
誰に相談したらいい?
不動産の管理会社となると様々なご相談が日々寄せられます。
設備の不良から隣人トラブルなどまで、本当に幅広い範囲だと思います。
私もこの仕事は長くなりましたが、それでも日々「こんなことが起きるとは」の連続です。
そんな刺激あふれる管理会社ですが
これは流石に管理会社の仕事か?
というようなご相談が寄せられることがあります。
今回は私が過去に経験したご相談の内、特に変わったものを3つご紹介しようと思います。
とはいえ、現在お住まいのことであれば、大体は一旦管理会社に連絡していただければ大丈夫です。
隣の娘さんの帰りが遅い

これは随分昔、東京での経験でした。
とあるワンルーム系のマンションにお住まいの方からの電話でした。
「隣の大学生の女性の帰宅が段々と遅くなってる気がするので、注意してください」
最初聞いた時にはてっきり深夜の騒音かと思っておりました、その女性が深夜に帰ってきて生活音などがうるさいのかな?と
しかし、よくよく話を聞いてみるとそうではありませんでした。
その方の言い分としては
「若い女性の帰りが遅いというのはけしからん」
「隣の女性が大学生というのはお引越しの挨拶で知っている」
隣に住む女性は進学の為に地方から出てきた方だそうです。
そしてお引越しのご挨拶に親御さんと来ていただいたことで、責任感を持ってしまったようで
「親御さんが心配するだろうから管理会社が注意しろ」とのことでした。
これについては、管理会社は親でも親戚でもありませんし、騒音などの苦情でない限りは生活やライフスタイルは本来自由です。
私は「生活音やマンションのルールを破っていない限りは帰宅が遅いというのは、管理会社として申し上げることは出来ない」と申し上げると
「管理会社なのだから、親御さんからお預かりしたお嬢さんを責任持って管理しないんですか?」とご立腹のようでした。
もちろん、この物件は女性限定や帰宅時間に関する取り決めなどもありません。いわゆる普通の賃貸マンションです。
設備や住環境に関することであれば対応は出来るのですが、生活の管理は範囲外です。
ご本人は混じりっけなしの善意なんですがね。
こういった経験からも私は「一人暮らしの時のお引越しご挨拶は程ほどに」と思っております。
結局はご説明して理解をしていただきましたが、変わった正義感でしたね。
私のところだけ新聞が届かない

次は微笑ましいお話です。
ある日のことお電話が
「私のところだけ新聞が届かないんですが、投函物抜き取りとかありますか?」
おや、深刻な相談です。もしそうなら窃盗などの警察にも頼らなければなりません。
まずは聞き取りです。
私「新聞はいつごろから届かないんですか?」
入居者さん「最初から届かないんです」
私「ちなみにどちらの新聞ですか?南日本新聞とかですか?」
入居者さん「分からないです」
私「?」
この辺で変だなと思い、詳細を聞いてみたところ
新聞を契約していない ということが判明しました。
どういうことかというと
引っ越してきて朝ポストを見ると、ほぼ全戸新聞が入っている
↓
そうか、このマンションは入居者全員新聞が届くんだ!
↓
自分のところに新聞が入っていない
↓
誰かが新聞を抜き取っているのではないか?
と思ってしまったそうです。
そこからは、とっても和やかに終わりました。
入居者さんも「今思えば何でそんな風に思ってしまったのか」とのことでした。
私もありますが、一度思い込んでしまうと簡単なことに気付けないということなんでしょうね。
最初の入口が「郵便物の抜き取り」と思って話を聞いておったので、私も真相に辿り着くのに時間が掛かりました。
とはいえ、何の実害もない微笑ましいエピソードですね。
別れた彼氏が来るのを阻止して欲しい

これはマンションの掃除をしている時に話しかけられたのですが
若い女性が駆け寄ってきました。
そして
「最近別れた彼氏が頻繁に家に訪ねてくるので、来ないように説得して欲しい」
とのことでした。
ストーカーかな?と思って聞いておりましたが、残念ながらストーカーに対応する権利も実行力も不動産管理会社にはありません。
建物もオートロックでもありませんから、玄関先まで来るのを拒む設備もありません。
来訪者を遠ざける為には敷地内に関係者以外の立ち入りを禁止している部分しか、管理会社には根拠はありません。
しかし、彼女の言い分としては
隠れて待っているか、玄関先で待っていて、元カレが来たら注意して欲しい
なんてこった・・・・
私は警察をおススメしました。
ストーカー事案であれば深刻化すると身の危険につながるし、不動産会社が対応できる範囲を超えていると
しかし彼女は「警察はいや」とのことでした。
ですが、権限もなければ警告する為に張り込みまでは到底できませんのでお断りしました。
