
不動産屋は意外と守備範囲は狭い
今回は不動産あるあるをご紹介していこうと思います。
プライベートで自己紹介をする時に職業を聞かれることがあります。
その時に「不動産屋です」と名乗ったりすると相談だったりお願いごとをされることがあります。
今回はそんな「頼まれやすいあるある」をご紹介しようと思います。
私自身もですが、不動産屋と一口にいっても専門範囲は意外と狭いものです。
例えば私でいえば賃貸営業や賃貸管理、収益用不動産について、分譲マンションの管理などは得意ですが、その他の分野となると正直知識や専門性は弱い部分があります。
普段業務で行っている分野や過去に経験したことが無いと、正直役立たずになることもあります。
私に「ハワイの別荘地のコンドミニアムが欲しいんだけど、どうにかしてくれない?」ということを依頼されたとしても正直役立たずです。
例えるなら不動産屋というくくりは「プロスポーツ選手」位の範囲だと思います。
その為、依頼や問題によっては
プロ野球選手のキャッチャーに対して「うちの息子サッカーのドリブルが下手で、教えてあげてもらえませんか?」というような状態に近いと思います。
実家が山や田を持ってるから何とかして

これは親戚含め良く言われます。
相続などで親から山林や田んぼを相続したが、使い道もない為処分したいから。
お気持ちはよく分かります、私の実家もそんな山もありますが、親戚含めて「行ったことがない、場所も分からない」なんてのはザラです。
そしてこの山や田んぼの売買というのは非常にテクニカルです。
とにかく、許認可関係がややこしく、専門知識が必須です。
また農地ともなれば欲しい人は大分限られてきます。
地元に精通していて顔見知りや人となりなどを把握しているような人が適任になってきます。
また金額的にも高くは無いため、報酬としてもそんなに多額ではないものが多く、不動産屋泣かせの山や農地
私も相談をされても「地元の不動産屋に相談してみて」程度しか持ち合わせておりません。
でも不動産ならぬ「負」動産である筆頭。
これらをビジネスに変える今後の取り組みに期待してます。
賃貸の退去精算費が高いからどうにかしたい

「住んでいるところの退去費用がすごく高い!どうしたらいい?」
これも多いのではないでしょうか?
退去した後に壁紙の張替え費用などで退去費用の高額請求されたので相談したい。
これについては専門なので、相談自体は受けることは可能です。
しかし、あくまで「意見」と「こんな風に言ってみれば?」程度のアドバイスくらいですね。
中には「自分の代わりに交渉してくれないか?」という剛の者もおりますが、お断りします。というより出来ないのです。
人の代わりに法的問題の交渉というのは弁護士などの専門職以外は行えないので受けられないのです。
そうでなくとも、状況が良く分からないのです。
どの程度の汚損や破損があったのか?契約書の内容は?明細の中身は?
よくよく見てみると「不当請求でもなく妥当な請求じゃないか」ということもあります。
それを相談相手に伝えるとまるで「役立たず」のような反応を受けることもあり、腑に落ちません。
本当に不当な請求であれば、減額だったり支払わなくてもいい部分を教える分には構わないんですけどね。
あとその時も「あなたに聞いたって言って名前を出してもいいか?」という相談ももちろんNGでございます。
弁護士や専門家にお金を出して解決してもらうか、アドバイスを基にご自身で交渉するしかありません。
儲かる物件を紹介してくれ

よく言われる一言
「儲かるんだったら業者が直接やるはずだから一般消費者には儲け話は来るわけない」
うーん、この言葉は半分正解、半分不正解ですよね。
もちろん、儲かる物件であれば直接欲しいということはありますが
だからといって「買えるかどうか?」は全くの別です。
私も今まで数々の「買えるんならあの物件絶対欲しい」が目の前を何度も通過していきましたから。
みなさんは不動産会社の社員というものが銀行さんから「どう見られているか?」という点が抜けています。
ちなみに不動産会社の社員というのは銀行から見ると信用度は若干低めです。
というのも高収入だったとしても「浮き沈みが激しい」「在職年数も大体短い」などと銀行に融資を申し込む属性としては低めの傾向にあります。
ですから、「そんなに儲かる物件ならあなたがやれば?」というテンプレートに対しては
「出来るもんならやりたいよ」
というケースもあります。
あともう一点
不動産会社自身が賃貸経営をする場合において不動産会社は賃貸経営をするのに向かない!という点です。
不動産会社で借り入れをして賃貸経営をするとなると息の長い話になる訳です。
賃貸経営の為に作られていない不動産会社(法人で物件を持つ為の会社以外)ですと運転資金や物件仕入の為の資金などで銀行から借り入れする必要もある訳ですね。
その時に賃貸経営用の借り入れをしていると、かなり長期での借入金となります。
いかに長い目で見れば儲かるとはいえ、短期的には借金は借金、借り入れ総額は中々減りません。
銀行からすれば「おいおい、もうすでにかなりの借金があるじゃねえか」という評価になります。
すると、目の前に良い土地や建物などが出た時にも借り入れすることが出来ないのです。
となると、儲かる物件を人に紹介して手数料などで稼ぐ方が効率がいいのでは?という結論に達したとしても不思議ではありません。
なので「儲かるなら自分でやれば?」は半分不正解です。
しかし、もう一方では「決して儲からないが、知識の無い人に売りつけて自分たちだけ儲かればいい」という話があるのも事実です。
その時に上記のような言い訳をする不動産会社がいたとしても不思議ではありませんよね。
結局は「本当に儲かる物件かどうか」などは自分で判断するしかないんです。
しかし、私たち管理会社のように「人に収益をもたらすこと」で報酬を貰う会社がある以上、「一般消費者に儲け話は来ない」は絶対かといえばそうでもない訳ですね。
という話を踏まえて考えると「儲かる物件を紹介してくれ」の心の声アンサーは
自分では買えないけど手数料貰えるなら紹介しますよ!
になるんじゃないでしょうか?
しかし、目の前の人が本気かどうかも分かりませんから、そんな雑談の時は
「そうですね、いい物件が出たらご紹介させてください」
程度になるのかもしれませんね。
今回は不動産会社で働いていると頼まれる「あるある」をご紹介しました。
こうして書くと一口に「不動産業」といっても幅も広く、対応できることは限りがある訳ですね。
でも不動産業というのはかなり付き合う人が多い職種です。
目の前の方が対応出来なくても、知っている人を紹介したりもしてくれます。
遠慮なく言ってみるのも手だと思います。

