
トラブルの時に基準となる言葉
今回は、賃貸住宅に住まれる方に知っておいて欲しい「受忍限度」という言葉をご紹介してみようと思います。
この言葉は一般的には馴染みのない言葉ですが、我々賃貸管理を行う会社では常識的な言葉です。
そして、今後皆さんがお住まいになる「集合住宅」と呼ばれるマンション・アパートでトラブルが起こった時にこの言葉が大きな基準として示されるのです。
その割にこの「受忍限度」という言葉の世間への浸透がイマイチだなと感じています。
特に隣人関係でのトラブルではこの受忍限度という言葉が大体基準となるのです。
それではご説明してみましょう
受忍限度とは「多少は我慢しなければいけないよ」ということ

アパートやマンションは「集合住宅」に分類されます。
一つの建物に複数の世帯が住むことを意味します。
そうすると、お隣さんや上下階、あるいはご近所さんなどとトラブルが起こることもあるでしょう。
その時に疑問が出てきます。
どこからが迷惑行為として認められるんだろう?と
騒音問題を例にしましょう。
騒音というのはどこからが騒音なんでしょうか?
例えば物音一つ聞こえても騒音と感じる人もいれば、隣でドラムを叩かれても気にしない人もいます。
これは個人の感覚にもよります。
音に対して敏感な人であれば少しの物音でも不快に感じるかもしれません。
そうした時に、音に敏感な人の基準で生活をしなければならないのでしょうか?
そうであれば苦情を言った者が必ず勝ってしまいますし、場合によっては歩くことやテレビを見ることさえ不可能になる可能性もあります。
もちろん建物自体で遮音性も様々です。
超高級マンションなどになれば、かなりの防音性を備えることもありますが、それでも限度はあるものです。
完全防音マンションなどは理論的にはほぼ不可能ですが、もし可能だとすれば賃料は超高額になることは想像に難くありません。
こういった問題に対して「受忍限度」という言葉があります。
ちなみに受任限度を辞書で調べてみると
社会生活を営むうえで、騒音・振動などの被害の程度が、社会通念上がまんできるとされる範囲。これを超えると加害者が違法とされることがある。
要は
集合住宅に住む以上、ある程度のことは我慢しましょうね
という考え方です。
そしてこの受忍限度は多くの場合
過去の裁判での判例や様々な基準によって作られています。
そうでなければ「苦情を言われたが最後、生活がままならなくなること」だって起こり得るのです。
例えば「ドアの開け閉めの音がうるさい」という苦情があった場合
多くの人が「そこまで気にしなくていいんじゃない」という音だったとしても、苦情を出した方を優先させてばかりいたらドアの開け閉めすらできなくなってしまうのです。
せっかく住んでいるにも関わらず、窮屈で怯える生活しか出来なくなってしまってはいけません。
また同様に騒音を出す方にも「自分は気にならないし、この程度は問題ない」という自分勝手な解釈も同様に迷惑です。
ある程度の基準がなければ、苦情の言い合いやトラブルの深刻化、はたまた凄惨な事件などにも繋がってしまうのです。
住民同士のトラブルは最終的には裁判などで決着するほかありません。
そんな歴史の中でこの「受忍限度」という基準が作られてきたのです。
ですから、皆さんも住民同士でのトラブルなどが発生した場合には
この問題はどの程度が受忍限度とされているんだろう?という基準は知っておいても損はありません。
身近な問題の受忍限度

それでは賃貸住宅における受忍限度とはどんなものがあるのでしょうか?
その前にですが
受忍限度といえど絶対ではない
という真実もあるのです。
受忍限度とはあくまで目安、個別の事情や状況によっても変動するのです。
「じゃあ意味ないじゃん」と思わずに・・・
大体、我々の住む社会は善悪もハッキリしていないですよね、10:0でどちらかが正しいということは余程のことが無い限りありません。
とはいえ、この基準を大きく上回っていたりすると、裁判までいった時には勝つ可能性が高く、「被害」として認められるというような基準であることも同時に必要です。
一つ一つはいつか解説することもあるでしょうから、今回は解説は省きます。
もしご興味があればぜひ調べてみてください。
- 騒音の基準は45㏈~70㏈以上 ※環境省 環境基準より
- ベランダでのタバコの喫煙は規約等で禁止されていなければ 一日数本程度 ※最近変わった健康増進法でも禁止はされていない、但し頻度や本数により損害賠償の対象となるケースもあるので配慮は絶対必要
- 日当たりは日影規制(斜線制限など)による部分が大きい
- 建物の傾きは「3/1,000以内」、中古住宅なら「6/1,000以内」
他にも悪臭や水質など様々なものがありますが、判定は微妙なものも多いものです。
しかも、基準を超えたら即ダメかといえば「頻度」「環境」など複雑な要素が絡んできます。
ある一時だけ超えてもダメで恒常的になどの要件もあります。
意識の高まりと他者への厳しさ

昨今、地域や社会との繋がりは昔に比べると希薄になってきました。
昔は地域や顔馴染みなどで「お互い様」という精神が強かったものです。
現在は個人の尊厳や多様性の重要さがフォーカスされることにより、価値観も様々になってきました。
現在はどんな問題でも「勝ち負け」や「白黒」をハッキリとつけたがる風潮により、他者への厳しさが強くなってきたように思います。
その為「私が不快に思うのだからやめさせろ」と「私の自由だから」という相反する価値観のぶつかり合いが増えてきているのかもしれません。
本来、共同住宅では互いに配慮しつつ、皆で快適に暮らそう。というものです。
自分勝手にふるまってもいけませんし、自分の価値観だけを絶対と思い過ぎてもいけません。
お互いに配慮しつつ、それでもお互いの尊厳を尊重しあうことが本当の「多様性」ではないでしょうか。
そんな「個人の感覚」に頼らない為に、解決法や基準としての「受忍限度」という考え方があるのです。
本来はこの受忍限度という考え方すら必要としない方がいいのでしょうけれど、社会は後戻りは出来ないでしょう。
国や法律でもっと厳格な受忍限度を策定して欲しいな とすら管理会社の立場では思うようになりました。
一方、私個人としては、生活の仕方や時間までがんじがらめになっていく社会は息苦しそうだなと思いますが、仕方のないことなんでしょうかね
管理会社の代表者としては厳格な基準を欲し、個人としては曖昧な余白を求めている
こんな相反する感情を持つのが人間なのにな・・・と思ったりします。
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管理会社と話しておいた方がよい「空室に対する感覚」 ~オーナーの方針編~
