(3ページ目)それは管理会社の仕事なのか? ~過去の相談事例3選~

たまーにあるんです、変なご相談が

誰に相談したらいい?

不動産の管理会社となると様々なご相談が日々寄せられます。

設備の不良から隣人トラブルなどまで、本当に幅広い範囲だと思います。

私もこの仕事は長くなりましたが、それでも日々「こんなことが起きるとは」の連続です。

そんな刺激あふれる管理会社ですが

これは流石に管理会社の仕事か?

というようなご相談が寄せられることがあります。

今回は私が過去に経験したご相談の内、特に変わったものを3つご紹介しようと思います。

とはいえ、現在お住まいのことであれば、大体は一旦管理会社に連絡していただければ大丈夫です。

隣の娘さんの帰りが遅い

これはハッキリと管理外ですね

これは随分昔、東京での経験でした。

とあるワンルーム系のマンションにお住まいの方からの電話でした。

「隣の大学生の女性の帰宅が段々と遅くなってる気がするので、注意してください」

最初聞いた時にはてっきり深夜の騒音かと思っておりました、その女性が深夜に帰ってきて生活音などがうるさいのかな?と

しかし、よくよく話を聞いてみるとそうではありませんでした。

その方の言い分としては

「若い女性の帰りが遅いというのはけしからん」

「隣の女性が大学生というのはお引越しの挨拶で知っている」

隣に住む女性は進学の為に地方から出てきた方だそうです。

そしてお引越しのご挨拶に親御さんと来ていただいたことで、責任感を持ってしまったようで

「親御さんが心配するだろうから管理会社が注意しろ」とのことでした。

これについては、管理会社は親でも親戚でもありませんし、騒音などの苦情でない限りは生活やライフスタイルは本来自由です。

私は「生活音やマンションのルールを破っていない限りは帰宅が遅いというのは、管理会社として申し上げることは出来ない」と申し上げると

「管理会社なのだから、親御さんからお預かりしたお嬢さんを責任持って管理しないんですか?」とご立腹のようでした。

もちろん、この物件は女性限定や帰宅時間に関する取り決めなどもありません。いわゆる普通の賃貸マンションです。

設備や住環境に関することであれば対応は出来るのですが、生活の管理は範囲外です。

ご本人は混じりっけなしの善意なんですがね。

こういった経験からも私は「一人暮らしの時のお引越しご挨拶は程ほどに」と思っております。

結局はご説明して理解をしていただきましたが、変わった正義感でしたね。

私のところだけ新聞が届かない

これも理解するまで時間が掛かりました

次は微笑ましいお話です。

ある日のことお電話が

「私のところだけ新聞が届かないんですが、投函物抜き取りとかありますか?」

おや、深刻な相談です。もしそうなら窃盗などの警察にも頼らなければなりません。

まずは聞き取りです。

私「新聞はいつごろから届かないんですか?」

入居者さん「最初から届かないんです」

私「ちなみにどちらの新聞ですか?南日本新聞とかですか?」

入居者さん「分からないです」

私「?」

この辺で変だなと思い、詳細を聞いてみたところ

新聞を契約していない ということが判明しました。

どういうことかというと

引っ越してきて朝ポストを見ると、ほぼ全戸新聞が入っている

そうか、このマンションは入居者全員新聞が届くんだ!

自分のところに新聞が入っていない

誰かが新聞を抜き取っているのではないか?

と思ってしまったそうです。

そこからは、とっても和やかに終わりました。

入居者さんも「今思えば何でそんな風に思ってしまったのか」とのことでした。

私もありますが、一度思い込んでしまうと簡単なことに気付けないということなんでしょうね。

最初の入口が「郵便物の抜き取り」と思って話を聞いておったので、私も真相に辿り着くのに時間が掛かりました。

とはいえ、何の実害もない微笑ましいエピソードですね。

別れた彼氏が来るのを阻止して欲しい

なぜ私が・・・・

これはマンションの掃除をしている時に話しかけられたのですが

若い女性が駆け寄ってきました。

そして

「最近別れた彼氏が頻繁に家に訪ねてくるので、来ないように説得して欲しい」

とのことでした。

ストーカーかな?と思って聞いておりましたが、残念ながらストーカーに対応する権利も実行力も不動産管理会社にはありません。

建物もオートロックでもありませんから、玄関先まで来るのを拒む設備もありません。

来訪者を遠ざける為には敷地内に関係者以外の立ち入りを禁止している部分しか、管理会社には根拠はありません。

しかし、彼女の言い分としては

隠れて待っているか、玄関先で待っていて、元カレが来たら注意して欲しい

なんてこった・・・・

私は警察をおススメしました。

ストーカー事案であれば深刻化すると身の危険につながるし、不動産会社が対応できる範囲を超えていると

しかし彼女は「警察はいや」とのことでした。

ですが、権限もなければ警告する為に張り込みまでは到底できませんのでお断りしました。

その後も折に触れては心配ではいました。個人的には警察にしっかりと相談した方が良いと思っていたからです。

しかし、思わぬ形で結末を知ることになりました。

それは警察からの連絡でした。

私は悪い予感が当たったのかとドキドキしながら聞きました。すると警察官は

玄関先で男性が大声を出して喧嘩しているので来ました。こちらの住民さんの連絡先を知りませんか?とのことでした。

私は警察官に何が起こったのかを確認したところ

部屋に訪ねてきた男と元から部屋にいた男が喧嘩になった。とのことでした。

私は理解が出来ずにいたのですが、結論から言えば

別れた元カレというのは、彼女の浮気相手だったそうです。

浮気相手には彼氏がいることを伝えていなかったそうです。

しかし、いつかはバレてしまうことを恐れて彼女は浮気相手に別れを切り出したそうです。

突然連絡も取れなくなった彼女に真相を聞きたい浮気相手(自身は彼氏と思っている)と本当の彼氏が鉢合わせになってしまいました。

本当の彼氏は困惑したことでしょう。突然家に来た男が自分の彼女の「彼氏」であると主張したのですから

そして玄関先で口論になってしまい、近所の住民が警察へ電話した。とのことでした。

なるほど、だから警察を頼りたくなかったのか・・・・

そして一刻も早く対応しなければ、いつか鉢合わせになってしまうことを恐れていたのです。

だからこそ、張り込みまでして対応をお願いしたのでしょう。

だからといって管理会社を使って遠ざけようとするなんて・・・

管理会社は「人の管理はできない」

私は常々こう思っております。

我々は不動産の管理を通じて人の幸せに貢献が出来ると思っています。

しかし一方で不動産の管理は出来るものの、人の管理は出来ません。

問題が起きても裁判所や警察のように権力を行使できる力はありませんし、不動産会社が人の管理を出来る権限など持つべきではありません。

もちろん、問題が起きれば「説得」「注意」「公的機関への相談」などは出来ますが、本当の意味での実力行使は出来ません。

だからこそ、「説得」「注意」の技術は上げる必要がある。と思っております。

言い方ひとつで怒っている人を冷静にすることも出来ますし、無理難題を言ってくる人に説明することだって出来ます。

武器も権限もありませんが、そういった技術を強化することで問題を解決することは出来ます。

しかし、根底には「人の管理は出来ない」という事実は管理会社のスタッフは持っておいた方が良いと思っています。

それを根底に認めつつ、それでも問題を解決する。というスタンスでなければならないと思っています。

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