内閣府のHPにて確認していただきたいのですが https://www.cao.go.jp/press/new_wave/20240520.html 要は「障害を理由に不当な対応をしてはいけない」という至極真っ当なことになっています。 しかし、この至極真っ当と思える部分に落とし穴があるのです。 これをご覧になっていただいている不動産会社の方々はほとんどが「障害者に対する差別などしない」という方々だと信じておりますが、そんな方々ですら今回の改正はしっかりと見ておいて欲しいと思います。 なぜなら 内閣府発表の「不当な差別的取扱いとは?」の例に不動産会社は登場しています。 2811bb317ccda3ee4caffdf8ccec3216ダウンロード 内閣府から広報されているこの資料の「不当な差別的取扱いとは?」の例に ・障害のある人向けの物件はないと言って対応しない このようにあります。 これまでの不動産業界ではこのような対応があったことも事実でしょう。 そして、それは不動産会社だけのせいではないこともまた事実としてあります。 正直、不動産会社が紹介するのは委託してくれている不動産オーナーの物件です。入居審査なども最終的には不動産オーナーの可否に掛かっている部分がありますので、一概に不動産会社だけがNGを出していた訳でもありません。 また、一部の障害がある方の対応で大変な思いをしたことがある業者さんが過去の経験からNGだったということもあるでしょう。 また「もし何かあったら大変だから・・・」や「今まで前例がないから・・」なども「正当理由」としては認められない可能性があるのです。 それでも今後は上記のような対応をしてしまうと、この法律には違反してしまう訳です。 「じゃあどうすればいいんだ?」と思われるかもしれませんが、そこはしっかりと「対話」と「根拠」をしっかりと説明することです。 今回の法律では「特別扱いしなさい」と定めている訳ではありません、「出来る限り配慮する」ことが必要なだけで無理なことはしっかりと説明し、記録に残しておけばいいのです。 ちなみにこの法律には現在のところ、罰則は設けてありません。 しかし、この法律が出来たことから予想されうるのは 不当な差別的取扱いを受けたことによる民事訴訟は想定されます。また、口コミなどの風評被害もあり得るでしょう。 このように、今回の改正については不動産業者は一度しっかりと確認をしておくことをおススメします。 今までの認識では足りない場合もあるかもしれませんよ。 あるべき未来とは 私は当初、この法律改正を歓迎していました。 というのも、私の子供に障害者がいるのです。 私の子供が障害による差別を受けなくなる日が来るのであれば、当然歓迎しますよね。 一方で不動産会社としては、これまでの慣習を見直さなければ危険だなと思う局面も見受けられるのも事実です。 私自身ですら、不当な差別的取扱いというのをしていたんじゃないのか?と思うことすらありました。 この改正により、中には「障害者を特別扱いしろってことか?」という暴論を見かけたこともあります。 しかし、法改正しなければ差別的取扱いというのが社会から解消しなかったことも又事実なのでしょう。 それでも、今回の改正を知らずに昔ながらの対応をしてしまい、その後この法律で罰せられてしまう人は、障害者への悪意を持ってしまうかもしれません。私はそうなって欲しくないのです。 今回の改正が障害者とそれ以外の方との分断を生むことに繋がって欲しくありません。 特に不動産業界に身を置くものとして、不動産業界が叩かれることも望んでいません。 そうなる前に、今回の改正をしっかりと知り、毅然と明るい共生への道をみんなで進んでいきましょう。 この法律の改正が今回で最後となることを願ってやみません。
-

大家になろう ~最初の一棟目はどんな物件を買う?~
よく聞かれる質問だが・・ さあ、管理会社目線からお届けする「どんな物件を買ったらいいか?」 私は大家の会などにも参加していることもあり、普段からこういった内容のご相談を受けます。 その中でも最多な質問がこれです。 「最初はどんな物件からスタートしたらいいですか?」です。 まあそうなりますよね。 最初は築浅?築古?アパート?マンション?利回りは?立地は? そうなんです。 不動産投資はどこからスタートするのかは非常に大事です。 今回は収益物件に強い売買系の会社ではなく、賃貸管理を本業とする管理会社目線から 最初に買うならこういう物件というのを書いてみようと思います。 既に不動産投資を始めていらっしゃる方などは、そっと閉じていただいて結構です。 あくまで私個人の見解になりますので、ご了承ください。 投資と人生は自己責任ですからね。 築12年~25年以内のアパートから 先に答えを書いてしまいました。 前提として、今回は特別な背景を無しにしております。 あくまで、今後不動産投資を始めたい普通の会社員を想定しております。 例えば、既に金融資産をかなりお持ちだとか、そういった背景があるのであれば話は別です。 そういったいわゆる富裕層の方は、不動産投資でも最初から違う戦略でいいと思います。 