双方の為に「ズレ」を無くそう 賃貸物件を買って、管理会社に管理をお任せしておけば大丈夫! このブログを読んでくださる変わった方々は、こういった幻想は持たないことでしょう。 賃貸における管理会社というのは上手く利用すると自分の時間を損なうことなく、賃貸管理のプロの知見と相乗効果を得られて最大のパフォーマンスを発揮します。 しかし、管理会社が良かれと思って行う行動すら、オーナーから見ると悪手となってしまうことがあります。 そうすると、お互いにとって労力や時間、得られたかもしれない利益も消え失せてしまうことでしょう。 このような現象はひとえに「お互いが何を考えているのか」を双方が理解していないことから起きるものです。 今回は管理会社のパフォーマンスを自分自身の物件で最高に発揮させる為に「管理会社と話しておいた方がよい空室に対する感覚」というテーマをご紹介してみたいと思います。 満室経営を目指すのはオーナー、管理会社ともに共通していることでしょう。 しかし、この「空室に対する感覚」がズレてしまうと途端にパフォーマンスが落ちてしまうものです。 「えー、そんなの面倒だよ。そういうのを省く為に管理会社がいるんじゃないの?」というお声があるかもしれません。 ご安心ください。 これは最初の内だけでもいいのです。 あなたの思考回路や求めているパフォーマンスの全容が理解できれば、きっと管理会社はあなたの方針に寄り添って最良のパフォーマンスを発揮してくれることでしょう。 後からでも回復は可能ですが、お互いにとって無益な時間を過ごすことは不毛です。 そしてお互いに理解が出来た時には、ほとんどストレスのない賃貸管理となることはお約束いたします。 やってみて損はない。と思いますから、ご覧になっていただき、今の管理会社をあなたの最良なパートナーにしてもらう役に立てば幸いです。 特に現在の管理会社が「思ったパフォーマンスを発揮してくれていない」と思っているオーナーさんにはおススメです。ひょっとしたら、この点がかみ合っていないのかもしれませんよ。 ゴールは一緒だが経路は「それぞれ」 まずは、なぜ管理会社とのコミュニケーションが大切なのか?について解説してみましょう。 賃貸経営での分かりやすいパフォーマンスである「満室経営」を例に挙げてみましょう。 恐らくオーナーも管理会社も満室経営に至るという「ゴール」はお互い理解していることでしょう。 しかし、この「ゴール」への道のりは正に千差万別で、そこにはお互いの「感覚のズレ」も生じてきます。 満室を目指す時に空室が一部屋出たとしましょう。 満室を目指すあなたはどの方法を取りますでしょうか?まずは原状回復と家賃設定の考え方です。 本当はもっと複雑ですが、代表的な選択肢を3つ挙げましょう。 前の入居者と同程度の原状回復=家賃は現状維持程度 リフォームを実施し、価値をUP=家賃UPを目指す 使えるものは使い、多少の落ち度は許容してもらう=家賃を下げて一日も早い成約を目指す さて、どの選択肢が正解でしょうか。 正解は 「どれも正解です」 そうなのです。いずれの組み合わせにしても「満室経営」というゴールが達成できれば、目的は達成といえるでしょう。 しかし、その手法はまるで違います。 この手法に双方考えていることが違うと、提案の仕方や運営がそもそもズレてきてしまい、お互いのパフォーマンスは悪化することでしょう。 もう一つ「時間の感覚がズレている」という状態も良いものではありません。 これも空室を例にしましょう。 少々の時間は覚悟している 目標家賃を達成する為なら時間が掛かってもやむなし 一日も早い成約を もちろん最善は「高い家賃で一日も早い成約を」ですが、市場という相場がある以上、そう上手く進むことばかりではないでしょう。 それぞれに当然家賃設定や投じるコストにも差が出てきます。 これにも正解はありません。 「選んだ道を正解にする」これこそが、賃貸経営の本質です。 この思いを管理会社と共有することが出来れば、きっと納得のいく結果となることでしょう。 管理会社はオーナーの、オーナーは管理会社の考え方を理解していない状態はスポーツで例えると分かりやすいものです。 例えば、野球であれば「ノーアウト一塁、バッターはどうするのか?」です。オーナーは監督、バッターは管理会社だとしましょう。 ここで意思疎通が出来ていない場合、あなたは当然「バント」だと思ったところ、バッターがヒットエンドランを選択する。ということが起こり得るのです。 オーナーにとっては「なんでそんなことをした?」と思うかもしれませんが、お互いの感覚が違えばそうなっても仕方ありません。 これでは効率的に進めていくことは難しいかもしれませんね。 それでは具体的に何を管理会社と話しておけば良いのでしょう。 ①家賃は現状維持?UP?下げる? これは物件ごとに決まっていくことでしょう。 空室が出たら選択肢は3つ 他部屋や前の入居者と同水準 家賃UPを目指す 減額 まずはオーナーの感覚でもいいのですが、この3つのどれかを選択するものです。 当然、同水準でも原状回復が発生することもあるでしょうし、家賃UPを目指すのであればグレードアップなどのコストが発生することでしょう。 おおまかにで結構ですが、このオーナーはこの物件をどうしようとしているのか?が分かればベストの提案は自ずと出てくることでしょう。 いずれもコストとの比較になるので、必ずしもガチガチに方針を固める必要はありませんが、家賃の進むべき道をお互いに共有していると全ての面で時間効率も良いものになっていくことでしょう。 ②空室期間に対する感覚 こちらも嚙み合わない事例を良く見聞きするものです。 空室期間の感覚というのは「どのくらいの空室期間を許容するのか?」ということです。 もちろん、最短で決まることが最良であることは間違いありませんし、オーナーも管理会社も共通しています。 仮に「一時でも空くことは嫌だ、最短で埋めてほしい」という要望がある場合は、「家賃を相場より激安にすればいいのでは?」といいう案も出るかもしれません。 乱暴な回答ですが、これも一つの解決策となります。 物件は近隣相場、ライバル物件、時期などにより成約スピードは変化していきます。 相場にあった賃料であれば、相場通りの期間で埋まることでしょう。 一刻も早く成約を目指すのであれば、ライバル物件に勝ち抜く価値がなければいけません。 この条件はグレードだったり、賃料の見直しだったりと方針が様々です。 逆に「安値で決まる位なら少々空いても良い」という選択肢も当然あり得ます。 特に売却を考慮している時期などであれば、空室を埋める為に安易に値下げなどをすると全体の利回りは当然下落してしまい、物件の売却価格にも影響が出ることでしょう。 こういったタイミングであれば早期の成約よりも希望金額での入居付けを目指すことが正解ともいえるでしょう。 成約スピードはざっくりといえば 物件の割安感 で大きくスピードが変化します。 これは実際に「家賃が安い」かどうかではありません。 市場や相場に比べて自分の物件の家賃がどう映るか?ということです。 いずれにしても、相場や近隣物件よりお得だ!!と思うような物件であればスピードは上がります。 一方、近隣相場やライバル物件と比べて似た状況であれば、相場通りの空室期間でしょう。 この空室期間は逸失利益とみなすことが出来ますが、入居した後に家賃を上げることは基本的には難しいものです。 スピードを重視し過ぎた結果、全体の収益を損なってしまっては本末転倒です。ですが、全体収支を重視した結果、空室がいつまでも埋まらなければ「捕らぬ狸の皮算用」です。 ここで決めるべきは家賃設定ではありません。 決まらなかった場合の期間と対策を話すのです 例えば目標家賃があった場合に、期間と方針などを話しておくのです。例でいえば 〇か月空くようなら家賃を〇千円下げる 〇か月空くようなら壁紙を張り替えてみる 〇か月空くようなら敷金を0にする こんな風に話しておくと管理会社もやりやすいかもしれませんね。 管理会社も内心では「こうすれば決まると思うんだけどな・・・」と思っていますし、思わなければなりません。 ですが、オーナーの意向に添わなければいけない。という思いが強いあまり、提案まで至っていないケースがあります。 そんな時にオーナーの方針や考え方を理解すると一気に物事が進んだりします。 現在、上手くいってないと思われるオーナーさんは、一度管理会社と話してみてはいかがでしょうか。 答えは既に双方が持っているかもしれませんよ。 賃貸経営は思いのほか、コミュニケーションが重要な要素となっています。 AIやデータなどの活用は当然ですが、案外単純なことで結果が劇的に変わることもあるのです。