その後も折に触れては心配ではいました。個人的には警察にしっかりと相談した方が良いと思っていたからです。
しかし、思わぬ形で結末を知ることになりました。
それは警察からの連絡でした。
私は悪い予感が当たったのかとドキドキしながら聞きました。すると警察官は
玄関先で男性が大声を出して喧嘩しているので来ました。こちらの住民さんの連絡先を知りませんか?とのことでした。
私は警察官に何が起こったのかを確認したところ
部屋に訪ねてきた男と元から部屋にいた男が喧嘩になった。とのことでした。
私は理解が出来ずにいたのですが、結論から言えば
別れた元カレというのは、彼女の浮気相手だったそうです。
浮気相手には彼氏がいることを伝えていなかったそうです。
しかし、いつかはバレてしまうことを恐れて彼女は浮気相手に別れを切り出したそうです。
突然連絡も取れなくなった彼女に真相を聞きたい浮気相手(自身は彼氏と思っている)と本当の彼氏が鉢合わせになってしまいました。
本当の彼氏は困惑したことでしょう。突然家に来た男が自分の彼女の「彼氏」であると主張したのですから
そして玄関先で口論になってしまい、近所の住民が警察へ電話した。とのことでした。
なるほど、だから警察を頼りたくなかったのか・・・・
そして一刻も早く対応しなければ、いつか鉢合わせになってしまうことを恐れていたのです。
だからこそ、張り込みまでして対応をお願いしたのでしょう。
だからといって管理会社を使って遠ざけようとするなんて・・・
管理会社は「人の管理はできない」
私は常々こう思っております。
我々は不動産の管理を通じて人の幸せに貢献が出来ると思っています。
しかし一方で不動産の管理は出来るものの、人の管理は出来ません。
問題が起きても裁判所や警察のように権力を行使できる力はありませんし、不動産会社が人の管理を出来る権限など持つべきではありません。
もちろん、問題が起きれば「説得」「注意」「公的機関への相談」などは出来ますが、本当の意味での実力行使は出来ません。
だからこそ、「説得」「注意」の技術は上げる必要がある。と思っております。
言い方ひとつで怒っている人を冷静にすることも出来ますし、無理難題を言ってくる人に説明することだって出来ます。
武器も権限もありませんが、そういった技術を強化することで問題を解決することは出来ます。
しかし、根底には「人の管理は出来ない」という事実は管理会社のスタッフは持っておいた方が良いと思っています。
それを根底に認めつつ、それでも問題を解決する。というスタンスでなければならないと思っています。
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事故物件と幽霊について
不動産屋さんを怖がらせないで 「オバケの出る物件ってあるの?」私が不動産屋で働いていると話すと結構な確率で聞かれることがあります。まず大前提として私に霊感はありません。これまでの人生において幽霊や妖怪その他怪奇現象といった類の経験をしたことはありません。その為、幽霊の存在は信じてはおりません。原則としてしかし、だから怖くないか?と言われたら別です。ホラー映画を見れば怖いですし、怪談を聞けば背筋を凍らせてビビッてしまいます。そうです、体験したことがないから「いない」と信じていますが、もし体験してしまったら怖くてイヤだという普通の感覚です。ですから夜中の空き部屋管理などで恐怖を感じることも少ないですし、そんなことを言っていたら仕事になりません。しかし昨今TVで「本当にあった怖い話」系ではいわゆる「事故物件にまつわる幽霊話」などを多く目にします。そういったTVが多いせいか冒頭の「オバケの出る物件ってあるの?」をよく聞かれます。これについて実際のいち不動産屋として答えるなら「オバケが出るといわれる物件は確かにある」という程度しか言いようがありません。私は東京都で不動産業をスタートして十数年東京近郊におりましたので、その間は非常に多くの噂や有名な物件を見聞きしてきました。なぜか鹿児島県に戻ってきてからはそのような噂や有名な物件などは少ない印象です。地域性なのかそもそも鹿児島県が幽霊が少ないのかはわかりませんがとにかく鹿児島では圧倒的に少ないと思います。鹿児島では全くないとは言いませんが、東京にいた時はそこかしこで同業者や同僚などから聞いていたものです。「〇〇マンションの○○号室」とか「○○アパートの階段」とか様々です。いつか機会があればそのような物件でお話なども書いてみたいものですが、いかんせん自分に霊感がなく体験していないので、あくまで噂や見たという人の話になるので、信憑性もないですからあまり面白いものにはならなそうです。しかし、経験上なのですが、いわゆるお化けの出ると言われるお部屋や物件の多くがなぜか「事故物件ではない」ことが多いような気がします。