今回想定しているのは、いわゆる普通の会社員で、不動産投資の失敗や損失を 「まぁ、いっか」で済ませることが出来ない人です なぜこんな築年数12年~のアパートからと言われるのでしょうか? ちなみにこの築年数以外で考える条件としては 利回りは近隣物件の相場並みか、ちょっとだけ良ければラッキー 現在の入居率は80%以上 世帯数は出来れば10戸以上、少なくとも6戸以上 みなさんの心の声が聞こえます。 「普通じゃない?」 そうです。 この物件、至って普通ですね。 利回りも「近隣相場なみ」「築年数もまぁまぁ」 恐らくこんな条件の物件、あなたの周りにもあることでしょうね。 この条件なら物件価格はそんなに安くないと思います。 特にダメな部分もありませんからね。 ポータルサイトにも載っているんじゃないでしょうかね? なぜこんな物件を最初に勧めるんだ?と思うでしょう。 最初はイレギュラーは避けよう この条件に合うような物件をローンシミュレーションなどで計算してみてください。 なんだかそんなに残らない気がする・・・ そんな風に思うことでしょう。 事実、この条件の物件では「大儲け」ということにはなりません。 じゃあなんでそんな物件を? もっと利益が残るような物件から始めたい!! 気持ちはよく分かります。 回答編です。 答えはイレギュラーが少ないし、一棟目は融資も難しいから 最初の一棟で死なない為に このところの投資ブーム到来により、収益用不動産への参入を目指す方は多いものです。 しかし、一方融資情勢は決して甘くありません。 特に厳しいのが「最初の一棟」です。 最近は不動産融資も歴戦の大家さんでも、融資の承認が得られないことも珍しくありません。 物件価格も高騰している状況では、中々お宝物件というのは転がっていません。 こんな状況で最初の一棟の購入に繋げるのは至難の業といえます。 そんな中で大幅な利益が出る物件というのは、何かしら「歪み」のある物件なのです。 例えばこんな物件です。 前のオーナーが手をいれなくて空室だらけ 法令上の規制が掛かっているエリア 現在、困った入居者などがいる 売り急いでいる いわゆる「いわくつき」な訳ですね。 こういった物件は、経験があれば対応できたり、大きな資金があれば問題ないことも多くある為、通常の物件より大幅な利益が見込めることでしょう。 しかし、当然ながら初心者には向きません。 経験も無ければ、イレギュラーに対応する資金力なども当初は少ないことでしょう。 大幅な利益が見込めるからといって飛び込むのは簡単ですが、上手く行かなかった場合どうなるでしょうか? あなたに融資した銀行からは 「やっぱりこの人に不動産投資は無理なんだな」 と判断されてしまうことでしょう。 また、そもそもこういった物件は融資が難しく、余程の経験や資産がなければ承認は得られにくいものです。 そんなことをして、一棟目で致命傷を負ってしまうことは避けなければいけません。 仮に一棟目でのキズを癒そうと二棟目にチャレンジしようとしても、金融機関からは冷ややかな目で見られてしまうことでしょう。 ここで先ほどの条件を思い出してほしいのです。 まずはここから 私がおススメした物件は正直「普通」です。 しかし、管理会社としての意見でいえば こういった物件で致命傷を負う可能性は 極めて少ない ここからは理由を説明します。 築年数12年~ 理由はこちらです。 築年数が経過しており、家賃が相場に落ち着いている 新築プレミアム価格は残っていない 建物自体の構造がしっかりしている可能性大 まずは家賃相場ですが、新築時が一番高いというのは想像に難くないと思います。 新築時に一番高く、その後は年数を経過していく毎に落ちていくことが普通です。 新築~7年程度までは築浅として扱われており、家賃は下落の段階です。 しかし、12年を過ぎれば流石に築浅ではありません。 こうなると「キレイ」という魅力だけでなく、「実需」で戦う場面となります。 つまり、ここからの家賃下落率は緩やかになってくる段階です。 この年数からは余程のことが無い限り急激に落ちるということはありません。 そして、実際この年数でも入居している状態であれば基本は「相場に合ってる」という訳です。 初心者の内にはこの「家賃下落のスピード」の感覚が難しいので、そうであれば「ある程度下がっている」この年代というのはリスクは少なくなります。 「新築プレミアム価格」が残っていないも似た理由です。 築年数が浅い物件というのは建築した売主は当然ですが、建築会社への利益を払った状態です。 当然、築年数が浅い物件を売りに出す場合は、その建築コストに上乗せをしていることでしょう。 これ自体は当然ですから悪いことでもありません。 しかし、この上乗せが、適正かどうかを読めないと悲惨な目にあいます。 家賃は下がり続けるが、当初の建築コストも背負わなければなりません。 一方、築年数12年を経過した物件であればどうでしょうか? 見た目のピカピカは鳴りを潜めてしまいますが、物件価格を算出する為には 実需の利回りで計算することになるのです。 最早「築浅」という時代は過ぎている為、実際の収益を元に価格を算出することになるのです。 つまり、この段階では実需と大きくかけ離れたような物件価格を付けづらいのです。 そうすると変な「高値掴み」という状態を避けることが出来る可能性が高いのです。 長くなりましたので、一旦区切ります。 次回は「入居率の目安」と「世帯数のボーダー」についてお話していきます。 ではまた https://lotushome.jp/?p=5051