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【管理会社虎の巻】安否確認の対応方法 まとめ
管理会社が取るべき行動は? 「従業員が無断欠勤して〇日経つのだが、心配だ」 「持病がある父と連絡がつかない、倒れていないか心配だ」 管理会社にはこういった相談があるものです。 こういった案件自体を「安否確認」と呼んでいます。 要は「中で倒れていないか心配だから確認して欲しい」という内容になります。 管理会社では大体このような事案について一定の対応をマニュアル化していることと思いますが、今回はこのマニュアルと実際の現場で行うことをまとめてみようと思います。 ちなみにこの要請に対して協力する義務は管理会社にはありません。 しかし、管理会社として入居者の人命やオーナーから預かっている管理物件の維持として、優先して対応すべきと思います。 この安否確認ですが、当社では原則自社だけでは行いません。 必ず警察官立ち会いのもとで行います、例えご親族と呼ばれる方が直接来ても勝手に開錠することはありません。 そして、安否確認の大体9割は何もありません。無事だった方の理由としてはこんな感じのものが多いものです。 会社は無断欠勤ではなく、いわゆるバックレた状態 関係性が気まずい親族だったから連絡を無視していた 連絡に気付かなかった 単に寝坊 こんな時は正直、「なんだかなぁ」とは思いますが、まずは無事であったことにホッとします。 とはいえ、残りの1割についての対応を書いてあるものは少ないものです。 まだ対応したことのない担当者さんや自主管理のオーナーさんに役立つ内容であれば嬉しいです。 特に一般的に言われているような内容はネットの海にたくさん転がっていますから、もっと現場の声で詳細な内容を今回はお届けしようと思います。 前提のQ&A ここでは良く聞かれる内容をQ&Aでサラッと確認していきましょう、いうまでもなく私の経験談ですから、詳細については専門家に確認してください。 Q 開錠して安否確認をすることで借主から訴えられる可能性はないのか? A 事前に聞き取り確認をしっかりと行い、警察官立ち会いのもとで行えば大丈夫。「管理会社目線で入居者が倒れているかもしれない」と思っても不思議ではない(社会的相当性)状況であれば損害賠償されるような恐れはほぼありません Q 立ち会いは管理会社(大家)と親族だけでもよいか? A 原則は警察官と立ち会いした方がよい。「親族だから仲が良い」という考えは捨てておく、毒親などから逃げているケースや恋人を装ったストーカー事案の可能性も捨てない。また、無事だった時に入居者から管理会社(大家)の潔白を証明してくれるのも警察官になることもあるので、警察官にお願いした方がよい。警察官も立ち会う人の聞き取り調査を行い、開錠の必要があるか、妥当かをチェックしてくれます。 Q 面倒くさい A 気持ちは分かります。利益には一銭もならないうえに、取られる時間はかなりありますからね。とはいえ、管理会社としての責務であり、ギリギリで助かる命などもありますから協力しましょう。 Q 義務でないなら入居者や連絡してきた方たちに任せればいいのでは? A その方法もダメという訳ではないのですが、鍵を開錠する業者も管理会社の許諾なしでは開錠できないことがほとんどで結局は管理会社やオーナーの確認が出てくる。なにより対応せずに万一の結果になった場合、オーナーへの責任を考えると対応しておいた方が楽かも 第一章 連絡が来た時の対応 まずは最初の連絡が入って警察へ協力を要請するところまでをやっていきましょう。 ここではとにかく詳細に聞くということを心掛けましょう。そうすることで緊急度合いや警察に言うまでもなく解決することが多数あります。 まず確認すべき事項は ①入居者と電話してきた方の関係性 ②連絡取れないのがいつからか ③思い当たるフシがあるか ④まずは入居者本人に連絡する ⑤入居者本人が連絡つかない場合、連帯保証人や緊急連絡先に連絡する ①入居者本人と連絡してきた方の関係性を確認します。 ここで注意したいのは連帯保証人以外からの連絡だった場合です。 というのは安否確認を悪用する人でないか?の確認をしている訳です。 例えばブラック企業を無断で辞めた場合の企業からの連絡、元恋人がストーカー化した場合、毒親や借金の取り立てなど「入居者本人が連絡を取りたくなくて取っていない」場合を想定しています。 こういった「入居者本人が連絡を取りたくない」というケースで安否確認をしてしまうと入居者本人が「なぜ教えたんだ」などという場合もある為、ここは慎重に関係性を確認します。 この部分については後の入居者本人や連帯保証人に連絡することで回避できる可能性もありますし、警察官と立ち会うことでほとんどリスクは回避できますが、事前になるべく入居者本人とどのような関係か?警察官に立ち会いを求める形になるが、連絡者は立ち会うことが出来るか?をしっかり確認しましょう。 少しでも不安が残るのであれば「本人や連帯保証人に一旦こちらから連絡してみます」と言って折り返し連絡をするように伝えましょう。 次に②と③の「いつから」と「思い当たるフシ」についてです。 ここでは「なぜ連絡が取れないだけで不安になっているのか?」ということを確認します。 これは「緊急度」と「警察官に協力を要請する根拠」を探しています。 例えば「昨日からコロナウイルスに掛かったと連絡があり、その後連絡がつかない」とか「今まで無断欠勤などないが2日連続で休んでいる」「持病があり、今日病院に行く予定だが連絡がつかない」などは緊急性が高そうと思えます。 一方で「遊びに来たけど中にいそうだから」や「本人にお金を貸しているが返済や連絡もないから」という場合にはやはり本人へ管理会社からの連絡を優先させるなどが必要だと判断していきます。 また出来るだけ事前に情報を得ておくことで警察官側も対応が変わってきますので、この段階で「なぜ安否確認を選んだのか?」というリスク管理の為にもしっかりと聞いておきましょう。 いずれにしても次は④と⑤の「入居者本人と連帯保証人に連絡」です。 ここまで書いた通り、意外と「入居者本人が連絡を取りたくなくて」というケースは多いものです。 