これはどういうことかというと、よくTVなどでは「この部屋に住んでいた人が亡くなったことが後に判明した」というオチが多いのですが、実際に幽霊が出ると言われるお部屋は不動産の記録などからも事故物件であることが少ないと思います。私もこれまで不動産業に従事する中で事故物件と呼ばれる、お部屋で亡くなってしまった事例は何度も経験がありますが、不思議とそこに入る時などは怖さを感じたことはありません。それは、今まで生きていた方を感じられるからなのでしょう。入居中も特に問題などない良い方が亡くなって急にオバケになるとは思えませんし、事故物件の後片付けなどを行っている私たちを恨むはずもないだろう。と強く確信しています。これが当たっているから事故物件ではそのようなことがあまり無いように思います。事故物件に入る時は特定の信心はありませんが、自然と手を合わせ故人のご冥福を祈っております。人は必ずいつか亡くなるものですし、それは自然なことですから。話は戻りますが、今まで入居中の方や退去される方から幽霊などが出た等は聞くこともあるのですが、あったとしても1度だけ体験したとか、前の入居者もその後の入居者も1回もそのようなことがなかったケースがほとんどです。オバケがいるという前提なら「たまたま見た」とか「お部屋にいる訳ではない」という感じなのでしょう。しかし、特に有名な物件やお部屋というのはなぜか「誰が入居しても言う」「なぜか入居が長続きしない」など霊感の無い私でも「さすがにこれは本当なんじゃないか?」と思ってしまいます。そしてそのほとんどが「事故物件ではない」ことが多いと思います。できれば人生の中でそのような経験はせずに済んできましたので、オバケの方々には私を見逃していただけるように切にお願いしたいものです。
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滞納督促の極意「正論は役立たず」
家賃滞納では「相手をやっつける」ことに意味はありません 賃貸管理を行う上で、最も深刻かつ労力のいる作業それが「滞納督促」本来払うべき家賃を期日までに支払わないこと。つまり家賃滞納ですが、非常に深刻な問題です。物件のオーナーさんはよほどの資産がある場合を除き、一般的には銀行などから融資を受けて物件を購入されます。家賃が入ってこないからといって返済は待ってもらえません。そうすると最悪の場合手出しということも起こり得ます。また、物件を管理する管理会社にとっても深刻です。様々な管理報酬の形態がありますが、多くの管理会社が採用している報酬が「月額回収家賃の〇%」ということは家賃が回収されない以上、そのお部屋からの報酬も0となります。このように深刻な家賃滞納ですが、最近はほとんど家賃保証会社加入が契約条件として必須になってきており、その対応件数は年々減ってきております。家賃保証会社の皆様本当にありがとうございます。感謝してもしきれません。今では家賃が期日までに支払われない場合、システム等で家賃保証会社が自動的に立て替えていただけます。最近では滞納督促などを行ったことのないオーナーさん、管理会社社員も増えてきたのではないでしょうか? しかし、昔からの入居者で家賃保証会社に加入していない方など、未だに当社でも家賃滞納がチラホラとあるのも現実です。そこで今回は滞納督促に強い私が行っている督促についての感覚や極意を少しご紹介いたします。まず、滞納督促での実績についてですが、私はこれまで延べ数千件もの滞納督促を行ってきました。そして法的対応まで至ったケースは現在まで0件です!そうです、最終的には弁護士に依頼し、裁判所で判決をもらい、最悪の場合「強制執行」にてお部屋の明け渡しをしてもらうという法的対応今までただの1件もありません。一般的な滞納への対応は以下の通りです①電話や書面での督促 ②訪問で督促 ③法的対応ざっくりとこのような流れになります。詳しくはまた今後お話しすることもあるので、ここでは割愛いたします。言うまでもありませんが、家賃滞納は初期対応が全てです。1か月程度の遅れであればすぐに回復することもできますが、正直3か月程度となると「長期滞納」という分類となり、難易度はグッと上がってしまいます。今回はそんないわゆる「長期滞納」の対応についてここでは滞納者という言葉を使いますが、ここでは・うっかり引落しを忘れていた・今月支払えなかったがなんとか翌月間に合った などの方は含まずに「本来払うべきことを理解しており、しかも3カ月以上滞っている方」と定義してお話しします。この家賃3か月以上の滞納は民法や様々な管理会社の契約では、基本的には回収が難しく、弁護士などに依頼して法的な対応への移行となります。要は「この位家賃滞納するということは事情などがあるにせよ、多少の悪意があり、家主との信頼関係はもう無いと判断する」ということです。