
人はいつか死ぬ
今回は事故物件と告知義務についてです。
事故物件というのは俗語で、不動産業者っぽく言うのであれば「心理的瑕疵物件」といいます。
要は「普通の感覚では嫌がるようなことが過去に起きた、もしくは現に起きてる物件」ということです。
みなさんは「事故物件」というと人が亡くなった部分だけを多く連想するかもしれませんが、心理的瑕疵物件という分け方をするなら
暴力団の事務所が近い、嫌悪施設(産廃処分場など)、墓地が近いなども該当する場合もあるのです。
今回はこの中でも「人が亡くなった物件」を事故物件と定義して、告知義務のウソホントについてお話ししていこうと思います。
ちなみに私はこれまでのブログでも書いてきましたが、事故物件に恐怖を感じることはほとんどありません。
幽霊などを信じていないのも一つですし、「後片付けをする人のことを恨むような人もいないだろう」と思っているのも一つかもしれません。
でも、ホラー映画などはしっかりと恐いので夏にTVなどでやっている「事故物件の幽霊話」的なものは本当にやめてほしいと思っています。
いずれにしても「人はいつか死ぬ」のは事実です。あまり亡くなった人のことを怨霊のように扱うことに抵抗があるのかもしれませんね。
まずは「告知義務」について知っておこう

「告知義務」というのは不動産を借りる人、買う人に向けて「契約に影響があるかもしれないから必ず伝えないといけないこと」です。
「事前に知ってたら契約しなかったのに」と予想出来る事項は伝えなければなりません。
例えば近くに暴力団の事務所があると分かっていたら契約しなかったのに!などですね。
では人が亡くなった場合、どの程度までお伝えしないといけないのでしょうか?
ちなみになる話ですが、人が亡くなったことを伝える期間や内容は
令和3年10月までは告知義務に対する指針や明確なルールは無かったのです
あら意外、結構大事なことなのにね。
では、それまでの間はどうしていたのか?というと
不動産業界で裁判の結果などを見て なんとなく「この程度伝えないといけないんじゃないかなー」で進めていたのです。
そう、裁判になると負けるから伝えておく!という状態だったのです。その為、各社でもルールはバラバラでした。
みなさんは聞いたことがありませんか?
- 誰でもいいから一人住ませれば告知義務は消える
- リフォームしたら言わなくていい
- 2人の別々の人を住ませたらOK
- 不動産会社の新人などを一瞬住ませてごまかす
- 2年間誰にも貸さずに放置しておけばいい
ちなみにこれらは裁判上の判例でいうと「アウト」です。そんなもので告知義務は消えません。
ですから、こんなことをするメリットもないのです。強制的に住まされる不動産会社の新人が嫌な気持ちになるだけです。
このような誤解を生じたのは、判例で事故の後に入る入居者には伝えないといけないが、その後に入る入居者には伝えなくて良いとの判例がありました。
これを誤った感覚で理解した業者が「1人住ませればOKなんだ!」と勘違いした可能性があります。
確かにいつまでも告知しなければならない。というのは不自然ですが、だからといって誤魔化すように短期で入れ替えたからOKとはならないでしょう。
みなさんが一度は聞いたことがある事故物件の噂はこんな感じで、誤った情報だといえるでしょう。
それを鵜呑みにした不動産業者がいなければの話ですが・・・・・
新しい告知義務の基準は?

令和3年に国土交通省が動きます。「流石に基準くらい無いとバラバラすぎるよね」ということです。
まずは不動産会社がどの程度調査しないといけないのか?という点ですが
大家、オーナーに聞き取りすれば「まあOK」ということですね。
業者自身でインターネットや周辺住民から調査をすることまでは求められていませんね。
これは正直意外でした。もっと厳しく調査をしないといけないのかな?と思っていました。
今回の改正で目立つのは
オーナーは正直に話しなさいよ!
ということですね、隠すと良いこともないですからね。
故意に隠した場合は、後々の損害賠償などを考えると、とても割に合わないと思います。
どこまで入居者に伝えるか?

分かりやすいような、分かりにくいような・・・
この告げなくても良いの条件から逆算すると以下のようになります。
- 自然死(不慮の死も含む)以外(自殺や殺人)は伝えないといけない
- 特殊清掃が必要な事案は自然死であっても伝える必要がある
- 告知義務の期間は「事案発生から3年間」
- 隣接住戸や通常使用しない共用部分で発生した事案は伝えなくていい
もっとザックリと説明すると
お部屋の中で自殺、他殺、特殊清掃が必要な亡くなり方が発生したら3年間告知する
こう覚えておくといいと思います。
我々不動産業者としては
意外と緩くなったなという印象です。
特に自然死と不慮の事故などでは告知がそもそもいらない。というのは驚きました。
この辺りは冒頭でもあった通り「人はいつか死ぬんだから仕方ない」ということなんでしょう。
とはいえ例外も

そう、とはいえ「期間も経過しているから全部話さなくてOK♪」とはなりません。
こちらも例外の扱いとして上記のようになっています。
読むのが面倒だという方の為にまたザックリと説明するなら
- 有名な事件や社会に与えた影響が強い事例については告知する
- 買う人や借りる人が「告知義務がないとはいえ」知ったらショックだと思う場合は告知する
- 聞かれたら答える必要がある
- 売買などの案件なら3年間という期間は関係ない
こんな感じでしょうね。
ということは・・・・
どうしても「過去に何かあったか知らないと不安だ」という方は
「このお部屋で亡くなった人っていますか?」
と聞けば必ず知っている範囲のことは教えてくれる訳ですね。
今回はみなさんが不安に思う告知義務について話してみました。
とはいえ、冒頭にも申し上げた通り、「人はいつか死ぬ」のは事実です。
もちろん、影響があることは聞いておかねばなりませんが、プライバシーや故人の名誉に関わることでもあります。
あまり気にするなとは言いませんが、変に過敏になる必要もないといえます。
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お引越しの挨拶 いる?いらない?【2023年最新版】
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一年の感謝をみなさまに
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