警察に電話する前に登録されている入居者本人に連絡をしてみましょう。 電話してみると案外出てくれたりするものです。 もし繋がれば入居者本人に安否確認が入った旨をお伝えします、そして入居者本人から連絡を入れてもらうように促します。 仮に入居者本人から「その人には伝えないでください」と言われた場合は、連絡者へ「こちらで調査した結果、安否確認の必要はありませんでした」とだけ伝えて終了します。その際に連絡者から「本人と連絡がついたんですか?」と聞かれた場合は「ご本人と連絡が取れましたので管理会社としては以降の対応は出来かねる」旨を伝えて終了します。詳細については答えないでおきましょう。 入居者本人の電話が繋がらない場合は連帯保証人や緊急連絡先に確認をしましょう。 この時に判明することも多くあります。 「ブラック企業を昨日で辞めて実家にいる」とか「今朝病院に運ばれて立ち会っている」などの既に本人の事情を把握していて、無事が判明したりもします。 ここまで連絡をして、入居者本人も連絡がつかない、連帯保証人も分からない、連絡者も疑う点がほとんどない。となった場合はいよいよ警察へ安否確認の要請をします。 大前提として、安否確認は連絡した人と入居者を取り次ぐことが目的ではありません。 入居者の無事や安否が取れた場合は、対応はそこで終了しましょう。それ以外の事情については管理会社は関与する立場にはありません。 日頃から私がよく言う「管理会社は人の管理はできない」です。 警察への要請と準備 いよいよ警察への連絡です。 ここでは物件の所轄の警察署へ連絡します。 そして素早く伝える為に 「不動産会社の株式会社ロータスホームの内田と申します。入居者さんの中で安否確認をお願いしたい方がいます」と伝えましょう。 そうすると担当部署へ繋いでもらえます。 あとは聞かれたことを答えます。その時には手元に賃貸借契約書を準備しておきましょう。 大体聞かれるのは 物件の住所号室 入居者本人の氏名、生年月日 連絡が取れないのはいつ頃からか 誰が現場に立ち会うのか などです。そうすると、大体「〇〇時〇〇分ごろに現地へ向かいます」と連絡がありますので、現地へ向かいましょう。 安否確認で持参、準備していくものをご紹介しましょう。 賃貸借契約書と入居者の身分証の写し 管理会社の職員であることを証明するもの(従業者証明や名刺でも可) 立ち会う人の身分証(免許証など) 家賃の振込状況を把握していく(最終入金日や引落しか振替かなど) 鍵を預かっているのであればマスターキー※ない場合は鍵屋への連絡 白紙の紙 マスク 現地に行くと、まずは事の経緯を現場に来てくれた警察官へ説明する必要があります。その時に賃貸借契約書などの書類があると話が早いので持っていきます。 また立ち会う側(管理会社)の個人情報を確認されますので、管理会社の職員であることが証明できるもの(従業者証明、名刺)、自宅の住所や生年月日なども聞かれますので準備していきましょう。 私は今まで100件を超える安否確認をしていますので、警察官に会うと名刺を渡し「私の住所氏名、生年月日、携帯からお話していいですか?」と逆に声を掛けます。すると警察官に「慣れてますね」と言われます。どうせ聞かれるので先に済ませてしまいましょう。 家賃の振込状況は重要です。口座振替でない方などは少なくとも家賃の振込日までは元気だったという証明にもなりますので、印刷まではしなくてもいいかもしれませんが、家賃の最終入金日位は確認しておいた方がいいと思います。 そして肝心の鍵ですが、マスターキーの預かりをしているなら持っていきます。もし鍵の預かりが無い場合は鍵屋さんを時間までに呼んでおく必要があります。 この開錠に掛かる費用については当社では安否確認を要請した方に請求することを事前に伝えておきます。(自社で鍵の預かりがある場合は費用はいただいてません、鍵屋さんを手配する場合のみ)ちなみ費用については現地で確定することを伝えましょう。 予め開錠の見積りは不可能ではありませんが、鍵の形状や時にはドアロックを切ってもらうなどの処置もあるので増減することを覚悟してもらっておいた方が良いと思います。この段階では口約束になりますが、そこはやむを得ないでしょう。 そもそも管理会社としての義務ではないことですし、多くは空振りに終わる事案であること、オーナーにも責めはないことを説明します。一部渋る人はいますが、大体は飲んでくれます。人命に関わることですから逆に渋るのもいかがかとは思います。 また開錠を鍵屋さんにお願いする際は「安否確認である」ことを伝えましょう。鍵屋さんによっては「警察立ち会いが必須」とか「管理会社の詳細」「費用負担は誰がするのか」が事前に決まっていないと開錠してくれないこともありますので確認しておきましょう。 最後のマスクは万一の時の為です。まだ対応したことのない方の為に申し上げますが、安否確認の際に亡くなっており、死後数日経過してしまった場合の死臭は凄まじいものです。 遺体を直接見ることはありませんが、死臭は慣れないものになる為、マスクは一応持っていきましょう。 もちろん、慣れていても嗅ぎたい訳ではありませんから備えをしておきます。 活用しないことを願っていますが、持っていきます。 いよいよ開錠し安否確認 現地で警察官へ事情を話し、安否確認の必要があると判断して貰えた場合、警察官が立ち入ります。 ここでは連絡者と合流して警察官に一緒に説明する場合もあれば、管理会社だけで立ち会うケースもあります。 基本的には連絡者には立ち会ってもらう方がいいでしょうが、遠方などの場合は管理会社だけになるケースもあります。 当然、最初はノックやチャイムを押し、出てくるかどうかを確認します。 返答が無い場合、ドアポストを開けて匂いを確認したり、ドアポスト越しに呼びかけます。匂いの確認は・・・・・そういうことです。 ここまでで返答があったり、出てくるケースもたくさんあります。その場合は入居者本人に事情を説明して終了です。 多くの場合、この安否確認で入居者本人から怒られるようなことはほとんどありません。 大体警察官や管理会社で無事を喜んで、入居者本人も「ご心配をおかけしました」で終わります。 いずれも返事が無い場合、いよいよ鍵を警察官に渡します。なぜかこの時に鍵を受け取って鍵を開ける警察官と「鍵の開錠だけはそちらでしてください」という方と分かれます。 いずれにしても、鍵を開けて中を確認したり、中に入るのは警察官になりますし、万一の時もご遺体を直接見ることはありませんから恐がる必要はありません。 ちなみに預かり鍵が無く、鍵屋さんも急に来れない場合はどうすれば良いかといえば「入れそうな窓があれば割る」という方法もあります。 もちろん、この時のガラスの費用も連絡者負担となることは伝えましょう。 1階やベランダ伝いなどで隣の協力があればガラスを割る許可を警察官に出して割ってもらうということも可能だったりしますが、この辺は警察官の判断と指示に従ってください。 鍵を開けてドアを開けることになりました。 ドアを開けた警察官の方は大体「〇〇さーん、〇〇警察署の者ですがいらっしゃいますかー」と声を掛けます。 驚くことに、この段階で部屋から出てくる方もいます、「借金取りだと思った」とか単純に「高齢で耳が遠くて聞こえなかった」もあります。 