
とある日の電話
今回は事故物件からの再生編として、他社さんの事例になりますがご紹介しようと思います。
とある日のこと、私に一本の電話がありました。
「内田さん、事故物件の時の家賃設定とか告知範囲ってどうすればいいのかな?」
はいはい、こちらの業者さんは普段は収益物件の売買がメインで賃貸管理は売却した物件を行っている程度とのことで、事故物件についてのガイドラインが策定されたことを聞いたが、実務上でどのように運用していけばよいか?というご相談でした。
私もお世話になっていたことから相談を受け、アドバイスや手続きや法制度について簡単にお話しました。
するとその後
「あの物件無事決まったよ」
との連絡を受けました。
なので、今回は他社さんの事例にはなりますが、事故物件からの再生編の中で入居までの実際を見てみましょう。
事故物件からの再生した姿がこちら




これらは事故物件後のリフォームやハウスクリーニングが終了した状態です。
ちなみにこの物件は区分所有建物いわゆる分譲マンションですね。
一部屋ずつオーナーが異なっており、このマンションには他にも空き部屋で募集中のお部屋も現在あるそうです。
内部は冒頭の写真にも写っていますが、消臭剤が多めに置かれております。
死因などは今回は具体的には話しませんが、若干発見が遅れてしまった状態とのことで、特殊清掃も要したとのことでした。
部屋に入るとほとんど匂いはしませんでしたが、私とその社長さんはとある場所で微かに
「若干ですが、あの匂いがしますね」
と不動産屋あるあるを話しておりましたが、社長さんの奥さんは「全然気づかない」とのことでした。
確かに部屋も綺麗にリフォームされており、壁紙の新しい香りなどでほとんど気づかないでしょうし、内見したお客様も気にすることはなかったそうです。
当たり前だが告知はしている
今回の物件は入居希望者に当然告知をしております。
ですが、その方は
「私全然気にならないので大丈夫ですー」と2つ返事だったそうです。
こちらの物件は鹿児島市内でも便の良い場所にあり、繁華街も至近の好立地ですから、需要も高いエリアですからね。
そして驚くべきことに
家賃は他の部屋と同水準で決まったそうです
そう、他の空き部屋に比べればリフォームもしっかりしており、キレイな状態であることが決め手だったのでしょう。
確かに気にしない方からすれば「ただのリフォーム後のキレイな部屋」ですからね。
その為、面倒な定期借家契約なども無しで契約まで至ったそうです。
コツは「割安感」

そう、そうなのです。昨今、こういった事故物件に抵抗の無い方の割合は増えてきていると思います。
それは現代的な無宗教観や死生観など様々な要因はあろうかと思うのですが、昔に比べれば抵抗感は薄くなっていると思います。
それよりは「割安ならいい」という方が増えてきているのです。
しかし、だからといって何もせずに貸せるか?というと話しは別です。
やはり事故が有った以上、他の物件と比べた時にアドバンテージはある訳です。
ですが、そのアドバンテージを埋める「割安感」をどこで演出するか?という問題を解決するのです。
従来通りに家賃を素直に下げることで「割安感」を出すことも一つですが、今回のように
「近隣物件と比べて頑張って直せば家賃は下げなくてもいい」という割安感を目指すのも一つなんでしょう。
いずれにしても、近隣物件や所有物件の強みを正確に理解して、正しいアプローチを取れば何とか解決することが出来るという事例です。
こちらの社長は前所有者から「割安」で購入して「努力」で価値を取り戻したのです。
今回は当社の事例ではありませんが、事故物件へのアプローチとしていい題材になる為、出張でお邪魔しました。
家賃下落で落ち込むよりも「どう戦うか?」にフォーカスしてみてはいかがでしょうか