この状態では当社でも本来は法的対応に移行するとの契約となっておりますが、一旦法的対応へ移行すると物件のオーナーさんは2重苦、3重苦が待っています。まず、弁護士へ依頼し(お金かかる)、訴訟準備を行い(お金かかる)、裁判する(お金かかる)、当然勝訴します。がしかし、勝訴したから解決ではありません。勝訴してもお部屋を明け渡してもらわないと問題は解決しません。裁判所がここまでやってくれたことは「こんなにひどい家賃滞納があるんだったら、賃貸借契約を解除してもいいよ」とのお墨付き程度なのです。この「お墨付き」をもとに滞納者へ「裁判所がこう言ってるんだからお部屋明け渡してください」と言う権利を得るだけです。それでもお部屋を明け渡してもらえない場合はどうするか?最悪のいわゆる「強制執行」となります。この費用は弁護士費用や強制執行の方の日当など様々ケースバイケースですが、数十万から100万円を超えることも珍しくありません。しかも相手は滞納している方です。本来はそういった費用も相手方に負担させるべきなのですが、家賃が払えない方がそのような費用を払えるはずもなく、多くは泣き寝入りとなってしまいます。それでも、ずっと家賃を滞納されるよりはマシなのですから致し方ありません。それでは、そうならないためにどうすれば良いのか?一度発生してしまった滞納へどのような心構えで臨めば最小限の痛手で済むのかを何度かに分けてご紹介していきます。まず大前提「正論など役立たず」ということです。これをしっかりと心に刻み込んでからがスタートなのです。そもそも、家賃は「支払うべきもの」です。そんなことは誰しも知っており、当の滞納者も知っているのです。それを当たり前のように「支払うべきなんだから払いなさい」といっても解決しないのです。・契約書に書いてあるから ・払わないといけないものだから ・他の皆さん払ってる ・払ってもらわないと困るそんなことは百も承知、それで払うのならここまで家賃滞納などしないのです。ここで多くの管理会社やオーナーさんは心をバッキバキに折られます。のれんに腕押し、ぬかに釘、馬の耳に念仏なのです。こういったケースで最悪な方法が「正論により滞納者を追い詰めるだけ」です。「〇月〇日までに全額払わないと契約解除」 「連帯保証人へ請求する」 「職場へ報告する」 「弁護士へ依頼する」などの対応もあればひどいものになれば「人としておかしい」 「当たり前のことも出来ないんですか」など言葉による圧力などがこれにあたります。お気持ちは分かります。時に無茶苦茶な滞納理由を聞き、開き直る態度を見せられ、あまつさえこちらが悪いとの罵詈雑言を浴びることもあります。しかし、我々のゴールはあくまで「滞納家賃の回収と法的対応への移行阻止」なのです。そして当の滞納者のゴールもまた意外と「滞納家賃の完済と法的対応への移行阻止」なのです。この本当はゴールが一緒であることを滞納者の方へ伝え、協力しながらゴールに向かう姿勢こそがスタートなのです。長くなりましたので、一旦ここまでとします。次回からは「さあまずは状況調査」「家賃滞納者の思考回路」「家賃滞納者が本当に恐れるもの」について少しずつお話できればと思います。
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泣いてたまるか
※写真は私及び社員ではありません ホームページにブログ機能が付いているなぁ・・と思い せっかくならブログをしっかりと書いていこうと思い、最初のタイトルを何にしようか?と思っていたら、私が不動産会社の魅力に気づかされた会社の社長のブログタイトルがまさに「泣いてたまるか」でした。 当時の会社の社長は人間的にも素晴らしく、欠点といえばお酒の席でのジョークが少し古いということ位でした。 もうその社長さんは社長ブログをやめてしまっているようなので、尊敬の意味も込めて最初のタイトルとさせていただきます。 さて、株式会社ロータスホームは2022年1月から始動し、前身の有限会社マルトクエステート霧島店を引継ぎ、更に賃貸管理、仲介を生業として地域に根差した会社でありたいと思っております。 賃貸管理という仕事は一人一人のお客様を身近に感じることが多く、住生活という本当に大事な部分を担っていると実感いたします。 そんな私のこれまでの不動産業は、良いことも悪いことも、喜怒哀楽全ての感情を揺さぶられる出来事ばかりでした。 そして「こんな事案初めてなんだけど・・」ということが今日も明日も起きる波乱万丈の世界です。 そんな私の経験やエピソードなどを少しでも皆さんにお伝えして、失敗を笑ってもらったり、不動産業の魅力なども伝えられたらいいなと思います。 拙い文章になりますが、不動産業は楽しいもので、はまると抜けられない世界ですよ。