後は警察官の方に任せます。 ここからは結果ごとに管理会社の対応をご紹介しましょう。 不在だった場合 警察官が戻ってきて入居者が不在であることを伝えられます。 この時に警察官立ち会いのもと、部屋の中を確認出来ることがあります。 その場合は、部屋の中の物には手を触れることなく、室内を警察官とともに確認してもよいと思います。 この時に家賃滞納も一緒にあるのであれば「夜逃げ」の可能性を確認しておきましょう。 家賃滞納がない状態であれば室内への入室はしなくても良いと思います。 そして、不在だった場合は準備していた「白い紙」を使います。無い場合は名刺の裏でも構いません。 コピー用紙などがいいのですが、入居者本人が不在であれば入居者に「安否確認」で立ち入ったことをお知らせするのです。 具体的にはこんな文章でいいと思います。 入居者 〇〇 様 本日、■■様(連絡者)より連絡があり、〇〇様の安否確認がありました。〇〇様に連絡をしたものの、連絡が繋がらなかった為、★★警察署△△さん(警察官の名前)と安否確認の為、入室いたしました。■■様へのご連絡と当社へご連絡をいただけますようお願いします。管理会社 〇〇ホーム管理担当 内田 TEL〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 こんな感じで立ち入ったことと、連絡が欲しい旨を書いておきます。名刺も添えておきましょう。 しっかりと「警察官立ち会いのもと入室した」ことは強調しておきます。 大体、その後連絡があったりします。連絡があれば、無事を確認して連絡者に報告して終了です。 もちろん、夜逃げが濃厚な場合や家賃滞納が関連する場合の対応はまた別となります。 記入した紙を玄関などに置いておけば必ず目に入るでしょう。 倒れていた場合 この場合は警察官から救急車の手配がされることでしょう。 すぐに救急搬送されていきます。 その場合、管理会社がすべきことは入居者の関係者へ連絡するのみです。 連絡者に伝える、連帯保証人や緊急連絡先の方に伝えましょう。 その段階では搬送先などは管理会社といえど分かりませんので、管轄警察署を伝えて、警察経由で伝えてもらうなどになることでしょう。 また、救急搬送されるような事態ですから、退去することもあり得ます。 オーナーにも報告しておいてもいいかもしれません。 いずれにしても、この段階では一命を取り留めることを願いつつ、冷静に関係先へ連絡しましょう。 逆にいえばそれ以外はやることはありません。 入居者さんが運ばれたら、もう一度鍵を掛けて終了です。 その後の経過については病院やご親族などから連絡が来るのを一旦は待つ形となります。 亡くなっていた場合 残念ながら亡くなっていたケースについてもご紹介しましょう。 警察官が室内から戻ってきた時に「亡くなっている」と伝えられます。 ちなみに亡くなっていることがハッキリと分かる場合(腐乱しているなど)以外は一旦救急が呼ばれます。 また、必ずしも救急車ではなく、消防車で来ることもあります。 救急車が到着し、救急隊員が中に入り、死亡していることを確認します。 これは死亡しているのか助かる可能性があるのかを判断する為です。 あくまでも助かる可能性があるのかを救急隊員が判断するのです。その可能性があるのであれば救急車に乗せていくことでしょう。 そして亡くなっていることが確定した場合、なんと救急車と救急隊員はそのまま帰っていきます。 ご遺体はそのままに帰ってしまいますが、そこは慌てないでください。 死亡と判断された場合、警察へ管轄が移ります。 救急車はあくまで「助かりそうな人やまだ生きている方」を乗せるもので、「遺体を回収する」のではありません。 死亡が確認されると警察の鑑識が来ます。 鑑識の車はこんな感じです。 ちなみに死亡が確認されると、ここから現場での調査が開始となり、時間がかなり掛かります。覚悟を決めましょう。 その後鑑識の方たちが訪れ、事件性などがないかなどを確認していきます。 ※ご遺体の状態次第では鑑識の方はこのような装備になることもあります。大変なお仕事です。感謝します。 ある程度調査が進み、事件性が無いと判断されるとご遺体を警察が運び出し、鍵を渡されることでしょう。 亡くなっている場合も連絡を優先しましょう。 連絡者、緊急連絡先、連帯保証人や親族など分かる範囲へ連絡 オーナーへ報告 家賃保証会社加入なら保証会社へも連絡 全て連絡が出来た場合は、基本的にはその日はそれで終了です。 その後の明け渡しや解約については保証会社や保証人などとのお話になりますので、今回は割愛します。 基本的には警察官の指示に従いますが、あまりに長い場合は「一旦帰ってもよいか?」と確認してもいいでしょう。 ある程度済んで、事件性もなければ即日鍵を渡されることもありますし、捜査をしっかりする場合は鍵を預けることもあります。 ちなみに死臭が付いてしまった服はなるべく早めに洗ってください。本人は少し慣れてきますが、他の人からはすぐ嫌な顔をされるでしょう。 個人的にはやはり人間が一番嫌いなタイプの匂いがします。本能なのでしょうかね。 とはいえ、そんなに近くなければ匂いもついたりしませんし、風下にいなければ付くこともありません。 実際は9割は空振り いかがでしたでしょうか。 今回は管理業務に特化した内容をお届けしました。 実際には安否確認の9割以上は空振りです。倒れてもいませんし、亡くなってもいないことがほとんどです。 その度に警察官と「空振りでしたね、でも空振りで何よりでした」と話しています。 多忙な管理会社で安否確認は正直ウェイトの重い業務になります。 会社としても収益には関係なく、拘束時間も長いもので大変だとは思います。 しかし、こういった安否確認で助かる命を見てきたこともあると、出来る限り対応したいと思っています。 そして残念ながら間に合わないこともあるでしょうが、誤解を恐れずに言えば、管理会社のせいでもありませんよ。 時折、亡くなったやり場のない気持ちを管理会社にフルでぶつけてくる人もいます。気持ちのやり場がないからともいえますけど、そこは別です。 我々は管理会社ですが、人や命の管理は出来ません。 それでも亡くなってしまったのであれば、少しでも早く見つけてあげたい。という気持ち位で良いと思います。 きっと亡くなった方もあなたに感謝してくれるはずですからね。 私はそう思っています。 いずれにしても、備えあれば憂いなし。 今回もみなさんの助けになってくれたら嬉しいです。
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管理会社あるある ~嘘じゃないのに!編~
不動産屋は噓つきと思われやすい 今回は悲しい管理会社あるあるをご紹介してみようと思います。 昔から不動産屋といえば「噓つき」のイメージがあるようで、不動産屋と自己紹介してから話すと 「またまたー、上手いんだから」と言われたりもします。 また、取り扱う物が高額だったり、生活に深く関わる物なので疑って見られることが多いのは仕方のないことかもしれません。 最近は減ったものの、昔は悪どい業者が多かったことも一因でしょう。 しかし、そんな不動産屋ですが、正直に取り組んでいるにも関わらず「嘘くさい」と思われる現象への弁明というか言い訳というか真実をお話してみようと思います。 分かって欲しいんですよ! 入居前には大丈夫だったのに・・ 空室のお部屋が無事決まりました。 そうすると、大体の管理会社は「入居前チェック」を行います。 言い方は別として要は「引き渡し前の最終確認」です。 大体こんな項目をチェックすることが多いのではないでしょうか。 ハウスクリーニングでキレイになっているか 換気扇やエアコンなどは正常に動くか 備え付けの電球など切れていないか 付属設備が揃っているか 残置物などが残っていないか もちろん、募集時にも確認はしているでしょうが、引き渡し前に再度確認をしているのです。 しかし チェック時には大丈夫だったのに、入居後一日目で壊れる設備があるのです そうすると引き渡しを受けた入居者さんは思うのです。 「事前にチェックしていないんだ」と しかし、自分自身がチェックしている時などは言いたいのです。 「昨日までは動いていたんです」と その言葉が噓くさく映っているのも十分理解しているのですが・・・ 特に電気関係の設備が多いのです。 私はブレーカーが原因ではないかと疑っています。 空室のお部屋は基本的には電気の契約をしています。 電気が通電していないとハウスクリーニングやご案内時の照明なども稼働しませんので、当社では基本的には契約しています。 そうすると当然、ご案内の度にブレーカーの上げ下げをするのですが、電気系の設備や機器は本来、電源を切ってからブレーカーを下げた方がいいと聞きました。 しかし、ご案内の時などに営業マンやお客様が電気機器を動かすのですが、機器の電源を切る前にブレーカーで電源を切ったりすると、あまり電気製品にはよろしくないような気がしています。 事実、ブレーカーを上げた瞬間に切れる電球などを多く見かけます。 いずれにしても、時既に遅し、お客様は疑念を持った目で見てしまうのは仕方ないとも思えます。 でも、再度言いたいのです。 「私がチェックした時は本当に大丈夫だったんです」と オーナーの圧力に屈する業者さん 物件には老朽化や故障がつきものです。 そういった場合に見積りや修繕プランを提出するのも管理会社の大切な役目です。 その場合でも、管理会社は「最善」のプランを出すべきです。 様々な側面から検証します。コスト・長期的なリスク・時間、それぞれに大切なものです。 その為には時には現地で専門業者さんと打合せを行うことも珍しくはありません。 現場では私たち管理会社は様々なアプローチを検討します。 「もっと安価に直せる方法はないか」「こういった方法ではダメか」などとオーナーや入居者にベストな対応を探るのです。 しかし、専門業者の立場とは時に相容れないこともあるでしょう。 「そんな直し方ではダメだ」「どうせならココまではやった方がいい」と業者さんからの厳しい指摘もあるでしょう。 そうして検討を重ねた結果、ベストと思える案をオーナーへ報告します。 この時にオーナーの中には「私も見たいので現地で打合せしましょう」というケースがあります。 もちろん、来て打合せした方が話も早かったり、納得してもらえることも多い為大歓迎です。 が、しかし この立ち会いでの打合せ時にそれはやってきます。 現地でオーナーと管理会社と業者の3者で立ち会った時に オーナーの圧力に屈した業者さんが見解を変えることがあるのです 例えば何かの修繕があったとしましょう。 管理会社と業者だけの時は 管理会社「今回は費用を抑える為に補修でいけませんか?」との問いに 業者「いや、すぐにダメになって逆に勿体ないから、絶対交換じゃないとダメだよ」と答えていたにも関わらず オーナーが来た途端 オーナー「今回は補修でいけそうな気がするので補修でお願いできませんか?」 業者「そうですね、今回は補修の方がいいと思います」 管理会社「・・・・・・」 おいおい、まるで管理会社が不要な工事を提案してぼったくろうとしてるみたいじゃないか・・ となってしまいます。 もちろん、計画の変更はあってもよいのですが、事前の打ち合わせの時の熱量はどうした?となってしまいます。 ある程度信頼できる業者さんだとこういったことは起こらないのですが、付き合いの浅い業者さんだと稀にこういったやり取りが起こってしまいます。 心の中では 「この前は絶対ダメって言ってたじゃん」と思ってしまい、こちらも不信感を覚えます。 しかし、それ以上にオーナーに不信感を持たれていないか心配になりますね。 この時も気まずい思いをしながら「本当です。この前の打合せでは絶対ダメと言われたんです」と言ってしまうこともあれば、ぐっと飲みこむことも正直あります。 もちろん、その提案がベストかどうかを見抜く知識こそ管理会社には必要ですから、業者さんが態度を変えたとしても、鵜吞みにせずに、自信があれば「いや、それでも○○の方がいいと私は思います」と言えるように勉強しておきましょう。 交渉事 昔、こんなことがありました。 とあるお部屋が長らく空室になってしまいました。 そこでオーナーと協議した結果、家賃を少し見直すことにしました。 すると電話が掛かってきました。 「あの時家賃交渉出来ないって言っていたのに、嘘だったんですね!」 声の主は同じ物件に現在住んでいるAさんでした。 Aさんは1年前に入居した方でしたが、当時入居する時に家賃交渉をしていたんです。 しかし、その当時は家賃交渉は実を結びませんでした。 そんな中、自分と同じ間取りのお部屋が家賃が下がっていたのを見ての電話でした。 ハッキリと言いましょう。 家賃というのは一律絶対ではありません 経年や空室状況、部屋の仕様など総合的に判断して決定されるのです。 事実、この安い方のお部屋は原状回復の度合いや部屋の位置などもAさんのお部屋に比べると条件は良くありませんでした。 また、空室の期間も同様に違えばオーナーが方針転換をすることもあり得るのです。 「当時は残念ながら交渉は効かなかった」というだけで嘘ではないんです。 Aさんにはそういった状況や実際のお部屋なども見てもらい、「やっぱり今の条件がいいです」と言ってもらえましたが、確かに情報だけ見れば「交渉してくれなかった」と思われても仕方なかったかもしれませんね。 あくまで一例ですが、交渉事というのは本当に色んな条件で可否が決まるものです。 大袈裟でも何でもなく「単にたまたま機嫌が良かった」というだけでOKになったりするものです。 家賃だけに限りませんが、交渉事というのは本当に分からないものですからね。 今回は言い訳です いかがでしたでしょうか。 今回は単に日常で受ける言葉につい「分かって欲しい」という想いだけで書いてみました。 疑わしく見える不動産屋という業種というのは理解しているのですが、たまには言ってみたかったのです。 その場面場面では一生懸命やっているスタッフもいたりしますので、少しだけ「あぁ、本当かもな」と思ってもらえたら嬉しいです。 それでも、大事な住まいのことです。 相手を疑う位、真剣に取り組んでいただいた方がいいとも本気で思っています。
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「物件は買えるなら買って損はない」は本当か?
不動産バブルが鹿児島にも到来? 先日のこと、知り合いの不動産業者の社長さんから連絡がありました。 「今日楽待に出てた物件見ました?」 私は新着通知が来た段階で一応見ていました。 確かに、ここ最近の物件の中では条件的に良いように思えました。 恐らく今日か明日にはサイトから消えていくのではないかな?と思ってはいましたので 私「確かに、最近ではいい物件だと思いましたね、それがどうかしたんですか?」と尋ねたところ 「今日の午前中だけで買付が30件以上入ってるみたいだよ、すごいよねー」とのこと その社長さん自身も、確かにいい物件だと感じてはいたようで、身の回りのオーナーさんにも勧めていたそうです。 しかし、その殺到具合に驚き、話のタネとして連絡をくれたようです。 老後2000万問題や昨今の投資熱により、不動産投資を始めようという方が増えています。 これまで別の投資をしていた方なども参入してきて、現在は不動産価格も近年あまりないレベルの価格と思えます。 ちなみにこの連絡をくれた社長さんは常々こんな持論を言っています。 「物件は買えるなら買って損はない」 これは本当なのでしょうか? 物件の価格が高いと言われている今もそうなのでしょうか? 我々は管理会社として日常の収支を見ている中での一意見を出してみようと思います。 まずは大家さんを3つのタイプに分類 キングダムが好きなもので、申し訳ないです。 さて、私は大家の会に参加させていただくこともあり、自社でお付き合いがあるオーナーさんだけでなく、色んなタイプの大家さんとお知り合いになることも少なくありません。 そんな中で大家さんのマインドは大きく3つに分かれているようです。 ①今は物件価格が上がっており、買い時ではない 静観タイプ ②融資がつくなら、買えるならどんどん買いたい 積極タイプ ③昔を懐かしみながら、とはいえ前に進む 現実受入れタイプ 簡単にご説明すると ①は不動産投資を今回の投資ブームが来る前に始めていた方に多く見られます。 ほんの6年~10年前までは現在では考えられない程、不動産投資に対する融資も銀行側も積極的な時期でした。 また、利回りも現在の水準とは比べるまでもなく高い利回りでした。 当然ライバルの存在もそこまで多くはなく、利益を出しやすかった時代です。 そんな時代を知っているからこそ、この物件価格が上がった時勢では自分の眼鏡にかなうような物件は当然無いと考えており、「いつか物件価格が下がった時に買おう」と考えているようなタイプといえます。 ②はここ最近不動産投資を始めた方に多く見られます。 不動産投資の魅力をYouTubeや書籍などで勉強し、その魅力に恋焦がれている方が多く、不動産会社やセミナーなどに通い、情報収集に熱心な傾向にあります。 元々始めた時期が時期なだけに、昔のイメージは持ち合わせてはおらず、この時勢においてもやはり「買えるなら買う」というマインドは強い方が多いといえます。 投資スタイルは千差万別で所謂「メンター(指導者、助言者)」の影響が強い方も多く、極端な傾向がある人も多い。 この状況でも積極的に買おうとする意思が強い。 ③は①と同じく、以前より不動産投資は行っていたが、①とは違い「昔は良かったなー」と懐かしみながらも、この状況に合わせていこうとしているタイプです。 もちろん、以前から所有している物件の条件が頭をよぎるものの、時勢に合わせて購入をコツコツと進めていく様が①とは違うといえるでしょう。 正直、このご時世で一番強いタイプと思っています。 不動産投資の経験と実績を武器に、金融機関からの信用も厚い印象があり、物件運営能力も経験をもとに進めていける方も多いといえます。 この3つのタイプの大家のうち、「買って損はない」と考えている傾向が強いのは②と③です。 では本当に「買えるなら買って損はない」んでしょうか? 結論「買って損はない」は条件つきで肯定 それぞれの考え方は良く分かります。 また、どのタイプがいいのか?という話ではありません。 私は常々「不動産投資は自分に合ったスタイルが一番いい」と思っており、「正解」というのはなく 「自分の選んだ道を正解にする能力があるかどうか?」 これだけだと思っています。 良く分かるエピソードとして 当社のオーナーさんに私が名将(優れたオーナー)と思っているAさんという方がいます。 この方が所有する物件の入居率は常に良好です。 物件の状態も常に良好です。 元々は古かったり、入居率が良くない物件を購入しては手を入れ、管理会社と連携しながら満室経営を行います。 そして年数が経った辺りで売却します。 入居率も良く、物件の状態も良い為、それなりに高い金額で売却を成功させます。 では、このAさんから物件を買った方は上手くいくかというと、そうとも限らないのです。 物件の状態も間違いなくグレードアップしていますし、人気物件だったはずなのに・・・です。 管理会社がロータスホームではなくなったことが原因と思いたいところですが、正体はハッキリしています。 結局Aさんの運営能力が高かったのです このAさん、我々の意見を上手に採用してくれます。満室の為の提案をほとんど聞いてくれています。 しかも、支出に関してはシビアです。価格についてもしっかり見ています。不要な工事などは間違ってもしないことでしょう。 人当たりもよく、当社の営業マンとのコミュニケーションも良好です。 そうすると自ずと結果は良いものとなる訳です。 一方、Aさんから物件を引き継いだ方は大変でしょう。 物件が持つ本来のポテンシャルに任せていたのでは、Aさんと同じ結果は出ません。 Aさんの運営力によるものが大きかったことを後から実感するのです。 もちろんAさんといえど、あまりにダメな物件を買ってしまえば厳しいでしょう。しかし、Aさんが所有する物件はいつでもマイナスからスタートする物件です。 それを自身の力と管理会社を上手く活用することで「正解」にしてしまえる力があるのです。 Aさんのような運営力があれば正に「買えるなら買って損はない」ということは可能だと思いますし、その力があれば「買って損はない」という物件を見抜く力があるでしょう。 もし、仮にそういった力がなければ「買えるなら買って損はない」はあまりに危険であると思えます。 説教くさくなったので経験から見よう そんな説教くさい話が聞きたいんじゃない そんな声が聞こえてきそうなので、もう一つ聞きたくなるであろう内容を今までの経験を基に「買えるなら買って損はない」を検証しましょうか。 私はこれまで述べ数百人の賃貸オーナーと出会ってきましたが 賃貸物件を買って、それが原因で自己破産まで至った方は見たことがありません じゃあ「買えるなら買って損はない」ってことじゃん!と思うでしょう。 これも補足が必要です。 あくまで「賃貸物件のせいで」自己破産した方を身の回りで見たことがないだけです。 これはどういうことかというと、自己破産まで至った方は確かにいます。 しかしそれは本業だったり、別な事業やギャンブルなどの「賃貸物件」とは直接関係の無いことを原因としての自己破産はあるということです。 また、私の周辺のオーナーさんは運営能力が比較的高い方が多いという補正も必要です。 当社では投資型ワンルームやサブリースを取り扱っておりませんので、あくまで管理会社という立ち位置ですから、自分で判断した物件を預かっている立場の為に見たことはありませんが、投資型ワンルームやサブリース物件などを含めると、確かに自己破産まで至るケースは数多く見てきました。 しかし、そういった不利な条件でなければ賃貸物件そのものが原因で破滅まで追い込まれるケースというのは、少なくとも私の身の回りでは見たことがない。ということです。 結論を言いますと、賃貸経営というのは物件という「物ありき」であることは間違いないのですが、持論として 賃貸経営は事業であり、オーナーは経営者 と思っております。 優秀な経営者と情熱のある管理会社がタッグを組んだなら「買えるなら買って損はない」は本当だと思います。 最後まで読んでいただいて「結局は力量によるんじゃないか!」と思われたかもしれませんが、それが現実です。 そんなに甘いものではないと思います。 もちろん当社を含めて管理会社はそのサポートや提案を全力でいたしますので、何もかもを自分で背負う必要はありません。 あなたに力量があり、一生懸命に取り組む管理会社と出会えれば「買って損はない」のですから、その面では夢があるのは事実だと思います。
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税務署から入居者の調査依頼 ~回答は義務?個人情報保護法との兼ね合いは?~
突然届く手紙 管理会社には日々様々な手紙や問い合わせが来たりします。 今回は税務署から来る「照会書」についてご説明してみようと思います。 一定数の戸数を管理していると、たまーに来るこの調査依頼。 初めて見る担当者は困惑することもあります。 大体の疑問としては 何のために調査されているのか? そもそも答える義務があるのか? 答えることで個人情報保護法に触れないか? どこまでの範囲で答えるのか? 答えた結果、何が起こるのか? これらについて私が知る範囲でご紹介してみようと思います。 ちなみに私の個人的見解なども入っているので、迷ったら専門家に相談してください。 あくまで私のこれまでの経験と税務署の方に聞いた範囲などになりますので、その点は悪しからず。 税金を滞納している方の調査 まずは何の為に調査しているかですが 税金を滞納している人の調査です 冒頭の画像でいうと「調査対象者」に記入されている方が所得税や住民税などの税金を滞納している状態です。 そして、多くの場合「調査対象者」と連絡がつかず、税務署が差し押さえなどを検討している段階という訳です。 そこで、現住所の確認や敷金の有無などを管理会社に確認している訳です。 ちなみに調査対象者が勤めている場合は、勤め先の会社にこの「照会書」が届くこともあります。 これも同様に「現在勤めているか?」「給与などを差し押さえることが可能か?」などを調査している訳です。 では、この照会書が届いたら管理会社は回答する義務はあるのでしょうか? 回答はしないといけない なんとなく、書式の感じからするとアンケート的な雰囲気があるのですが、これはれっきとした法律によるものです。 照会書に小さく書いてある「国税徴収法第141条 質問検査権」が根拠となっています。 ちなみに141条はこんな内容です (徴収職員の滞納処分に関する調査に係る質問検査権) 第百四十一条 徴収職員は、滞納処分のため滞納者の財産を調査する必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、次に掲げる者に質問し、その者の財産に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。第百四十六条の二(事業者等への協力要請)及び第百八十八条第三号(罰則)において同じ。)その他の物件を検査し、又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。 一 滞納者 二 滞納者の財産を占有する第三者及びこれを占有していると認めるに足りる相当の理由がある第三者 三 滞納者に対し債権若しくは債務があつた、若しくはあると認めるに足りる相当の理由がある者又は滞納者から財産を取得したと認めるに足りる相当の理由がある者 四 滞納者が株主又は出資者である法人 国税徴収法より この条文でいうと物件オーナーや管理会社は滞納者に対し、家賃という「債権」を持っているという形になります。 その為、この条文の範囲に入ってしまうのです。 そしてこの国税徴収法ですが正当な理由なく回答を拒否したり、虚偽の内容を回答したりすると 罰則があります 第百八十八条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。 一 第百四十一条(徴収職員の滞納処分に関する調査に係る質問検査権)の規定による徴収職員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をしたとき。 二 第百四十一条の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。 三 第百四十一条の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応じず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出したとき。 国税徴収法より 一年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処する。 「なんだコレ?回答しなくてもいいか」はダメです。回答は必ずしましょう。 次は気になる個人情報保護法との兼ね合いです。 開示しても大丈夫 そもそもですが、個人情報保護法には例外規定があります。 (第三者提供の制限) 第23条 個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。 一 法令に基づく場合 個人情報の保護に関する法律より このように法令に基づいて開示を求められているものには適用されない訳です。 先ほどもご紹介した通り、この照会書は「国税徴収法第141条」を根拠としている訳ですから、開示したことで問題にはなりません。 もちろん、調査対象者の同意も必要はありません。 ただ、だからといって無条件に何でも回答すれば良いか?というと、私はそうは思いません。 ここからは私が回答する時に気を付けていることや、実際の回答方法についてご説明しようと思います。 管理会社が回答する場合の注意点 ここからは実際の回答方法についてご紹介しましょう。 実際の回答は「回答書」で返答します。 この照会書と一緒に「回答書」と「返信用封筒」が同封されており、この回答書と賃貸借契約書の写しをセットにして送付します。 ちなみにこんな感じになっています。 先ほどの照会書と書式はほぼほぼ一緒ですが、まずは回答者の住所氏名連絡先や記入日付を書きましょう。 住所や氏名は会社の住所や担当部署、担当者名でいいでしょう。 その他は質問事項を賃貸借契約書の記載事項を記入していけば良いだけです。 最後に賃貸借契約書のコピーを同封して返送すれば大丈夫です。 しかし、注意することもあります。 私が気を付けている点は 関係の無い方の個人情報は守る 対応が難しい場合には担当者に確認する の2点です。 どういうことかというと よくあるのが「調査対象者」が賃貸借契約書に記載されていない場合です。 どういうことかというと 例になりますが、調査対象者が (仮)山田 太郎 という名前だったとしましょう。 しかし、賃貸借契約書の名義には(仮)山田 花子 とあった場合です。 この場合、恐らくは山田太郎と山田花子は血縁関係などの関係はありそうな気がします。 ですが、山田太郎という人が賃貸借契約書の同居人にも記載が無い場合、本当に関係があるのかは立証しづらいですよね。 こうなると、問題は複雑です。 恐らくは家族や夫婦などの関係であると推測はされますが、賃貸借契約書上は記載が無いにも関わらず、この賃貸借契約書を開示してしまっても良いのだろうか?という疑問が残るのです。 例えば(仮)山田太郎という方が以前住んでいたかもしれないが、現在は同じ苗字の山田花子さんは他人だったら?と思ってしまいます。 先ほども申し上げた通り、この照会書を元に情報を開示しても個人情報保護法には当たらないのですが、万一、別人の情報を開示してしまったとしたらどうなるでしょうか? その為、私はこういった状況の時はこうしています。 税務署の担当者に電話する 照会書も回答書も下の部分に担当部署と担当者の記載があります。 迷った時はこちらの担当者に電話しましょう。 先ほども書いた通り、わざと回答を拒否したり、虚偽の内容を回答したりすると罰則はありますが、担当者に確認すればそういった恐れはありません。 ちなみに先ほどの例の場合はこんな回答でした。 私「(仮)山田太郎が賃貸借契約書上に名義でも同居人でも記載がないんです」 税務署の担当者(以下 税)「現在の方ってどなたになるんでしょうか?」 私「それは言えないんですが、名前をお伝えしていいか判断がつきません」 税「あぁ、そうですよね、ちなみに(仮)山田太郎さんの名前は入居申込書等にもありませんか?」 私「どこにも記載がないんですよね」 税「そうですか、それであれば賃貸借契約書の有無の欄に無と記載して返送してもらえますか」 こんな感じでした。 こちらとしては協力したいが、開示していいものか迷う部分は確認しても良いと思います。 最後に、私はこういった公的なお問合せでも対応として決めていることがあります。 聞かれたこと以上の話はしない 仮に私が調査対象になっている入居者さんのことで知っていることが有ったとしても、聞かれていないことを自分から話すことはありません。 例えば電話口で聞かれてもいないのに「(仮)山田太郎さん、車は○○に乗ってますよ」とか「たしかお勤め先が〇〇に変わってましたよね」などとは話しませんし、管理会社としては話すべきではない気がしています。 もちろん、そういった質問が正式に聞かれたなら知っている範囲では答えます。 しかし、事実かどうか分からない内容や聞かれてもいない内容については話すことはありません。 これは個人情報の観点という面もあるのですが、縁あって管理物件に住んでいただいた入居者さんに関係の無い事項で、管理会社が追い打ちを掛けるようなことを気分的にしたくない。という個人的な感情だと思います。 いずれにしても、聞かれたことに真摯に対応するだけで十分責務は果たしていますので、無用なトラブルを避ける為にも「聞かれた範囲で答える」で正解だと思います。追加の質問が必要なら聞いてくることでしょうから。 いかがでしたでしょうか。 要は分からない点については「税務署の担当者に聞けばいい」ということなんです。 まだ対応したことのない方に役立つ内容であれば嬉しいです。





